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委員会会議録

質問文書

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平成23年11月大規模地震対策特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:遠藤 榮 議員
質疑・質問日:11/25/2011
会派名:自民改革会議


○遠藤(榮)委員
 単純な質問で大変失礼になるかもしれませんが、かつて静岡県は、地震対策に対する予知という形で長年大変なお金をかけて研究してきたんですが、ここにきて、そういうものが無駄になってしまったような感じさえするんですが、そういうことも含めながら、特に、私は海岸の通りに住んでいまして、安政の地震のときには私のうちのすぐ前まで波が来ているということでありますが、その後13メートルの防波堤と17メートルの防波堤をつくって、日本で一番しっかりしたところですから、ある程度、今までは17メートルあれば十分だという感じで思っていたんですが、この間の台風15号で13メートルの防波堤を波が超えたんですよね。そういうことで、なかなか自然の力というものは、想定できないような力なんだということをまざまざ見せられたんですが、地震が起きた場合に海の深いところで起きたものは、津波のスピードが非常に早いわけですよね。その辺のお話をしていただければ、駿河湾の中で起きた場合には、大変な深さ、2000メートルとか2500メートルとか3000メートル近い深さがあるんですが、そういうところと、東日本大震災の三陸で起きたときの深さとは状態が違うし、もし、駿河湾内で起きた場合にはかなり大きな、特に、富士とか沼津というのは、全滅になってしまうのではないかなというような感じもするんですが、その辺の先生の見解はどのように考えられているか、お教えいただきたいと思います。

○原田賢治氏
 津波の進むスピードは深いほど早いです。ここに書いてあるような感じで、簡単な数式であらわせるんですけれども、9.8という重力の引っ張る加速度なんですけれども、それと水の深さを掛けてルートを取ると進むスピードというのが計算できるということになるんですけれども、4000メートル、これは非常に深いんですけれども、太平洋上ですと700キロメートル毎時ぐらいなんですね。2000メートルぐらいになるとそれの半分の水深ですので、300、200キロメートル毎時、そのくらいのスピードで最初進みます。ですけれども、この数式にあるように水深がかかってきますので、浅いところに入ってくるとゆっくりになる特徴があります。ですので、ここには、水深100メートルとか20メートルとか書いてありますけれども、100メートルぐらいの水深になると時速100キロとか110キロぐらい、大分遅くなってくるという関係性があります。ですので、駿河湾の中、深いところで波がドンと起きて、それが周りに広がっていく中で、陸に近くなってくると、どんどん浅くなってきますので、ゆっくりになってきます。進むスピードがゆっくりになるときに起こることとしては、高くなるということがあるんですね。最初発生したとき、深いところでは、それほど高くないんですけれども、浅くなってくると高くなるという関係性があります。ですので、最初どのくらいの深さでどのくらいの大きさで発生したのかといったことが、最終的に陸のほうに来たときに何メートルぐらいの津波になるのかということに関係してきます。ですので、最初どのくらいの大きさになるのかというところがいろいろ変わるわけですね。想定を考えるとき、東海地震を考えてみても駿河湾の中で同じように津波が起こるわけではなくて、高く起こるところがあったり、小さく起こるところがあったり、場所によって違うということがこれまでの地震の観測結果からわかっていますので、そのあたりは実は、先ほど言われたようにいろいろな観測が行われて、予知をしようということも行われてきているんですけれども、実際のところ起こってみないと、どこでどれだけ大きな津波が来るのかというのは、今の技術では十分わからないというのが正直なところだと思います。ですけれども、いろいろやった結果、どこまでその振れ幅が起こりそうか、陸のほうを考えたとき、自分のまちを考えたときにいろいろなケースをやると自分のまちでは5メートルの場合もあるし、10メートルの場合もある、12メートルの場合もあるかもしれない。だけれども、20メートルはどうやっても起きないというようなことは、いろいろ計算を想定することによって、考えることは可能なので、そう考えるといろいろなケースをやって、自分のまちはどうなのかというところに基づいての想定の仕方のほうが、1つの大きな東海地震というものを想定して、その想定に合わせて、静岡県内全体で対策を取りましょうとするよりも、合理的なのかなと、科学的にはある程度の限界がありますので、今の技術、科学では限界がありますので、その完全な予測はできないというスタンスに立つと、いろいろやった中で自分のところはどうなのかというのをしっかりと予測しておくと、その振れ幅の中で対策を考えていくといったところが現実的な考え方、やり方なのかなというふうに、今、
思っているところです。

○遠藤(榮)委員
 ありがとうございます。そうすると、駿河湾内で起きた場合には、例えば私は、富士なので、田子の浦というか、港のすぐ右ですが、本当に逃げる時間ないですね。

○原田賢治氏
 そうですね。

○遠藤(榮)委員
 そうなってくると、結局、我々の地元でもかなり関心を持って、ある程度は安政の地震のときのデータはあるんですが、そうすると、17メートルあれば絶対超えないというようなことで今まで思っていたんですが、これ、日本でも一番大きな堤防なんですが、やはりそうなってくると逃げ場はないわけですよね。海岸の近くの人たちは、一時的には防波堤のほうに逃げろという感覚を持っています。避難するところは非常に低いところになっていますから。そういうことを考えたときに、若干の時間があれば、いろいろな形を取れると思うんですが、700キロなんていうと、新幹線、飛行機より早いですからね。
○原田賢治氏
 それは、検討をしてみるとどのくらいの時間で来るのか、どのくらいの高さなのかというのがいろいろ振れ幅をもって計算できるんですね。これまで想定されている静岡県の場合だと、静岡県の下に潜り込んでいるナスビの形みたいな想定しているものがあるんですけれども、それだけではなくて、もう少し変形させたような場合というのも、地震としては起こり得る可能性がありますので、そういったものもいろいろ検討するとここで書いてあるような色のつき方というのが、大分変わってきます。そうすると、その地域にとって、危険性の高いものはどれなのか、富士ならば富士のところ、田子の浦のところで、どのくらいの高さの津波が来そうなのかということを計算する技術はありますので、今の科学では。ただ、その最初の条件を決めるときに、起こってみないとやはりわからないというところがありますので、そのわからないところをいろいろな条件をたくさん考えた上で、その中のどこかの範囲には入るであろうといったところで、対策を考えていくのがいいのかなと思います。避難を考える場合だったら、時間が重要になってきますし、17メートルの堤防があるというところについては、なかなか地形的な要因を考えると、そこを超えるというのは、起きにくいというふうには、私は思うんですけれども。

○遠藤(榮)委員
 我々としてみれば、今、いろんなマップで出されているものは、3メートル前後なんですよね。とてもそんな状態になることは考えられないんですが、あくまでも、地震が発生する震源地が大きな課題になるわけですね。

○原田賢治氏
 そうですね。

○遠藤(榮)委員
 逃げられないということは、わかりました。ただ、大変なことだということだけわかりました。

○原田賢治氏
 ただ、地震が来たあと津波が来ても堤防がしっかりと残っているということであれば、17メートルを超えた分だけしか水が入らないということになりますので、被害は大分軽減されているものになるというふうに思います。

○遠藤(榮)委員
 ほかの地域でも同じようなことだと思うんですよ。我々のところが一番高い防波堤を持っていますので。しかし、なんだなあ。恐れ入った。そんなに速いんだ。ありがとうございました。

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