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委員会会議録

質問文書

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平成21年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:渥美 泰一 議員
質疑・質問日:12/14/2009
会派名:自由民主党県議団


○渥美委員
 このところ知事もかわりまして、本会議場でもそうですが大分このパフォーマンスが効いているものですから、静岡県が元気になってくるということは言えると思うんですが、何となく浮き足立ったようなところも見受けられるなというふうに感じておりまして、これから年末年始に向けて、例年重要な犯罪も起きる時期ということでございますので、ぜひ警察におかれましても、原田本部長を中心に、しっかりと県民の治安に取り組んでいただきたいというふうに冒頭お願いしておきたいと思います。
 数点質問させていただきます。
 資料の4の刑法犯の認知、検挙の状況ですが、この後の窃盗犯についてもほぼ同じ傾向が見られるんですが、もっとも刑法犯の多くは窃盗犯ということでしょうから、当然その傾向は同じようなことになるだろうと思いますけれども、件数のほうを見ますと平成2年ぐらいからぐっと上がって同じ傾向が窃盗犯でも見られるし、かと思えば資料の下の表の重要犯罪については時期が少し2年ぐらいずれて同じような状況になっていますが、この辺の犯罪の傾向についてはどのように分析をされているんでしょうか。
 それと検挙の状況ですけれど、刑法犯については昭和62年ごろからずっと検挙率が下がってきています。窃盗犯については年数がちょっとずれているんですけれども同じような傾向でございます。
 それから重要犯罪については、ずっと年数がずれて、ほぼ10年たった平成10年ぐらいから検挙率が下がっているというふうに見ることができると思いますが、これはどういうふうに分析をされているでしょうか。恐らく社会情勢等々大きく影響しているのかなというふうにも見られると思いますし、また警察のほうの体制と言いますか、捜査体制等々にも関係しているのかなとも思うんですが、その辺どのように見たらよろしいでしょうか。これをまず1点伺いたいと思います。

 それから先ほど来、8番委員から大麻のことがありまして、今7番委員からはドラッグのお話がありましたけれども、6月議会だったと思いますが、この委員会で大麻のことを質問させていただきました。
 大麻については、先ほど8番委員もおっしゃいましたけれども非常にふえているということで、これが先ほどのドラッグと一緒で、ネット販売で自由に手軽に種が手に入って、ベランダ等で栽培されているというようなことですが、その辺の規制についてはどんなふうになったのでしょうか。それを伺いたいと思います。
 それから、大麻ですから基本的に麻ですね。麻の中にもいろいろあって、大麻と称するのは特別のものなんでしょうか。一般にある麻とか、あるいはケナフなんかも麻の仲間かもしれませんが、ああいったものはもう中身が全然違うものなんでしょうか。その辺も参考までに教えていただければと思います。

 それから、交番駐在員の夫人のお話がありました。交番・駐在所の建物ですね。この改修について資料6にありますが、新しく設置、建てかえということもあるんですが、この古い建物がその地域の中でも目立たなければいけないということもあるんでしょうが、非常に個性的なイメージで交番を見ます。古くなっているということもあるんでしょうけれども、やはりこの地域住民にとっては、安全の拠点、シンボルということも言えると思います。一般の人がやたらに入ってくるということもよし悪しかもしれませんが、もう少し親しみやすいイメージと言いますかね、特に田舎のほうの古い交番を見ると、ちょっととっつきにくいなというか入りにくいなというふうなイメージを我々県民からすると感じるんですが、その辺はどうなんでしょうか。
 建てかえというと相当費用もかかることですが、今言ったような雰囲気にしていくために、何か考えているようなことがございましたらお伺いしたいと思います。

 それから、最近はDNA鑑定が非常に捜査の重要な決め手になってきているということでございまして、そういう中で今回、全国の都道府県のいわゆる科学捜査研究所が行っているDNA鑑定を一括して警察庁が行う制度になっていくという記事がございました。
 今、本県の科学捜査研究所におけるDNA鑑定の実施状況がどのような状況であるのかということと、一括してやるということのメリットですね。言いかえれば、各都道府県の県警でやっていることの問題点と言いますか、その辺についてお伺いをしたいと思います。

 それから、未解決の事件の専従捜査班と言いますか、体制が警視庁で先月設置をされたということで、長期間未解決の事件を今回50件取り上げて、その再捜査に着手するというようなことのようですね。当然これは恐らく、DNA鑑定の扱いがまた変わってきたと言いますか、信頼性が従来と異なるようなことになってきたということが、こうした動きにつながっているのかなというふうにも思います。
 本県においては、未解決事件の捜査はどのような体制で取り組まれておられるのか。次から次へと新しい事件が発生して、それへの対応というのがまず優先されるでしょうから、なかなかその未解決の事件への取り組みというのが思うような形ではできないだろうというふうに想像しますが、その捜査の状況をお伺いしたいと思います。

 それから、不審火、いわゆる放火ではないかと思われる火災が、このところ浜松市においてもあるいは静岡市においても発生しました。
 これは恐らく愉快犯――見て喜ぶというようなことで、精神的に異常な人の犯行だろうというふうに思いますけれども、私の地元、浜北あるいは浜松地域中心に数年前に相当の件数がありまして、被害に遭ったのは倉庫あるいは神社、寺社など人けのない建物が対象になったわけです。
 当時は自治会ごとに自主警備隊を結成して、それぞれお宮とかお寺を夜に相当遅い時間まで見張りをする、あるいはパトロールするというような体制をとって、それが直接犯人の逮捕につながったかどうかは別として、そういう体制をとってみずから守っていこうというようなことでした。
 今回、相当の件数も出ているんですが、そういった地域の取り組み等についてはどのようなことになっているのか。
 それから、こういった放火は、捜査が本格的になってくるとしばらく鳴りを潜めると言いますので、犯人逮捕には難しい面もあると思うんですが、県内における放火事件の発生状況あるいはその検挙の状況について伺いたいと思います。

 それから、民間の交通指導員には非常にすごく長い年数を活躍していただいておりまして、表彰も受け感謝状もいただくというような記事もあるわけですが、その民間交通指導員はどういう制度になっているんでしょうか。
 身近で活躍していただいているんですが、その制度の内容についてよく理解しておりませんでしたので、この制度と活動の概要。
 あわせて、これは警察のほうの管轄だと思いますけれども市がやっている同じような保安員が交通指導員じゃなくてありますね。それとの関係について、もしわかれば教えていただきたいと思います。どういう名前で呼んでいるんですか。交通指導員じゃなくて安全指導員ですか。そちらとの兼ね合いについて教えていただければと思います。

 それから、県警の高坂さんが剣道の全日本選手権大会で3位になったと。これは本県では初めての快挙ということだそうですね。
 警察官というと柔道か剣道に取り組むことになっているようですが、最近ですと警察学校あるいは警察の武道の大会もしばらく見学に行っていませんので、今現在、武道の訓練はどのような取り組みが行われているのか伺いたいと思います。

 それからもう1点ですが、女性や子供を性犯罪から守るということで、社会的に弱い人をねらった犯罪というのは非常に卑劣でありますし、またこういったことが起きると社会全体に及ぼす影響が大きいと思うんです。
 したがって、犯罪の解決、犯人の検挙はもちろんですが、これを未然に防ぐ、抑止していくという活動は非常に大事だと思うんですね。そういう意味で新しく取り組まれている生活安全企画課の子ども・女性安全対策係が大変活躍をしていただいておると、成果を上げているということですが、その取り組み状況について少し御説明をいただければと思います。
 あわせて自己防衛――自分で安全を確保するというようなことを県民自身が持っておかないといけないんですが、それについては県警としてどのようなことを県民に対してお願いをしておられるのか、あるいはしてほしいということを考えておられるのか、その点もあわせて伺いたいと思います。以上お願いします。

○中沢(公)副委員長
 ここでしばらく休憩します。
 再開は午後1時15分とします。
( 休 憩 )
○中沢(公)副委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質問等を継続します。
 では、発言願います。

○亀窪刑事部参事官兼刑事企画課長
 犯罪の認知・検挙状況についてお答えします。
 資料4の表を見ますと、委員御指摘のとおり、刑法犯の総数と窃盗犯の状況については似たような状況なんですが、重要犯罪が平成10年に下がっているということです。これは平成9年に放火事件が207件発生、検挙しましたが、平成10年は13件と非常に減少したと。この傾向を見ますと大体平成3、4年から上昇傾向を見て、平成15、16年をピークにまた減少に転じているというようなことが全体的には言えるんじゃないかと思われます。
 そこで犯罪の傾向ですが、全刑法犯の約7割を窃盗犯が占めております。この窃盗犯の発生・検挙状況が検挙率を大きく左右しているということが上げられます。平成2、3年ごろから屋外窃盗であります自転車盗とか車上ねらいといったものや器物損壊が増加したことが上げられます。
 また、犯罪の形態と犯人の傾向としまして、社会情勢の変化とか交通網の発達によって、自署管内だとか隣接署の捜査だけでなくて、県下全域あるいは隣の県、はたまた数県に及ぶというように犯罪が広域化していくと、しかも犯罪は組織化、あるいは不良外国人による犯罪というようなことで巧妙化している。
 例えば、それまでは金融機関に防犯カメラがありますと、これが予防措置になって犯罪を抑止していたわけですが、短時間に覆面をして敢行すればいいじゃないかというふうなことで、犯行がどんどんふえてきたというようなことも言われます。特に平成10年以降、女性への強制わいせつ事件と夜間の屋外における強盗事件が増加しております。強制わいせつの増加というのは、女性の社会進出の増加とか、生活環境の24時間化、夜間も女性も働くというようなことも影響しているのではないかと思われます。
 また、検挙に関しましては犯罪の発生に検挙が追いつかない状況がありましたが、警察官の増員等によりまして、現在回復傾向にあるということが言えると思います。以上です。

○渡邉組織犯罪対策局長
 大麻の関係についてお答えをいたします。
 まず、大麻というものはどういうものかということでございますが、これはいわゆる大麻取締法で言うところでは、クワ科に属する雌雄異株の1年生の植物でございまして、一般にいわゆる麻と呼ばれるもの。成長しますと3メートルぐらいになると言われております。
 ただし、麻と名のつく植物には、大麻以外にも亜麻でありますとか苧麻でありますとか黄麻というようなものなどと多数ございます。そして、大麻と間違われやすい植物としまして、ケナフと呼ばれる洋麻――西洋の洋の洋麻ですね、これがよく間違われるということが言われております。
 そして、大麻取締法により罰則の定められている行為につきましては、この大麻草の葉でありますとか花穂、いわゆるつぼみですね。さらには大麻成分からできた大麻樹脂、ハッシュオイルというようなものの栽培、輸入、輸出、所持、譲り受け、譲り渡しという行為が禁じられておるわけでございまして、委員の御指摘にございましたインターネット、これにつきましてはこれらの行為に際して利用されるいわゆる犯罪供用物となる場合がございますので、犯行の特定を行う上で我々としては関心を持って捜査に当たっておるということでございます。
 ちなみに本年中、本県におけるインターネットでの大麻種子の購入客というのは9人を確認しておりまして、そのうち栽培に至らなかったというようなことの理由などを除きまして、いわゆる栽培それから大麻所持ということで、そのうちの5人を検挙している状況にございます。以上です。

○山田総務部参事官兼会計課長
 交番・駐在所のイメージアップについてお答えいたします。
 交番・駐在所の建てかえ等については、耐震上の問題のある施設を優先にして整備を進めてまいりましたが、来年度からは従来の老朽による建てかえ、あるいは新設、移転等の整備を進めていく予定であります。
 交番・駐在所の整備に当たっては、地域部門と連携調整をいたしながら地域安全の拠点として相談コーナーを設けるなど地域の安全センターとしての機能を備えていること、職員の勤務環境が改善されること、周囲の環境や景観と調和するような親しみやすいような建物にすること、あるいは明るく開かれた警察がイメージできるものというようなことを基本に整備をしております。
 なお、耐震工事やリフォームするような場合についても、警察のイメージアップを図るために明るい外壁塗装にするとか勤務環境の改善を図っているところであります。以上でございます。

○小野刑事部参事官
 私のほうはDNA鑑定の件と放火事件についての回答をいたします。
 まず、DNAでありますけれども、県警察においても年々鑑定件数は増加の一途でありまして、本年10月末現在で鑑定の実施数は、前年同期比で約1,000件増加しております。3,600件強でありまして、この数字は既に昨年1年分を上回っている状況であります。
 警察庁では容疑者などのDNA型鑑定を一括処理するという方針でありますけれども、これがそのとおり実施されれば鑑定書の作成とか、あるいはデータを登録する作業などの事務負担も含めて負担がかなり軽減されると、その余力で遺留のDNAの型の鑑定をより迅速にさせることができるということになります。
 10月末現在で、依頼を受けて未鑑定分が約900件あります。これがスムーズに動いていくということになります。

 続いて放火の関係でありますけれども、1つ目には放火事件は重大な事件であって、当然地域の人にも大きな不安を与えることになります。という意味で、特に連続発生する場合などは、その発生しやすい時間帯とか着火されるというか媒介物ですね、これらについての情報を提供して、消防あるいは自治会組織と連携して、発生させない環境づくりが大事だと考えております。そういう中で早期検挙に努めているというところであります。
 それから、10月末現在の発生・検挙状況でありますけれども、発生件数総数51件、前年同期比で12件減少。51件中建物火災――住居などですね、これが36件。それから、車両火災が9件。その他――ごみ箱などですね、これが6件。一方の検挙件数でありますが28件、これは前年同期比で19件減少です。検挙率については54.9%、それから検挙人員については18人であります。ことしの検挙件数は若干落ちておりますけれども、昨年は1人が多数の事件を敢行したというような事件を検挙しておりましたせいで、ことしについてはそれに追いついてない状況ということであります。以上であります。

○末木刑事部長
 未解決凶悪事件の捜査体制について、お答えいたします。
 平成6年――15年前から捜査本部事件を見ますと、現在未解決、捜査継続中の事件は現在12件でございます。これらにつきましては、本部捜査第一課員をブロック別に分けまして、地元警察署と共同して捜査をしているわけでございます。先ほど委員お話のとおり事件に追われまして、捜査員は転々としているということで、捜査に専従できない状況にあります。しかし、解決したならば、捜査の合間を見まして、捜査第一課員を2、3人でもいいからその捜査に継続させるというシステムをとっております。その結果、4年半前に発生しました沼津市の宮本における主婦殺人事件と、約1年半前の浜松市の野口町における老女殺人事件、この2件はことし検挙、解決しております。体制的に難しいですが、今後も引き続き解明、検挙に努めてまいります。よろしくお願いします。以上です。

○遠藤交通部長
 民間交通指導員と交通安全指導員の制度、そして重立った活動について御質問がございましたのでお答えしたいと思います。
 まず、制度的なものにつきましてお答えしたいと思います。
 民間交通指導員につきましては、緑のおばさんが前身というふうに考えていただいたら結構だと思います。子供の交通事故が多発しました昭和30年ころから、各市町村長の委嘱によりまして民間交通指導員が誕生いたしました。そして、その市町村の交通指導員会という組織も同じころから設立されるようになっております。また、昭和44年には民間交通指導員の方々の資質向上と活動の統一化を図るために、静岡県交通指導員会連合会というものが設立されております。ちなみに、この事務局につきましては県のくらし交通安全室でございます。
 次に、交通安全指導員につきましては、昔の婦人交通指導員――婦交さんが前身でございます。昭和37年に発足しております。なお、平成11年に現在の交通安全指導員というふうに名称が変更しております。この交通安全指導員は静岡県交通安全協会が採用しまして、その運用は警察に委託されているという状況でございます。
 続きまして、2点目の重立った活動でございますが、民間交通指導員につきましては、学童、園児の通学、通園指導を主としております。また交通安全指導員につきましては、子供、高齢者に対します交通安全教室を重立った活動としております。いずれにしましても、交通安全でございますので、民間交通指導員あるいは交通安全指導員につきましては連携をとって活動をしているというところでございます。以上でございます。

○殿岡警務部参事官兼警務課長
 武道訓練への取り組みについて、お答えを申し上げます。
 委員からお話のありました高坂選手の活躍は、私もテレビ中継の観戦を通じて大変感動いたしました。これは本県警察術科技能の高さを全国に示し、警察職員の士気を大いに高めるとともに、県民の警察への信頼の確立に大きく寄与したものと考えております。
 そこで、警察職員の武道訓練でありますが、大変忙しい第一線日常業務の対応の中で、凶悪犯罪や組織犯罪に毅然と対決する姿勢を堅持し、自信を持って職務執行ができる体力、気力を養うため、各所属ごとに術科訓練計画を策定し、柔道、剣道、逮捕術を中心に、毎月1回以上、術科訓練強化の日を設けて恒常的な訓練を行っているほか、毎年2回、各5日以上参加させる特別訓練期間を設け、集中的な訓練を実施しております。
 また、これら術科訓練には各所属ごとに術科指導者を指定いたしまして指導に当たらせ、加えて本部教養科の術科師範以下の専従術科指導者を全警察署に毎月1回以上派遣して、指導や訓練の活性化に取り組んでおります。
 さらには、術科技能レベルの向上と術科訓練内容の充実を図るため、警察本部内に柔道及び剣道等の術科特別訓練制度を設け、警察職員の中からすぐれた術科技能を持つ職員を特別訓練選手として指名し、全国や関東管区内の術科大会を初めとする各種大会に出場させるなどして、優秀な指導者の養成に努めております。
 高坂選手も特別訓練選手でありますが、特別訓練選手は警察業務に従事するとともに、諸情勢を勘案した月間計画により強化訓練を行っております。
 今後も、警察職員の武道訓練を総合的かつ計画的に推進し、警察職員の体力及び気力の錬成並びに技術の向上を図り、県民の信頼にこたえることができるように取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。

○渥美生活安全部参事官兼生活安全企画課長
 子ども・女性安全対策係の取り組み状況等についてお答えします。
 本年の3月23日にこの対策係を設置したわけでありますが、11月末現在で24の警察署に派遣しまして101の事案に従事しております。
 活動内容でありますが、前兆と見られる声かけとかつきまとい等の情報が警察署から上がってきますが、それに基づいて一定期間集中的に事案発生警察署に捜査員を派遣しまして、予兆、事件情報の収集、分析、それから発生が予想される現場周辺でのよう撃警戒、それから行為者を特定して検挙または指導、警告というような活動を行っております。
 これまでに強制わいせつ等で35件を検挙するとともに、犯罪までには至りませんが例えば車の中から女子高校生をカメラで撮影したと、この時点では犯罪になりませんが、将来的にエスカレートして犯罪になるというようなものについて39人に対して警告、指導をしております。
 次に、県民に対しての要望事項でありますが、大きく3点お願いしたいということであります。
 1つは防犯意識、防衛意識と言いますか、そういうものを持ってほしいということです。例えば、帰宅するときは人通りが多く明るい道路を使うとか、帰宅時には周辺に不審者とか不審車両がいないなどを注意するとか、それから携帯電話を使用していますと非常に警戒力が薄くなりますので歩きながらは使わないとか、そういった防犯意識を高めてほしいということが1点でございます。
 2点目は、不審事案等に対する警察への通報、こういった予兆情報がありましたらたくさんの情報を警察にいただきたいと、そうすればこの対策係の活動によって抑えることができますので、情報を欲しいということが2点目であります。
 3点目は、エスピーくん安心メールというのを10月からやっております。携帯電話等で簡単に登録できますので、ぜひこれを活用していただきたいということです。
 ちょっと広報の一例ですが、静岡南署で県立大学、静岡大学の生徒に対して、先ほど言いました注意事項を記載したレター作戦を実施しております。警察本部でも、近くこうした注意事項を各学校等に発出して注意を呼びかけていきたいと考えております。以上です。

○渥美委員
 ありがとうございました。
 犯罪の検挙、発生の要因と言いますか、社会的な情勢が多分に影響しているということが改めてわかったわけですが、今まさに社会の長引く不況等々で、外国人の犯罪も含めて非常にそういった心配もされるような社会情勢になっているんじゃないかと、感じます。ぜひそういった社会情勢も考慮していただいて、より一層の治安維持に努めていただきたいというふうに思います。
 この刑法犯の検挙率については30%ちょっとですか、ずっとこれで推移しているわけですが、この検挙率の数値というのはどのように認識をされておるのか、いわゆるこういった事件が多発するようになってから検挙率も下がっているというふうにグラフからは読み取れると思うんですが、そういった世の中の事件の状況に対応した警察力、体制になっているのかどうなのか。この30%という検挙率については、いささか心配だなというふうに思うんですが、ずっと横ばい傾向ですけれども、その辺についての御認識を改めて伺いたいと思います。

 あと、大麻についてはわかりました。私も鳩のえさの麻の栽培をしたことがあります。葉っぱは関心がなかったのですが実だけですね。あれなんかは恐らくこの大麻とは違うのだろうと思いますけれども、今でも時々、普通の家庭でいわゆる実をとるために栽培しているのを見かけますね。ケナフはもちろん、洋麻と言いますか、それは問題ないということでしょうけれど、その辺をちょっともう一度確認したいと思います。
 いわゆる大麻というのは、その辺にあるのとは全く種類の違うものと考えてよろしいんでしょうか。インターネットで取り寄せれば大体わかるのかもしれませんが、逮捕されちゃうといかんもんですから質問だけにしておきたいと思いますが、改めて教えていただきたいと思います。

 それから交番ですね。これからまた建てかえの時期に入ってくるということで、先ほど説明がありましたように、より親しまれるというのが大事だと思うんですね。お互いにこの地域を守っていくには住民の協力というのは大事だと思いますし、いざとなったら怖いぞという警察官でいいと思いますけれども、日ごろは非常に親しみがあって何でも相談にも乗ってもらえる、頼りになるというイメージが必要だと思いますので、入りやすい、訪ねてきていただきやすい交番をつくっていっていただきたいというふうにお願いしておきたいと思います。

 それから、DNA鑑定。これは個人個人それぞれ違うんでしょうから特定するということは最近の技術では十分にできるんだろうと思いますけれども、その信頼性と言いますか、今現在はどの程度までわかるんだということを、素朴な質問ですが教えていただきたいと思います。

 それから、未解決の事案について、本年過去の事件が2件解決できたということで、やはりそれは継続的な捜査をやっていればこそだというふうに思いますね。限られた人員の中で継続捜査というのはなかなか大変かと思いますけれども、いい体制をつくっていただいて、今後とも絶対見逃さないということを社会に意識づけるためにも、迷宮入りなんていうのはないようにということで、御努力をいただきたいというふうに思います。

 それから、民間交通指導員と交通安全指導員ですがわかりました。何か頭の中がごっちゃになっていましたね。ありがとうございました。

 最近、いわゆる小さい子供が下校時にいろんな事件に巻き込まれるというようなことで、地元の老人クラブの中でこども守り隊なんていうグループを結成して、下校時に合わせて迎えに行くというようなことが地区で随分広がってまいりまして、非常にいいことだなと。事件の防止にもなりますし、おじいちゃん、おばあちゃんといわゆる孫たちのコミュニケーション、そういう意味では非常にいい傾向ではないかなというふうに思いますけど、皆で地域を守っていく、子供を見守っていくということで、競争でやるようになりましたね。派手なジャケットなんか着てね。学校からは帰る時間なんかも1カ月分の予定を出してもらっているんですね。それで時間を合わせていくということで、学校との連携はしっかりやっていただいているようです。
 そういったこども守り隊の活動に対しては、警察としても協力いただくということは大変大事なことですし、そういった方々に対する指導なり、あるいはお願いなりも重要ではないかなというふうに思いますので、そこら辺の取り組みについて改めてお伺いしたいと思います。

 それから、子供、女性を性犯罪から守るということで、この取り組みは非常に検挙あるいは抑止力につながっているということで、いい取り組みだというふうに思います。やはり何といっても自己防衛の意識ですね、これは非常に大事だと思います。
 実は中学校区、あるいは小学校区で変質者といいますか、精神的におかしいのかわかりませんが、そういった情報――私も学校から連絡があって、最近メール登録したんですけど、今のところまだその情報が入ってきたことはないんですが――小学校、中学校でそれぞれそういった事件が数件立て続けにあったということで、なかなか犯人の特定ができなかったんですが、パトロールを非常にやっていただいて、ひょっとして犯人じゃないかなと、そういうところに声をかけて警察の方から注意をしていただいたと。
逮捕したわけじゃなく、その人だったかどうか確定できませんでしたけど、それ以降なくなったということで後から報告がありまして、ひょっとしてあの人がそうだったのかもしれませんという報告でした。
ですから、そういった地域からの情報に対して迅速に動いていただいて、要するに事件になる前に手を打っていくということですね。これが大事なことだと思いますし、これからもそういった学校、あるいは地域との連携をしっかりとっていただいて、特に学校ですよね。学校に情報が入りますから、そこからの依頼がすぐに警察のほうにも来るんでしょうけども、ぜひ迅速、適切な対応をとっていただいて事件にならないように、先ほど言いましたように、こういった事件は1件でも起きますと非常にその地域に不安が募りますよね。社会的には一番まずいと思いますので、ぜひそういったことで取り組みをお願いします。先ほどの点だけお答えいただきたいと思います。

○末木刑事部長
 検挙率の話で30%ぐらいの検挙をどう見るかということでございますが、資料によりますと静岡はことし33.3%でございます。ちなみに全国の数字を見てみますと30.5%という数字でございまして、3ポイントぐらい静岡は若干いいのかなと思っています。これで決して喜んでいるわけじゃないんですが、ますます事件が悪質巧妙化、スピード化、匿名化等々、そういう環境が大変難しくなってきております。捜査員の運用や捜査手法等を工夫して、検挙率のアップを目指していきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

○小野刑事部参事官
 DNA鑑定の信頼性についてでありますけれども、県警察では平成7年から鑑定をやっている、運用しているというところです。当初は100人に1人程度の出現率ということですけれども、年々進歩しまして、現在では4兆7000億人に1人という出現率ということでありました。
 それから、この鑑定を取り扱う者は科学警察研究所などで研修を重ねて、約3年間実務に携わった者だけが鑑定を独自にできるという状況、それからでき上がった鑑定結果については、その鑑定に最低2人でデータを読み聞きするということであります。以上です。

○渡邉刑事部組織犯罪対策局長
 大麻の見分け方、大麻の特徴でございますが、これは厚生労働省のほうから出ておる資料を見ますと、全体的な特徴として、先ほども言いましたけども大きいものは草の丈が3メートルにもなるということで、種子をつけた後は一年草で枯れてしまうということでございます。
 よく成長した茎は太くて、まっすぐに立って浅い縦筋が通っていると。葉っぱは細長い柄の先に3から9枚、通常は奇数だそうでございます。これぐらいの小さい葉っぱが集まって、手のひらのような形になっていると。葉っぱの全体の大きさが10から20センチということでございます。花の特徴は、夏に花が咲いて雄花と雌花が別々の株につくと。花のつけ根に穂状の雌花をたくさんつける。雌花を摘むと樹液でねばねばするというような特徴があるそうでございます。
 いずれにしましても、先ほど言いましたとおり大麻草の葉、それから大麻草の花穂ですね、これが抵触するということでございますので、そのほかに大麻樹脂、ハッシュオイルも先ほどお話ししたとおりです。
しかし、大麻草の成熟した茎でありますとか種子、これについては取り締まりの対象外ということでございますが、最近の若年層の乱用拡大ということがありますので、種子につきましても大麻草栽培の目的で持っているというようなことでありますと幇助になりますとか、それから栽培の予備、こういったもので取り締まりを行っているという現状でございます。以上です。

○渥美生活安全部参事官兼生活安全企画課長
 ボランティア等に対する指導の関係でございますが、犯罪を抑止するためには警察だけの活動ではなかなか押さえ込むことはできません。行政、それから地域の協力があって初めて成り立つものだというふうに認識しております。
地域住民との連携の強化については、重点的にやっているところであります。例えば地域安全推進員に265団体、3,247名おりますが、そういったものに対する情報提供、それから一緒に活動する。また青色防犯パトロールがありますが、こういった警らをしてほしいとか、こういうふうにビデオもつくって活動要領等についても指導しております。これからも情報の共有と言いますか、積極的に情報発信をして地域と一緒になって犯罪抑止に努めていきたいというふうに考えております。

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