• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成23年12月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:吉川 雄二 議員
質疑・質問日:12/15/2011
会派名:自民改革会議


○吉川委員
 1点だけ。
 東日本大震災以降、脱原発か原発推進かということで、ここらで二分する形での議論が大変かまびすしいわけでありますが、今日、川勝知事を初めとして、政府も脱原発にかじを切ったわけであります。
 しかしながら、自然エネルギー、いわゆる再生可能エネルギーは、我が国は地政学上の不利という点があると思うんですね。さらには地球温暖化に向けてのCO2の削減の問題もございます。いわゆる脱原発によるエネルギー政策にはおのずから限界があるわけであります。脱原発による電力価格の高騰という問題もありますし、そういうことになってきますと、どうしても国内産業の空洞化は避けられないのであります。
 そこで、この脱原発による本県経済への影響をどのように見ておられるのか、お伺いしたいと思います。

○吉林経済産業部長
 エネルギー政策につきましては、今後どういう方向でエネルギー政策を国として考えていくか、あるいは県としていろんな意見を申し上げていくかというところを、まずしっかりと議論することが最初の段階だと思います。
 それから自然エネルギーについても、今県ではいわゆる自然エネルギーを県内にどう取り込むか、あるいは国に対してもそれを取り込むための提案や県の中でもできるかということで、エネルギー政策の新エネルギーへの転換をより進めております。
 その中で、やはり静岡県は製造業を中心に大変ものづくりが盛んな産業地域でございますので、やはりその産業を支えるためのエネルギーは非常に重要でございます。現段階では今あるエネルギーをうまく確保しながら、かつ省エネルギーの機械を開発するとかいろんな努力しながら、議員御指摘のように、すぐに自然エネルギーへと簡単に転換できるものではございません。現エネルギーをどううまく使っていくかという取り組みが、新しいビジネスチャンスに結びつくような、むしろ本県のものづくりに対してはチャンスになるかと思いますので、そういった上での産業振興をひとつ図っていきたいと思っています。
 それから、産業の空洞化ということでございますけれども、確かに燃料価格の高騰といろんな要素があり、国内産業の空洞化が懸念されますけども、しかしながら、もし仮に来年、原発がすべて点検等で停止になったとしても、エネルギーそのものについては一定の量は確保できているわけでございますので、直ちにそれが産業の空洞化にはつながっていかないと私は思います。産業の空洞化そのものについては、むしろエネルギーの問題、それから円高の問題、それからもともと産業構造そのものがグローバル化してますし、かつ国内市場のいわゆる少子化等に伴います内需の減退等、いろんな複合的な問題があるという中でとらえるべきだと思っております。
 そうしたいろんな面でとらえる中で、どういうふうに県の産業振興を進めていくかということにつきましては、総合計画あるいは県の経済産業ビジョンの中でお示しをしておりますように、今までと違った形で産業を多極化していく。その中には、1つは今までは縦の構造で、いわゆる輸出型産業に大きく依存しておりましたので、その産業構造を、健康産業とか医療産業とか、そういったところに中小企業の技術をうまく転換をしていくかということを進める。
 それからサービス産業も大変重要な分野でございます。特に高齢化社会を迎える中で、高齢者に対してどういうサービスを提供していくか。そこは当然需要が生じてきますし、一般論で言われてますが、いわゆる日本は長寿先進国でございますので、そこへのビジネスチャンスは物すごくあると思います。
 それがうまくできれば、後から高齢化が進む世界がマーケットになります。そこにうまくシステムを売っていく、そういったことも考えていかなければならないと思いますので、いわゆるものづくりとしての方向性、あるいはサービスのシステムとしての新しい産業をつくると。こういった両面から私は県内の産業の活性化を図り、もう一方で、先ほど申しましたエネルギーの問題。エネルギーをしっかりどう供給するかということは、先ほどと繰り返しになりますけども、ものづくりをする中でエネルギー消費をうまく減らしていくような仕組みをどう考えるか、そういった両面を合わせもって、私は県内の産業づくりを進めていきたいというふうに考えています。以上です。

○吉川委員
 東日本大震災の発災直後、アメリカのサマーズ元財務長官がこういうようなこと言ってるんですね、「日本は今後、坂道を転げ落ちるように貧乏な国になっていくだろう」と。私はこれはまさしく脱原発を指しているようにしか思えないんですね。極めて示唆に富んだ言葉だと私は思います。リーマンショックの残滓を引きずった3月11日を迎えると、その後の円高ですね、きのうも7番委員から日本の経済に関するさまざまな指摘、さらには質問がございました。
 確かに1985年のプラザ合意以降の円高を日本は内需の拡大で乗り切ったんですね。あのときある評論家がこう言ったことを私は今もって覚えているんですが、「ぜいたくは敵」だと。敵の上に「す」をつけて、「ぜいたくはすてき」だと言おうと。そういったような内需拡大の方向へ向けて、あの円高を乗り切っていったわけですね。
 そこで、私は内需拡大の、特に県内経済における内需拡大の一番の決め手は何かということで、この議論はかなり尽きないわけなんですが、「地方の反映なくして国家の反映なし」と言ったのは、徳富蘇峰の弟の徳富蘆花なんですね。「経済の地域循環なくして、地域経済の活性化なし」と言ったのは、あの有名な県会議員の吉川雄二なんです。経済の地域循環とは、川勝知事は国内完結型経済という言葉を使いますね。いわゆる経済の地産地消ですよね。
 例えば新潟の越乃寒梅を飲むなら地元の花の舞を飲めとか、大手のゼネコンを頼むなら地元のゼネコンに発注するとか、六本木のクラブで遊ぶよりもエスポワールでお金を使うとか、そういうことによって、いわゆる経済の地域循環、完結型経済、いわゆるこれが私は一番の地域経済の活性化の決め手ではないかと思います。
 さらには、将来に向けての悲観論を打破していくということでしょうね。日本人はいわゆる温帯モンスーンの東洋の一角にあって、ややもすると悲観的になりがちですね。歌も南へと向いてる歌は少ないですね、比較的北へという歌が多いでしょう。ですから演歌は好きですし、どうしても悲観的になりがちですね。
 ですから、やはり悲観論を打破していくのも、我々政治家の役割だと思います。ですから、私はよく一寸先はやみだとは言わないで、一寸先は明るいということで頑張っていこうとよく言うんですけれども、いずれにしても、経済の地域循環が何より大事ではないかと思っております。そのあたりを部長はどう思いますか。御意見をひとつ。

○吉林経済産業部長
 まず、やはり内需というものにつきましては、お金を使うような仕組みづくりが大切だと思っています。地産地消は1つのキーワードで、やはり地域で買いたいもの、あるいは皆さんが欲しいものをしっかり我々がマーケティングをして、それに合う商品をまずつくる側がつくりださなければいけないと思っています。
 逆に言いますと、消費者側ではこういったものが必要だという、むしろそういったものを消費者側からも提案するような仕組みづくりをしながら、静岡県の消費者はこういった新しい商品の提案もできるんだと。逆にものをつくる側は、それに対するものをすぐにつくる、もともとそういうものづくりの土壌がありますから、消費者とつくる側とが、知事がよくおっしゃっているものづくりとものづかいを、うまく結びつけるような地域にしていけば、370万人のいわゆる消費人口があるわけですから、うまく循環させて、かつ1次産業から3次産業までが国内でも一番そろっている地域でございますし、まず地域の中で産業を循環させるっていうのは、1つの大きな手段だと思います。そこは、私どもとしても一生懸命努力をしてまいりたいと思います。
 さらに、それに加えまして地の利もございますし、新東名も開通いたします。東西の大市場にも近いというロケーションもございますので、地産地消で生まれたいろんな商品、これをまた県内外、あるいは国外までどんどんどんどんそれを提案、あるいは商品開発したものを売ることによって、県内産業の活性化を引き続き進めていきたいというふうに考えております。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp