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委員会会議録

質問文書

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令和3年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中澤 通訓 議員
質疑・質問日:12/15/2021
会派名:ふじのくに県民クラブ


○中澤(通)委員
 一問一答方式で何点かお聞きします。
 前回質問したときに、学校の校則と実態に少し問題があるいうことで、早速高校教育課でそれぞれ実態調査をしていただいて報告を頂きました。例えば下着の色や地毛の証明などありましたが、これはもう全体の数からすれば少なくなっていることは事実です。しかし何かしらの理由で、私に言わせると過去の例に固執してなかなか変えようとしないところもあるのではないかと思います。 実際にそれぞれ変化して悪い影響が出ているのか改めて聞きたいと思いますが、過去の例に固執して変えていなかったら結果的には管理職などの校長の姿勢、学校主任の姿勢なりになるかもしれませんが、年度内に変えていく努力をしなきゃいけません。何が問題なのか、どこに問題があるのか。伝え聞くところだと、過去のいろんなものの中で決めたことに対して頑として譲らない人もいるようです。そうじゃなくてこれからの時代の子供さんたちにはどういう形がいいのか、教育委員会は自信を持ってそれぞれ話をして変えることにちゅうちょしないことを言っていくことが私は大切ではないかと思います。
 来年度もう一度いろいろ話し合いながら、令和5年のときにはいい例を発表していただくようですが、そんな先じゃなくてもっと前に何でできないのかな。それが残念だなと思いますので、そういう意見についてどうお考えなのでしょう。お聞かせ頂きたいと思います。

○小川高校教育課指導監
 校則の見直しについてもっとスピード感をといった御質問にお答えいたします。
 9番委員がおっしゃったとおり、今年度、社会通念上問題があると思われるものにつきましては改善を進めてまいりました。次年度令和4年度においては、改善を進めてきた学校を中心に各地区の中でいい例を話合いをしてもらって、よいものを広げていきたいと考えております。
 令和5年度のまとめの発表は、見直し改善した例を来年度1年で集約して発表する機会ですので実際の見直し、改善を図るのはもう今の時点でやっており、また次年度も継続してやっていく流れの中で改善を進めていきます。
 9番委員がおっしゃったように、今年度もまだ遅れている学校がありますので、そういった学校の改善につきましては後押しするなど迅速な対応を心がけて取り組んでまいりたいと思っております。

○中澤(通)委員
 高校教育課はいいですが義務教育、特に中学校については報告頂いていません。そこの実態について、問題点等があるのかないのかも含めてどういう報告を頂けるのかお聞かせください。

○小関義務教育課指導監
 中学校におきます校則の見直しについてですが、社会環境の変化などを踏まえ各学校で校長の権限の下、随時行われていると承知しております。
 ただ、県全体の件数として把握はしていませんが、方法として例えば生徒会主導で生徒により見直しを検討した例や保護者を対象にした教育課程についてのアンケートで示された意見等を基にしながら見直した例などがございます。
 見直しの内容としては、例えば靴下の色や髪型、マフラーの着用などがあります。今挙げた例に関しては古くから校則として挙げられていた内容の見直し、例えば靴下の色であればほかの色も可とする、髪型もツーブロック禁止という項目があったようですがそれを廃止した、マフラーの着用については着用を認める改正をしたなど様々細かな点について見直しがされております。
 今年度6月に出された文部科学省通知におきまして、校則の内容を絶えず積極的に見直すよう連絡がありました。これを受けて県教育委員会としては各市町教育委員会に対し本通知を送付し、校則内容を見直すよう指導を行ったところです。また各学校が校則を見直す機会として改めて児童生徒の校則に対する理解を含め、校則を自分たちのものとして守っていこうとする態度を涵養するよう研修会などを通し市町教育委員会担当者に周知しております。
 今後も、こういった研修会等において市町教育委員会担当者が情報交換する場を設定し、各学校における校則内容の見直しにつなげてまいりたいと考えています。

○中澤(通)委員
 中学校はデータ的にはありませんけれども、各市町の教育委員会でいろいろ決められるんでしょうが、現状を県教育委員会が掌握していただきたい。文科省の通知もあるでしょうけれども、現実どうなんだと、そしてあるべき姿をそれぞれの教育委員会が決めるでしょうが、こうあるべきじゃないのか、こんな例がありますよと積極的に伝えていただきたい。子供さんたちが余分なところへエネルギーを使わず、青春の1つの思い出づくり、いい形の学校生活を楽しんでもらえるよう環境づくりにぜひ御協力していただきたいと思います。ありがとうございました。

 次に移ります。
 今年はコロナの影響があってから1年後なので、去年に比べて12月1日現在で高校生の就職が10%ぐらいいいということです。高校生の就職活動では、いつ頃から始まったかは分かりませんが昔から1人1社しか希望を出せないんですよね。会社が1人しか採らないと5人、6人の希望者があっても1人採用してあとの4人、5人は駄目なんです。そうすると残ったところって申し訳ないけれども、採用者がいない希望でないところを選ばざるを得ません。自由競争でなくて個人の自由意志がなかなか反映できないのが当たり前で、むしろうまくいくんだと。これは学校の温情かもしれないけれども、果たしてそれが子供さんのためになるのかどうか。
 3年で離職とよく言われますよね。現実に皆さん方も担当していればそういうことは耳にするし、なぜ3年で離職するのかとよく言うんですけれども、誰もそのことについて入っていかないんです。現状どうなんですか。この1人1社制度は過去からあったけれど、これからもずっと続けていくんですか。子供さんの気持ちをきちっと聞いたことがあるんですか。私は非常に疑問を持っていますけれども、お考えを聞かせてください。

○小川高校教育課指導監
 1人1社制という就職慣行は、日本が高度経済成長期、1950年代半ばから国――当時の文部省と労働省、そして経済団体、高校側は校長協会といった3者の申合せ事項により決まりました。それが現在まで続いており、本県では10月31日までは1人1社の応募、11月1日以降につきましては3社まで応募できる制度を取っております。
 本県の生徒にアンケート調査したところ、生徒からは就職活動の負担が軽減される、企業様からは採用計画が立てやすい、学校としては就職支援を手厚く行えるといった結果が出ております。労働局、学校、経営団体、行政機関で組織する協議会があるんですが、そこではそのアンケート結果を踏まえてこの就職慣行を継続することを決めております。
 一方、文部科学省あるいは厚生労働省のアンケートによりますと、9番委員がおっしゃった高卒生の離職につきましては、全体の30%は人間関係の悪化などを理由としております。しかしながら自分がやりたい仕事と異なる内容だったと答える就職者も27%程度いることからも、生徒が自己の進路を主体的かつ慎重に検討して自らの意思で決定することも大事だと認識しております。
 今後も、自己の進路を選択する能力を育てるキャリア教育の充実を図るとともに、アンケート等によって就職を希望する生徒の声に耳を傾け1人1社制のメリット、デメリット等を勘案しながら、また関係団体等と連携して引き続きこの就職慣行につきまして検討いたします。

○中澤(通)委員
 それぞれのところでこれからも検討するということですが、進めてくださいね。言葉の上で検討するじゃなくて、いつまでにそういう会議で詰めて、子供さんたちの意見や当然保護者の声も聞かなきゃなりません。過去例も確かめなければなりません。1つの人生の中での大きな試練ですから子供さんの道を間違えないように、できるだけ希望に沿ってどれが一番いいのか、ベストまでは分かりませんが過去の例にずっと固執するのではなく時代に合ったものにしてほしい。経済の動向によって違ってくるでしょうが、特に少子化にこれからずっとなりますので、そうしたことを間違えないように、よくよく考えて制度の見直しをしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。これを要望にさせていただきます。

 続いての質問に移ります。
 学校現場におけるスマホの扱いについてはなかなか結論が出ない中で対応してきましたが、急激なIT化で国から小学校にいきなりタブレットが配られています。これまでは各御家庭でスマホを持たせたりしていたんでしょうが、もう国の制度でタブレットを持たせて通信も当然できますから、子供さんの使い方によっては小さいか大きいかの違いだけで危険性は同じです。
 今まで中学生や高校生に対応したけれども、今度は小学生までの対応が求められるわけです。例えばスマホについて学校ではどう対応しているのか、教育委員会はどういう対応をすればいいと言っているのか、それぞれ個々の学校の問題点とどんな具合、現状どうなんでしょうかお聞かせください。

○小関義務教育課指導監
 学校現場におけるスマホ対策についてですが、令和2年7月31日付で文部科学省より出さた通知においては学校現場へのスマートフォンの持込みは原則禁止とされております。その上で公共交通機関を利用した通学などやむを得ない個別の事情がある場合には保護者からの申請等により例外的に認めたり、学校全体で持込みを認める場合は生徒及び保護者との間でルールや学校における管理方法などについて合意形成して、教育活動に支障がないよう配慮して行うなどの取扱いが示されております。
 県内の小中学校においても、その通知を踏まえ学校設置者である市町教育委員会が定める基本的指導方針に従い各学校で対応しております。現時点で学校全体で持込みを認めているケースは承知しておりません。
 また、県教育委員会では特に長期休業中はその開放感から問題行動を起こしやすい時期でもありますので携帯電話やSNS、インターネットによるトラブルの未然防止につきまして、文部科学省や県教育委員会社会教育課の資料等を活用させていただきながら具体的かつ細かく指導するとともに、家庭における適切な指導やルールづくりを保護者に要請するよう通知しております。

○山下社会教育課長
 小中学校におけるスマホ対策について補足的に説明させていただきます。
 県教育委員会では、ICT化が進む一方で、ネット環境が幅広く広がっていますので小学生や中学生に対してもネットの適切な使い方を学ぶようにいろいろな取組をしております。
 対象としては、子供さんはもちろんですが保護者や教職員に対しても啓発しています。例えば小中学校ネット安全・安心講座で携帯電話事業者の方が講師となって小中学校に赴いてスマートフォン等の利便性と危険性、トラブル事例やその処理方法について学習する場面を設けております。
 それから、小中学校の保護者や教員OBの方をケータイ・スマホルールアドバイザーとして養成しており、そういった方が小中学校に行って学級等で講演する取組をしております。
 スマホ等の所持の低年齢化や学校現場で1人1台パソコンが普及していることもありますので、引き続き子供たちはもちろん先生方、保護者の方に幅広く携帯電話、スマホの取扱いについて周知していきたいと思っております。

○中澤(通)委員
 家庭でルールづくりをしてくれということですが、学校の中での対応をどうするのか。いろいろ聞くと学校では回収して帰りに返すのはトラブルの元だから個人に持たせてその代わり学校内では一切禁止と。もしそれが見つかった場合には1週間預かるなど強硬的なペナルティーがあるとか聞いています。スマホにもいろいろといいことがあるかもしれないけど、とかく犯罪に結びつきやすい。つい先頃も静岡県じゃないけど西のほうでSNSで知り合った子供が呼び出され、そこで睡眠薬か何か飲まされて死んじゃった事件がありますよね。今まで面識がないのに出かけて犯罪に巻き込まれるおそれが当然あります。
 それから、スマホ中毒です。
 最近売り出されている本「スマホ脳」、スマホによる脳の働きについてスウェーデンの学者が書いています。スマホはいいこともあるけども悪いこともありますよね。そういうことをよくよく考えないと大きな間違いをします。子供さんたちはイライラするし、また大人も抗鬱剤などを飲む人たちが非常に多くなった。だから突発的な行動で大人も子供も動く人たちが出てくることも1つの現象かもしれない。要はスマホを使うことによって睡眠や運動を阻害することで弊害が出てくると言えるだろうとあります。
 述べられている中で非常に面白いと思ったのは、アップル創業者のスティーブ・ジョブズが自分の子供のスマホの使用に対しては非常に慎重だったと書かれています。ビル・ゲイツは子供が14歳になるまでは絶対持たせないと。そういうことにたけていた人たちが便利だけれどもこういう現象、弊害を恐れて自分の子供には持たせないよと言ってやっているわけです。私ら一般の人間はなかなか分かりませんけれども、そうした例を見ると便利だけれども果たしてその年代に持たせていいのかなと。
 それから、タブレットは国から言ってきたから渡すけれどもその管理どうするのと。そこまで考えてやっていますかと言いたい。便利なことだけ追求するけれども弊害はどうするのと。行政がやったことによって子供がそういう目に遭った場合、誰が責任を取るんですか。現実には取れないでしょう。どういう扱い方をするかきちっと決めないで、国が言ったからやります、それは国のことですじゃないでしょう。被害者になるおそれがあるのは県内の子供なんです。だったら県教育委員会はどうやっていくのか、考え方についてもうちょっと真剣味を持っていただきたいと思います。
 ここで答えは出ないけれども、今のままではどうなるか非常に心配です。スマホにかかる時間が長くなると通常の生活の時間が少なくなって運動ができなくなる、しなくなる。これは大人も同じだというんです。そのことによって抗鬱剤を常習する人たちが多くなっていますよと。当然間接的な原因かもしれないけれど、犯罪についてもいろいろ出てくるでしょうと警鐘として鳴らしています。ここだけで問題が解決するわけじゃなくて総合的にやっていくんでしょうけれども、よくよく考えていただいて、子供さんたちに無駄な、余分なことが入っていくことに対して私は危惧していますので、ぜひお願いしたいと思います。

○野田委員長
 要望ですか。

○中澤(通)委員
 最後は要望です。
 それから、こんな言葉も書かれていました。
 アルコールは禁止するけれどもスマホは禁止していないと。端的な言葉ですよね。先ほど14歳のことを言っていましたけれども。そういう言葉もあるし、これについては何を打開するための材料にするかよくよく考えていただいて、取りあえず私はスマホについては今回はこの要望を含めて言わせていただきます。

 次に移ります。
 高校入学者選抜試験について、今回増員また減員したところもありトータルとして県立、公立の入学者は減員しています。しかし一方私学は減員していないんです。前年並みです。前から言われていましたけれども、入学者は2対1の比率でずっと来たのがここ数年壊れてその協議すら入っていない。協議の土台にものらないのが私学の体制なのかもしれません。
 あわせて、国が授業料を全額補助にしたので、私学が独り歩きをしていきます。ますます入試でたくさん自分たちのところに囲い込みたいとなって、公立高校は毎年定数割れ。最初の試験をやってすぐに再募集、その数が3分の1ぐらいになったんですかね。非常に多くなっています。今度またやったらどのぐらいになるのか。定数を割ってしまった状態がずっと続きます。
 時代だから仕方ないのか、それともどうやって公立高校が頑張っていくのか。私学のよさもあるでしょうし、公立でなければならないところもあるでしょう。その中で公立高校の立場、特に入学者についてどのように対応していくのかお聞かせください。

○花ア高校教育課指導監兼学校づくり推進室長
 まず、公立と私学の募集定員につきましては静岡県公私立高等学校協議会で毎年協議を重ね設定しております。そのルールとしましては公立については3分の2を超えない、逆に私学につきましては私学が設定した学則定員の範囲内になっております。したがいまして制限がかかるのは公立のほうになっているのが現状です。
 県教育委員会としましては、公立高校への入学者を確保するためには各校の魅力を高めることが必要であると考えており、昨年度まではコアスクール事業、技芸を磨く実学の星育成事業を通して学力の向上、社会の第一線で活躍できる人材の育成に取り組んでまいりました。しかしながら現代につきましては高校生の興味関心、進路の多様化が進んでおり、そういったものに対応すべく今年度からは新時代を拓く高等学校推進事業を実施いたしました。普通科につきましてはオンリーワン・ハイスクール事業、専門学科につきましてはプロフェッショナルへの道事業に取り組み高等学校の魅力化、特色化を進めております。
 また、中学生に選ばれる学校になるためには広報も必要だと考えており、5月に中学の校長先生に対しアンケートを実施いたしました。その結果を各高校の校長先生にお配りして、対策を考えてもらっている状況です。

○中澤(通)委員
 抜本的な解決策は、現実に難しいんですよね。担当者のその気持ちは分かります。
 ただし、今回は新しく福祉科をつくったりしました。昔から理数科や芸術科などいろいろ多分野にやっていることは事実なんですが、熊本県のある町では高校がなくなってしまうおそれがあるので新年度から漫画科をつくると。もうそういう時代なんだと。アニメに代表される日本の文化かもしれない。そういう科をつくったらどうだと新しい動きもあります。子供の気持ちが多種多様という中での決定だと思うんですけれども、今までだったら全く考えられないことをやってこなきゃいけない時代かもしれません。
 あとは、学力などでは先生方に御努力頂ければ子供もそれで打てば響くとなるでしょうけれど、限られた予算でやっていくしかない。しかも私学のような特別なサービスができるわけじゃない。子供さんたちの気持ちに寄り添ってやっていく御努力は私も感じますので、とにかく減らさなきゃならない部分はあるかもしれませんが負けないでやっていかないと。
 今よく話題になっている池新田高校と横須賀高校の合併問題じゃないけれども、池新田の地域だってあそこの子供さんたちが全部行けば池新田高校は十分成り立つんです。だけど私学に行っちゃうもんで生徒数が少なくなっているのが現状。それは子供や親の意思かもしれませんがそういう問題もある。やっぱり魅力化をしっかりしていくことだと思うんです。そういうことに対して人事異動等も含めてその地域の学校にふさわしい、やる気のある先生をきちっと配置して頑張ってもらう。そういう中でみんなで盛り上げていくことが大切ですが、もうこれ以上議論になりませんので要望しておきます。よろしくお願いします。

 最後に、この前も出ておりましたが結局18歳から投票できるということでいろんな主権者教育等をやっていても、投票率については残念ながらそれほど目覚ましい顕著な数字が出ているわけじゃない。低いです。そのことに対してどうしたらいいのか。やっぱり主権者教育が足りないのかなということ。
 あわせて、主権者教育だけじゃなくて来年4月から18歳は成人扱いです。成人になると投票権だけじゃなくていろんな義務もあるし、いいところもあるけれども契約などで怖さもある。通常の商行為の契約者にもなる。今までは未成年だから契約が無効ということがあったけれども、これからは契約が有効になります。その怖さをちゃんと教えているのか、併せてお聞かせ頂きたい。

○小川高校教育課指導監
 まず、主権者教育につきましては教科で言えば公民科です。そういった授業の中できっちりとやっていくこと、それから選挙管理委員会と連携した取組を引き続き粘り強くやっていく中で生徒の意識を高めることを継続していくことを考えております。
 成年年齢の引下げにつきましては、教科では家庭科や公民科で通常の授業の中で行っております。また行政の支援による出前講座等によって契約の知識やトラブル防止のための留意点等を生徒たちは学んでおります。いよいよ来年4月から成年年齢が引き下がるので一層在校生徒に向けて、生徒自ら自分のこととして考え責任を持つ成人となるような働きかけを全校集会等によって行っていきたいと考えております。年間の行事予定上4月直前の2月から3月がそういった集会を最も開催しやすい時期でもありますので、今後さらに学校に呼びかけて機会を設けるように伝えてまいります。
 また、生徒だけではなく保護者に対する周知も必要です。通知等で保護者にお知らせしておりますが、いま一度意識啓発を学校に働きかけていく所存でございます。

○中澤(通)委員
 とかく行政がやる教育、講座は、これは駄目ですよ、いけないですよという表面的なことしか言えない部分があります。だけど例えば歩いていたらキャッチされて英会話教室の契約をしたけれども、とんでもない負債をクレジット会社と契約しちゃって払う。それも現実でありますよね。だからそういう怖い話をするべきなんです。もうけ話とか、ずっともうかるなんてことはありっこないですから。これこれこうで契約すると怖いじゃなくて、こういう例があったと繰り返しやっていかなきゃいけないと思うんです。教育の仕方、子供さんへの伝え方については、もう一工夫、二工夫しないと、ただやったからというもんじゃないと思う。
 主権者教育も、政治に参加することの義務といったってなかなか分からないでしょう。実例で町の中の動きをきちっと話しして、あなた方子供さんならどうするのと。それが結局代議制の政治につながっていくんですよと。地域の政治はそういうもんだよという大切さを現実論として伝えていけば、もうちょっと違うのかなと思う。
 例えば、スウェーデンは若者でさえ80%の投票率をずっと堅持している。原因としてはスウェーデンは政党政治ですから、政党がきちっと表に出て教育していく。そのやり方では日本の場合もしかしたら偏った形に誘導されるのかなと文科省もよく懸念するんですが、教育の場をビデオでしっかり撮って検証していけば防止されます。怖さで何かしないじゃなくて、もう一歩進んだ模擬投票するとか、そういう中でやっていくことが大切だと思うんです。ただ架空の政党だと架空なんです。バーチャルでやったって駄目なの。現実の政党名で模擬投票とかリアルのことをやれば現実にそうか、じゃあ自分たちはどう考えるのか分かる。別に誘導するとか誘導しないじゃない。そのことを自分の意識の中で持っていく。その教育の仕方だと思うんです。せっかく熱意を持って講座をやるんなら効果のあることをやっていくことが私は大切だと思います。
 これもすぐ答えは出ないかもしれないけれど、新年度はどういうことをやったらいいかよくよく考えていただきたい。ただ漫然とオプション化するんじゃなくて、やった効果は数年先にしか出ないけれどもやっていただきたいと思います。そうしたことの積み重ねだと思うし、最初の選挙で投票するかしないかでかなり違ってくると思う。
 特に18歳は大学への入学で住所が動きます。統一地方選挙が4月にあることがたまたまあります。選挙権があるけれども投票できないではなく、そのときにもう下宿先が決まっていればそこへ送ってくださいと選管に届ける制度があり、そうすれば郵送できます。ちょっとしたお知らせで選挙に参加できるんです。特に高校3年生が卒業するときにそういう制度を、その町で選挙があることが分かっているなら伝えること。それは選管に伝えて、教育委員会が絡んでやっていくことも私はプラスになっていくと思います。ぜひいろんな手を考えながら進めていただくことが大切だと思います。
 最後に、担当する先生方が投票に行っているかどうかも確認してください。現場の先生が言うだけ言って自分は投票に行かない。どうもそこら辺があやふやなんです。自分もやっているぞ、君たちもちゃんと参加しろと。どういう書き方をするかそれは自由。白紙でもいいんだから。そういうところから始めることも大切ですから、そんな確認もしていただくとありがたいと思います。要望も含めてですが終わります。

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