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委員会会議録

質問文書

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平成23年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:渥美 泰一 議員
質疑・質問日:12/15/2011
会派名:自民改革会議


○渥美委員
 この問題は、本会議でも相当議論がされて、一応この委員会で集中審査ということで、即対策ができ上がるということでもないかもしれませんけれども、これからのよりよい対策を導くためにしっかりやらなければいけないと思います。
 そういう意味で、翻って今までやってきたことと、これからやろうとすることをちょっと確認したいと思います。
 当然ですが、これらの一件一件について要因というか、背景というか、個別に相当確認したと思うんですが、その辺はどの程度までやられたんですか。

○杉本事務局参事兼教育総務課長
 現在、これまでの過去の分――前年度以前のものも含めて、不祥事根絶委員会の中で詳細な分析を進めているところでございます。その中ではその事象の特性とか個人の特性等や共通性があるのかどうかということも踏まえて、現在分析しているところでございます。以上です。

○渥美委員
 それを徹底的にやることによって、よりよい対策が講じれるというふうに思うんですね。対策は、その要因をつぶすということですから、それをしっかりとやらなきゃいけないということが、まず第一歩です。
 そういう要因を確認することを進める中で、大きくは先ほどから議論されている個人的な資質の問題があります。
 それから、もう1つは組織、あるいは学校運営、経営に問題があると思います。
 教育長は、いろいろな個人のストレスなどももちろんあるけども、重要なのは人権意識の欠如ということを本会議で述べられたと思いますが、その辺のところをもう一度お伺いしたいと思います。

○安倍教育長
 私はやはり子供に向かって私自身の経験も踏まえて申し上げますと、生徒にはもちろん教科ごとの学力をつけるというのはもちろん大切なことですけれども、やはり人として相手の立場に立って、思いやりのある人間になってもらいたいというのは、これは小中高、特別支援に共通して教員が訴えていることかなというように思います。
 つまり、相手の立場に立ってものを考えるということは、まさにこれは人権意識でございまして、自分の身を他者の立場に置いてそれを考えたときに、一体何がよくて何が悪いかという、そういう自分を相対化するという意味でも、私は人権意識というのは非常に大切かなという意味で申し上げたところでございます。以上でございます。

○渥美委員
 それは、言いかえればやっぱり子供に対する愛情だと思うんですね。よりよい人材として育てるということにつながっていると思います。それは非常に大事なことだと思います。
 あと、その資質を高めるためにいろいろな研修をやる、これは大事なことだと思います。
 それとやっぱり運営ですね。教育委員から大きく6つの取り組み方針が示されました。
 知事は、この教育についても全面的な、根本的な改革が必要だということを述べられました。ただ教育という分野は、一人の政治家なり、あるいは指導者なりの、ひょっとしたら偏った思いが強く反映されたり、時代の流れみたいなそういった時流に流されるということの防止とか、そういう意味で自立した今の体制になっていると、これはいいと思うんです。
 私は、教育委員任命権者である知事ができるとすれば、教育委員に対していろんな要望を言って、活躍していただくということではないかと思うんですね。
 ですから、本会議で知事も感情的なところがあって、あのようなことも言っておりますけれども、やれることはその程度のことじゃないかと。そうじゃなきゃいけないんだろうというふうに思います。
 それで、この教育委員さんが今5名ですか、教育長を含めて6名なんですか。今の教育委員のいわゆる委員会のあり方について、教育長も委員の一人として加わって、その教育委員会のあり方といいますか、役割というか、今の状況の中で果たせているというふうにお考えですか。その辺の感想をお聞かせいただきたい。

○安倍教育長
 教育委員会制度については、これも先ほどの大阪市の場合もやはり教育委員会制度ということの見直しも入っているわけですけれども、これも全国的に一つの大きな課題であり本県もそうかなというふうに思います。
 私、1年半ちょっと教育長としてかつ教育委員としてやってきたこと、さらには以前事務局に勤務して、教育委員会というものを事務局の一員として見てきたことから申し上げますと、最近の教育委員会というのは、月2回でございますし、また移動教育委員会等、あるいはいろいろな行事に教育委員が参加するということから考えますと、我々教育委員会事務局や教育行政に対するお一人お一人の教育委員の思いというのをお聞きする、そういう機会が非常に多くなったのではないかなというふうに思います。また、今回のこういう不祥事につきましても、非常に強い気持ちをお持ちでありますので、私はかなりそういう意味では教育委員会制度というのは、現制度の中では機能しているのではないかなというふうに思っております。
 ただ、一つ申し上げたいのは、あくまでも教育委員の方は非常勤でございまして、それぞれに職業をお持ちでございます。お一人の方は保護者でございますけれども。そういう意味で、具体的に月2回集まっていただく、その日程調整だけでも非常に苦労しているというような状況がございます。
 そういう中で、どこまでを教育委員の方にお願いし、どこからを教育委員会事務局がやるかという、その辺の整理の仕方、あるいは私たちが教育委員の皆様に情報をお伝えし御判断をいただくということについては、改めて一度見直す、そういう時期に来ているのではないかなというふうには思っております。以上であります。

○渥美委員
 どうしてそんなことを聞くかと言いますと、私の身近なところでは市の教育委員会、教育委員の方々とお会いする機会が結構あるんですが、そうした市の教育委員の方々の活動状況を聞きますと、教育長が言われるように、県も一緒ですがいわゆる学校現場に精通した方じゃないですね。あるいは教育分野に携わった方ばかりじゃないです。いろんな立場の人がいて、それが大事なことかもしれませんが、専門じゃないということですね、要はねそれぞれ。ですからなかなかその思いが、例えば学校教育に対しての意見といいますか、なかなか言いにくいといいますか、わかりにくい。したがって教育長が示した内容を追認していくぐらいのことしかできないというようなお話を聞いてたものですから、お聞きしたわけです。
 そして、10月でしたか、それぞれの教育委員の方に私もお会いして、思いといいますか、活動の状況等々もお伺いしたんですが、なかなかわかりにくいと。あるいは、意見がなかなか反映しにくいところもあると。ある方は歯がゆいというような御意見もございました。それでお聞きしたわけです。
 教育長が言われるように、教育委員会のあり方というのはなかなか難しいですよね。でも教育委員の方々の幅広い視野、御意見をより反映しやすい体制にしていくということは大事なことだと思いますので、ぜひ教育長の立場からも提案していただいて、改善により、よい方向になるようにお願いしたいというふうに思います。
 東京都のある区だと思いますが、教育委員長は恐らく、任期は2年かそこらで交代すると思うんですね。言うなれば持ち回りみたいなことになっているのかもしれません。また、あるところでは大学の教授とか、あるいは学長を経験された方が、相当長く教育委員長の役を担っているというふうなことを聞きました。それが必ずしもいい形かどうかわかりませんが、要はともすると教育委員会で用意した方針がそのまま、いわゆる形骸化したようなことになりがちではないかという危惧をするものですから、そういう事例もあるということを申し上げておきたいと思います。

 それで、この教育委員会から示された6つの方針、これに沿って不祥事根絶委員会を設置したり、あるいは校内コンプライアンス委員会を設けたり、あるいはセクハラ相談員をふやすとか、そういった取り組みも教育委員の提案を反映すると、実現するということで取り組まれていると思うんですが、要は実際にやるのは学校の現場なんですよね。要は学校現場がどうなるかです。
 これまでずっと10年にわたって、この不祥事対策に取り組んできて、そのときそのときで全力を尽くしてやってきたと思うんですよ。その結果が今ですから、これはもうやり方が、仕組みがだめだというふうに思うんですね。
 個々提案してこれをどの程度やるかは、学校によって違うんです。書類にして、報告書にして出してもらうということが確認する方法かもしれませんし、学校へ行ってやっている内容を確認するというのも一つの方法かもしれませんが、要はやるのは学校です。
 教員一人一人が、自分のこととして受けとめて行動に移すということができなければ、対策にはならないわけでして、ではそれをやるのはどうしたらいいかということですね。大きな要因は、いろんなストレスがたまって、そのはけ口としてこういったことになっていると。大きくはそういうことが言えると思うんですが、そのストレスがストレスにならない対策ですね。コミュニケーションの問題もそうだし、あいさつをするとか、声かけとか、そういったこともそうです。そういったことが大切ですが、それをやるのは学校なんですよ。だから教育分野もやはり分権が必要だと思うんですね。方針は教育委員会で出せばいいです。それを実際にどういうふうな形で実現していくかは、学校に任せたらどうですか。
 学校に任せるということは、校長、教頭が中心になってやっていくと思うんですが、もう具体的なやり方、何をやるかは学校に任せる。そうすると先ほどお話のあったマネジメント能力、これが校長にないとだめだと思うんですね。退職間際になって2年ぐらいやって終わる、それでは校長は何もできないと思うんですよ。何年が適当かどうかはわかりませんが、長くやればその弊害も出るということも覚悟しなければいけませんけれども、やっぱり学校の自主性、自立、これをやらないと自分のものにならんですよ。こうやるということを、自分自身で考えなければ自信にならないと思うんですね。
 ですから、一つには校長の権限、そして任期、この辺からやっぱり変えて、教育委員会は方針を出す。では、これをどう具現化するですかというのはもう学校で、例えば事例を示すのはいいかもしれませんが、やり方はもう校長の個性といいますか、自主性に任せてつくっていただき、それを検証する、どういう方法でやるのですかと。そういったことのほうが、私は効果が上がるんじゃないかと思うし、それ以外にないんじゃないかなと思うんです。
 幾らこういうふうにやりなさい、これを見なさいとやっても、ほんの一部の人にしか行き渡らない、自分のことにならないから、こういったことになるわけで、それをやるのはやっぱり学校の現場です。一人一人の教員に対して、目を届かせる。それは校長の仕事だと思います。その能力もない人は校長になるべきじゃないと思います。
 そういう改革に取り組んでいただけたらというふうに思いますが、その辺のお考えを伺いたいと思います。

○安倍教育長
 今のお話を聞いていまして、一つ思い出しましたのは、今回さまざまな不祥事に関連しまして、御意見、御要望を私も直接いただきました。ある方がこういうふうにおっしゃっておりました。今回の不祥事対策の一つとして、やはり校長が自分の経営理念をはっきりと教職員に伝えて、そのもとに一丸となって教員がやるということが、やはり不祥事対策の一つではないかと、そういう御提案をいただきました。今の委員からの御指摘と重なるところがあるかなというふうに思っております。
 そういう中で校長の権限、あるいは任期というものをどうしたらいいかということについては、通常、平均3年で校長はかわっていくわけですけれども、その任期、それから異動先、どういうところに赴任していくか。例えば一つの方法としては、校長の中にもいろいろな得意分野がございますので、自分としては生徒指導の面を中心に学校経営をやってみたいという御要望があるならば、そういう力がより生かせるような学校に赴任していただくというのも一つの方法かなということで、これはまだ具体的に制度にはなっておりませんけれども、そういう思いは各校長にお伝えして、より自分の力を発揮しやすいところでの学校経営ということは今回お願いしたところでございます。
 一方で、私たちが危惧いたしますのは、学校にいろいろな権限を預けてやっていただくということは、今の時代の流れの中でも、私は望ましい方法かなというふうに思っておりますけれども、一つ危機管理の面で何か重大な事案が起きたときに、それも学校の中で処理できるものは、それはやはり県全体のものとして共有化しなければならないものもあろうかなと思っております。今回の大きな事件につきましても、本当に私たちも情報を十分把握できずに対応がおくれたというところもございますので、そういう学校独自に任せるものと県全体で共有化し危機管理に当たるという、その辺の整理の仕方というのも大きな課題かなというふうに思っております。そのあり方についても、今回あわせて検討していかなければいけないというふうに思っております。以上であります。

○渥美委員
 やはり校長にとって、学校が「おれの学校だ」にならないとだめだと思います。また一人一人の教員から慕われないと。あの校長のためにまずいことをやったらいけない、できんのだという意識を教員一人一人が持たないとだめだと思います。ひところ何か不祥事が学校であると、何々校長という名前が出て、あれはおかしいじゃないかみたいな意見もあったと思うんですが、やっぱり校長の権限はそのぐらいでないとだめだと思います。おれの学校にならないと。何かあったときの危機管理はもちろん大事です。指定管理者制度と同じだと思うんです。任せてチェックする、このことが大事だと思います。ぜひ、よりよい学校経営ができるように、その辺の改善をお願いして終わります。

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