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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


令和3年7月脱炭素社会推進特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中沢 公彦 議員
質疑・質問日:07/16/2021
会派名:自民改革会議


○中沢(公)委員
 分割質問方式で、項目は大きく3つだと思うんですが、脱炭素問題というのは、私、現状認識が非常に重要だと思っていまして、後は対策とかですね、様々なことは、部局の垣根を取っ払った横断型の政策がない限り、進まないだろうということは、多々あるんだと思っています。ですから、この特別委員会が設置されたと思うんですが。
 そもそも、分かっていないことがたくさんあるもんですから、ちょっと、何聞いてんだ、おまえはと思われるようなことがあるかもしれませんが、ちょっと伺いますけどね。廃棄物とごみは、そもそも何が違うかということは、この資料だとよく分からないんですが、データ上は廃棄物という項目があるんですが、くらし・環境部の資料7にいくと、プラスチックはごみで、食品はロスになってるんですけれども、プラスチックもごみなら、食品もごみなんじゃないかなとか、それらをひっくるめて廃棄物って言うんじゃないのかなというのが、よく分からなくてですね、そもそも廃棄物とごみというのは、何が違うかを、まず教えていただきたいんです。
 それを踏まえて、くらし・環境部の資料の2ページの、温室効果ガス排出状況の一覧の部門別になっていますが、例えば産業、家庭、業務、運輸というところで出るごみ、または廃棄物は、ここの廃棄物等というところに入っているのか、それとも、それぞれで出ているごみまたは廃棄物というのは、それぞれの産業、家庭、業務、運輸の中に組み込まれているのか、それを教えてください。

○村松廃棄物リサイクル課長
 廃棄物とごみは、ほぼ同じと考えてよろしいかと思います。
 廃棄物というのは、廃棄物処理法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の用語であります。ごみというのは、一般的に使われている、その廃棄物を呼ぶ総称のような感じだと思っております。
 食品ロスというのは、正確に言いますと、食品から出たごみのロス削減を縮めて、食品ロスと呼んでいると認識しております。

○清環境政策課長
 部門別の中に廃棄物がどこに含まれているかでございますが、工場ですとかオフィス、家庭で、いわゆるごみとなったものにつきましては、このいわゆる産業とか家庭、業務部門には含まれておりません。こちらの部門では、電気やガス、灯油等に含まれるそのエネルギーを対象としております。
 廃棄物として焼却されることになりましたものは、廃棄物部門において、その焼却処理にかかった熱量としてカウントされております。

○中沢(公)委員
 つまり、ごみもロスも廃棄物なんですね。
 それで、この表は、そもそもその廃棄物はデータ上には出てこないんだよということでいいんですね。

○清環境政策課長
 2ページの表の廃棄物部門に掲載しております排出量につきましては、あくまでも温室効果ガスということでありまして、廃棄物を焼却したときのその熱とか、そのエネルギー、焼却するにかかったエネルギーに伴って発生する温室効果ガスと言われるもので、CO2を換算したものでありまして、ごみの量とはまた別物でございます。

○中沢(公)委員
 だから、そういったところから出たごみを廃棄物等で焼却したときのエネルギーが、構成比で2.1%ということ。ということは、ごみはそんなに、温室効果ガス排出には影響がないという解釈でいいですか。

○清環境政策課長
 この温室効果ガスの算定上は、そのような形になっております。

○中沢(公)委員
 ちょっと認識がずれていたら申し訳ないんですけれども、世界中、ごみ問題って大きいじゃないですか。特に海洋ごみ、プラスチックごみの問題もあります。先ほどから出ていた食品ロスの問題もあります。だけど、排出ガスベースに置き換えると、2%か3%なもんで、実は排出ガスベースで言うと、そんなに問題視するようなごみ問題はないよという、こういう解釈でいいんですかね。だって、これを見る限り、産業、家庭、業務、運輸でそれぞれ使っているエアコンだとか、機械を動かすとか、車を走らせるという、いわゆる活動エネルギーはばんばんすごいから、何とかしなきゃいけないのか知らんけれども、今の段階だったら、2%や3%ぐらいだったら、ごみは大した問題じゃないですねって、数字上はそういう解釈でいいってことですか。

○清環境政策課長
 4ページに、部門別の排出量をお示ししております。廃棄物等という表のところにありますが、廃棄物部門につきましては、一般廃棄物と産業廃棄物の焼却処理にかかったときのそのエネルギーということでありまして、パーセンテージで見ますと、そのような形にはなりますが、もちろん、ごみ問題といいますか、循環型社会の形成は重要な問題であります。
 温室効果ガス排出量の計算上は、このような数字になっているということでございます。もちろん、また廃棄物をごみにしないで、リサイクルとかに回している場合もあると思います。それは、リサイクル工場における産業部門の活動としてのエネルギーにカウントされておりますし、それぞれのところで、循環型の仕組みが、産業部門の中にも含まれておりまして、そこの熱量としても計算されているということになります。

○村松廃棄物リサイクル課長
 少し外れますけれども、廃棄物等による二酸化炭素の排出というのは、多分焼却がほとんどだと思います。産業廃棄物で言えば、焼却されるものよりも、リサイクルされるもののほうが今は多いです。
 例えば、先ほど説明にも出ましたけれども、路盤材など、土木系であるとか、建設系の廃棄物は、ほとんどリサイクルされています。ですので、産業廃棄物の中で焼却されるものは、全体からするとそんなに多くありません。ですので、どちらかというと、多いのは一般廃棄物だと思われます。
 一般廃棄物も、今はプラスチックはリサイクルに回す流れになっていますので、この数字はそんなにおかしい数字ではないのではないかと、私の感想ですけれども、感じます。

○中沢(公)委員
 だから、この数字だけを見ると、ごみの影響は少ないということですよね。リサイクルしているから。そういう解釈でいいんでしょう。要するに、笑い話じゃないけれども、再生紙を使った紙を作るほうが金がかかるんですからね。新材使って紙を作ったほうが安く上がっていいものができるのに、再生紙を使わなきゃいけないからっていって、100%再生紙を使うと、エネルギーもたくさん使うし、金もかかるから高いものができるという、コントみたいなことがよくあります。以前、それで、新材の紙を使って再生紙100%って、うそついてました、ごめんなさいって、いいものを作って怒られちゃったなんていう会社がありましたけれども、要はそういうことでしょう。そっちのエネルギーはかかっちゃっているってことですよね。ごみとして処分するよりも。そういう解釈でいいのかしら。

○村松廃棄物リサイクル課長
 今の御質問に正確にお答えできるか分かりませんけれども、私もそのように感じております。実際、廃棄物の処理よりも、リサイクルのほうにエネルギーがかかるということは、よくある話だと認識しております。

○中沢(公)委員
 分かりました。私、現状認識として、もっとごみ問題というのは大きな問題かなと思っていたもんですから、数字のベース上もですね。もっとごみは減らさなきゃいけないとか、焼却の問題も含めて、処理問題というのは非常に大きな課題かなと思っていましたが、実は数字上、脱炭素のガス排出状況で言うと、比率はもう2%か3%だという解釈でいいんですね。分かりました。
 それを踏まえて、先日、皆さん方に資料要求をさせていただいた、焼却施設と処分場の資料を頂きました。ありがとうございます。この中で、最終処分場について、市町が取り組んでいる中で、約19年、残余容量があるということでありました。この残余容量、19年ですが、これから予定ないし計画が各市町から上がってきているか、きていないか、今のところは19年でそれ以外の予定、計画はしておりませんという話なのか、教えてください。

○村松廃棄物リサイクル課長
 一般廃棄物の最終処分場の計画については、今のところ、上がってきておりません。これを大幅に延ばすとか、そういった動きは特に聞いておりません。

○中沢(公)委員
 最後のことでもう1つ、聞きたいんですが、例えば最終処分場の中にもですね、対象物に一部スラグが入っているところもあります。スラグが入っていないところもあって、よく見てみると、対象物がそれぞれ処分場によってかなり幅があります。それは、いろんな要件があるので、このようになっているということなんだろうと思いますが、このスラグに関してもですね、実は、具体的に言うと、交通基盤部とくらし・環境部なんかの横断型で検証、研究をしてもらわなきゃいけないことになるんだと思うんですが、例えば10年以上前ぐらいのスラグには、有害物質が多く含まれている懸念があったり、もしくはそれを使った公共事業で、支障があるおそれがあるということは、結構あったと思います。
 ところが近年、各市町においては、焼却して発生したスラグを、自前の公共事業の、例えば道路だったら埋め戻し残土、管だったら管のまき砂利等々で使えと、公共事業の仕様書に出てくる市町も増えてきたと聞いています。つまり、それは何を言うかというと、SDGsの観点から言えば、自分たちの地域で出したごみを燃やした、そこから出たものが、無害であることを前提に、地域の公共事業で有効活用ができていると、これは、まさにSDGsの典型例でございまして、脱炭素にも大変有意性のある話だと思っていますが、問題は2つあると思っています。
 1つは、焼却炉のメーカーまたは焼却炉の精度によって、そのスラグの無害化等々の差があること。2つ目は、県も含めた、市町の職員とか行政の情報研究調査不足、この2つがあると思っています。ただし、今後の、ごみの影響はないと言われちゃうともうあれなんですが、ごみ問題というのは、私はもっと影響があると思っていたので、SDGsの観点、脱炭素の観点から言えば、スラグの有効活用は、この近い将来というか、今後、公共事業の仕様書に入れていくといっている、実践している市町は、僕はすばらしいと思っていますし、不法投棄されるよりもよっぽどましであります。その辺についての取扱いの認識というか、所見について、お話を伺いたいと思います。


○村松廃棄物リサイクル課長
 溶融スラグの扱いなんですけれども、確かに10年ちょっと前ぐらいに溶融スラグがはやりまして、そういった施設ができてきております。その中で、例えば産業廃棄物であれば、ある一定の品質の同じものが供給されますので、それをスラグ化して製品化するには、それなりの品質が保証されますけれども、例えば一般廃棄物であれば、何が入っているか分からないというのがあります。一般の家庭から出るごみですので、例えば電池が入っちゃっていたりとか、いろんなものが入っている可能性があって、それを溶融スラグ化すれば、それは当然、その重金属なりはそのまま残りますので、品質の保証がなかなか難しいというのはまずあると思います。
 先に問題点をお話しします。
 溶融スラグは、通常の炉ですと800度程度の温度で燃やすんですけれども、1,000度以上の温度が必要になりますので、当然CO2が余分に排出されます。炉のほうも、頑丈なものが必要ですので、炉を造るのにもお金がかなりかさみます。といったところで、コストの面と、あとCO2の面があります。
 そういったこともあって、なかなか進まなかったのが現状だと思っております。
 ただ、廃棄物の量としては、灰をそのまま埋めるよりも、大体10分の1程度に圧縮されますので、例えばそのまま埋めるにしても、最終処分場の延命化にはつながると考えておりますけれども、2番委員からそのようなお話をいただいて、溶融スラグの現状と今後について、もうちょっと研究をさせていただきたいなと考えております。

○中沢(公)委員
 おっしゃるとおり、焼却するときの温度が、相当肝だと思うんです。温度が高ければ高いほど、例えば1,300度前後で焼却できるものであれば、ほぼ無害になると思うんです。ただ、1,300度の熱を発生させる焼却炉を造るエネルギーが必要だという話になるので、さっきの再生紙みたいな話になっちゃいますけれども、結局、脱炭素の最大の難しいところは、やればやるほど使うエネルギーがかかる部分があるということ。
 例えば、ハイブリッドの車を作るにも、実はハイブリッドの車を作るエネルギーのほうがかかっていて、その車が走って出すCO2よりも、そもそも作っているときに出しているほうが大きいんだよというのが現状だと思うんですね。その車を堂々と走らせていること、是か非かという議論もいつも出るわけでありまして、極端に言えば、人力車みたいなので、エンジンも持たないので、木材か何かで造った人力車を、人が一生懸命運んでいるというのが一番いいわけですね、極端に言えば。もう今さら、そんなことはあり得ないんであって。
 そういう意味で言うと、ごみ問題もまさに同じで、SDGsとかリサイクルとか、焼却する仕組み、またはシステム等々も含めると、最新化していけばいくほど、多分それに伴うエネルギーも大きくなるところがあろうかと思います。
 いずれにしても、ごみは永遠のテーマで、人間が生きている限り、ごみはなくならないと。そうすると、焼却する施設もなくすわけにはいかない。じゃあ、そのときに出たごみはどういう扱いがいいのか。その取組で、先進事例として、先ほど公共事業で仕様書に書き込んで、スラグをそういう形で活用するというSDGsの手法を取っている市町があるという話もありましたので、大いに研究をしていただいてですね、必要であれば、そういったことを安全性も含めて発信していくことも必要かと思います。

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