本会議会議録
質問文書
平成23年12月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 中谷 多加二 議員 | |
質疑・質問日: | 12/14/2011 | |
会派名: | 自民改革会議 |
○落合委員長
では、休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
質疑等を継続します。
○中谷委員
簡単に1点、意見等を申し上げたいと思います。
TPPの議論が先ほどありました。部長も言われるように賛成、反対、我々議員もそうですけれども、後ろにいる支援団体によっていろいろ発言の制約をされるという厳しい選択もときには迫られるわけですが、この環太平洋経済連携協定につきましては、国の産業が、各都道府県の産業がどのようになっていくかという大きな問題だと思いますので、そういった概念はすべて捨てて先ほど言われるように経済産業省、外務省対農林水産省などという構図ができること自体おかしいというふうに実は私も思っています。静岡県出身の東大の先生などは賛成なんだと、何を言っているんだという人もありますし、団体によっては先ほど申し上げましたように強烈に反対をしているという方もあってですね、私の職業で言わせていただくならば、木材関係はとっくに関税なんかとっぱらわれちゃってですね、勝手にしやがれ、ケセラセラとこういうことでございますが、それでも国民でありますし、私の親戚にも農業をやっている人とか、それぞれいろいろありますので、慎重に見守っていきたいというふうに思っております。これは意見です。
それから1つ質問なんですが、実はことし天竜川水系でアユが非常に不漁。台風15号という強烈な刺激もあったわけですが、それ以前から、通常6月1日に天竜川水系のほとんどでアユの解禁を迎えますが、おおむね10月末まで釣りが可能なんです。この間、天竜川の本流を初め、支流の気田川とか、水窪川水系、佐久間町の川に釣り人はほとんど見受けませんでした。釣り人がいないというのはつまりアユがいないか、腕が下手で釣れなくてもう行かないのか、大体こんな選択肢になるわけですが、その辺の状況をどの程度把握しておられるのか。特に日向局長はですね、名水百選の阿多古川のアユを食べたか、食べてないか知りませんよ、その辺のことも含めて、たった一つの、しかし私にとっては重要なので、お答えをいただきたいと思います。
○日向水産業局長
委員から今、お話がありましたけれども、平成23年度は遡上自体は極めて良好であったわけですけれども、実際には夏から秋にかけて、台風や長雨の影響により、狩野川とか東部地域ではそんなに悪くはないですけれども、特に中部から西部にかけてですね、遡上はよかったんだけれども壊滅的に悪い状況、生き残りが悪いとそういった状況になっているというふうに思っております。漁獲統計というのは実はありませんでして、遊漁者数は漁期が終わったところで内水面漁業協同組合連合会が集計することになっています。基本的には12月までが漁期でありますので、また来年になってしまいますけれども、利用者の数字もまた出していきたいと思っております。ただ、今おっしゃったように私は遡上はよかったけれども、漁自体は壊滅的に少ないというふうに認識しております。以上でございます。
○中谷委員
アユの不漁は、何もことしだけではなくて、昨年からも始まっているんですね。2年連続で悪いと。川の状況を見ますと水の色が非常に白濁しているというか、本来あるようなどんな状況の場合でも起こり得るような水の色ではないのです。例えば気田川流域は、ことしは内水面のアユ釣り大会をやりましたが、結局本流ではできなくて支流でやったわけですが、昨年あたりからそういった状況がある。
私は、この委員会の前に天竜川の組合長の方に話を伺ったんです。ここから先は所管を外れてくるのですが、天竜川ダム再編ということがある。そのことに関して反対している人もおります。水は山から流れてくるんですが、国が管理する国有林がありますね。あの国有林を管理するための林道、これをつけるときに非常に荒っぽいことをしているのではないかという指摘があります。それが例えば台風15号のような大雨をもたらす場合に、一気に河川に流入して白濁状態を起こしているという指摘があるわけです。もちろん管理は国ですし、河川ですから国土交通省だし、交通基盤部ということになるわけですが、資源として守るためには、そういった根本的な理由、原因をしっかりとつき詰めていって何らかの対策を講じる必要があります。
アユ釣りによる収入、それによって漁業協同組合が維持されるということで、漁協はなかなか貴重な団体であると私は思っております。漁協の皆さんは、ただ魚を釣らせるためにいるんじゃなくて、河川環境の整備ですとか、そういった中山間地域にとっては欠かせないと団体でもあるわけで、そういった方々がですね、ことごとく赤字経営でつぶれていくというのを目の当たりにすると。つまり二、三年たつと残っている漁協はそれこそ阿多古川ぐらいのもので、後は全部つぶれてしまうというような状況が間近だと私は思っています。
ですから、産業としての河川環境、そういった面でもぜひ何とかしなければいかんというふうに思いますが、ちょっと所管がずれているので、答弁しづらいかもしれないけど、何か御意見がありましたらお願いします。
○日向水産業局長
私も狩野川、富士川、阿多古川などの内水面漁連の人たちと意見交換をさせていただきました。今、委員がおっしゃったように、よく森は海の恋人という言葉もありますけども、内水面漁連の人たちによって地域の社会が維持されているという実態が本当にあると思っています。この間もお祭りのようなものがあったときに行きましたが、地域の小学生がマス釣りに来ており、阿多古川の内水面漁連の人たちが一緒に支え合いながら地域を守り、消防の機能なども一緒にやっているという実態を目の当たりにしました。委員がおっしゃったようなことは本当に実態だろうと思っています。
アユがいなくなってしまった原因がダムということになると、なかなか奧深い問題があると思っていますけれども、内水面漁連の人たちの意見をよく聞きながら所管が違うからということではなく、環境アセスメントというものが法制度にのっとってやることになっており、公共事業を行うに当たっては地域社会にどのような影響を与えるかというのを厳密に見ながらやっていくというのがその仕組みになっていると思っています。それがしっかり機能するように内水面漁連を守る立場から、交通基盤部の人たち、あるいは国土交通省の人たちとの意見交換の場を働きかけていきたいし、私も積極的に出ていって内水面の漁業者の意見を代表して言えるようなことをしていきたいと思っております。こんな答弁で申しわけございません。
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