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委員会会議録

質問文書

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平成20年6月定例会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:岩瀬 護 議員
質疑・質問日:07/02/2008
会派名:平成21


○岩瀬委員
 自分の常任委員会の所属を振り返ってみましたら、どうも総務委員会というのは御縁が薄くて、平成10年に一度お世話になってそれ以来ということで、本当に久方ぶりだなという感じをしているんですけれども、そういうことで、この1年お世話になることになりました。よろしくお願いいたしたいと思います。
 ちょっといつもこの委員会では、意向をただし御意見を伺うということを基本にやりとりをさせていただくということで、自分の姿勢としてやらせていただいたんですけれども、ちょっと委員長に許可をいただいて若干長くなるかもしれませんが、私の意見を申し述べることを今回の趣旨とさせていただいて、私の申し上げることを1つのたたき台にしていただいて、今後の何かの予算編成なんかの参考にしていただけたらありがたいなと。そういうことを願いとして申し上げていきたいというふうに思います。今回、平成20年度の当初予算の編成の取り組みについてというものがあらかじめ編成後に出されましたね。私、いただいておったんですが、これを改めて委員会に臨むに当たってずっと目を通させていただいたんですが、その冒頭のところで、この今回の当初予算の編成に当たっては、県税と地方交付税とを合わせた一般財源の総額がほぼ前年並みというそういうことの中で、社会保障関係費等を中心にして義務的経費が非常に増嵩をして、厳しい財政環境のもとでの編成となったというのが印象の第一として上げられます。だけど、新公共経営の手法を活用して3つの基本方針を設定し、そういう厳しい中でも戦略的な予算編成を行ったという、まこともって模範的ないい意見が示されているんですね。
 そこで、私の感じと若干印象が違うなというようなことも含めてお伝えしたいと思うんですが、6月議会にいわゆる新年度予算がいよいよ動き出すということの、この最初の議会ということで、知事が所信を表明をされてますね。この中で、いわゆる経済財政の現状の御認識として所信が表明されてますけれども、企業収益は減少、設備投資はおおむね横ばい、雇用情勢は改善に足踏みだと、結果として景気回復は足踏み状態であるという御認識。そして、その中で本県経済については個人消費がおおむね横ばい、企業の生産は増勢が鈍化、結果として景気は緩やかに改善しているが減速をしている、こういう認識が示されています。
 私のここ最近の感覚なんですけれども、いわゆるデフレ脱却宣言をいつするかいつするかって、2年、3年やってきてますね、もうずっと。それで結局は、顕著な景気回復のいわゆるデフレ脱却の宣言ができない状況で現在まできたというのが実態ですね。そうこうしているうちに、また原油高であるとかいろんなこういうことを通して、いわゆる景気不安が出てきているということで、特に私が心配するのは、いわゆるデフレ化の物価高というのは相当に注意をしないといけない要件だというふうに思うんです。いわゆるスタグフレーションの兆候だということで、これは単なるデフレ化の経済不況と違って、その中で物価高を引き起こしてしまうということは、消費力を物すごく弱めて今まで以上に消費をなさしめてしまうということからすると、経済の先行きというのは、私はある程度、所信の表明よりは深刻に受けとめる、心配性だということではないですけれども、そういう向きを持ってるんです。
 ここでガソリンがもう1日、2日前に10円ぐらい上がって180円台に入って、これが何か言われるところだと220円ぐらいまでいっちゃうんじゃないかなんていう話があるほどでございまして、こういう心理影響がどれほど本県経済に深刻なものをもたらすか、あんまり楽観はできないんじゃないかという考え方を持ってるんですが、その辺の見通しをちょっとお知らせをいただきたいなと、安心を与えていただきたいと思うんです。

 それから、そういう中で、今回戦略予算を立てるという中において、基本方針を3つ立てられてますね。その中の基本方針の第1に、戦略的政策展開の5つの重点テーマに沿って事業展開していくということですが、第1点に関連をしてお伝えをしたいと思いますが、健康福祉現場を支えるための人材確保としてということで1つの重点テーマが上げられてますが、その中で医師、看護職員の不足に対応するための支援制度の創設や拡充というふうにあります。
 ここで先般、政府が医師増員に考え方を切りかえるよって言って、その向きの動きがこれから出てこようということで、そういう意味では非常に歓迎をする方針転換だというふうに受けとめておるんですが、しかし、今にならなければこれは、その見通しが立てられなかったかって考えると、非常に私は責任が大きいと思ってるんです。地方のこういう行政展開、あるいは生活者にとっていかほどの、従来の方針を固持してきたことが生活を崩してきたかという、私はこれは国のほうの失政だと思ってるんです。それらがどういうふうにこの県運営にかかわってくるかということをやっぱりそういうところから考えても、もちろんいただいていると思うんですが、この医師不足対策に対して的確に対応してこなかったということが、医療現場の荒廃をもたらしたことは事実ですね。それと生活不安を与えたことも事実。特に高齢社会という中では、お年寄り等々にも御心配をかけたと思います。医療ミスも発生したでしょう。いわゆるお医者さん方が精神的に非常に疲弊してきたということもあったでしょうし、病人のたらい回しがあったことも事実だし、その中で命を落とされたというケースも出てきている。病状悪化をもたらしたということもあったでしょう。挙げていったら切りがないことが、この全国の中で、この方針の立て方によって出てきちゃったんじゃなかったのかなというふうに思われてなりません。
 そして、それとともに私どもが今、病院のそういう中で統合だとかいろいろなことを模索しておりますけれども、従来の病院建設そのものが――本当はどんなことでもそうですが――経営と言うことを考えるとそこに集まる想定人口、いわゆる患者数は、そこにエリアとして住む人口がどれくらいあるかによって、施設が必要とされるか、建ててはならないという判断基準があったはずでありますけれども、この公共の病院については各市に建設をするということを当たり前のような感じでやってきた向きがある。私の地元で言うと、磐田市、袋井市、掛川市、そして森町という隣接するところだけでも全部公共病院を持っている。これで果たして病院というのは、本当にやれる下地を持っておったのかどうかって考えてみると、やはりちょっとこれは財政的にもいろいろ考えるべき指導要件があったんではないだろうかというふうに思えてなりません。
 そういうことから考えてみますと、これからの予算立てみたいなものに対して、本当に病院建設というのはどういう方針であるべきだろうかとかっていう理念が働かなくちゃいけないと思うし、根本をやっぱり直視して、どこかの部分にメスを入れていかないと、いわゆる財政の構造改革というのは、あてこじゃやれないという部分に思いをいたしたときに、そういうところまで目を向けていっていただきたいなと、こんなふうに思うわけであります。
 それから、Aの県民生活の安全確保の点については、これまた耐震化だとかいろいろ集中御審議が、ほかの委員の皆さんから出てこようと思いますので省かせていただいて、Bの人間力の向上のところでございますけど――委員長すいませんね、ちょっと時間いただきます。
この中に、小中学校における不登校等への対応を充実するための非常勤職員の増員など、教育施設の充実というふうに書いてありますけれども、私はこういうところに物すごく大きな問題を感じてるんです。いわゆるこの中で、今年度の予算の中でお伝えをしたいというのがございまして、クレーム対応学校支援事業費というのが――教育委員会関係ですけれども、これことしの予算編成ということでちょっと申し上げていきたいんですが――新規で学校に対する理不尽なクレーム等に対するその相談員ということで予算が出されました。それと似たような形で、小中学校における不登校問題行動等への対応ということで、子供と向き合う時間拡充のためのというようなことで、外部人材活用費が新規でこれは2億2400万円というふうに出てる。それとともに、心の教育ということでまだ従来の3億円ぐらいが出てるんですね、カウンセラーので。それとともに、また対応しましたよという新規事業で、親学推進事業費というのが――これは250万円ですけれども――親まで指導することを学校でやるだなんていう話は、僕は本当は成り立たないと思うんですね。健全に社会が機能しているんであれば、予算化しなくても済むようなことに極めてマイナス、いわゆるそういうところに予算化していかないと社会が回らないみたいなふうに変形をしてひずんできているということで、こういう点については、ごみを捨てれば自分は得だというふうに思ってるかもしれないけれども、行政が後を追ってシルバー人材センターにお願いしたりして回収していくということにコストがかかっている。事ほどさように、富士山のすそ野では監視カメラを6台設置している。設置費は3千数百万円かかってて、人件費を除いて維持費が毎年700万円ぐらいかかっている。これはやっぱり一般廃棄物、産業廃棄物なんかを捨ててるのを見ていかなくちゃいかんということで、それに人件費を入れてったら幾らになるんだろうなって思えてしまう。もっとひどいのは、御参考までに申し上げますけれども、岩手、青森、秋田3県で、人工衛星「だいち」のデータをとって、それをどこへ捨ててるかというのをデータでとって、それで追跡をするというようなことが、この4月にいよいよ試験から本格的に稼働になりましたね。こういうことで、本当にこれが建設的な予算配分だとはどうしても思えない。こういうことを考えていくと、この点についてもやっぱり今の社会の原点を見詰めて、それを修正していくようなふうに予算の措置というもののあり方を考えていかなくちゃいけないな。
 余分に申し上げますが、袋井市で土地代を含めて約100億円のごみ焼却場ができたんです。私はそのときに、ちょっと祝辞を申し述べるのに、もしか皆さんが本当に捨てる物、再生していく物にしっかり分けてくれておりましたならば、50億円の予算で焼却場ができたかもしれませんって、ちょっといやみを言っちゃったんです。皆さんは100億円の立派な処分場ができたから、これで将来の生活は安心だというふうに言うんですね。しかし、そうじゃなくて、その施設に100億円かける必要が本当はあったんだろうか。正しく機能していたら、そうじゃないんじゃないかというようなことを、私は申し上げてしまったんです。ですから、この事ほどさようというようなことで、ひとつ御参考までにしていただきたいと思います。
 また、地域競争力の強化という第4項目ですが、この点については先ほどもお話がございましたように、産業競争力の強化と都市的機能の充実というようなことで、今ほども御説明のあったところですね。ありましたけれども、私は基本的に静岡の純粋文化であるとか、県土の保全、あるいは山間地産業の振興だとかということが、ちょっと弱いなというふうに思えました。これはもう少し申し上げたいんですが、市町村合併のあり方が随分影響しているな、市町村合併そのものはいわゆる経営効率の思想が背景にありますから、効率化という視点を山間地域に入れると、山に住む人がなくなってくるというのはこれは必然の道理で、これが本当にいいのかどうなのか。市町村合併は必要だけれども、すべてに網をかけるというやり方が本当によかったのか。山間地の中に行政展開、そこに軸足を置いた行政展開というものも、実は必要な一面があったのではないか。したがって、この中山間地については、いわゆる限界集落というので数字の発表も今出ていますけれども、そういうことを引き起こし助長をするというような手法をとってはしまわなかったかというふうに考えます。
 したがって、もしそういう兆候が出てくれば、もっともっと予算をそういうところにも目を向けた、光の当たった項目が出てきてもいいんじゃないかというふうに思うんですが、ちょっとその辺が気になったところでございます。
 事ほどさようにで、まだ何点かは気のついたところというのか、御指摘申し上げたいところがあるわけでありますが、時間をある程度いただいて、自分の気のついたこと、これから当局に予算編成の場合における、いわゆる原点を見詰めて、どこをどう変えていくかという、手をつけていくかという、いわゆる傷口に手当をするという、現象面に手当していくというのは非常にありがたいし、健全化への道の1つでもあると思いますけれども、構造的な財政改革をしていくというふうなところに目を向けると、やはりそういった原点というところにどういう施策を打っていくかということを、いま一つ色濃くお願いをしたいなというのが私の思いでありました。決して今回の予算組みをどうのこうのということではなくて、これからそれが地方分権の中で強く生きる1つの根拠、根底をなす姿勢、財政運営なんじゃないかというようなことで、実は意見を申し上げをさせていただきました。そちらからの意見を伺うというよりは、むしろ一方的に意見を申し述べて、何かの踏み台、たたき台にしていただきたいという思いであります。所見がありましたら伺うことといたします。以上です。

○多家委員長
 ただいま10番委員から意見ということのくくりの中で、何点か当局側に考えをただしたいと、そういう質問であったろうと思いますが、答えられる範囲で御答弁いただきたいと思います。

○藤原総務部長
 予算あるいは景気動向につきまして、いろいろな御指摘をいただいたと思っております。
 まず、景気動向につきましては、決して私どもも楽観をしているわけではございません。ただ、いたずらに危機感をあおることもまた、我々の是とするところではありませんので、できる限りいろんな情報を集めて状況を慎重に見守っていきたいと。先ほども申し上げましたように、昨今の原油高、あるいは原材料高というのは、今後の影響にどう響いてくるかというのは大変深刻な問題であると思っておりますので、慎重に状況を注視して対応を怠ることのないよう、基本的に対応してまいりたいと考えております。

 また、予算編成につきましては、確かに対症療法的なという部分も必要なことは多々ありますので、それをやめるということはもちろんありませんけれども、議員御指摘のとおり、構造的に改善していくと、建設的に正していくということが極めて重要であると思っております。
 病院に関しては、病床数なんかは保健医療計画等に関係がございますでしょうけれども、自治体病院の経営という観点もございますので、市町村とも十分相談してまいりたいと思いますし、また、教育、廃棄物あるいは地域振興という点もそれぞれ重要なテーマになりますので、教育委員会その他所管部局と十分協議しながら対応してまいりたいと考えております。
 選択と集中ということは常に必要なんですが、次の時代に静岡県がよりすばらしい地域になるように、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。

○多家委員長
 それでは、ここでしばらく休憩いたします。
 再開は午後1時といたします。
( 休 憩 )

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