委員会会議録

質問文書

平成29年２月定例会建設委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	山﨑　真之輔議員
	質疑・質問日：	03/08/2017
	会派名：	ふじのくに県民クラブ

○山﨑委員
　それでは、分割質問方式でよろしくお願いします。最後の質問なので若干数はありますが、テンポよくやっていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
　まずは委員会説明資料34ページ、アイ・コンストラクションの関係ですが、先ほど８番委員からも御質問がありましたので、重複しないところをお伺いしたいと思います。
　今後のスケジュールの下のほうに公共工事の９割を占める地方公共団体発注の中小規模工事にアイ・コンストラクションを円滑に導入する云々と書かれていることは、県内全域でこのアイ・コンストラクションの取り組みを進めていくためには県だけが頑張るんではなくて、県内市町にもしっかりと協力してもらって足並みをそろえていただく必要があると思うんですね。そのことによって機運も高まっていくし、効果も上がっていくと思うんですが、そこで県内市町に対する支援であったり連携をどのように行っていくのか、あるいはいるのか。その点について教えてください。

　そして、関連した観点で２ページ前に戻りますが、委員会説明資料32ページの公共工事の品質確保の促進のところでございます。
　ここも一番下、平成29年度の取り組みのところに、中部ブロック発注者協議会静岡県部会を活用して市町を含む県内の公共工事の品質確保の促進を図るとともに、必要に応じた制度等の改善を行うと書かれています。しかし一方で政令市を除くと、なかなか市町に土木技術に精通した職員がいらっしゃらなかったり、あるいはその数が不足している実態があると思うんですね。ですから、この取り組みを進めていくためには、そういった職員、発注者の技術力であったり知識の習得をしっかりとやってあげなければならないと思うんですが、なかなか単独では難しい中で、県として市町に対してどのような技術的な支援を行えるのかについてお答えいただきたいと思います。

　それから、あと２つまとめてやっちゃいますが、今度は主要事業概要の18ページです。
　磐田新駅設置事業についてお伺いします。
　この説明によりますと、来年度――平成29年度に１億円余を磐田市に対して助成するということですが、ここに書かれているように最終的に上限額５億円まで県として助成をしていくのかどうかということ。

　それから、この駅舎の建設費の計算は磐田市が独自にやられているんでしょうか、それともＪＲ東海との協議の中でやられているんでしょうか。そのことについて教えてください。

　そしてもう１つ駅関係で、委員会説明資料28ページの富士山静岡空港新幹線新駅についてです。
　これも一番下に書かれているように、来年度は新駅隣接地に及ぼす影響を調査していくということですが、この２月に開かれましたシンポジウムに私も出席いたしまして、やっぱりこれから観光が果たす力は非常に大きいんだと、それによって日本の産業が復活できるかどうかがかかっていることはよく理解できました。そのような中で、いろんな学者が前向きな発言をされている状況がわかりました。
　今後、ＪＲ東海に対して今まで防災の観点、国家的な見地からこれが必要なんだという話がありましたが、そうじゃなくて鉄道と空港がこれだけいい条件である静岡空港を最大限に生かすことこそがＪＲ東海にとってもプラスになるし、日本にとってもプラスになるという前向きなポジティブな提案をもっともっとすべきだと思うんですね。そのことに関して御見解をいただきたいと思います。以上、よろしくお願いします。

○内田技術管理課長
　最初の御質問でございましたＩＣＴ活用工事の市町への普及についてお答えいたします。
　県内の公共工事におけます件数ベースでの発注割合は、国が１割、県が３割に対しまして政令市を含めた市町発注工事は６割を占めていることから、中小規模工事へのＩＣＴ活用工事への浸透には市町への普及が不可欠であると考えております。このため、県職員だけではなく市町職員に対してもＩＣＴ活用工事の周知を図るための説明会や現場見学会を開催しているほか、去る１月30日には掛川市の大日本報徳社の大講堂におきまして市町と合同で約140名が参加したパネルディスカッションを実施したところでございます。ここには35市町のうち６割の市町に参加いただきました。
　県といたしましては、市町に対し引き続き現場見学会の開催や導入事例の紹介を行うなど、今後もさまざまな機会を通じて情報提供するとともに、来年度、中小規模工事に適用したガイドラインを作成し、市町にとっても建設現場へのＩＣＴ技術の導入が容易となるよう環境整備を進めてまいります。

○堀野交通基盤部理事（静岡県建設技術監理センター所長）
　公共工事の品質確保に関して、市町への技術的な支援についてお答えいたします。
　公共工事の品質確保につきましては、県としましては、非常に重要であるとして取り組んでおりますけれども、やはり生活の身近なところにある市町が管理する公共物の品質は非常に重要であることから、９番委員から話がありましたように技術者が少ない市町がまだ県内にも多々ありますので、県としましても、市町に対して技術的支援を積極的に取り組んでいるところでございます。
　技術者一人一人の資質の向上に関しましては、技術研修をやっております。毎年1,000名以上の受講者がございまして、今年度は40コースで60日間の土木技術研修を実施いたしました。延べ1,337名出席いただいたわけですけれど、そのうち605名が市町の職員でした。私どもから積極的に参加を促すような情報提供をしておりまして、それに応える形でおよそ半分ぐらいの市町の職員が参加しました。
　ただ、研修所が用宗にありますので、賀茂地域とか遠隔地にあるところですと、当然時間や費用への負担が大きいということで、なかなかそちらへの職員の参加が少なかったものですから、今年度の取り組みとしまして、テレビ会議を使った研修――サテライト研修と呼んでいますけれどもそれに取り組みました。具体的には下田総合庁舎の会議室をお借りしまして、用宗の映像をライブで視聴できるシステムを導入しまして、賀茂地域の技術者が少ない市町からの出席もいただきまして結構好評でした。このような研修に取り組んでいます。
　あと、発注者機関としての技術的な支援でございます。横同士の連携をとることを目的に、平成27年２月に中部ブロック発注者協議会静岡県部会を設置しまして、品質確保に関する情報共有とか各発注者間、市町ごとの取り組み状況をお互いに確認することで、それぞれの市町の取り組みの強化を図っております。
　あと、総合評価に関する技術的な支援ということで、県の審査会におきましても市町の案件も取り扱っております。
　最後になりますけれども、県としましても一生懸命市町への支援をやっておるわけですが、当然限度があることから、品確法の中でも技術的に苦しい市町が頼ることができる外部支援機関を設けようということで、公共工事発注者支援機関がございます。各県土木分野でもそういう支援機関があるわけですが、静岡県にはこれまでございませんでした。一般社団法人ふじのくにづくり支援センターが発注者支援をしようと申請を出しまして、県としましてもそれを受けて中部地方整備局にその認定のための推薦をしまして、予定どおりで進めば３月中に認定機関としての承認をいただける予定でございます。発注に関して何か技術的に助けてもらいたい市町があれば、そちらへ声をかけて支援を受けるシステム、仕組みになりますので、こういうことも積極的に今後、市町へＰＲしてまいりたいと考えております。

○林地域交通課長
　磐田新駅に対する補助ということで御質問を頂戴しました。
　まず、５億円が上限だけれども、これ以上の補助が出てくるのかという御指摘かと思いましたけれども、制度的には磐田市とＪＲ東海が工事協定を結びまして、駅舎の建設にかかる磐田市が負担する分の補助となっております。今年度から補助を開始しております。補助率は３分の１で、事業費が33億円かかります。上限が５億円と設定させていただいておりますので、制度上は恐らく５億円になろうかということですが、単年度の予算ですので、また進捗状況を踏まえて予算措置を講じていきたいと考えているところでございます。

　続きまして、積算はどなたがやったのかという御質問だと思います。
　費用の負担は磐田市ですけれども、ＪＲ東海に委託して設計しています。

○内山交通基盤部理事（交通ネットワーク・新幹線新駅担当）
　新幹線新駅についてお答えいたします。
　シンポジウムの開催チラシをお手元にお分けしていますので、そちらを見ていただくと大変ありがたいんですが、２月15日に静銀ホールユーフォニアでシンポジウムを開催させていただきました。県内外から420名の方がおいでになりまして、大変熱い議論を聴講していただきました。そのシンポジウムを通して２点ほど新しい切り口があるなと感じております。
　その１点が、表面の一番下ですけれども、寺島会長からは、富士山静岡空港は新幹線に隣接していることがポイントであり、今後さらに重要になる理由はコーポレートジェット、いわゆるビジネスジェットの受け皿になるということが１点ありました。裏面ですと、山内教授からは将来的には「のぞみ」機能がリニアに移行すると東海道新幹線は観光線になるんだと。地域の需要を取り込んでいく姿勢が必要になると。空港と鉄道、特に高速鉄道は相反するものではなくて、一体的に使うととても効果があると言っておりました。山﨑教授は、ヨーロッパの都市では、最初から鉄道と空港のコラボレーションが大前提の上に、例えば切符も空港の切符と新幹線の切符が一体になっている事例もあることもお話しいただきました。さらに人口は減っていくかもしれませんけれども、観光による容量、必要性はずっと続いていくと。
　やはり、山内教授はコーポレートジェットで来た人にとって新幹線でアクセスできる魅力はかなりあるということで、今までやはり国家的な見地で防災的な首都圏空港の補完機能という切り口もありましたけれども、９番委員御指摘のように空港と新幹線がウイン・ウインの関係になり得るんだということ。それから空港にはコーポレートジェット、ビジネスジェットということで、いわゆるＦＢＯ等も行う事業者もいることから、そこのＶＩＰが使えて、しかも新幹線を使って動くことも可能であるという議論をなされたと思っております。
　そういう意味では、今後はＪＲ東海に対しましても高速鉄道直結で行ける空港は我が国では静岡空港しかないんだと。そこに新駅を設置することによって国内においては利用圏を大きく広げて、またインバウンドでも空港も新幹線も双方の利用者をふやすことができるウイン・ウインの関係になることをあらゆる機関を通じてＪＲ東海に伝えていく方向性でいきたいと思っております。こういうことが、今回シンポジウムを開催した大きな成果だったと感じておるところでございます。

○山﨑委員
　御答弁ありがとうございました。
　初めのアイ・コンストラクションと品質確保のところでは、研修の参加者がすごく多かったりとか、いろんな関心が高いことが伺える。ということは、その反面やっぱりいろんな不安な部分が各市町にあるので、積極的にこれから県の関与を強めていただきたいと思います。そんな中で、新たな公共工事発注者支援機関の設置に向けて走っていただけるとのことですから、その取り組みをぜひさらに前に進めていただければありがたいかなと思います。
　磐田新駅に関しましては、33億円と提示されておりますので、その中の５億円を県が助成する方針かと思うんですが、昨日５番委員からの天浜線に関係する中で、県はお金をちゃんと出しているんだからそれなりの目線を持って、指導とまではいきませんが、しっかりと関心を持つべきだということですので、この点に関しましてもＪＲの言いなりというか言われっぱなしの金額で果たして本当にいいのか詰めていただきながら、税金を使っているわけですからしっかりとした取り組みを進めていただきたいと思います。
　それから、新幹線新駅に関しましては、今内山交通基盤部理事から非常に心強いお話がありました。ぜひ一歩も二歩も前に進めるように、あの手この手でＪＲ東海に対峙していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

　それでは、次の質問に移ります。
　委員会説明資料の60ページをお願いします。
　「安全・快適の道」緊急対策事業の関係ですが、平成29年度、30年度と新たな「安全・快適の道」緊急対策事業を設定して、さらにその中で新たな社会環境整備10億円が計上されています。この中では、サイクリング環境の整備を行っていくということですが、これは目下のところ伊豆ベロドロームの関係で伊豆半島で集中的に整備を進めていくのかなという気がするんです。ただ、そうはいっても県内いろんなところにサイクリングを楽しめる場所があるわけでして、例えば浜名湖のサイクリングロード等もまだまだ未完成な部分もあります。こういったところに予算を使っていただけるのかどうか教えてください。

　それから、続いて委員会説明資料124ページをお願いします。
　これは景観施策の推進のところの、伊豆半島の良好な景観の形成と保全の中の１件でございますが、ウに平成29年度の取り組みとして規制強化に伴う既存不適格広告物の撤去800万円が計上されています。既存不適格とはいえ不適格な広告物でございます。それを県が撤去費用を出してまでやるべきなのか、この辺の考え方について教えてください。以上２点です。

○山本道路企画課長
　「安全・快適の道」緊急対策事業のうち新たな社会環境整備のサイクリング環境の整備に関しまして、伊豆地域だけなのかと御質問いただきました。
　このサイクリング環境の整備に関しましては、静岡県サイクルスポーツ協議会が、今年度県内６地域でどういう問題があるか、試走の調査を行ってございます。その６コースとその他市町やＮＰＯ等が推奨しているコースなど、県内全域にわたってサイクリングコース、サイクリングルートを設定しまして、そのルートといろんな観光スポットを結ぶ県管理道路に関しまして、サイクリストが走りやすいように段差の解消あるいは側溝の改修等を行うものでございます。

○松木景観まちづくり課長
　御質問のうち、屋外広告物の撤去費用に関する件につきましてお答え申し上げます。
　来年度から伊豆半島におきまして、屋外広告物の設置に関する規制の強化を実施いたします。
　まず、今あります違反状態になっている広告物につきましては、人員体制を強化いたしまして是正指導を徹底してまいります。この場合の撤去費用は、設置者の負担となります。
　一方で、現在適法なもので今回の規制強化により不適格となってしまうものに限っては、今回オリンピックの開催を控える中、県の重点施策としまして予算措置を行い、県が設置者の同意を得て撤去を行うとしております。

○山﨑委員
　サイクリング環境の整備ですが、ずばり浜名湖サイクリングロードには実際この整備の予算はついていくんでしょうか。

○山本道路企画課長
　今、箇所に関しましては先ほど言いましたコース上で全県で拾っている最中でございますが、当然県内の各地にわたって自転車が走りやすいものを行う予定でございますので、例えば301号も候補の箇所には入っています。

○山﨑委員
　ありがとうございます。よくわかりました。
　浜名湖サイクリングロードも浜松市側はある程度整備が整っているんですが、御存じのように湖西市側はなかなかまだ進んでいないので、歩道は結構広いんですが、縁石なんかもあって路側帯が狭いと。だから縁石を少し歩道側にずらせば路側帯をある程度確保できるという事情があるそうですから、そういったところであればさほどのお金はかけずに整備が進むのかなと思いますので、ぜひ現場等をしっかりと調査して、サイクリストの声も聞きながら進めていただきたいなと思います。

　それから景観ですが、考え方はよくわかりました。県が今まで以上に厳しい基準を設けたため、それで既存不適格になってしまったと。その分については県がしっかりと撤去費用を出すということだと思います。
　先ほど伊藤景観まちづくり監から今後の方針についていろいろとお話がございまして、県としては牽引と支援と調整を軸にやっていく。それから本県らしさを打ち出して景観施策を施していくということだったんですが、今ここに書かれているのはあくまでも伊豆半島のことですが、県西部に寄らせてもらいまして、例えば浜名湖観光圏などでも同じような広告物の対策を今後行っていくんでしょうか。その点について教えてください。

○伊藤景観まちづくり監
　９番委員御指摘の県のほかの地域への屋外広告物対策の取り組みですが、まずこの伊豆半島の取り組みを進めてまいりまして、その効果と課題もあろうかと思いますので、そういったものを見きわめて、県内の他の地域への波及を考えてまいりたい所存でございます。

○山﨑委員
　ありがとうございました。
　それでは、時間もないのであと２点だけお伺いしたいと思います。
　まず１点目が、委員会説明資料83ページになります。浜松市沿岸域防潮堤整備に関係するところですが、同時にその海岸利用の促進についてお伺いしたいと思います。
　工事が順調に進んで、できている箇所もふえてきている状況で、それ自体はもちろん私も大いに評価をしているんですが、ただ一方その大きな目的のために進めてきたがために、若干詰め切れていない部分が今日露呈してきているかなと思います。その最たるものが２月15日に浜松地域の海岸利用促進を求める会、これは代表がプロサーファーの方ですが、交通基盤部長宛てに要望書を出されました。
　この内容を簡単にお話しいたしますと、要点は２つあります。防潮堤の建築自体は非常にありがたいと。ところが完成したときに上を防潮堤が通るために今まであった駐車場等がなくなってしまうと。ですから、その駐車場等の整備を完成後もしっかりとやっていただけるんですかということが１つ。それから今度は完成までのおよそ３年間の間、その方々は日常的に海を利用しているわけなんですね。その方々以外にも釣りを楽しんでいらっしゃる方、歩いて散歩されている方、それから舞阪では月に２回ほど砂浜の砂をお墓に運んでお参りする文化、風習もあるんですね。そういう日常生活がこの３年間完全にシャットアウトされてしまうことについて危惧されていまして、であるならば少し柔軟に対応していただいて、全てフェンスでシャットアウトするんではなくて、日曜日だけはあけるとか、何月から何月まではここは大丈夫だよという対策が施せないかという要望だったと思うんですね。その２点が重要な観点です。
　村松交通基盤部長からはその不備を認めていただいたとともに、今後しっかり対応をしていくということだったんですが、ただそのサーファー等のショップの関係からすると、このゴールデンウイークぐらいからが本シーズンに入っていきますので、それまでにはある程度しっかりとした対応がなされていないと経済的な損失も生まれてしまうと思います。この点に関しまして、今後どのような対策を行っていただけるのか教えてください。

○中野河川海岸整備課長
　防潮堤建設中の海岸への出入りについてお答えいたします。
　ただいま９番委員から言われたとおり、２月15日に要望書をいただきました。それをいただいた上でサーファーの関係者の方等と現地にて２月末に話し合いをさせていただいております。そのときは出先機関が直接対応したわけですが、そのときにもまた改めてうちの示した出入り口について、さらなる要望もいただいております。それは一度持ち帰って検討しますと話をさせていただいたところでございます。
　防潮堤は、長い距離で今９番委員のおっしゃったとおり9.6キロメートル区間につきまして出入りを制限しております。工事を施工する上でやっぱり安全第一ということで、工事中の制限をさせていただいておりますが、月２回の浜守かと思うんですが、地元の伝統的な行事等の出入りもあると伺っている中で、現在出入りが可能なところは６カ所ございますが、それ以外に新たに出入りが可能な箇所としてトビオの近くで１カ所、階段は既に設置しておりますので、そこを使っていただく提案をさせていただいております。
　さらに、今９番委員からも提案がございましたが、工事をしていない日曜日等につきまして、何とか出入りできる方法を考えられないかと。篠原３の工事用の出入り口が１カ所と篠原のＣＳＧをつくっているプラントがございますが、そこへの出入り口２カ所につきまして、日曜日は基本的に動かないので安全対策をしっかりした上で、海への出入りが可能な進入路について確保するように、現在調整を図っているところで、ここについては何とか確保できるめどが立ったところでございます。

○山﨑委員
　やっぱり大きな事業なものですから、小さなところの声は聞こえづらかったのかもしれませんが、ぜひこうやって地元の方とか関係者の方が声を上げていますので、なるべくその方々の思いに沿って対策を進めていただきたいと思います。
　これは決して地域のエゴとかではなくて、今後にとって浜松地域の物すごくいい事例になると思うんです。防潮堤ができてすごい全国的に注目されていますが、実はそれと同じぐらい浜松の砂浜、海岸は注目されていて、他県からのお客さんが多いんですね。そのお客さんが来たときにフェンスでシャットアウトされてしまって何の看板もない、どこに行ったらいいかわからないとなると、そのお客さんを逃がしてしまうことになるし、やっぱりその失望感が全国的に広がっていく可能性があります。
　全国では鎌倉とか湘南、あと宮崎とか、やっぱりサーファーにとって非常にいいアイデアを出しながら砂浜を運営されている場所、先進地がたくさんありますので、そういったところを研究してもらいながら、工事期間中あるいは工事が完成した後の絵をしっかり描いていただきたい、浜松の海を宝物にしていただきたいと思いますが、その戦略について何かあればお答えください。

○中野河川海岸整備課長
　完成後の防潮堤のあり方、利活用につきましては、景観デザイン検討委員会を立ち上げまして、完成後の維持管理及び利活用について検討してまいりました。その中で基本的なスタンスとしまして、現状の利便性を損なわない配慮をしましょうとか、17.5キロメートルの中でポイントになるところを４カ所ぐらいゾーン分けして、そこについてはそれなりのシンボル的な配慮をしていきましょうと、検討委員会を設けて今後のあり方を検討してございます。
　今、９番委員のおっしゃったように他県の事例等も参考にしながら、できた防潮堤が将来にわたっても利活用の面を含めまして市民に愛される形でできる整備を、関係します浜松市を入れて今後進めていきたいと考えております。

○山﨑委員
　ありがとうございました。
　最後の質問をしたいと思います。
　遠州灘海浜公園篠原地区の野球場に関してですが、まず２月８日、浜松市議会の特別委員会に増田交通基盤部理事初めお三方に出席をいただいてやりとりされたということですが、まず率直にそのときの感想等を３人の中でどなたでも結構ですが、おっしゃっていただければと思います。

○宮尾都市局長
　２月８日に浜松市に参りまして、さまざまなことについて御質問をいただきました。率直な意見といたしますと、市の特別委員会の委員の方々は一生懸命御議論されているなと。必要なものかどうかを今議論されているところですけれども、たくさんの質問もいただきましたし、丁寧な対応もしていただきました。我々としては、早目にその意見がまとまればいいのかなと感じた次第でございます。

○山﨑委員
　確かに本当に一生懸命議論していただいているなと、私も議事録を見たり同僚議員から聞いた話で感じております。丁寧過ぎるぐらい丁寧にやっていただいている感想も持っているんですが、昨日いよいよ市当局から追加議案が出されまして、篠原地区が適地かどうか６項目の調査をやっていくことで、一歩でも半歩でも前進したのかなと思います。
　新聞等でも書かれていましたが、この調査が出るのに大分時間がかかるということですが、しかしきのうの質疑のやりとり等を聞いていると、市議会でその調査結果を踏まえておおむね篠原地区でオーケーだという了承が得られれば県当局としてもアクションを起こすことで、確認ですがよろしいでしょうか。

○宮尾都市局長
　もちろんこれからさまざまな議論をされて、調査結果を受けての話になろうかと思います。その中で我々も逐一情報をいただきまして、先日もお話ししましたとおり、我々も１年前に修正案の可決という結果になっております。これについては、そのとき皆様からいただいた御意見も非常に重く感じているところでございます。
　市も篠原地区に対しての予算案を計上するに当たっては、当然市議会とのコンセンサスを得た上でになろうかと思います。それと同じように我々も１年前の経験をしっかり心に刻みまして、皆さんに丁寧な御説明をさせていただいた上で予算の関係を進めていきたいと思っております。

○山﨑委員
　今市議会のコンセンサスが得られてという表現がございまして、昨日もその市民コンセンサスとはどこを指すんだという議論がありました。
　まずお伺いしたいのは、きのうもありましたように野球場を篠原地区に設置することに反対する署名の存在は御存じなのかということと、それから自民党市議団が行われたアンケートについても内容を承知されているのかどうかお聞かせください。

○宮尾都市局長
　署名活動をやられていることは当然報道でも出ておりますし、アンケートについても内容も存じ上げております。ただ、具体的な数字等は、しっかりとした把握はできていない状況です。

○山﨑委員
　ありがとうございます。
　確かになかなか具体的な話は上がってこないですから、私もその署名数等は承知していないんですが、ただ署名活動であったり、アンケート調査であったりのやり方が少し拙速かなと感じています。
　例えば、自民党市議団がやられている調査も、調査の目的で非常に限定された情報しか出されていない中で、それで野球場はどうですかという回答項目があるということで、果たしてこれで本当にフェアな調査結果が得られるのかなというのがあります。
　それからもう１つ、署名活動も本当に端的にその事実だけが書かれているんですが、ただここで気になるのが２万6000人収容の新野球場建設に反対している次第ですという文言があるんですね。確認ですが、今県が構想されている野球場の規模は２万6000人ですか。

○宮尾都市局長
　基本構想の中では、これまでの利用等々を考えまして２万2000人と考えてございます。

○山﨑委員
　そういうことでございます。どの球場のことを指しているのかなと思ってしまうんですが、ただともかくもいろんな意見があるのは確かに事実だと思います。しかし私は市民コンセンサスは、やっぱりいろんな意見を市議会の代表の方々が踏まえた上で、今一生懸命議論をしているとおっしゃってくださいました。だから、その議論の結果をしっかりと尊重すべきだと思っているんですね。本当に二、三年前はこんなに議論になっていなかった。知らない方も多かったんですが、ここ１年間は市議会の、特に特別委員会の委員はいろんな角度から勉強していただいていると思います。であるならば、最終的に６項目の調査を経て市議会で結論が出されたのであれば、私はそれが市民コンセンサスだと捉え、市議会のコンセンサスでもあり、それを市当局としてはさらに次のステップに進むきっかけにしていただきたいなと思います。

　それから最後になりますが、沿岸都市部のリノベーションモデルになり得ることは、村松交通基盤部長も本会議の答弁等で力強くおっしゃっていただきました。私も全くそのとおりに思っているんですが、その考えに本当に自信がおありになるのか、いま一度確認したいと思います。

○宮尾都市局長
　沿岸都市部のリノベーションということで大変大きな防潮堤ができまして、その背後の土地が生き返ったといいましょうか、しっかり利用のできる土地になってきた。果たしてそこで、今回我々で公園の望ましい施設として野球場と提案させていただいております。それをきっかけにして、その周辺で人をさらに呼び込むような施策の掘り起こしはどういうことができるのか、まだまだ我々も不勉強でございますけれども、幾つかのパターンを考えて今までも思考はしているところでございますけれども、形がはっきり見えてこないということで、なかなか民間企業からは具体的な話までは進んでいないところです。今後さまざまな計画が明確になってくる段階になれば、いろんなお話もしてしっかりしたモデル地区的なものになってこようかと考えている次第でございます。

○山﨑委員
　ありがとうございました。
　最後に意見だけ申し上げますが、私も５番委員と同じく中区に住んでいるんですが、中区の中でも南区に隣接している地域でございまして、実際に地域の方々の中では津波の恐怖におびえている方もいらっしゃいますし、それから駅南地域でもあります。駅南地域、南部地域を含めた広い視点で考えますと、やっぱり非常に停滞してきているんですね。活気も薄れてきている。それは三・一一以後も、それ以前からもそうだったんですが、そういった意味でいいますとこの遠州灘海浜公園の篠原地区にしかるべき施設ができて、それをきっかけにしてリノベーションさせていくことは地元住民としても非常に希望を持っていますし、それは多分決して浜松市南部だけではなくて、都市部、それから山間部等にも波及していく話だと私は思っています。
　ですから一日も早く、もちろん慎重な議論を通じてですが、この事業が前に進んでいきますことを心から期待申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

○相坂委員長
　ここでしばらく休憩します。
　再開は13時30分とします。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号：054-221-3482

ファックス番号：054-221-3179

メール：gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp

ページの先頭へ戻る

〒420-8601 静岡県静岡市葵区追手町9番6号電話番号(県庁案内)：054-221-2455