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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成22年決算特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:伊藤 育子 議員
質疑・質問日:11/12/2010
会派名:自由民主党県議団


○伊藤委員
 大きく3点ほどお願いいたします。
 まず1つ目、空港のほうからいきましょうか。この説明書でいきますと、31ページの誘客促進の仕掛けづくり17億円というところからなんですが、空港開港の初年度、平成21年度でありましたので、とにかく観光宣伝、周知費というふうに考えれば、これはその後の経済波及効果7078億円を考えると、17億円かけてこのぐらい波及効果があったんだったらば、いいのかなと私は思いたいわけですよね。とにかくテレビに出野部長が出たり、加藤課長が出たり、橋本室長が出たり、入れかわり立ちかわり出てきて、奮闘している姿を拝見していますので、我々もまたともにやってきておりますので、本当に苦労したよねということは言えると思うんですね。
 その成果として、7078億円、そして68万人、結果的には70万人いったのですか、空港の利用人数。あそこのところはこんなものかなとも思うんですが、さて一方では、これを見ると、何でこうなるのと思うのは、業務棚卸表の21ページなんですよ。まず、旅行商品数が171件で、とにかく大幅にふえていますよね。当然ふえなければいけませんよね。ところが、県観光ホームページアクセス件数が空港ができる前の平成18年と19年、まだできていませんよね。そしてできた平成21年は何でその半分になっているんでしょうねと。こんなに頑張っているのにと我々も不思議ですよね。これって何だろうというふうに思うのですが。同じように宿泊日数が出ていましたよね。あれがたしか平成18年ごろで1.42だったのが、空港ができて平成21年が1.37、何でこういうふうに下がってしまうのだろうと思うのですが、これは何かわけでもあるのでしょうか。どういうふうに分析し、評価してらっしゃるのか。残念でしようがないわけですよ。おかしいなと思うのですが、これについてお伺いしておきたいと思います。
 とにかく何とかしなければいけないという思いは同じですので、頑張っていただきたいという意味も込めて、これからどういうふうにしていかなくちゃいけないのかなと思いつつ、この数字の分析についてお願いします。

 はい、その次です。先ほどから出ているグランシップですが、説明書では10ページです。これについてお伺いしたいのですが、12億円ですよね。実際、指定管理者に出している事業費というのは、大体7億円、そうしますと指定管理者になって、平成18年からこの事業費がどんどん減ってきてはいますよね。この推移を見ますと。ですから、指定管理者にした意味はあったのかなというふうには思います。しかしながら、指定管理者が非公募というのはどういうわけだったのでしょうか。2期目も。ここに結果的に決まるとしても、やはり去年の仕分けでも指摘されているように、次はやはり公募にしないといけないだろうなと思うのですが、第2期が平成23年までですよね。来年度で終わりですよね。だとするとそれ以降に公募の準備をしているのかどうかということについてお伺いいたします。もし、本当に民間を指定管理者にすることができたなら、もう少し減るのかなという気はするんですが。
 ちまたでは、前にもお話ししたと思うのですが、タクシーの運転手さんが、グランシップに乗っていくとおっしゃるんですよ。このグランシップって物すごい赤字なんですってねと。10億円の赤字を毎年抱えているんですってねというふうな話だったのが、今は7億円になったわけですから、少しは少なくなったのかなと。県民に対して、いやあ、少なくなっているんですよと言えるのかなとは思うんですが、この件はその準備に入っているのかどうかについてお伺いいたします。もう少し何とかならないのかなと思うんですね。ただ、あの建物につきましては、先ほども御指摘がありましたように、でき上がったときから雨漏りが始まりましたよね。ですから、いわくつきの箱物だということは言えると思います。それから使い勝手の悪さというのは、この上ないなというふうなことも思うわけなんですが、売りたくても買い手がないと思いますと何とかしなくちゃいけないでしょうし、ということで、そのソフト面についてもお伺いしておきたいと思います。

 その次、伊豆文学ですが、伊豆文学フェスティバルは2600万円ですよね。そして同じくオペラコンクールが776万円。意外とオペラコンクールって平成21年度は安かったなと思うんですが、よくよく見てみると、これは「蝶々夫人」だったんですね。いずれにしても、これをやることで、先ほど出野部長がおっしゃいました県民の感性の豊かさに影響しているのでしょうか。例えば、このオペラ「蝶々夫人」の第3回県民オペラの入場者はどのぐらいだったんでしょうか。私の記憶によれば、その前のオペラコンクールに出かけていってみたら、大体周りを見回してみれば県の職員ばかりだったなという記憶があるのですが、実際、どのぐらいの入場者があったのかということについてお伺いいたします。
 それから、伊豆文学フェスティバルについても、これで、例えば県民の随筆とか小説とか、芸術祭がありますよね。あれに対する出品者数が多くなったとか、何かそういう影響というのがあるのかどうか。これはちょっと難しい話かなというふうに思うのですが、その点についてお伺いいたします。

 それから最後、宇佐美局長には長いつき合いでまことにあれなんですが、やはり納得がいくまでやるしかないだろうなと思いますので、SPACについてお伺いしておきたいと思います。
 私の調査によりますと、このSPACを知っている県民は、1,000人に1人いるかいないかという周知度ですね。私は、SPACそのものの芸術性の高さからいうと、それはそれですごいだろうとは思うんですよ。我々は4回見たんですが、4回ともうちの亭主なんかはぐっすり眠っていましたけれども、それは情けない姿として私は認識していますので、これそのものは非常に芸術性が高いとは思うんですね。ただ3億円、今回3億円なんですが、それ以外に他の委託事業がないのかどうか。平成21年度3億円で終わったのかどうか。それから、県立美術館が平成21年5億円の予算で入館者数が10万人、これは普通より半分ぐらいになっちゃっていますよね。普通15万人か19万人ですが、閉館日数があるのですから、これはしようがないなと思っています。それと比較しますとやはり3億円かけているからには、2万7000人では少ないだろうなというふうに思います。せめて5万人かそこらは欲しいなというふうに思うんですが、この中に中学生、高校生の鑑賞教室による鑑賞者の人数は含まれているんでしょうか。それから、この中学生、高校生の鑑賞料金はどうなっているんでしょうか。交通費はどうなっているんでしょうか。
 それから、京都、韓国での県外公演の目的、趣旨は何だったんでしょうか。そしてその成果についてお伺いしたいと思います。それから、平成21年度は静岡県内の公演日は1年間で何日あったのか教えてください。それから、現在SPACの構成員の中の静岡県人は何人いるんでしょうか。以上、よろしくお願いします。

○加藤観光振興課長
 私のほうからは、県の観光ホームページのアクセス件数の減についてお答えいたします。
 実は、空港開港に伴いまして、静岡県の県庁にありましたホームページを観光協会に移しました。それはどういうことかといいますと、これからホームページで、空港アクセス等の問題が出てくるということで、例えば、宿泊であるとか飲食場所、見やすいような形でつくるというようになりますと、やはり県では制約がある。そういう意味では、観光協会、民間のほうに落としていった中で、民間との協力でいわゆるスポンサーを集めるということもできるだろうということで、見やすいホームページをつくるという意味もございまして、簡単に言いますと、住所を変えたと。そうしますと検索するときに、アクセス件数が多いほうから検索画面の上に出てきますけれども、当然観光ホームページは検索画面の下に下がってしまって、なかなかアクセス件数が伸びていないというのが現状でございます。これをどういう形で解決するかというのは、今後、私どもでアクセスキャンペーン等を張って、よりハローナビ静岡という名前を出せるような形で、印刷物、それからプロモーション等で、告知を図っているところでございます。以上です。

○池谷観光政策課長
 私のほうから宿泊日数の減少のことについてお答えいたします。宿泊日数につきましては、3年に1度行っております観光客の流動実態調査に基づいた数字でございますけれども、昨年度調査を行いまして、年に3回、宿泊客については811の標本をとりました。その中で、宿泊日数ということで数字が出てきているのですけれども、やはり前回の調査に比べて宿泊客が減って、日帰り客が逆にふえているということで、流動客数としては、全体としてはほぼふえていますけれども、宿泊客が減っているのは非常にゆゆしい問題だというふうに認識しております。
 特に、伊豆地域につきましては、全県では前回比で宿泊客が7ポイント減少ですけども、伊豆については10ポイント減少ということで、これは昨年のいろいろな悪い要素が重なったということだけではなく、やはり構造的に非常に大きな問題があるのではないかと認識しております。といいますのは、今年度に入りましても、天候はことしよかったわけですけれども、お客さんは来ているけれども宿泊はしていないという声が、特に南伊豆エリアでは非常に聞こえておりますので、そういう意味でもこれから、これまでのような対策だけでいいのか。旅行形態に合わせて新しい旅行商品をつくっていくとか、あるいは先ほど局長が申しましたインバウンドについてももっともっと力を入れるという形で、やはり相当力を入れていかないといけないというふうに認識しております。

○後藤文化政策課長
 まずグランシップの平成24年度からの指定管理者の選定方法についての検討状況でございます。確かに事業仕分けにおきましては、公募で実施すべきではないかという意見をいただいております。グランシップが単なる貸し館じゃなくて、県の文化振興の拠点ということで、年間50本もの自主企画事業を実施している。そこに着目をしますと、広く民間企業の皆さんを募って、公募でやっていいものかどうなのかというような問題がございます。グランシップが県の文化政策の拠点であるのと同時に、現在の県の文化財団が、やはり県民の文化芸術の振興というようなことで設立されている。それがために今まで第1期、第2期は非公募というような形で選定をしてお願いをしてきたという経緯もありますものですから、また公募、非公募、今両面で検討しているところでございます。

 それと次がオペラコンクールに関連しまして、「蝶々夫人」の入場者数でありますけれども、これについては1,963人でございます。
 また、伊豆文学フェスティバルのうち、伊豆文学賞に関して県民に対する成果というような御質問でありましたけれども、確かに伊豆文学賞の応募状況を見ていましても、このところ大体200点から250点ぐらいというようなことで、横ばいの状況にございます。当初から伊豆文学賞につきましては、題材を伊豆の魅力という形で伊豆半島の魅力を小説、随筆等にして応募していただいておったわけですけれども、少しでも応募しやすいというようなことから、昨年度から題材を静岡県全体の魅力を探すというように静岡県全県という形にいたしました。
 それとともに、活字離れが叫ばれて久しい世の中でございますので、今年度からはできるだけ若い方々向けに、原稿用紙3枚から5枚ぐらいでメッセージ部門というようなことで、文学に親しんでもらうきっかけづくりをしてもらおうというような新しい試みもしております。これまでも、伊豆文学賞で入賞した作品を平成19年度からはNHKのテレビが「たっぷり静岡」という番組の中で取材をしていただいて、それを放送していただいている。それから平成21年度からはNHKラジオでやはり入選作の朗読という形で行っていただいて、少しでも魅力を発信していこうという試みをしているところでございます。

 それから、SPACについての御質問でございますけれども、周知度につきまして、1,000人に1人知っているかどうかというようなお話がございました。昨年度実施しました県民の文化に対する意識調査でございますが、ここではSPACの認知度として12.9%というような数字が出ております。
 それで3億円のお話でございますけれども、県からSPACに補助金として補助しているのが3億円ですけれども、実際の事業規模としましては、平成21年度決算ベースでいいますと、5億4000万円ベースの事業をしております。ほかにも委託事業等はないのかというようなお話でありましたけれども、例えば、海外に招聘をされる作品、それから県外に招聘されて行く、そこでもって上映すれば、出演料収入、参加料収入、派遣収入というような収入が入ってきます。決して、事業規模として3億円ではないということでございます。
 それから、中高生の舞台芸術鑑賞事業についての御質問でありますけれども、13ページの中学生の5,947人と高校生の4,065人については、全体の2万7869人の中に入っております。この料金はというようなお話でしたけれども、観覧料は無料ということで、中学生についてはバス代を全額負担しております。参加校にしてみれば、中学生については一切経費がかからないという形になっております。高校生につきましては、5万円を限度として、バス代の半額を補助しております。
 それから、京都へ県外公演をしておりますけれども、県外だとか、国外の公演というのは先方からの招聘に基づくものです。招聘に応じて実施をしておるということでございまして、それ以上の細かい点につきましては、把握をしておりません。それから、あと公演日でありますけれども、これも手元に何日ということの資料がございません。ただ静岡芸術劇場におきましては、これはグランシップの中でございますけれども、宮城聰監督の方針で、必ず週末の土日は公演をしたいと、それから秋の10月、11月、それから1月、2月のシーズンにつきましては、平日も月曜日から金曜日までびっしり中学生、高校生も公演を実施しているというようなところでございます。
 それから、御質問の趣旨とすれば、芸術局演技部の俳優さんたちのというような意味だと思いますけども、静岡県人が占める割合ということですけど、地元の方を多く採用していることは事実でありますけれども、これは何人中何人というのはちょっと資料がございませんので、ちょっとこの場ではお答えができません。以上でございます。

○伊藤委員
 ありがとうございました。観光につきましては、またともに頑張っていくしかないなというふうな決意を新たにしたところでございますね。

 それから伊豆文学につきまして、それからオペラですが、両方とも県がやる意味があるのかどうか。例えばですよ。私も絵かきの端くれとして言わせていただければ、メセナに移行できないかどうかと思うんですね。絵画でしたら、例えば、富嶽ビエンナーレ展がありますよね。あれはSBSと静岡新聞社がやっているわけですよね。これは県がやる場合、出品料はどのぐらい取っているのかわかりませんが、あちらの場合ですと、大体8,000円ですね、出品料が8,000円から今1万円ぐらい取るのかな。とにかくそのぐらい取って、そして運営されるわけですよね。
 そういうふうに何も県がやることもないだろうと。例えばオペラなら音楽関係の企業にお任せして、そして企業としての宣伝にもなるでしょうし、そういうふうな方向でメセナの1つとして、これは移行できないか。今までせっかく育ててきたものってもったいないですよね。それも高い芸術性を誇るものとして私もそれは認めるわけですので、やめるのももったいない。ならば、そういうふうな方向に移行できないのかどうかをぜひ検討していただきたい。
 例えば、伊豆文学なんていうのも伊豆を売るためということもあるでしょうし、高い芸術性を誇るということも文学性を誇るということもあるでしょうからもったいない。だとすれば、どこか文芸雑誌、角川書店の大賞とか、何とかみたいのがいろいろあるじゃありませんか。ああいうふうに何か、メセナの方向でちょっと検討していただけないかなというふうに思うわけです。わざわざ県がこれについてやる必要があるのかなというふうに思っているところでございます。それについて御意見をお聞かせいただきたいと思います。

 それから、グランシップですが、そうすると例えば自主企画事業っておっしゃいましたね。この自主企画事業についての収支採算はどういうふうになっているんですか、これ。黒字の場合はどうなるんでしょう。今度黒字が出た分だけよこせなんていうと、そうするとやる意欲がなくなっちゃうわけですよね。だから、もうけられるだけ頑張ってもうけてちょうだいという話なのか。そうすると、この7億円はまずこれ以降ほぼ変わらないだろうなというふうな気がするんですが、この辺はどういうふうになっているんでしょうか。請負単価に影響するのかどうか、それとも自主企画事業はそっちにお任せよということでしょうか。それについてもう1回お伺いいたします。

 それから、SPACですが、やっぱり5億4000万円と言われるとぎょっとしますよね。でもそれはそれとして、例えばですよ。同じ人がやっているSCOTというのがありますよね。我々はSPACです。富山はSCOTです。そのSCOTに対して富山県が出している金額というのは、多くて6000万円ですよね。普通5000万円ですよね。そしてやっている内容というのは、むしろあちらのほうが充実しているかなと思われるぐらいの公演件数ですよね。それをちょっと調べてみていただきたいと思うのですが。
 私も何回か富山県には確かめて、それで「いや、静岡県さんにはお世話になっております」なんて言われて、「ああそうですか、お世話をしていることになっているんですか」というふうに思ったわけなんですが、やっぱり出している金のけたが違いますので、これやはり、中学生、高校生にとって何がいいかと、舞台芸術のメッカだとおっしゃるんであれば、もっと幅広い舞台芸術を県民に提供すべきだと思うんですね。
(発言する者あり)
 都はるみも結構ですけど、宝塚でも結構なんですが。
 でも、例えば劇団四季を静岡市が後援していますよね。あの後援費、例えば助成金はどのぐらい出しているんですか、ゼロですよね。そして劇団四季の場合は、1回の公演で12万人から13万人集めるわけですよ。こちら1年かがりで2万7000人、それもその中の7,000人は中学生や高校生で、無理やり集めたといえば集めたというふうな感じですよね。それから、2万人の内容にしても、多分会員というのがいらっしゃって、延べにするとこのぐらいになりますけども、実質は半分じゃないかなというふうに私は見ているんですね。
 だとすると、これはもう少し幅広く舞台芸術を県民に提供する方法を考えられないだろうか。3億円が悪い、5億円が悪いと言っているんじゃないんですよ。このぐらいの金をかけるのであれば、もっと多様な舞台芸術を県民に提供するほうが、むしろ舞台芸術のメッカとしての静岡県の名前を上げることができるんじゃないか。例えば観光とも関係あると思うんですが、静岡県に行けば夜はあのオペラ座のように、何かすごいいいものを見ることができるらしいよというふうな組み込みができるような、そういう状況を3億円から5億円でつくれないかどうかというふうに思うわけですよ。
 御意見をお伺いしたいと思います。以上です。

○後藤文化政策課長
 オペラと伊豆文学賞について、県がやる意義があるかどうか、企業がやる道がないのかというような御質問でございます。オペラにつきましては、3年に1回本場のコンクールをやっています。このコンクールは国際音楽コンクール世界連盟に加盟しているコンクールということで、非常に世界的なレベルのコンクールであります。これを静岡県民とすれば地元で見られるというようなメリットがあります。コンクール本番以外にも、コンクールの年にはそういった地元でもって質の高いコンクールが見られるということと、それからコンクールの運営にボランティアの方々が60人ぐらい、第1回から運営に参加をしていただいているというようなことで、そういった市民の皆さんとの協働でもってつくり上げていくというような面もあります。
 それから、オペラを開催しない年につきましては、今年度、これから実施しますけども、東・中・西でオペラおもしろ講座ということで、これも多くの皆さんにオペラの楽しみ方、見方をしていただこうというような行事があります。
 それで、もう1つは県民オペラを去年国文祭でも実施をしましたけれども、静岡県出身の人材の発掘と活用というような形で、素人の方も含めまして1つの県民オペラということで、市民参加というような事業もやっているわけでありまして、オペラコンクールにつきましては、こういった世界の高みのものの開催、情報発信とともに、そういったすそ野を広げていくというような効用があろうかなというふうに思います。
 それから、伊豆文学賞につきましても、これも何といいますか、非常に地味な事業ですけれども、応募者にとっては伊豆を初め、県内のいろんな文化資源的なものを発見して、そのよさを書くことによって外へ出していくと。その外への出し方も当然本にしていろんな教育機関等へも配っております。先ほど申し上げたテレビだとかラジオなんかも通じて発信をしていく。こういったことが企業でもってできるかどうかということになりますと、やはりこれはそういうことを通じまして県民の文化力を上げていくということで、県がやる意義は十分あるんじゃないかなというふうに考えております。

 それから、2番目のグランシップの自主企画事業であります。自主企画事業も、指定管理料の中でございますので、自主企画事業は毎年50本前後の企画をしていただくんですが、支出に対して収入率は35%というような形でお願いをしているところでございます。指定管理料の中に算定をされる金額は、自主企画事業の支出から収入を引いた金額が指定管理料の中に算定されているという仕組みになっております。

 それから、舞台芸術に関して、もうちょっと幅広く県民に提供する状況をつくれないかとの御質問でございます。平成6年3月に舞台芸術振興基本構想ということで、ほかの県には見られない静岡県の特色として総合芸術である舞台芸術を振興していこうと、政策として振興していこうというふうなことで始まったわけであります。その中で、舞台芸術を担っていく団体としてSPACということで県としてここまで進めてきたわけであります。
 県が舞台芸術に関してもうちょっと幅広いものを県民に提供できないかというようなことでありますけれども、劇団四季を初め、そういった民間の商業演劇につきましては、それぞれ御自分の経営計画の中で開催をしております。劇団四季とSPACとの違いみたいなものを言われますと、SPACのああいった全身表現の演劇は、やはり1,000人、2,000人入る大ホールでやるのがやはり難しいというようなこともありまして、劇団四季と違って、独立採算ではなかなか入場料でもって全部の経営を賄っていくというのは難しいんじゃないかなというふうに考えております。
 もうちょっと幅広い舞台芸術をつくれないかということでありますけれども、舞台芸術についてはSPACを県の特色ということでもってやってきておりますけれども、もう1つは、県内のアマチュア演劇団体がございます。これにつきましても去年の国民文化祭等でアマチュア劇団の活動なんかも活発化してきた状況があります。これからはSPACと県内アマチュア劇団との交流を心がけていく。これは宮城聰監督もこれからそういう方向でやりたいというようなことを申しておりますので、そういったところに県として支援をしていきたいというふうに考えております。以上です。

○岡本委員長
 よろしいですか。では、できるだけ簡潔にお願いします。

○伊藤委員
 簡潔にということでございますので、一言だけ。
 平成7年から政策として始めたというふうにおっしゃいました。あのとき10年見直しというふうなことだったと思うんですが、既に平成17年、10年たっていて、あのときの見直しで、鈴木忠志さんから宮城さんになってから、かなりSPACの方向が変わったというふうには思いますね。しかしながら、BバイCじゃないですが、本当にこれだけのけた違いの金額を、他県と比べてですよ、けた違いの金額をかけるだけの効果があるのかどうか、あったのかどうかということを、やはり今までやってきたからということではなくて、伊豆にしてもオペラにしてもそうですよ。じゃあ、オペラなんか地元の人たちが楽しむとおっしゃいますけど、あの入った人数の中の何%が県の職員で、何人が純粋に県民ですかというふうにお伺いしたいですよ。というふうに考えますと、けちのつけようが幾らでもあるんですが、まあ頑張ってくださいというしかないですね、そういうお考えなら。
 ただ、SPACについてはやはりもう少し、10年見直し、平成17年からまた5年たったんですね。そろそろ本格的な見直し、独立できないからなぜ県が面倒見なきゃなんないんですか。行政とパトロネージの問題というのは、もう少し真剣にお考えになったほうがいいと思いますよ。以上です。

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