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委員会会議録

質問文書

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令和2年2月定例会危機管理くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:山本 隆久 議員
質疑・質問日:03/09/2020
会派名:無所属


○山本委員
 それでは、一問一答方式で質問させていただきます。
 専門部会が地質構造・水資源と生物多様性の2つに分かれておりますが、生物多様性、特に工事期間中に沢がかれてしまうので生態系が大きく崩れてしまうのは専門部会でも指摘されていましたが、この内容について、どういった生態系の崩壊が予想されているかお聞きいたします。

○服部自然保護課長
 6番委員御指摘のとおり、生物多様性の専門部会では主に生態系に対する影響ということで、それぞれ希少な動植物はあるんですが、それを支える全体としての生態系を保全していくことが重要であるという前提で議論をさせていただいております。
 その中でも特に大きな影響を与えると思われるのは、御指摘のあったとおり沢がれの問題です。この点に関しましてはある程度大きな突発湧水があった場合等を含めて、特に冬場における流水量が少ない時期における沢の減水が危惧されておりまして、水生生物を中心とした生態系に大きな影響を与えるんじゃないかと議論されています。

○山本委員
 ありがとうございます。
 冬にもともとこの沢の水が細くなるのが、工事によって完全にかれてしまうことが危惧される。そうすると岩についているコケがだめになると、それを食べる虫がだめになって、そこにはヤマトイワナという貴重な魚がいるのでどういう対応するかお話がたしか専門部会で出たときに、JR東海さんはそのイワナを一旦プールとかに入れて養殖すると、数が少なければほかの川からヤマトイワナを持ってきて、沢に水が戻ったときにそれを放流すると回答されたと思います。そのときに専門委員から、別の川からヤマトイワナを持ってきたらDNAが違うから、もう生態系が壊れるみたいな発言があったんですけれども、私は非常に現実的じゃないと思いました。これからもそういうDNAまでこだわって生態系を確保していくのか。水資源もそうですけれど、全量を戻すことは、他県に1滴たりとも許さない姿勢でやっていくかどうかお聞きしたいと思います。

○服部自然保護課長
 6番委員御指摘のとおり、実は生物の多様性という考え方がベースになってかなり生物学も進んできておりまして、DNAも含めたものを考えて、今生物学は進んでいるところがございます。
 基本的には代償措置の中で、ヤマトイワナがもしその現場で守れないのであれば違うところでの増殖を考えているとJR東海から話が出てきております。
 その中での基本的な考え方ですけれども、いわゆる増殖で、特に水産資源としてやる場合と生態系として守っていく場合では少し考え方が違いまして、基本的にDNAを守るのは、常にそこにいるヤマトイワナでございます。そちらに対して全く違う遺伝子のものを持ってくるとか、ある特定の例えば魚のカップルから一挙にふやしたものを持ってくるとDNAが単一化したものが大量にそこに入ってしまい、魚を放流したからといっても逆に継続しないものもございます。
 また、それぞれの沢に関しましてもある程度沢の大きさがございまして、一挙に持ってきたものを放流すればそこの資源がふえるかというと、それはまた容量もございますので、いろんなところをこれからJR東海側と話をしてそこは詰めていくところかなと思っております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 非常に厳しい条件というか、その中でかたくなに、ここは希少生物も含めて生態系を守っていくということは今の御答弁で私も認識させていただきました。
 例えば、中部横断自動車道とか山の中を抜けていく道路、伊豆にしてもいろいろ今開発していますけれども、これも生物多様性とか生態系を壊さない同じような基準でやられていますでしょうか。

○服部自然保護課長
 基本的な考え方は、生物多様性が入ってくる中で対応を考えておりますけれども、今回のリニア中央新幹線工事に関しましては、南アルプスユネスコエコパークという特殊な環境によって保護していく場所であることを前提として、JR東海側といろいろお話をさせていただいています。

○山本委員
 ありがとうございます。
 南アルプスユネスコエコパークは国定公園ですね。

○服部自然保護課長
 南アルプス国立公園という位置づけになっております。

○山本委員
 生態系を守る義務というか責務は、県と国のどちらにあるんでしょうか。

○服部自然保護課長
 南アルプスユネスコエコパークに関しましては、イコール国立公園のエリアではございません。静岡県のほうの国立公園に関しましては、それぞれの南アルプスの稜線部という限られたエリアにかかっております。今回具体的にリニアが予定されております大井川沿線は、国立公園に入っているところばかりではございません。
 一方、地下トンネルは国立公園の下を通っている部分がございますので、それぞれの役割を果たしていくべきものかと思っております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 今問題になっている沢がれの部分は、あくまでも県が守っていく、責務の部分でよろしいでしょうか。

○服部自然保護課長
 基本的には、今、県として静岡県の貴重なエリアを守っていく中で対応しているのが現状でございます。

○山本委員
 ありがとうございました。
 そういった観点からいけば、今ヤマトイワナを例に出しましたが、そのDNAも大切にしている県の方向性でございますけれども、もう少し現実的なところで歩み寄った話し合いもしていただきたいなと。環境破壊ゼロの開発はなかなか現実としては難しいと思っておりますので、お互いに歩み寄る話し合いをしていただきたいと要望しまして質問を終わります。ありがとうございました。

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