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委員会会議録

質問文書

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平成26年2月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:天野 進吾 議員
質疑・質問日:02/24/2014
会派名:自民改革会議


○天野(進)委員
 大石委員の質問の中で、三保松原、富士山、そして空港という3つの言葉を聞きながら、私の脳裏を流れた男がおります。
 浮田幸吉という名前を皆さんは聞いたことがありますか。私たち静岡県民に、ぜひ知っておいてほしい人間です。
 彼は明治維新のおよそ50年前、岡山に生まれ、そしてお寺でハトの飛ぶ姿を見ながら、自分も空を飛んでみたい、そんな思いでハトを捕まえ、解体し、そして翼をつくりました。そしてあの旭川、後楽園の横の川ですけれども、そこから飛びおりてそのままけがをするわけです。しかし、彼は今度はトンビを見て、なぜ羽を動かさずに飛んでいるんだろうかと思います。そのときに、風を利用しているということが彼は気がついて、そしてまたトンビを捕まえて羽をつくるわけです。もちろんそれで人間が飛べるわけじゃありません。そのうちに彼は、番所につかまります。世間を騒がせたということで、彼は岡山の地を追い出されて、廻船問屋に勤めます。
 あるとき、彼は赤穂の塩を甲府に持っていくという仕事を受けて、彼は太平洋沿岸をずっと来るわけです。そして駿河湾に入った途端に、なんと目の前に、うわさに聞く富士山を見るわけです。驚きました。そして、その次に今度は三保というところを知るわけです。三保には松原があって、そこで天女が大空へ飛んでいった物語を聞いたときに、そうだ、私はここで天に上るんだということで、彼はついに駿府の町に住んでしまいます。そしてここで備前屋という――備前の出身ですから――店を開くわけです。
 その後、彼は大変に器用な男なので、歯医者になっちゃうんですね。入れ歯をつくるというような器用な男で、大変に繁栄するんですけれども、50歳になったときに、そうだ、おれがここへ来たのは空を飛ぶためだということで、駿府の町には千筋細工だとか、竹ひごを使ったいろんなものがあります。それを学び、そして駿河だこを学び、そうだ風を利用しようということから、模型飛行機をつくるわけです。グライダーのようなものです。そのグライダーを安倍川に持っていって――もちろん1人では持っていけませんから、たくさんの川を渡す人にお願いをし――そしてその飛行機を持って、夜、風の吹くときにたくさんの人を集めてロープで引っ張ってもらうわけです。そして見事上空に上がります。しかし、上空に上がった飛行機をおりた途端にまた番所に捕まっちゃう。お前さん、こんなもので駿府城の中へ飛び込んでいったら大変なことになるということで、彼はまたこの駿府にいられなくなります。そして磐田に飛ばされて、磐田で生涯を終わります。今、磐田の彼の菩提の寺にはその模型飛行機の、半分の飛行機が、本堂の天井に飾られておりますけれども、そういう歴史があります。
 そう、日本で最初の滑走路は安倍川の河川敷なんですね。三保松原と富士山、そして飛行機と、ぜひ知っていてほしい物語として私はあえて申し上げました。以上です。

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