委員会会議録

質問文書

平成26年２月定例会文教警察委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	山﨑　真之輔議員
	質疑・質問日：	03/10/2014
	会派名：	ふじのくに県議団

○山﨑委員
　それでは、よろしくお願いいたします。
　分割質問方式にてお願いしたいと思います。
　まずは、予算議案関係からまいりたいと思います。
　議案説明書の138ページのＩＣＴ教育推進事業費です。
　来年度は１億550万円の計上でございますが、現状のパソコン整備の具体的な数と、それによる学校現場での充足状況に関してお答えいただきたいと思います。

　それから続きまして139ページでございます。県立学校等つり天井落下防止対策事業費の対象が県立学校等11施設14室とありますが、同様に市町立の学校の状況も把握しておられるのか、しているのであればその状況はどうか、教えてください。また、未対策のところが残されているのであれば、県としての支援策があるのかどうか、教えてください。

　続きまして147ページでお願いいたします。
　発達障害等の生徒支援充実事業費ということで、計上されています。こちらは昨今さまざまな課題があろうかと思いますが、予算額が今年度に比べまして1400万円ほど減少しています。その理由について教えていただきたいと思います。

　主要事業参考資料の５ページの真ん中に、新たな取り組みの研究ということで、高等学校における「特別の教育課程」編成の研究とございます。480万円ほど予算づけがされていますが、これはまさに今、学校教育法で高等学校に特別支援学級を置くことができるという規定があるにもかかわらず、学校教育法施行規則においては、特別の教育課程を高校においては策定することができないという抜け穴に関して一つ光を当てた研究かと思います。　こういった予算づけに至った背景について教えていただきたいと思います。

　それからもう１点、議案説明書の153ページでございます。先ほど６番委員からもお話がありました競技力向上関係事業についてでございます。
　こちらは従来行っていたトップアスリート強化事業と、新規の東京オリンピック選手輩出を目指す事業の２つあるわけですが、この事業の２つの性格の違いを教えていただきたいと思います。

○奈良間情報化推進室長
　それでは、ＩＣＴ教育推進事業費についてお答えいたします。
　この事業に絡みます県立の高等学校の教育用コンピューターの総数ですけれども１万4397台。それからあわせまして、特別支援学校で1,332台というのが平成25年３月１日の国の調査で出ている数字でございます。
　パソコンの充足率でございますけれども、国では教育コンピューター１台当たりの児童生徒数といたしまして3.6人を目標にしております。本県の高等学校の教育用コンピューター１台当たりの児童生徒数につきましては、5.0人ということになりまして、目標に対します充足率は72％ということになります。また、特別支援学校では3.3人に１台となっておりまして、充足率は109％となっております。以上でございます。

○河野財務課長
　つり天井に関しまして、市町の状況でございます。
　県で今回予算化しておりますのは、建築基準法で定める一定規模以上のつり天井ということで、高さが６メートル以上、かつ面積が200平方メートル以上ということでございます。
　ただ、文部科学省は、高さ６メートル以上、または面積200平方メートル以上のどちらか一方であれば対策するようにということを要請しております。
　その棟数でございますけれども、調査が古くて恐縮ですが、平成25年９月調査で162棟の市町立小中学校にございます。９月調査時点では対策済みが４棟ということで、実際にこのうちどの程度かということははっきりと御説明できないんですが、つり天井関係で国庫補助を受けているものが34件ございます。それを入れましても130棟程度は未対策という状況でございます。
　それから支援策でございますけれども、これは国庫補助の防災機能強化事業という補助金のメニューになっておりますので、まず国庫補助については、県としては情報提供に努めますとともに、円滑に事務が進むように支援するということが１点でございます。
　それから、今までは危機管理部が所管しておりました大規模地震対策総合支援事業費補助金で対応していたわけですが、９月補正で交付金化いたしました。その中のメニューの中に、同じく屋内施設の安全対策ということで対象になるものがございますので、国庫補助事業とこの交付金事業を使いまして支援していくということでございます。

○小関高校再編整備室長
　発達障害等の生徒支援充実事業についてお答えいたします。２点あったかと思います。
　１点目の予算額につきまして、平成25年度に対して、平成26年度が1400万円近く減っているということですけれども、旧周智高校のところで、コミュニケーションスキル講座を平成23年度から実施しております。今年度からは本格実施をしているわけですが、旧周智高校の校舎の改修工事を今年度行いましたので、その工事分が減額となっているということが１点でございます。
　コミュニケーションスキル講座につきましては、旧周智高校に加えまして今年度は静岡中央高校通信制課程東部キャンパスで行っております。来年度は中部の静岡中央高校の本校でも行う予定ですので、その分が若干ふえております。

　２点目の新たな取り組みの研究としまして、特別な教育課程編成の研究についてでございます。予算が4480万円積んでございますが、これは文部科学省の高等学校における個々の能力・才能を伸ばす特別支援研究の指定でございます。現時点ではこれまで実施してきておりますコミュニケーションスキル講座との絡みで、通信制の課程を利用した特別の教育課程編成の研究を予定しております。

○松田スポーツ振興課長
　トップアスリート強化事業とオリンピック関連事業のすみ分けということでございます。
　まずトップアスリート強化事業につきましては、これは国体の競技40競技でございます。あわせましてその年の国体に優秀な成績をおさめられる選手を対象としております。人数的には20人程度、補助率は10分の10を計画しております。
　逆にオリンピック関連事業でございますけれども、東京オリンピックのときに開催するであろう28競技について、可能性のある選手60人を継続的に６年間指定をしていくという計画でございます。
　１人当たりの上限の額ですけれども、大学生、社会人は上限額を120万円、高校生以下につきましては60万円を計画しております。補助につきましては、３分の１をまずは考えております。

○山﨑委員
　それではそれぞれに再質問ないしは要望を申し上げたいと思います。
　まず１点目のＩＣＴ教育推進事業費のところでございまして、現在のパソコンの整備数、それから国の基準に基づいた充足数等についてお答えをいただきました。特別支援学校は満たされているようですが、もう一方の高等学校のほうではまだ足りていない状況だということでございます。今後どのような計画でこのパソコンの整備を進められていくのか、お答えをいただきたいと思います。
　それから、また生徒ではなくて教員に対してのパソコンの配備の充足ぐあいはいかがでしょうか。よろしくお願いいたします。

　２点目のつり天井落下防止対策のところでございます。
　事前にいただいた資料によりますと、今回の対策工事はあくまでも応急措置であって、国土交通省告示で示した新基準を満たすものではないというようなことが書かれていますが、これにつきましてはどのように解釈をしていけばよろしいのか。今後新たに増強して何かをやられていくのか、このあたりについての見解を教えていただきたいと思います。

　それから３つ目の発達障害等の生徒支援充実事業費ということで、文部科学省指定研究ということで進められていくとの答弁でございました。先日私も浜松特別支援学校の卒業式に参加してまいりまして、非常にすばらしい式だったなと思いました。運動会のときもそうですが、卒業式の晴れの舞台で生徒さんを拝見いたしますと、本当に障害の軽度の方と重度の方との差が激しいなと。親御さんに聞きますと、軽度の方はもしかしたら高校のほうに行けるのではないかというような声もあります。症状も多様化しているものですから、ぜひこの研究を積極的に進めていただいて、高校課程に特別なカリキュラムが組めるように鋭意努力をしていただきたいと思います。これに関しては要望でございます。

　最後に競技力向上に関係する事業についてでございます。
　国体を目指す場合とオリンピックを目指す場合という形でさまざまな違いを明示いただきましたが、国体は40種目、それから東京オリンピックは28種目ということでございます。恐らく重なっている競技も多々ありますよね。そういった中で、この選手はオリンピック対応で、この選手は国体対応だと、どのように峻別されていくのか、教えていただければと思います。

○奈良間情報化推進室長
　まず、今後の対応状況でございますけれども、高校は充足率が72％になっておりまして、これらにつきましては教育用のパソコン以外に学校で使います校務用等のパソコンがございます。教育用ですと教室に常設するようなものでございますけれども、教職員が授業等で持ち運んだり、あるいは校務に使うものがございます。これらの校務用パソコン等につきましては、更新の際に利用可能なものにつきましては、教育用として利用することを整備当初より念頭に置きまして、計画的な整備を実施しております。実例といたしましては、平成24年度に620台の行政用のパソコンを教育用としても利用しております。こういう中で教育用パソコンの充足率を上げていきたいと思っております。
　また、２点目の質問にございました教員用のコンピューターの充足率でございますけれども、まず高校についてでございます。高校は172.3％の充足率になっております。また、特別支援学校については125％ということになります。先ほど言いましたように、実際の授業等で持って移動しますので、分類上、調査の中では明確に教育用に入っていないということで、いわゆるグレーゾーンのものがございました。こういうものを積極的に活用していきたいと思っております。

○河野財務課長
　つり天井の関係でございます。
　新しい基準を満たすものではないということで、今後の対応ということでございます。今回の対策工事の内容につきまして若干御説明をさせていただきますと、対応についてはまだ若干の検討の余地はございますけれども、基本的には体育館等につきましては天井を撤去する予定でございます。
　それからその他の講堂あるいは玄関ホールといったものにつきましては、富士水泳場の天井落下が、野縁という天井をとめてある金具が、クリップが外れたことによって落下したということですから、そのクリップが外れても野縁自体が落ちないように、つり金具にワイヤーを設置しまして、野縁自体が落ちないように落下防止の対策をするということで基本的には考えております。
　ただ、基本的には本来こういった建物につきましては既存不適格ということで、対応をする義務はないわけですけれども、全庁的な方針によりまして、県有施設につきましては何らかの対応をするということで、今回こういった予算を計上しているところでございます。
　ただ、先ほども御説明しましたとおり、文部科学省としては今回は６メートル以上または200平方メートル以上ということですから、県にはそういった施設がまだ９施設ございます。主には柔道をやる武道場のような、高さはないが広さはあるといった施設ですけれども、これについては教育委員会としては対応したいと考えております。
　最後に、対策について今後の検討ということでございますけれども、全庁的な対応に合わせまして、教育委員会としても対応していきたいと考えております。

○松田スポーツ振興課長
　選手の実力、それから選手の将来性等は競技団体がよく把握をしていることだと思いますので、基本的にまず競技団体から推薦をいただいて、本課とヒアリングをしながら選手を決めていきますが、２つの事業で支援をするということはありません。トップアスリートがあるのなら、オリンピックの対象とならないというように、必ずすみ分けをしております。

○山﨑委員
　もう１点だけＩＣＴ教育のところで御質問させていただきたいと思います。
　昨年の６月に閣議決定されている教育振興基本計画の中に先ほどもおっしゃられた3.6人という基準も書かれています。そこのところに教育クラウドの導入やＩＣＴ支援員、学校ＣＩＯの配置を促すという記述もございますが、本県においてそういったことをやられているのか、または今後の計画についてお答えいただきたいと思います。

○奈良間情報化推進室長
　まずクラウドの関係でございますけれども、既に実験段階でございますけれども、県として実行しております。１つの事例として教職員のｅラーニング研修をクラウドを使って行っております。　また、ＩＣＴ支援員につきましては、各学校に配置してございます。
　学校ＣＩＯは、17.8％の高校に設置してございます。

○山﨑委員
　御答弁ありがとうございました。
　本県の状況等をお答えいただきました。まだまだやるべきところがあるかと思いますので、ぜひ前向きにこういった情報の部分も進めていただければと思います。

　次に、学校敷地等の借地管理につきまして御質問させていただきたいと思います。
　以前にも質問申し上げましたが、事前にいただいた資料によりますと、本県が管理している学校敷地等の借地につき、およそ毎年１億4000万円ほどの支出があります。これに関して、長期的な視野に立った場合、少しずつでも買い上げていったほうがトータルコストは縮減されると考えるのが普通かと思いますが、まずはその認識についてお答えをいただければと思います。

○赤石財務課参事
　借地の状況です。
　委員御指摘のように、借地料を毎年１億4000万円弱払っているわけですが、借地料については毎年変わる可能性があるものですから、予算編成作業の際にその状況の変化等について調査を行っております。その際に、土地公示価格等から、購入した場合と借地を続ける場合、どっちが有利なのかということで比較をしているわけですが、やはり購入しようと思うと、一度にかなり多額の金額が必要になるということ、購入費と借地料を比較した場合、長期的な視点からも、現段階では借地を続けるほうが有利になると考えているところです。
　ただ、今後状況変化はあると思うので、それを敏感に把握しながら、大きな状況変化があった都度、土地を購入しながら段階的に借地の解消を進めていきたいと考えております。

○山﨑委員
　御答弁ありがとうございます。
　そういった借り続けた場合と買い上げた場合のコスト比較は当然やっていただいていると思いますが、例えば借地料の見直しですね。毎年変動しているということで、もしかしたらそれをやられているのかもしれませんが、恐らく何十年間も借り続けて固定化しているケースがあろうかと思うのですね。そういったところについて適切に帳簿というか、カルテをつけてしっかりと検討されていますか。

○赤石財務課参事
　過去の経緯等も押さえているのですけれども、とりあえずはこれから先どうなのかという視点で現在検討しているところです。

○山﨑委員
　浜松市では、行財政改革に相当に力を込めておりまして、借地適正化計画というものを昨年度策定して、計画的に借地を買い上げていこう、あるいは借地料を見直していこうという交渉をされています。教育委員会管轄だけじゃないので、管財課というか、そういったところでやっていただかないとだめなのかもしれないですが、少なくとも教育委員会の抱えているものに関しては、もう少し細かくどういった状況なのかつぶさに分析していく必要があろうと思います。それについて見解がございましたらお願いいたします。

○赤石財務課参事
　先ほども申し上げたんですが、状況というのは刻々と変化していくと思っています。ですので、その辺を細かく分析しながら、今後、借地のあり方についても検討してまいりたいと考えています。

○山﨑委員
　ありがとうございました。
　単にコストの面から言っているのではなく、危機管理と言いますか、極端なケースですとグラウンドにいきなりミカンの木を植えるとか、そういったことを地権者にやられなくもないということもあり得ますので、ぜひ総合的な観点から進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

　それでは、次の質問に移りたいと思います。
　説明資料の21ページ、第102号議案でございます。静岡県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例ということで、市町から移譲希望等があったもののうち、市町との調整が整ったものを新たに移譲事務に加えるということで、イのところですね。文化財保護法に規定するというところが教育委員会の管轄かと思いますが、この条例によって浜松市へ権限移譲が予定されている文化財保護法にかかわる事務について、移譲後にどのような影響が生じるのか、具体的に教えていただければと思います。
　それからもう既に静岡市にはこういった事務が移譲されているとのことでございます。今回は浜松市に新たに移譲されるのですが、浜松市が静岡市よりもおくれて移譲になった経緯につきましても、わかりましたら教えてください。

　説明資料10ページにある第36号議案「静岡県市町立学校教職員定数条例の一部を改正する条例」ということで、前ページの高校に引き続いてこちらは小中学校が規定されているわけでございますが、国の法律のもと、小中学校においてごらんのとおり教員の大幅な減員となるわけでございます。確かに少子化に伴って先生の数も減らしていくべきだという主張もわかるのですが、本県では、先ほども６番委員がおっしゃったように、臨時講師による教育職員免許法違反というものも先日５件明るみに出ています。コンプライアンス意識の低下ということもありましたが、正直に言えば人手不足だということだと思います。
　こういった現実がある中で、本当に国は今の学校現場のことを理解していると思われるのか、その御所見についてお伺いしたいと思います。

○土井文化財保護課長
　１点目の件ですけれども、埋蔵文化財の遺跡が新たに発見された場合、工事等で発見された場合ですけれども、その場合の届け出、命令等の事務手続の権限を県から浜松市へ移譲するというものです。工事等によって遺跡が発見された場合、届け出それから命令等の手続の規定ですけれども、文化財保護法の96条、97条に規定されております。　97条というのは特例でして、発見者が国等の場合――国土交通省ですとかＮＥＸＣＯとか――そういった場合のものが97条になります。民間等がかかわるものにつきましては96条ですけれども、これは既に静岡市、浜松市に権限移譲されております。
　97条につきましては、委員御指摘のように、静岡市に既に権限移譲されているわけですけれども、浜松市が組織の改編等によってそれを受け入れる体制を整えるということで、それがこのたび整ったということで、浜松市にも権限移譲するという形になりました。
　これによりまして、浜松市内の遺跡等が発見された場合につきましては、非常に迅速に事務手続がとれるというメリットが出てくるかと思います。

○鈴木事務局参事兼学校人事課長
　教職員定数の、特に義務教育関係である市町村立の教職員定数が減るということで、御指摘がございました。学校現場に１人でも教員が多くいるということが、ある意味では多忙化の解消につながり、いろいろな意味合いで児童生徒に向けて教員がかかわる時間を多く持てるというのは当然のことかと思っております。そういった中で、１人でも教員を確保してできるだけ現場に配置したい、国にももちろん県として改善について要求、要望は当然のごとくしてございます。ところが、ことし初めて少子化の減少分に対して加配分が減になる、純減というのが初めて出てくると。非常に国の予算が厳しいという状況と報告されています。
　こういった中でも、粘り強く県の実情について要望して、国の方も加配についてある程度つけてきているという形にシフトしているようなところもございます。本当に必要な部分について説明、要求していきたいと考えております。また、静岡式35人学級編制を含めまして、県単独措置等もお願いをする中で、できるだけ教員をふやすということも考えております。

○山﨑委員
　後半のほうについて、再質問させていただきたいと思います。
　国に対しては、まずぜひこの現場の苦しい状況を伝えていただければと思いますが、他方で県内独自の事情にもしっかりと目を向けなければならないということで、たとえば静岡式35人学級編制が完成したとはいっても、下限25人の問題であったり、実質人手不足ということでさまざまな弊害といったものを起こしているのも事実でございます。
　総合計画の審議でもさまざま議論がありましたが、35人学級が完成したと言い切れず、これからまだまだ発展させていかなければならない部分が多々あります。例えば柔軟に対応するだとか、高知県のように高学年は40人ぐらいでいいよ、低学年はやっぱり少なくしようという考え方もありますし、学校長が選択できるような形にもっとしてもいいと思います。そういった形によって県独自で多忙化の解消等につなげていくような考え方ができないかどうか、御見解をいただきたいと思います。

○鈴木事務局参事兼学校人事課長
　少人数指導につきましても、国の制度及び静岡式35人学級編制において、本年度義務教育課程においては完成をしたと。１つのステップと言いますか区切りを迎えたと。今後につきましては、国の動向を見ながら、小学校１、２年生に対しては下限がない部分があるわけですけれども、小学校３年生からは下限を持つという静岡式の中の本当にいろいろな意味合いでプラスの面、そして苦しい面という実情をお伺いしながら、一旦完成を見た静岡式を、さらに何か改善ができないかということは、今後考えていきたいと思っています。そして学校の中で、もう少しフレキシブルにしたほうがいろいろ使いやすいという声があれば、もちろん聞き取ってまた検討もしていきたいと考えております。

○山﨑委員
　プラスの面もあればマイナスの面もあるということを承知の上で、100とゼロじゃないわけですから、しっかりと前に進めていただければと思います。

　最後の質問に移りたいと思います。２点ございますが、１点はちょっと今の関係もございますが、学校に勤務する教職員の多忙化解消検討会の報告についてでございます。
　この内容を見させていただいて、課題認識、現状行っていること、さらに今後という形で書かれているわけです。気になりましたのは、８ページの検討会の担当者でございます。内部組織という形でメンバーが名を連ねておられるかと思います。内部でなければわからないこともあるんでしょうが、外部の視点を入れることによって少しヒントが得られるということもあろうかと思います。このメンバー構成について問題はないのかどうか、御認識をいただきたいと思います。

　それからもう１点は補助教材の取り扱いガイドラインでございます。
　議会でのさまざまな質疑を経て今回こういったガイドラインが出てきたことについては評価をしたいと思います。中身も見させていただきました。本会議でパターンＡ、パターンＢの話がございましたが、私はどちらかというとそれよりも大事なのは５ページにある保護者等への説明の部分だと思っております。私も小学校の娘がいますが、こういったことに関して実際学校側からの説明を、積極的に聞きに行っておりませんでしたし、少し受動的になっていたのかなと思います。これをしっかり選ぶ前、もしくは決定後に説明ができるのであれば、これまでさまざま議論してきたことがある程度解消されるのではないかなと思っております。
　しかし、どこまでいってもあくまでもガイドラインであり、多分マストではないんでしょうね。だから、これがどこまで適用されて、これに基づいて市町の教育委員会、学校がやられているかということを継続してＰＤＣＡを回していくことが大事かと思います。そういったことについてうたわれていなかったような気がするのですが、御見解をお願いいたします。

○北川教育総務課事務統括監
　多忙化解消について、担当者が内部の人間かという御質問にお答えしたいと思います。
　昨年度12月から検討してまいりました。確かにこのメンバーは内部の人間ではありますが、検討する中で、６ページの(6)のイの一番下にあるのですが、静岡県立高等学校県校長協会とか静岡県公立高等学校事務職員協会のほうからアイデアをいただきまして、そうしたものも今回反映してございます。そしてこれは今後も続けていこうと考えております。
　また、素案ができた段階で、職員組合には御説明いたしまして、３月中に意見等あればいただくようにしております。今後、現場の教員の皆様の声を聞きながら進めなければいけないというのは感じておりますので、そういった声を聞く方策につきましては今後検討してまいりたいと考えております。

○羽田小中学校教育室長
　補助教材取り扱いガイドラインについてお答えをいたします。
　議員御指摘のとおり、これを出しただけでは意味が薄いなと感じております。学校からはこのように使いますよというのが提出されますので、市町教育委員会にはぜひどうであったかという聞き取り等をしながら、その選定がきちんと行われているかということも確認したいと思います。保護者への説明ももちろん重要ですけれども、教材が子供たちにとってどういうふうに取り扱われているかというのは大変重要だと思います。県教育委員会としましても指導主事等の訪問がありますので、その際、教材が適切にというか、子供たちにとって生きた教材として活用されているかどうかということを確認してまいりたいと思います。

○山﨑委員
　多忙化解消検討会のほうは、そういったことで積極的に外部の声をもっともっと聞いていただくように努めていただきたいと思います。とにかく教員の皆さんが子供たちと向き合う時間をふやしてあげる、教育活動の質を上げるということが大事だということで、それがいじめの防止だとか学力の向上に必ずつながってくるものだと思います。ぜひこれは本腰入れて継続的に行っていただきたいと思います。

　それから、補助教材も、実効性を持たせるように、絵に描いた餅に終わらせないように、運用に気をつけていただきたいと思います。
　県でこういったものをつくったことによって、適切な教材が児童たちに使われ、それによって学力が上がったという好循環を期待しております。そこを切にお願い申し上げまして、質問は以上とさせていただきたいと思います。

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