• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成27年9月定例会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:天野 進吾 議員
質疑・質問日:10/06/2015
会派名:自民改革会議


○天野(進)委員
 一問一答方式で。
 9番委員が言われた限界集落の件、まさにそのとおり。
 実は、私自身がかつて静岡市長をやっていたときに、なぜあそこに2億円もの金をかけて橋をつくらなきゃならないか。あの人たちを全員ここへ出してきたほうがはるかに安く、立派なうちを提供できるということを思ったことがあります。しかしそこにはその人たちの愛情がある。そのために私たちは妥協をしてそういう橋をつくっていったわけでありますけれども、しかしいつまでも行政はそんなに力があるだろうか。そんなことを考えると、今9番委員の言った心というのは真剣に考えなきゃならないときに至ったと私は思っておりますので、先にそのことについての意見を申し上げておきます。

 次に、当然私ですから県都構想について申し上げなければなりません。ただ1点でございます。
 実は、私自身この前、伊藤経営管理部長にこのことについて2人でお話をさせてもらいました。そして一生懸命語る中で、しかし理解できない。
 今、私のところにしばしば電話がかかってきます。それはほとんどが知事の発想に対する厳しい意見であります。そのことを私はまず当局の皆さんにも御理解いただきたいと思うんです。一方的に、まさに一方的にこれを静岡市民に説明をするというのは、言葉を変えればけんかを売るようなもんです。そのことを私は考えてほしい。行政というのは県と市がけんかするもんじゃない。むしろ県は、例えば静岡市に対してそれでは昔のような普通の市として行ったらどうか、県と静岡市として歩んだら。政令指定都市の必要性なんていうのは特に、今静岡市民は理解しておりません。行政に関係する人間はそれなりの思いを持つかわかりませんけれども、市民は一向に政令市になって便利になったなんて思っている人はおりません、それが現実です。
 そういうことを考えてみると、私は今静岡市がまさに投げられたそのつぶての中でどう対処していいのか、本当に苦労しているところであります。議会でもそういう声があります。しかし一応議会も大人の姿勢でこれから対応するでしょう。十二分にそれを考えていただいて、私は誰もがわかるような県都構想というものを出してきてほしい。
 残念ながら、今静岡市民にそれを説明して理解できるような言葉は当局にもないと私は考えております。
 ぜひそういう点で、知事は提案者ですから、部長を初め皆さんにぜひそのことについてよりよい説得できるような発想を、そしてなければ撤回をする勇気を期待いたします。
 以上、そのことについて伊藤経営管理部長にお尋ねしたい。

○伊藤経営管理部長
 大変厳しい御意見をいただきました。
 県都構想に関して、特に静岡市民の方々に理解を得られていないという話は重く受けとめなければならないと思っています。
 いろんな形で話が本質じゃないようなところも含めて取り上げられた結果として、県都構想は何かということをしっかりと伝えられないままに今に至ってしまっているような思いがします。
 私自身が考えている県都構想についてお話をしますと、齋藤経営管理部理事がきょう午後一番に若干お話もしましたけれども、県都構想というのはあくまで県が静岡市を乗っ取ってしまう、一元化してしまうということではなくて、昭和22年に始まった政令指定都市という制度、県と府県と政令指定都市の役割分担をもう一度一番いい形で見直したらどうかというのが県都構想かなと思っています。それは県都構想以前の問題として既に法律で制定されている大都市地域における特別区の設置に関する法律、いわゆる大阪都構想が使った考え方と全く同じでございます。
 二重行政の例を話にされますと、私はむしろ二重行政を例にするよりもどの仕事を広域的にやったほうがいいか、どの仕事を基礎的自治体でやったほうがいいかそういう観点で見たときに、今の政令指定都市の制度というのは政令指定都市になった瞬間に、代表的な例を申しますと県管理の国道、それから県道の管理というのは一律に政令市の管理になります。ところが静岡市域の中で完結しているような南北の道路であればそれは静岡市で考えればいいかもしれませんが、東西の道路っていうのはどうでしょう。広域ネットワークの中で道路っていうのは考えるべきものですので、それは静岡市で考えるよりもむしろ広域ネットワークの必要性の中で考えたほうがいいのではないかなと思っています。
 それから、例えば保健福祉の関係を申しますと、感染症の対策として大規模な感染症が起きた場合にどういった対応をしたほうがいいか。それは各健康福祉センターを管理しているような、基本的には政令市以外は県、政令市は政令市という形になっていますけども、もしかしたらパンデミックになるようなおそれがあるような感染症対策はむしろ広域的なところ、もしかしたら県よりもっと大きなところでやったほうがいいかもしれないと思っています。
 そういった意味で、一律的に政令指定都市であればこの仕事、県はこうですと今のその政令指定都市の制度のひずみが少し出ていることによりまして、それが例えば政令指定都市側でいうと特別自治市という制度を求めている。
 逆にもう1つは、特別自治市と違った考え方で県と政令指定都市の仕事のやり方を考えてより身近なところは身近なところでやって、広域的なところは広域的観点でやったほうがいいのではないか、もう一度地方自治の制度を考えましょうねっていう提案を県都構想はしているんだろうなと思っています。
 そういった意味でいうとこれが絶対ということではなくて、いろんな選択肢があると思います。特に静岡市にかかわりますと、静岡市民が選択する中で例えば今の制度もあります。それから政令都市市長会議が主張しているような特別自治市という制度もございます。それから既に制度化されているような大阪都構想のような仕組みもありますし、川勝知事が提案している県都構想もあります。いろんな制度を提案する中でどれが一番いい制度であるかなということを議論することが必要なのかなと思います。
 確かにいろんな手続論の話はあるにしろ、例えば今の法制度化された大阪都構想でさえ先に法律ができたわけではなくて、まずいろんな提案をする中でこういったことがいいのではないかという趣旨を説明する中でだんだん制度ができたということもございますので、この県都構想につきましてもまずはいろんな形で趣旨を説明して理解をしていただいてたくさんの賛同を得たならばそれを制度化する。その中で、その後を選択するのは当然のことながら県議会の手続も必要ですし、市議会の手続も必要になりますので、それから先は県民の判断、市民の判断、県議会の判断ということになってくるかなと思います。
 そのためにいろんな形で、その制度として多様な選択肢があるよということを理解していただくために我々は仕事をしていかなければならないと思いまして、先ほど申した経営管理部と企画広報部が主体となってこの仕事に今携わっているところでございます。

○天野(進)委員
 今伊藤経営管理部長に御提示いただきましたけれども、部長の言うその理論はわかります。しかしわからないのはあの大阪都構想でもあったけれども、大阪都構想がなぜあの時点で必要になった。のか、それが結局大阪市民には理解できなかったその結果にあの住民の心があらわれていると思うんですね。
 私はそういう意味では、県行政としてもう少し静岡市民の理解というものを大事にしなきゃいけないだろう。そうこれから進めてほしい、そういうふうに特に静岡にいる人間として私は思っているところです。
 わかりやすく説得できるもんなら説得してやってください。しかしなかなかそれは容易じゃないことをあえて申し上げておきますけれども、これから伊藤経営管理部長大変ですけども頑張っていただきたいと思います。恐らくは、県議会でもあるいは市議会でもその説明を求める時代が近く訪れるだろうというふうに思っております。以上です。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp