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委員会会議録

質問文書

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平成19年9月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:前林 孝一良 議員
質疑・質問日:10/03/2007
会派名:公明党静岡県議団


○前林委員
 お疲れのところ恐縮ですけれども3点、質問をさせていただきます、よろしくお願いします。
 最初に、マスコミ等で理系離れという言葉が登場してきているわけですけれども、この理系離れという言葉がひとり歩きしているんじゃないかと私自身は実感をしております。
 この理系離れという言葉の背景、実態をまず教えていただきたいことと、それからその原因ですね、どういう原因が考えられるのか。それからこの理系離れということがどういう問題なのかということ。それからさらにどういう対策が考えられるのかという、この理系離れについて以上の点をお答えください。

 それから2番目は、高等学校で外部講師を招いて講演会を行うということが実施されております。
 教師が頑張ってくださっていることは、私自身も非常に知っておりますけども、教師の力をカバーする意味で専門家の方々を招いて、学校で教えていただくということは非常に大事なことだと思っておりまして、この外部講師の導入を推進していただきたいという気持ちを持っております。
 私が関係する高等学校では、一昨年は司法書士の方に学校に入っていただいて、サラ金の仕組みや怖さについて講座を持っていただきました。また、本年度は年度末に社会保険労務士の方に学校に来ていただいて、年金の問題や社会保険制度についての話をしていただきたいというふうに考えております。そういう意味で、なかなか学校の中だけではできないようなことを子供たちへしっかり伝えていく、そして社会人として出ていってもらう。特に専門高校の場合には、そのまま社会人になっていく子供たちもいるわけでございまして、非常に大事なことだと思っております。
 ただ学校の問題として一番大きいのは、こういう外部講師の方々にお支払いをする謝礼の部分で非常にやっぱり悩むということです。金額的には1万円、2万円でもなかなか捻出ができないという、そういう現実的な問題がございます。そういう意味で、この外部講師の導入の推進をしていただきたいということにあわせて、何とかこの謝礼等を含めた必要経費の助成制度ができないものかと考えておりますが、それについての御答弁をよろしくお願いします。

 それから3番目でございます。
 これは私の言葉ではございませんので、教育長、怒らないでほしいのですけれども、いじめの実態について教育長はすべて現場を掌握しているのだろうかという、そういう疑問の声が今議会本会議の傍聴者から上がってきました。
 教育長にそんなことはないと私は信じておりますけども、そのいじめの実態等について教育長にすべてのさまざまな情報が上がってきているのかどうか、ちょっとこの辺の御答弁をお願いしたいと思います。以上3点です。

○風間事務局参事兼義務教育課長
 委員お尋ねの理科離れのお話を、小中学校に限ってさせていただきたいと思います。
 理科離れという言葉は言われるわけですが、本年2月に本県の小中学校の意識調査をいたしました。その結果では、好きな教科という中で、どの学年についても理科は上位を占めているというのが小中学校の現状でございます。したがいまして、子供たちの意識において、理科離れは見られないのではないかというふうに思っております。
 それから小中学校で行っております対策についてでございますが、小学校の理科の授業を充実させるために、今年度から新たに理科支援員等の配置事業を実施いたしました。実際は9月から理科授業の観察、実験の準備あるいは片づけの補助等に小学校59校に支援員の派遣をしているということでございまして、実験や観察を工夫いたしまして子供たちの興味あるいは探究心をかき立てる授業実践を図っていきたいと考えております。

○安倍高校教育課長
 前林委員が御質問の理科離れの件と、それから外部講師の件、お答えしたいと思います。
 理科の高等学校関係ですけども、背景はいろいろあろうかと思いますけども、例えば科学技術白書などによれば、科学技術が子供たちの身近にあり過ぎて、非常に高度化、複雑化して、ブラックボックス化していることがかえって子供たちに理科に対しての関心を低下させているのではないかというような分析があります。確かに身の回りに当たり前に科学技術があるということが、昔で言えば物を分解するというような体験から遠ざけているのかなというような感じがしております。
 そういう中で、高等学校関係の科学に関します取り組みとしましては、創知協働に関する県の報告の中で4つほど事業をやったらどうかという提案が出されました。1つは、高校生やあるいは高校の先生が小学校あるいは中学校に行って直接子供たちに科学の楽しさを教える。それから2つ目は、農業、工業あるいは理数科の生徒を中心にして課題研究の発表会をやったらどうだろう。3点目は、科学に非常に興味のある子供たちが、例えば県立のがんセンターとかあるいは遺伝研究所などに出向いて、そこで専門的な講習を受けること。4つ目は教職員の質の向上というようなことがうたわれておりまして、この事業につきましては昨年――18年度からスタートしたところでございます。
 また、御案内のとおり国では、国家的なプロジェクトとしてスーパーサイエンスハイスクールという授業をしております。本県でも清水東高校と、それから磐田南高校が指定されているわけですけども、ここの授業の成果としましては、清水東の生徒2人が、日本の代表として国際化学オリンピック大会の北京大会、それからモスクワ大会に出場すると。1人はモスクワで銅メダルを獲得してきたというようなこともございます。また磐田南でも全国物理コンテストで金賞を取るということで、そういう意味では子供たちに広く理科を浸透させるということとあわせて、理科に非常に力のある生徒を伸ばしていくという二本立てで今後、理科教育をしていかないといけないかなというふうに思っております。これが1点目でございます。

 それから2点目の外部講師につきましては、各学校、本当にいろいろな知恵を絞っていただきまして、今日的な課題につきまして外部の方に講演等を行っていただいてるなというふうに思います。
 これについての財政的な支援ということでございますけども、これは例えば、民間のはごろも教育研究奨励金が「夢」講演会という助成プログラムを行っております。これはちょっと具体的な金額は忘れましたけど、例えば講師10万円の謝礼というようなことも申請すればかなりの件数で通りますので、そういうものを活用していただくとか、あるいは学校経営予算の中で、年間計画の中で捻出をしていただくというようなことになろうかと思いますけども、委員の方から助成制度の創設というようなことありましたので、この辺については少し私たち検討したいなというふうに思っております。以上でございます。

○遠藤教育長
 前林委員から、いじめの実態について、情報が入ってきているのかというふうな御質問ですけれども、私の努力不足もありまして、正直言って入ってきているのはほんの一握りであります。
 よほど特殊な場合ですね、深刻になっているような場合については担当課の方から上がってくると。もしくは総務課にある倫理ヘルプラインとかですね。県民の方からこういういじめがあるんだというような事例がヘルプラインで入ってくるということでありますので、割合からするとほんの一握りであると言ってもいいのかもわかりません。そういう点では、いじめが深刻であるということは承知しておりますけれども、その中身について1つ1つは、まだ私自身認識不足のところもありますので、これから情報をちゃんとあげてきてもらって、可能な限り把握していきたいなと、こんなふうに思います。

○前林委員
 ありがとうございます。理系離れ、理科離れの問題については御答弁をお聞きして状況はわかりました。
 私の質問の趣旨というのは、昨年度、必修科目の未履修問題が出たときに、結局受験というものを考えたときには、しわ寄せでもって非常に削られていたのは文系の科目あるいは芸術系だったということがあって、例えばこの理科離れ、理系離れということが理数系教科の偏重につながらないかどうかという危惧を持っているわけでございます。そういう意味で、もちろん理科も非常に大事だと私は思っておりますけども、文系科目も大事でございますし、あるいは芸術系とか体育も大事だということから、ぜひこの理系離れという言葉がひとり歩きしてそちらに偏っていかないような、そういうような考え方を持って進めてほしいと思っておりますので、この1点、もう一度お答えをいただきたいと思っております。

 それから外部講師の必要経費の助成については、高校教育課長から前向きなお話がございましたので、私が学校現場の話をするのはおかしいんですけども、こういうようなことは私も一保護者の立場で言うと、やっぱり子供たちに大事な支出だと思っております。学校の先生たちだけではできないことに応援していただくという意味で、ぜひこの助成制度も御配慮いただきたいと思っております。
 それから、それに関連してある方からお話がありましたが、子供たちに話を聞いてもらうのは非常に大変だというんですね。100名の生徒たちの前で話をすると、やっぱり1割、2割寝ているというんですね。そういう意味では、外の方々が生徒に対して話をするのは大変だという問題とか、あるいはわかりやすい教材づくり、これに関しても外部講師となる方が悩んでいるという様子をお聞きしております。もしそういう相談があったときには、ぜひその講座の持ち方とか、教材づくりに対して適切な御指導をくださいますように、ぜひそういう話に乗ってくださいますようにお願いしたいと思います。

 それからあと、いじめの実態等について教育長への情報ということですけども、教育長はすべての情報をとることは非常に難しいと思いますけども、どうか学校からの報告のみではなくて、いろいろな形で現場の教員の意見であるとか、あるいは保護者の意見であるとか、さまざまな角度からのそういう情報もとってほしいと思います。ぜひ、教育長みずからが現場の状況に敏感になっていただきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

○安倍高校教育課長
 未履修問題に関連した高等学校の学習の御質問でございますけれども、現在、文部科学省では中央教育審議会の方に、学習指導要領の改訂を投げかけており、高等学校についても検討を進めているわけですけども、そういう中での基本的な考え方は、例えば国語とか英語につきましては科目が細分化する中で、教育課程がある意味では現在非常に窮屈になっているという、理科教育についてもそういうような議論がされているわけでございますので、まさに理科離れ、あるいは地歴離れというようなことが起きないバランスのとれた教育課程の編成というものを、今度の学習指導要領の改訂を1つの契機にして、各学校には指導していきたいと思いますし、教育委員会としても研究してまいりたいなというふうに思っております。以上でございます。

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