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委員会会議録

質問文書

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平成25年12月定例会企画文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:大石 哲司(牧之原市・榛原郡南部) 議員
質疑・質問日:12/16/2013
会派名:自民改革会議


○大石委員
 一問一答方式でお願いします。
 静岡空港新幹線新駅のことでお聞きします。
 この問題は昨日の委員会でも企画広報部に同じような質問をさせていただきましたが、視点を変えて、もう一度お尋ねしたいなと思います。
 御案内のとおり、川勝知事が、東京オリンピック、富士山の世界遺産登録、そういう新たなインパクトのある事態に対応するという意味で、新幹線新駅を繰り上げてでも、早くつくりたいということをいろんな場所で言われております。
 私どもの地元でも、周辺の地域、島田市とか牧之原市は、それに対して、ある程度積極的な姿勢を示していかなければいけないのではないかということで、いろんな会議などをやろうとしております。
 私も、新幹線新駅ができれば、静岡県にとっても、またあの地域にとっても画期的でインパクトのあることだということを前提にしてお聞きしますので、足を引っ張ったり、重箱の隅をつつくような意味で聞いているのではないということをぜひわかっていただきたい。
 知事の積極的な発言の中で、JR東海の社長から、冷水をぶっかけられるようなお話が出ておりますが、私は、鈴木委員の質問とそれに対する答弁を聞いていましたが、やっぱり富士山静岡空港の利活用という面から考えれば、空港新幹線新駅というのは、ダイヤの中で1時間に2本も3本もとまらなくても、「こだま」だけ、あるいは「ひかり」だけかもしれないけれども、1日に必ずとまるよ、とまって乗降客があるよという駅を目指すのでなければ、意味がないと思いますが、その点をまずお聞きしたいと思います。いわゆる通常駅。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 富士山静岡空港に新幹線の新駅が設置されますと、県内はもとより、首都圏ですとか、あるいは、中京圏とのアクセスが飛躍的に向上するものですから、この空港の利便性が大いに向上するということが期待されております。
 今、大石委員から御質問がありましたように、この新幹線の駅ができて、もしきちっとダイヤに組み込まれるということになれば、この富士山静岡空港の利便性が大変に向上するものですから、我々も、有効性というものを大いに感じているところでございます。

○大石委員
 JR東海の社長の記者会見以前でも、最近、川勝知事の新幹線新駅に対する発言やスタンスが、ちょっと変わってきたのですよね。東海・東南海・南海の三連動地震を踏まえた中で、防災機能を発揮できるのは、首都圏第3空港である富士山静岡空港しかない中で、防災機能を持った緊急駅をまず国家プロジェクトでつくってもらいたいと。要望ではなくて、これは当たり前のことだと。有事に備えての毎日とまらくなくてもいい補完駅で、言うなれば、天皇皇后両陛下が、列車へ乗られるとき臨時駅である原宿駅からお乗りになるように臨時停車をするような駅だと。そういうものでもいいから早くつくるべきだという御発言を公式に、あるいは、私的ないろんな機会の中で、お話しされているように思いますが、そのことについては、どう思われますか。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 交通政策審議会の答申において、中央リニア新幹線が整備されれば、東海道新幹線に新駅の設置の可能性が生じるということがうたわれております。ここへ来て、いろいろ南海トラフにおける大地震の被害の想定ですとか、あるいは2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決まったということもあって、川勝知事は中央リニア新幹線ができる2027年を待たずに、可能な限り早期に新幹線新駅設置を実現したいと思っておられて、そのための戦略として発言されているのではないかなと私は理解しております。
 富士山静岡空港は何らかの災害によって、例えば成田空港ですとか羽田空港が閉鎖された場合であっても、被災を免れて首都圏空港の機能を果たすというような場合があり得ますし、またオリンピック・パラリンピック等の国の威信をかけたような大規模なイベントにおいても、成田空港や羽田空港では賄いきれないような、一時的な需要の増加というものについても受け皿となり得ると考えます。
 このような国としての有事、あるいは国家的なイベントにも役立つ富士山静岡空港のポテンシャルをさらに引き出すために、この新幹線新駅の設置というものが望まれる。そのためのいわば戦略として知事は御発言されているのではないかなというふうに考えます。

○大石委員
 戦略的な意味で国家有事のためにというのは、私もよくわかります。ただインターチェンジを東名へもう1個つくるというのと――これ自由に出入りできますから――2本の路線を上り下りで超特急で走る電車の駅をつくるということは、根本的に発想が違うと思うので、それを踏まえて申し上げますが、有事のためにいろいろなハード設備を整備するというのは、例えば東海・東南海・南海の三連動地震のための防潮堤とか水門とか津波避難タワーがあります。地震は明日来るかもしれないし100年後かもしれないけど、あれば安心・安全だということで、うちのほうの吉田町でも津波避難タワーが15基、もうじき完成します。道路上へ巨大な歩道橋をつくって、どのくらい利活用されるかなということが議論になっていますが、ないよりあるにこしたことはないということなんです。だからそういう意味で新幹線新駅をつくられても、もし有事が100年なかったら、コンクリートが劣化して、何も使われずに劣化した駅ということで有名になるかもしれませんね。
 そうすると、この文化・観光部で目指している利活用とか、企画広報部で目指している戦略的な臨空都市というものに、総合計画後期アクションプラン(仮称)にもちゃんと書いてありますが、新幹線新駅の実現に向けた取り組みを推進して、この静岡県の陸・海・空の結節点とするということですので、そうなってくると、今、服部理事が知事の発言は戦略としての発言と言われましたが、まず理由はともかくとしてつくっちゃおうと。つくっちゃってから何だあれは、列車もとまるわけではないし、高層施設があるわけではないし、それじゃもったいないので利用しようじゃないかという国論が起こって、それがだんだん現実化してくる。何でもそうだけど調査費がつけば大体できたようなものだとよく言うけど、そういう意味で意図的にそこからスタートしようというのは、私は政治家ですのでわからんことはないわけです。
 現実にはJR東海の社長が、我々の了解をとらずにミカン箱のようなプラットホームの駅をつくったって、それでとまりますよ、駅ですよっていったって、そんなものは通用しないと。それから、想定上、想像上の駅をおつくりになるのは結構だけど、もうそういうやりとりは勘弁してほしいと。それから、JR東海の社長の口がつい滑ったと思うんですが、静岡県東部に新幹線の駅を短い区間でつくり過ぎたと。3つもつくってしまったために輸送力が非常に減退している。その上、静岡県にまた1つ新幹線の駅をつくるというのは論外であるというようなことを、JR東海の社長が発言していますけれど、知事は県議会の本会議の席で、日本航空との関係を言われて、それは必ずしもあれだったけど、JR東海との関係はまことに良好であるというようなことを、例を挙げておっしゃいました。
 そういう中で、JR東海の社長のこういう大変手厳しい発言に対しては、知事じゃなくて服部理事のお立場から見てどう思われますか。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 これはなかなか答えにくいところでありますけれども、私どもとしては、いずれにしてもこの新幹線新駅ができ上がるにはJR東海との間で話がつく必要がございます。JR東海はいろいろ理由がおありなんでしょうけれども、いずれにしても県と話し合いのテーブルに着くことすら拒否されているような、そういうお答えの仕方だなというふうに我々は受けとめております。
 県としては、知事のお考えに従って、新幹線の新駅を設置するという意欲をJR東海が何と言おうと、ずっと持ち続けるということと、それから先ほど私が述べたような新幹線新駅設置の果たす役割や重要性を機会あるごとに幅広く世の中に情報発信していって、JR東海のお考え、御理解が少しでも進んで話し合いのテーブルに着いてくれることを願っているところでございます。

○大石委員
 先ほど国の交通政策審議会で中央リニア新幹線が供用開始されれば、東海道新幹線の新駅等についての可能性も探ると、可能性を示唆したわけですよね。2027年に名古屋まで開通だよね。「のぞみ」や「ひかり」というのは九州まで行っているよね。だから名古屋から従来の新幹線へ輸送客を誘導すると。今までの「のぞみ」、「ひかり」の機能以上に猛スピードで移動するためには、最終的には大阪まで開通しないと、多少乗りかえがあるにしても意味がないと思うんですよね。
 そうすると2027年というと、あと13年後ですから、私は90歳近くになっている。大阪まで開通するのは2045年と言われているので、何と私は106歳。だからこれはもう夢のような話をしているわけですけど、そのころには今笑っている人も皆いないですね。皆さんもそうかもしれません。そうすると、リニア開通の折にはという話は、考えてみると物すごい先の話です。実はこの週末、議会が終わった後に、牧之原市では牧之原市長を初め、私どもも呼ばれて各界の人が大勢集まって、この新幹線の新駅に対してどう対応していったらいいかと真剣に話し合います。そこで私は当然皆さんとのやりとりを逆に聞かれる立場でもありますし、自分の意見を申し上げる立場でもあります。島田市のほうでは誘致活動だけでなくて早くも署名運動も始めました。そうすると、実像がはっきりしていないのに、県会議員や市長さんが、今言ったようなやりとりを求められても、恐らく答えられないと思うんですよね。だから最終的には川勝知事がおっしゃった、あるいは県がこう言っているということで、総合計画を読んだり、ふだんのいろいろなやりとりの中で可能性を探究していくということになるかと思います。
 交通基盤部の空港局長から、ぜひそういう機運を盛り上げてほしいという要望が地元へきているんですよ。区長さんとか、空港対策協議会というのがありますから。だからその人たちも真剣になって今取り組もうとしているんです。
 私も同じような方向性を持っていますが、なかなか民営で、国の東西の一番の基幹部を走る新幹線の路線に駅をつくり、ダイヤをいじってとめる。さっき言ったようにとめるのは1時間に1本でもいいんですが、そういう中で果たして高速大量輸送の新幹線をとめるということがどのぐらい大変なことかというのが、希望のほうばっかり先走っちゃって認識されていないと思うんですよね。多分同じ意見だと思いますが、その辺はどうですか。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 JR東海のいろんな言い分もあるかというふうには思います。今、恐らく相当程度に過密なダイヤで、「のぞみ」、「ひかり」、「こだま」が走っておりますので、リニアができたとしてもどうなのかとは思うんですけれども、少なくともリニアが開通するまでは、とても新しく駅をつくるような余裕がないというのが彼らの正直な気持ちかと思います。なぜ、少なくとも一緒に静岡県と話をするような、話し合いのテーブルみたいなものに着くということすらできないのかなというところは少し疑問に思っております。

○大石委員
 総括しますけど、新駅をつくるなら通常駅としてつくらないと、富士山静岡空港の何の役にも立たない。国家プロジェクトとして避難駅をつくるというのなら、駅をただつくるだけで、津波避難タワーと同じことになっちゃうから。やっぱり時間をかけても、できるならダイヤを少しでも調整していただいて、1時間に1本でもいいからとまってもらう、そういう通常駅としてずっとやっていかないと、この文化・観光部にしても企画広報部にしても、危機管理部だってそうだよね。やっぱり動いていってこそ駅ですから、そういうもので臨時措置というような駅を目指すというのは僕は間違いだと思っていますので、また部内でそういう意見の交換があったときには、ぜひそういう意見があるということを強く言っていただきたいなと思います。これは意見です。

 あと1点だけお聞きしますけど、富士山静岡空港の騒音がある地帯に隣接地域振興事業費補助金という基金をもって、地域のハード整備やいろいろな集会所の整備をしていることは服部理事も御存じだと思うんですけど、それで吉田町は今度コミュニティー広場をつくって、もう配当のお金を全額以上使ってしまって、島田市も70%以上使っているんですが、牧之原市だけまだ32%ぐらいしか使ってなくて、現金が余っているという意味じゃないですが、枠が非常に余っているという中で、川勝知事が、富士山静岡空港の直下の線路の上へ駅をつくるが、トンネルを掘るわけではないし複線を引き込むわけではないので、100億円か110億円ぐらいでできるということをあるところで言われているわけですよね。それで財源はあるかと言われたら、40億円基金があるからっておっしゃって、そのことについて空港局のほうへ聞くと、曖昧に言っていますが、その隣接地域振興事業費補助金の基金の未使用分を使うとことを念頭に置いて川勝知事が言われたと思う根拠がたくさんございます。証言もございます。
 そうすると、今、就航時間の問題とか騒音とかいろいろ空港建設時の、眉をつり上げた真剣な時代に勝ち取った地域整備のお金を新幹線新駅ができるからそれに使うというのは、それを通して地域の道路整備や、地域おこしの拠点ができていくなら、私も地元の人も百歩譲って了解すると思うけど、いつ使うかわからないような緊急避難駅を――JR東海の社長に言わせればミカン箱を置くだけというような駅――をつくっても、駐車場をつくるのか、それからその地域がどうなるのかそれはわかりませんけれど、隣接地域振興事業費補助金のお金を使うというのはちょっと筋違いだと思います。これは言っておかないと、また再燃しますので、服部理事どう思いますか。下山部長でもいいですよ。奥様の御実家の近くですから。

○下山文化・観光部長
 私はその前段の緊急避難駅という点について、先にお答えしたいと思います。
 陸・海・空の結節点として空港新幹線新駅が必要であると、この計画について私は変更がないと理解をしております。ただ、この計画について我々は必要だと訴えましたが、かつては、いつのことだろうと、できたらいいねという計画であったような感じもいたしますが、それを具体的にするにはどうしたらいいかということを考えましたときには、1つはスケジュールといいますか、いつまでにやるんだという目標が必要かなということ。目的、目標がないと、なかなかパワーは生まれてこないと。
 それからもう1つは、状況の変化がないと、これはなかなか実現できないなと。知事の発言の中でもありますけれども、JR東海との関係ですけれど、知事はJR東海の考え方を否定はしていないのだと思います。新幹線は大都市間をなるべく早く結ぶという使命があり、それを損なうような新駅というのはなかなか難しいだろうということは理解していると思います。そういう前提の中で、当初はいつのことかわからないといったものが、リニアというものが出てきて、それが名古屋までか大阪までかであろうかと思いますが、リニアが開通の暁には、交通政策審議会も新駅の設置などの可能性もあり得るということも言っておりますので、1つ時間目標というのを織り込むことができたのかなと思います。
 さらに、それも大石委員御指摘のとおり、ある程度スパンが長いですから、そういう中で東京オリンピックという機会を捉えて、富士山静岡空港が必要とされるそのタイミングを捉えて、そのときは臨時のものでもいいから駅をつくっておこうと。そしてその後に空港の利活用も進めて、そういったものを総合したときに、富士山静岡空港、あるいは空港新幹線新駅のポテンシャルが認められれば、JR東海も県も、それから国にとってもいいので、もともとの計画の陸・海・空の結節点として新駅というものが実現できるということで、時間軸や、あるいは目標がなかったものを現実的なものにする手法としては、今回のような臨時駅的というところからスタートさせるというのも1つの考え方かなと思っております。
 そういうことで、我々が目指しておるのは、あくまでも陸・海・空の結節点として空港新幹線新駅をそのように理解しております。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 隣接地域振興事業費補助金でございます。当初100億円ほどの積み立てがあり、平成26年度で大体期限が切れます。現在、大体32から33億円ぐらいの使用残が出てくるということであります。このままいきますと、これは当初のお約束である補助対象期間が平成26年度末で切れますので、この32から33億円ほどの残額は県に返していただくというか、県がそのままほかに使ってしまうという形になります。
 一方で、ことしの5月に対象地域の2市1町から、この期限を延長してほしいと、さらにはもうちょっと使い勝手のいいものにさせてほしいということで、その制度の見直しについて要望を受けているところでございます。この要望を踏まえまして、我々としても今後どのようにしていくか、検討していきたいと思います。
 なお、制度見直しに当たっては、富士山静岡空港周辺のまちづくり等の新たな課題にも柔軟に対応できるように努めていきたいと思っています。

○大石委員
 意見だけですけど、服部理事の後半のお答えのとおりだと思うんですが、要は現金でいただくのではなくて事業に対する補助金として事業費の3分の1を補助するということですので、騒音地域にある市町の状況によって満額使えるところと、どうしても残額が残るところがある。事業費の3分の2というのは大きなお金で、今防災とかいろんなことで緊急的なお金が必要な中で、そちらへ投下できないという事情があるものですから、これは議員の皆さんにもわかっていただきたいわけですが、期間延長という話が出ています。とっても大きな――基金が30億円残っているということは3倍になると90億円――事業ですから、満額使うというのはなかなか大変だと思います。
 だとしたら、もしこういう拠点づくりですとか、新幹線新駅の設置をとおっしゃるんだったら、もう少し地域に対して綿密な説明をした上で、防災のための緊急避難駅で原宿駅と同じものをつくるっていったって、地元は納得しませんよ。
 だから、そういう意味で新幹線新駅が遠い将来においては地域にとってもメリットがあるし、必ずできるんだよと、それは通常駅だよということを、私は時間かけてもいいから説明をしてもらいたい。そうでないと、我々もどんどん年をとっていって次の世代になってきますので、それぞれかかわった立場として、皆さんもいずれ退職していくので、次の世代へ引き継いでいっていただかないと、何のためにあの22年があったかということにもつながってまいりますので、新しく来た人が何のことかさっぱりわからないというような話にしないように、この新幹線新駅の問題も、夢を売ったり、また戦略もあるかもしれませんけど、私は軽々にできるような話より、もっと腰を落ちつけて、地元や県民に話をしてもらいたいなと思います。以上で終わります。

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