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委員会会議録

質問文書

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平成29年11月社会資本・まちづくり特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:11/22/2017
会派名:ふじのくに県民クラブ


○三ッ谷委員
 いろんなお話を聞いて、大変目の前が明るくなった感がしますけれども、僕は昔からずっとこれを思ってるんですけどね。人口減、あるいは人口のビジョンを考えるときに、我々は見過ごしている案件があるんじゃないかという気がいたします。特に、日本は昔からよく、日本の国というよりも、古来、我々の住んでいる田舎の町でもよく言われた言葉が、貧乏人の子だくさんですよ。本当に、生活があんまり豊かでないおたくのほうが、子供さんは確かに多かった。それから、例えば世界的に見れば、アフリカを中心にした貧困層の集まった国、あるいは政情が安定しない国は、爆発的に――先ほど先生の話にもありましたけれども――人口が増加している。こういうことを考えると、先ほど来お話ししているような新しい資源、技術、制度、生活様式が伸びている国は、爆発的に人口は伸びるんだけれども、それが熟成しちゃうと、逆に減退入りしていくと。
 それからさっき、住宅のお話も出ました。果たして本当に集合住宅がいいのか、一戸建てがいいのかと考えますと、多分我々、全員感じていますが、選挙で例えば何々団地へ行ったときの、あの薄っぺらい薄情な感じ。人間性がなくて、あったかみがなくて、呼びかけても答えないゾーンなんです。そんな中で、多様性なんて私は生まれないと思うんです。だから、先ほど先生が出してくれたこれ。こんな形態の住宅ばっかりつくってまちづくりをしていて、本当に人口減に歯どめがかかるのか。大変いい数字をいただいたと思います。
 ですから、我々は政治家ですから、これからも知事と協力しながら、いろんな予算をつぎ込んでこういうことに対応しなきゃいけません。やっぱり過去の歴史に照らした、何かいい捉え方、そこを利用しなきゃ、きれいごとを言っても、人口減はとまらないと思うんですよね。新生児をいかにふやすか。それから、一方で、なるべく御長寿の皆さんに少しでも長生きしてもらい、いろんな経験を話してもらうとか、いろいろなことに使っていく。それからもう1つは、鎖国制度じゃありませんが、日本の工業力をこれからも生かしていくときに、海外から来る同じ人間を、国民としてどのようにみてやるか。三問一緒にしないと、人口減はとまっていかないと思うんですよ。
 まして先生が言ったように、2110年には、あれだけの人口が減ると。今の半分。2060年以降は38%。ずっと停滞していくでしょうと言われるとなると、5000万人のうちの約4割は65歳以上70歳の高齢者ということなんです。2000万人そこそこの健常者で、これだけ狭いとはいうものの日本の国を動かしていけるのかどうかということも踏まえて、お聞きしたいことは、そういう流れの中で、貧乏人の子だくさんとか、アフリカ系のあのような子だくさんの状態を、いかに今の文化的な日本の中に生かせるか。何かいいアイデアは、ないでしょうかね。

○鬼頭宏氏
 どうでしょうかね。
 まず1つ、住宅のことですけれども、おっしゃるとおりだと思います。これは60年代の圧倒的な住宅不足の中で、やむを得ずつくっていった2LDKだと思います。当時としては、モダンな住まい方だったかもしれないけれども、今となっては、とても。前身は1923年の震災の復興住宅がモデルだと思いますが、それはもう既に住宅都市整備公団も手を入れて、リノベーションを始めていますし、そこへ若い人を呼び込もうという動きが、実験的に行われているところもありますから、これから変わっていくんじゃないかと思いますね。
 これについては、ドイツの同じ鉄筋のアパートでも、庭が目の前にある、木があるという環境につくり直していこうという動きが出ているので、私、絶望はしていないんですけれども、もっと多様な住み方が必要になってくるだろうと。
 
 それから、人口の問題ですけれども、特に外国人の問題については、今、ちょっと議論が下火になっております。労働力不足と言われながらも、もっと外国人を入れましょうというのは、せいぜい留学生に期待するぐらいで終わっている。ただ、留学生も、中国、韓国の学生は日本を通り越してアメリカへ行くようになってしまって、今、県内でふえているのは、インドネシア、ミャンマー、それから東南アジアが中心ですね。悪いことはないんで、非常にうまくやっていける性格の人たちです、東南アジアの人たちって。残ってくれる方も多いと思います。私は、何も日本へ取り込もうというだけじゃなくて、交流人口をふやしていく必要はあると思います。その辺は、大事だと思いますし、過去も社会が大きく変わるときに、外国人の影響は非常に強かったと思います。
 あるいは外国からの文物の輸入というか、入ってくる、これが社会を変えていった。だから、今の日本の社会を変えていくときにも、外国人の持っている感性とか経験を日本が取り込むことで、その社会を活性化させることは可能なんじゃないのかなと思います。特にそれは、宗教に対する考え方であったり――イスラムの場合は日本と大分違うけれども――家族に対する態度であるとか、我々ももっと思い出してもいいことが、たくさんあるんじゃないかと思いますので、一方では人の問題ですけれども、どんどん受け入れていくほうがいいだろうと思っております。

○三ッ谷委員
 私は磐田市に住んでいますけれども、先生がおっしゃったようなマンション系のところもそうなんですが、一戸建てでもそうなんですよね。やっぱり住宅会社がきれいにつくってありますが、ここも応答なしですよ。言うなら、隣の人はどこの人、何する人ぞですよ、本当に。これは、日本人のほのぼのとした、当時のまちづくりからいったら、全く違いますよ。格好だけすごいきれいになって、小さな住宅なのに、ブロックの塀を打って、一戸一戸みんなね。家の中には一歩も入れないというようなまちづくりがしてあって、それでは隣保となかなかコミュニケーションはとれないですよ。
 やっぱりそこへいくと、ヨーロッパやアメリカは垣根が少ない。芝生の庭で隣の芝は青いとか緑とかきれいだとかいう話はよく聞きますけれども、やっぱりそこはちょっと日本と違うところですね。そういうところを、先生方にも御指導いただいて、我々も議員としてやっぱりしていかないと、歯どめがかからない。
 特に一極集中の時代で、田舎や集落がどんどん減る時代で、片一方で景観のいいまちづくりをしようって言ったって、人のいない景観なんて何にもならないでしょう。だから、そういうことを、これからも先生に学校で御尽力いただいて、若い学生にもそういうところに目線を移していただけるように、お願いをします。

○鬼頭宏氏
 まず、学生のことですけれども、今、うちの学生は、幾つかの市町にゼミ単位で入り込んで、いろいろな意見交換をしておりますし、特に地元の草薙では、まちづくりにもかかわっておりますので、こういう経験をもっと積ませていきたいと思います。
 
 そして、地域住民の人間関係の問題ですけれども、やはり個人主義的な考え方がちょっと行き過ぎた面もある。それぞれの生活と考え方は大事にしなきゃいけないんだけれども、いろんな点でもっとお互いに支え合う仕組みをつくり直したほうがいいだろう、現代的につくり直す。元に戻ればいいもんじゃないと思いますね。そのためには、これは賛否両論ありますけれども、例えばの話ですけれども、牧之原で前市長が行ったような住民の集会ですね。ワークショップのようなものを、面倒くさいかもしれないけれども、いろんな年齢で、選挙年齢まで達していない高校生、中学生まで巻き込んだ自由な意見交換をやっていく。何か結果が出るのは、それはもちろん大事なんですけれども、意見交換をすることで顔なじみになったり、人間関係ができることが、やはり大事なんじゃないかと思うので、行政の何かの決定、プロセスに、単なる公聴会じゃなくて、住民が自分たちの中で意見をまとめていくようなプロセスを少しでも入れた運営をしていただくと――特にまちづくりはそういう面が強いと思うので――非常に、単に物ができるだけじゃなくて、人間関係もでき上がってくるのかなと期待しております。

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