• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成27年5月臨時会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:05/20/2015
会派名:ふじのくに県議団


○三ッ谷委員
 木苗先生御苦労さまです。先ほど8番委員からありましたとおり、私も昨年、次世代人材育成特別委員会で木苗先生のお話をお聞きしました。ちょうど資料がありましたので持ち込みましたけれども、平成26年8月20日にお話を承って資料を見ると、木苗先生は教育長になったらこうするよということをイメージスキームに書いてあるように今読ませていただきました。
 そこで、「次世代の人材育成への期待〜夢ある人づくりを目指して〜」というタイトルでしたけれども、その中で静岡県の教育のあり方の原点というのを木苗先生は二つ、三つ御説明しています。きょうは木苗先生が教育長になるためのいろんな御意見も伺いながら、ある意味で私は既に教育長になっている木苗先生に聞くっていう気持ちであわせてお伺いしますが、静岡県の教育のあり方の中でお考えになっている一番大きな課題は何が今、頭の中でひらめくのでしょうか。

○木苗参考人
 なかなか一言で言うのは難しいんですけども、もちろん僕はオール静岡という言い方をしたんですけども、いい意味での静岡人を育成したいというのはあります。それは静岡を愛する気持ちを持って、また今のままで行くと、ちゃんと文部科学省に沿って勉強していっても静岡ってどういうところだろうと余り知らないで大人になってしまう気がするものですから、文部科学省で今センター・オブ・コミュニティ――大学COC事業をやっていて去年私も中心になって採択していただき、何とか5年間させていただけることになったんですが、それの静岡バージョンみたいなものがあってもいいのかなと。
 静岡ってどういうところなんだろうと、静岡から人が出て行ってしまうというのがあるんですけども呼びとめるのではなく、静岡はいいところだよと、1回出てもいいから、やっぱり静岡に戻ってきたい静岡のよさといいますか、それは別に風景とか何とかいう問題ではなく、人とのおつき合いを含めて川勝知事もいろんな言い方をされて、住んでよし云々と言われています。小さいころからいろんなところで学ぶ、高校生で海外に行って修学旅行して語学ももちろん大事ですけども日本と違った地域のものを学んできて、静岡ってこんなにいいんだとか、あるいは県外に行って静岡のよさを再認識するというのが必要ではないかと思うんです。静岡がいいところだといっても比較するところがなかったらどうしようもない。そういうことを含めて、もう一度作戦といいますか、考えてみると。
 大学で4年間、学生を福島とか被災地へバス1台を出して送っているんです。随分変わりますね。1人の女子学生は2年間大学を休んで、仮設住宅に住みボランティアをずっとやってついこの間卒業したんですが本当に人が変わりました。だから就職なんてみんな会社で手を挙げてくれて選ぶのが大変だったのですが、そういうふうに何かきっかけをつかんで、そして学生がむしろ自主的に挑戦する気持ちを持てる教育が必要かなと。それは決して就職のためではなくて、勉強のこともそうですしグローバルにも生きるための何かがもう1つあってもいいのかとそんな感じもしています。

○三ッ谷委員
 大きな枠で教育のあり方を語っていただきました。次世代人材育成特別委員会での木苗先生のお話では学校教育に求められている課題というものを二つ、三つお話をされています。次世代人材育成特別委員会でもキャリア教育の推進は重要なことだと各委員からいろいろ出ました。ここに3番委員の前議長がお見えになりますが、我々も答申の中にキャリア教育の推進は大事だと前議長に提案したところであります。
 そこで、キャリア教育の推進の中で木苗先生は望ましい勤労観、職業観の育成を図りたい、あるいは小中高を通じた組織的、系統的な中でキャリア教育を進めていきたい、特に職場体験の一層の充実ということをお話になっておりまして、小学校では職場見学、中学校では職場体験、そして高等学校ではインターンシップ等をやると、やらなければいけないんだと。これは静岡県の大きな課題だとおっしゃっていると思いますが、その点についてもう1度だけお伺いしたいと思います。

○木苗参考人
 インターンシップの問題、大学では今当たり前のようにやっているんですが、ただそれが最適の状態にあるのかどうかは置いておいて、やはりできるだけ早い時期から自分を必要としている、あるいは自分がやるべき道はこういう道だと、限定しなくてもいいのですが、こういうコースがあるというのがわかるような感動する体験が欲しい気がするんです。それこそ作文などを読んでいてもすごく感じるのですが、そうでないと小学校、中学校に行き、高校に行って大学に行って、さあ就職だってなってしまうというのは、これってまずいんではないかなと。9番委員がおっしゃっていたインターンシップ、キャリア教育もただ言われてカリキュラムがあるからやるんではなくて本人に選択させて順番に上がっていくことも必要です。
 もう1つは、大学生が今県内に約3万9000人いますが夏休みは小学生と触れ合う場をつくるとすると一人っ子でもお兄ちゃんやお姉ちゃんができる、もう少し静岡バージョンというのも必要ではないかと思います。大学生が弟、妹みたいな子と触れ合うと家族の良さがわかる。じゃあ結婚しようかとか、いろんなことを含めて、ただ人口をふやすといっても僕はそれは難しいと思うんです。僕も十分にまだ考えていないんですけれども静岡方式の何かが出てこないのかなという思いはあります。済みません。簡単な答えで申し訳ありません。

○三ッ谷委員
 木苗先生が今も少し触れていただきましたけれども、大変、今社会一般からいくと就労意識あるいは目的意識が希薄のまま学校に進学したり就業先につくと、それがかえって大きな問題を引き起こしたり、自分で行った先なのに自信を失わせるということが多いと思うんですよね、もし木苗先生が教育長として赴任される場合に何かいいアイデアを持っていましたらお伺いします。

○木苗参考人
 なかなかその質問の答えはすぐには出にくいんですけども、僕は夢という一文字が大好きなんです。実現できるかどうかは別として。先ほどのキャリアアップの場合は常に夢を求めて、そして夢を実現するための努力が必要だと思うんです。絶対プロ野球選手になるという人もいれば、お父さんと同じような職業で人の役に立つのならそれでいいんだと、それはそれで1つの夢なんです。ですからそういうものを大事にしてそのためのキャリアアップをするように、もちろん御家庭の援助も必要です。今は70歳80歳といってもお元気な方が多いですからそういうおじいちゃんおばあちゃんも含めて、そして大学生もそういう所で夏休みは1週間くらいはやってくれる科目をつくって単位化するというのも必要なのかと、助言した方も単位を取れて自分も成長する、そういう人の輪ができる気がする。そうでないと一人っ子はずっと一人っ子になってしまう。その辺を考えると輪が広がっていくという感じもします。済みません、言葉足らずで。

○三ッ谷委員
 ありがとうございます。
 木苗先生のおっしゃるとおりであろうと伺っておりますが、先生は小中連携というお話もよくされています。今一番足りないのは、小学校と中学校の教員間でなかなか打ち合せの時間がとれないとか、これは教員の多忙化にもつながっていますが、木苗先生はそれをやるべきだ。義務教育9年間というロングスパンを見て成果を上げるには小学校も中学校も一貫してやっていかないといけないというお考えだと伺っております。今はいろんな調査をしましても教員の多忙化が盛んに叫ばれていまして、もう少しゆとりを持って教員が子供に直接触れ合う時間をふやすべきだという意見も多いです。
 この点につきまして、小学校と中学校の連携を図りながら9年間の義務教育のスパンの中で、今の教員の先生方の立場と木苗先生の思いについて何かありましたらお伺いしたい。お願いします。

○木苗参考人
 なかなか難しいんですが、実は母親が小学校の先生を三十何年間ずっとやって、そして幼稚園の先生も20年間くらい園長先生をやっていたものですから、今100歳を超えているんですが元気なんですが。いろいろあると思うんですね、今おっしゃられたように。特別な秘策はないと思うんですが、子供たちが何ていうんでしょうか、今、僕いろんなことを考えてしまったので、もう一度済みません、今の質問のところをお願いします。済みません。

○三ッ谷委員
 先生は9年間を1つのスパンと考えてという中で……。

○木苗参考人
 わかりました、済みません。僕も小学校、中学校の先生がお忙しいということはよくわかるんです。だけどもよく考えると余りにも多忙過ぎてそういう時間がとれないというのも確かなんですが、一方で本来教員がやる仕事でないものもやってもらっているのがあるんではないか。例えば事務局の方をもう1人ふやしたら教員の負担する業務が減って生徒の指導へ力を入れることができるんではないかと。その辺を精査してみるとまさしく静岡バージョンだと思うんです。静岡では1人ずつ事務局職員をふやしたら、結果として子供たちのために小学生と中学生のために、高校生は自分たちのことは自分の考えでできるので、そういったフォローアップがあればという感じがするんです。実際に母親もそうだったのですが、いろいろ聞いてみると、学長そんなことを言われてもできませんよと言われるんです。大学の先生もよく言うんで、じゃあ昼休みにやろうと、朝御飯食べて来ない人も昼御飯は絶対食べるんだからお弁当を持って学長室に来てよと言って、ランチミーティングをずっとやっている。学生も来てくれるし先生も来るし事務局も来る。時間は30分、40分で終わる。いろいろな工夫だと思う。ただし学外に出るには時間がかかるんですが、そういう意味では、その辺も何か考えてみるのも1つかなと感じがしました。

○三ッ谷委員
 最後に1つだけお伺いして質疑を終わりたいと思います。
 静岡県は公立校でも100年校を含めて名門校がたくさんございます。一方では私学のいろんな有名校がございます。県の公立校は木苗先生のもとで教育委員会の方針に従って子供たちを育て上げる。私学は建学の精神に基づいて云々と説明を受けています。
 そこで、私学と公立校をあわせ持つ静岡県の教育行政の中で木苗先生はどのようにお考えか、最後に承りたいと存じます。

○木苗参考人
 いまの点は重要なところなんですが、私は大学にいて、23大学のネットワーク、国立大学は静岡大学、浜松医大、公立大学は静岡文化芸術大学と静岡県立大学、あとは全部私学ですが一応組んでやっていたんです。確かに私学はそれぞれ独自のものを持っています。それぞれの歴史があっていいと思うんですが、最終的に学生は同じ社会に出て行くんですよね。そう考えると共通項も結構あるだろうと、だからそれぞれの大学を尊重しながら話してみて、ここまではみんな一緒にやろうよというところがあると思うんです。実際に私学を回って意見も聞いてみたいと思っております。大学についてはしょっちゅう学長とお話をしていましたので、県からお金をいただいていないから云々と言うんですが、そうではなくて学生は同じ社会で暮らすのですから、原点に立ち返って共通項は絶対にあるわけですので、努力はしてみたいと思っております。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp