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委員会会議録

質問文書

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平成25年9月定例会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:遠藤 榮 議員
質疑・質問日:10/09/2013
会派名:自民改革会議


○遠藤(榮)委員
 せっかくの時間をいただきましたので、一括方式で大きく分けて2問質問をさせていただきたいと思います。
 まず、説明資料の4ページです。最近、東海地震の関係ではおさまっている、余り地殻変動もないということで、安心だとは書いてないんですが、それに近いことが言われておるわけであります。きょうの新聞でも、また5月から10月にかけて、学者さんが東海沖地震の関連とは別としまして、富士川河口断層帯の問題をたくさん挙げているわけでありまして、この問題について富士山の噴火の問題も含めて関連してくると思いますので、質問をさせていただきたいと思います。
 たしか3年ぐらい前だったと思うんですが、大規模地震対策特別委員会で福島へ行ったときに、東日本大震災の前だったんですが、もしかしたらこの話をしたかもしれませんが、福島大学の教授から富士川断層は非常に危険な状態にありますよという説明を受けたことがあるんです。実は私はその上に住んでいますので「もう眠ってるんじゃないですか」と言ったら、そういうことを言われたんですが、よく話を聞いてみますと、その教授は静岡県の出身だということでありまして、そのことが気になっておりました。
 ことしになりまして、静岡大学関係の研究者が、富士川河口断層帯の問題についていろいろ発表されているわけでありまして、一番初めに林愛明さんという方ですが、富士川断層が今の30キロからもっと長いんだ、40キロ以上あるんだという発表をしました。それから最近ですが、狩野さんという方で、これも静岡大学のいわば関係者でありますが、大宮断層は西側に傾いていて逆断層だという説を発表しました。
 それからきょう朝の新聞を見ますと、伊藤さんというやっぱり静大関係の方ですが、断層帯が非常に長くありまして、神奈川県から富士山の直下付近まで続いている断層があるという形で、この断層は東名、新東名、新幹線等々、いわば重要な機関のところを通っているから、そういう面では早急に調査をしなければならないというコメントを残しているわけであります。そういうことを考えてみますと、この富士川河口断層帯の関係につきましては、やはりほっておけないなという感じもするんですが、この辺に対する考え方、それから皆様方がそれぞれで研究され、また知識を得られていると思うんですが、この問題についてお答えをいただきたいと思います。

 それから、同じように富士山の関係について、分けて話をしなければならないのかもしれませんが、連動するということですが、三・一一の後の三・一五のときには、富士市から富士宮市にかけて震度6強の大きな地震があったわけであります。あの辺は富士山のマグマにさわったかさわらないかということは、私が言うべきことではないと思うんですが、いろいろなことは言われているわけであります。こういう問題についてもやはり富士山と富士川河口断層帯との関連がもしわかれば説明をしていただきたいと思います。

 それから、今9番委員からもお話がございました総合防災訓練。私も1日には知事とともに県議会の仲間と一緒に参加させていただきました。自衛隊、米軍、それから地元の消防団、あらゆる組織を挙げてこの問題に取り組んできたわけでありますが、この防災訓練に対しての結果的なことをもう一度、9番委員とは若干重なるかもしれませんが、この成果についてお答えをいただきたいと思います。以上についてお答えをいただきたいと思います。

○岩田危機管理監代理兼危機管理部部長代理
 委員から非常に難しい御質問をいただきました。富士川河口断層帯は昔から存在はわかっているんですけども、詳しい調査がなかなかされていない。特に地表付近の断層の位置でありますとか活動度については、私ども県もそれから国の機関も合同でそれぞれ分担しながら調査をしたのが1995年、平成8年の調査で、従来より活動の度合いでありますとか、地表付近について詳しく調査しました。ただ地下の構造でありますとか、その下のフィリピン海プレートの境界がどこにあるとか地下深部の調査についてはなかなかこれまで国の機関も調査をしてこられなかったというのが実情であります。
 そのため、断層の評価そのものは私どもも最大限の評価をしておりまして、例えば平成13年度の第3次地震被害想定のときにも、富士川河口断層帯は、いわゆる東海地震と基本的には連動して動く断層の一帯であると。駿河トラフの北にそのまま地上へ上がってくる断層帯であるという評価をしまして、例えば1850年安政元年の東海地震のときには、河口付近で3メートル程度の上下変動をしておりました。現に地震山という痕跡が幾つか残っておりまして、それを被害想定の根拠として評価をさせていただきました。
 その後、かなり細かな調査が国でも進みまして、活動の評価もかなり進んできました。場合によっては千数百年に1回、さらに大きな変異することも視野に入れて対策するということで、今回、第4次地震被害想定の中では、いわゆるレベルツー、最大クラスのものについては約10メートルの変位をする。南海トラフの地震と合わせて、内陸部の断層変位が10メートル程度まで大きくなることも視野に入れて対策に盛り込むというふうに最大クラスの評価をしている。ただ実態としてどういう分布をしているとか、例えばどういうふうに地面の下に潜り込んでいるかということがなかなかこれまで調査されておらず、この二、三年の間にいろいろな研究者がかなり集中的に調査した結果がようやくことし学会を通って報告されて、林さんでありますとか、狩野先生、それから伊藤先生たちのグループがそれぞれまとめられております。
 地表から見ると、かなり逆断層といいまして、南南東――要するに伊豆半島の南のほうから内陸に向かってプレートが押し込んでいる。それが北に向かって滑り込んでいくという断層であるということがある程度わかってきました。さらにその下の大体5キロから7キロぐらいの地下の深部にプレート境界面があるということも今回の調査でわかってきた。その姿、全貌が今、わかりつつあるということで、私どもも評価としては最大クラス、非常に厳しい評価をしておりますけれども、このグループの今後の調査、研究の進展には非常に期待をしているところでございます。
 決してこれが世の中を騒がすといいますか、何か今にでも動き出すとか、動かないとか、活動度が変わったとかいう評価でなく、今まで全体として見ていた評価をさらにきちんと解明していく調査であると理解をしております。

 富士山との連動の可能性につきましては、歴史的には1707年の宝永噴火、このときには宝永地震の49日後に新しい火口が出て噴火をしました。しかし必ずしも連動するとか、連動しないというものについては確定的な根拠は何もありません。ただ周辺で大きな地震があったときに、地下のマグマだまりがまさに活動しようとしているときに周辺でゆすられると動き出す可能性もあるということで、私ども防災計画上は今回の被害想定の中でも、地震の後に富士山の活動がもし連続的に起きた場合には、どういう被害になってくるか、それからそのときにどういう避難対応が必要であるかということを、まさに今計画づくりをしている最中であります。そういう最大クラス、最大限のリスクに対してもきちっと解明しながら、地域での対応ができるように、地元市町とも一緒に計画づくりをしているところです。
 そういった成果を何とか今年度中に出して、来年度の静岡県、神奈川県、山梨県の3県合同の防災訓練という形で、地元の方々にも安心して住んでいただけるような形で御理解をいただければと考えております。

○植田危機対策課長
 それでは、総合防災訓練、会場型訓練の富士宮市、富士市の訓練の関係で、改めてその成果と評価ということでお答えをいたします。
 お手元の総務委員会資料の12ページに、今回の総合防災訓練、本部運営訓練を含めましてですけども、実施結果の成果ということで取りまとめてございます。
 この中で富士宮市、富士市総合防災訓練に関して得られた内容について御説明をしたいと思います。
 成果等の2つ目の項目で、地域特性に応じた各種の訓練に多くの住民参加をいただいて、一体感のある訓練を行うことができたということでございます。私ども静岡県では、ここ数年多会場分散実践型と称しておりますけれども、実際の災害時に近いような形で、町の中のどこか1カ所の会場で防災訓練をやるのではなくて、海沿いでは津波避難訓練、山・崖崩れが想定されるところはその訓練、市街地では病院の近くで多数の負傷者の収容訓練ということで、それぞれの場の地域の特性に応じた想定でやっていただくということを提唱してまいりました。今回はまさにその理念のもと、それぞれの市におきまして十数カ所の会場を設けていただきまして、それらが一斉に対処しなければいけない事態として動くということで、まさに臨場感のある訓練を繰り広げていただいたと考えております。
 これに関しましては先ほども御答弁申し上げたとおり、富士宮市、富士市の両当局の御尽力と住民の方々、自主防災組織を中心とする協力あってのことと評価しております。
 次に、1つ飛ばしまして、富士山噴火対応の避難、誘導方法等の確認を行いました。ただしこれはあくまで富士宮市、富士市に限りまして、またその中でも富士山周辺地域に限っての対応の確認でございました。その結果、そこにもありますように自家用車使用、火山防災の関係におきましては、ある程度、周辺のインフラは使えるという前提で考えておりますので、自家用車の使用を想定した避難訓練を行ったわけですが、やはり各市の一部集落を対象といっても、渋滞が生じるという事態が確認できました。
 ただ誤解がないようにお願いしたいのは、火山の活動につきましては、ある程度余裕を持って防災対応ができる、あと何日かしたら噴火するんじゃないかというようなことがわかるものですから、多少の渋滞があっても全体の被害にそんな大きい影響はなく解決ができるものと考えております。こちらにつきましては、来年度3県合同、神奈川県、山梨県との避難訓練等も予定されているものですから、それまでにもっと広域でどうなるかといった検討を踏まえて対応していきたいと思います。
 最後に、訓練全体を通じてということですが、今回、自衛隊の指令部関係の方からの御感想を伺いますと、自衛隊自身も南海トラフ大地震の想定見直しを受けて、彼らの被害対応を内部でどうしていこうか、部隊派遣をどうしていこうかということを検討している段階のようです。その中で改めて決して南海トラフ地震だからといって静岡県の被害が減るわけでもなければ、また静岡県という地理的な特性、すなわち東京と大阪の間にある、東京と名古屋の間にある地域の重要性を認識したということ。
 米軍関係者からは、彼ら自身はあくまで本業が軍事行動でありますので、正直申し上げていわゆる民生支援としての防災活動というのは余り経験がない。海外ではありますけれども、日本では経験がない中で、日ごろから訓練の機会を与えていただいて非常にありがたかったという評価をいただいております。以上、若干現地訓練とは離れた部分も含めてですが、主にはそのような評価を得ているということでございます。

○岩田危機管理監代理兼危機管理部部長代理
 1点だけ、今危機対策課長の発言で何日か後に噴火することがわかるというのは訂正させていただきます。申しわけありません。
 直前の噴火について、噴火警戒レベルで言うと警戒レベル5というのが事前に出る可能性は確かにございます。ただ、それだけで全部数日前にわかるわけではなくて、もう1つ富士山の大きな特徴としては、溶岩流などが発生しても、麓、いわゆる住民の方々がお住みになっている地域に到達するのには時間的な余裕があると。そういった意味で今回の避難訓練でも車を使った避難をすると。いわゆる数分で避難をするんではなくて、時間をかけてきちんと体系的に避難することが富士山の溶岩の流れの特徴からそういったことが可能になるという前提で訓練をいたしました。

○遠藤(榮)委員
 ありがとうございます。大変難しい問題でありますが、重要なことでございますので、岩田危機管理監代理はその専門家でありますので、ぜひいろいろな面で御指導いただきたいと思います。ただ一つ、この関係で林さんにしても狩野さんにしても伊藤さんにしても、富士山が山体崩壊するという言い方を言っている方も、原田さんという人も、静岡大学の防災総合センターのメンバーなんですよ。日本のほとんどのこと、特に富士山、それから富士川河口断層帯のオーソリティーだと思うんですけど、なぜこの人たちは一緒になって研究しないんですか。一人一人やって、毎回、僕らにしてみれば本当に不安のもとをつくっているようなものなんですよね。
 例えば富士山のところに直角に断層が入っていると。断層は富士山の生まれる前からあるんですから、これはあるのは当たり前ですよ。そういうことを何か危機感をあおるようなところもあるわけでありますが、これは学者は学者の考え方があると思うんですが、これは県として、例えば一緒になって研究しなさいとは言えないかもしれませんが、やはり何かもう少し4人の知恵をしっかりやっていけば、もっといろんな面で、今言われましたが、富士山の噴火に対する予知にしても、僕は簡単にはできないと思うんですが、観測自体をもっとしっかりして、それに対する対応をしなければならないと思っております。
 これは我々にとってはあすにもあることも考えて、進めなければならない大きな問題でございますので、ぜひ尽力をお願い申し上げたいと思います。

 それから防災訓練の関係。私もずっと最後までいました。そういう形の中で米軍は東日本大震災のときにも行ったでしょ。初めてではないんだよね。そういうことも含めて、やはりいろんな形の中で、米軍の人たち、自衛隊の人たち、――米軍のヘリコプターなんてすごいですよね、目をあけられないぐらいに石が飛んできますし――いろんな形の中でいい経験をさせていただいたんですが、こういう防災訓練というのは、最終的には先ほど7番、9番委員も言ったように、やはり末端の人たちがいかにして、例えば僕らのほうで言えば、富士市は津波から逃げるか、富士宮市の人は山体崩壊とか富士山が爆発するかどうかわかりませんが、やり方が全然違うわけですよね。そういうことも含めて、やはり適材適所といいましょうか、そういう訓練も必要だったと思っております。大きなものは確かにすばらしいものはありました。しかしながら、末端の人たちといいましょうか、参加した人たちの報告書をもらっているんですが、もう少し我々の日常生活の中で地域に合った防災訓練をやってほしいということも言っておりましたので、そんなことも含めて、今後進めていただきたいと思います。答弁は結構です。終わります。

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