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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成26年決算特別委員会産業分科会 質疑・質問
質疑・質問者:山本 貴史 議員
質疑・質問日:11/07/2014
会派名:富士の会


○山本委員
 では、私からは分割質問方式で、同じく静岡県公営企業決算審査意見書の2ページ、工業用水道事業について何点かお伺いしたいと思います。
 経営状況につきまして、経常損益の下段の表を見させていただきますと、中遠、西遠、湖西の工業用水道がそれぞれ3600万円、2700万円、3700万円ほどの赤字を出しているわけですけれども、この赤字の要因につきまして、どのように分析されているのか。
 また表を見せていただきますと、累積での赤字も中遠工業用水道は30億円を超えるわけですけれども、この赤字の状態というのはどのぐらい続いているのかお伺いしたいと思います。

 また、そういう状況で、中遠工水につきましては平成26年の段階で料金改定を行っておりますし、湖西工水につきましても、この間伺いましたら料金改定については協議中だというお話を伺っております。その中で、西遠工水についても料金改定を検討される予定があるのか、この点についてまず3点、お伺いしたいと思います。

○竹内経営課長
 まず、中遠、西遠、湖西の3つの工水の赤字の原因でございます。
 中遠工水につきましては県内7工水の中で一番新しい工水でございます。昭和54年から給水しておりますが、ちょうど建設中にオイルショックがございまして、建設当時から計画していたところが参加してくれないというようなことで水需要が伸び悩みまして、平成7年度ぐらいまではずっと赤字となっておりました。
 次に、西遠工水でございますけれども、こちらにつきましては、当初はユーザーもありまして、主に浜松地域ですので繊維産業とか染織とか、そういった水を多く使う企業がございましてよかったんですけれども、最近になりましてそういった企業が多く撤退されました。現在としましては、契約率が3割を切っている状況で、それが主な赤字の原因ということでございます。
 それから、湖西工水につきましては、愛知県の豊川用水から取水しておりまして、豊川用水の全体の工事費、それから修繕費というのが非常に膨大でして、そういった取水にかかるお金、それから湖西工水についてはもう1つ、配水管を当時石綿管を使っておりましたが、耐震性に劣るということでダクタイル鋳鉄管に全面更新した関係で、ほかの工水に比べて減価償却費がふえて、現在赤字に至っている状況でございます。
 それから、赤字がどれくらい続いているかということですが、特に中遠工水ですと平成7年度ぐらいまではずっと赤字でございました。平成7年度に大手の飲料メーカーが進出されまして、その後は黒字だったり赤字だったりしましたが、ここ5年ほどは赤字が続いているという状況でございます。

 それから、西遠工水料金改定の件でございますけれども、今申し上げましたように契約率が3割を切っている状態で、今まで抜けていってしまった企業の分を残って頑張っているユーザーの皆さんに料金値上げをして求めていくのが非常に厳しいというのがございます。ただ、このままというわけにはいきませんので、我々としましては新規ユーザーの開拓をして、契約水量がふえた段階で少し値上げをお願いしたいなと考えております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 なかなか厳しい状況で、決算審査意見書にもありますけれども、やはり西遠工水の状況を聞きますと、料金について残ってくださっている3割の企業に配慮があるということでございました。その適正な料金水準というのがどの程度のものなのかということも含めまして、いろいろな検討がなされるべきかなと思っております。

 この工業用水道事業全体の考え方ですけれども、赤字を出している県西部の水道があって、一方で黒字を出しているところもあると。そういう中で全体として見たときに、こっちで赤字を出していてもこっちで黒字を出しているから、赤字のところを黒字で穴埋めすればよしとする考え方なのか、それとも、それぞれの工業水道が経営状況を各事業別で公表するとか、努力を見せていくべきなのかというところについてどのようにお考えなのか伺いたいと思います。

 やはり、工業用水道全体としては黒字であっても、そうした部分で財務諸表等は公表すべきかなと考えます。先ほどの御答弁でもありましたように、現実的には恐らくコスト削減ということもされてきているでしょうし、当然のことながら、今後修繕であるとか改修であるとか、インフラの長寿命化等に取り組む上では、それなりの経費等がかかってくるのかなと考えております。水の新規需要等もなかなか見込めない現状があるなという厳しさも感じているわけですけれども、そうした場合の経営改革につきましても、どの程度までお考えなのかお伺いしたいと思います。

○竹内経営課長
 工水会計全体で見た場合には確かに黒字ということで、しかしながら7つの工水のうち、今3つは赤字ということでございます。そういう中で、国の法律に沿いますと平成25年度の決算までは全体で決算を出せばよいということになっておりますが、法律の見直しがありまして、平成26年度の予算、決算からは事業別に公表することになっております。
 今後は事業別に決算を出していくということと、各工水個別の事業者を抱えておりますので、黒字のところから赤字のところへというところは、今はそういう形で、内部で一旦は貸し借りしている形をとっておりますが、これは最終的には戻していかなければ、貸しているところが、お金が必要になったときに困るということになりますので、そこは事業別にしっかり管理して今後もやろうと考えております。

○篠原企業局長
 工業用水道事業の今後をどうするかというお話で、今の企業局といたしましては、独立採算の原則でやっておりますので、それでできるだけ頑張っていくというのが基本的な立場です。
 しかし、先ほど山本委員からも御指摘がありましたように、非常に厳しい状況に置かれていると考えています。
 私が就任していろいろ見まして、工業用水道については、上水道とか下水道に比べて補助金といいますか、国の公共事業的な色彩が非常に少ない制度になっております。あくまでも基本的にユーザーのお金で運営するという仕組みになっておりまして、その点が1つの大きな課題になっております。
 企業が企業活動するのに水が必要だということになりますと、何らかの形で水を供給しなければならない、あるいは地下水で賄わなければならないということになります。そういうことを産業政策としてどう考えるか、あるいは地下水も含めて水の供給というものをどう考えるかという議論もしていくことが必要だろうと。そういう中で、独立採算で企業局がやるのか、独立採算ではない形でそういう事業を行っていくのか、あるいはもうやめてしまうのか結論が出てくるだろうとは思っておりますけれども、現在のところは、料金改定についてもユーザーの方々の理解を得て何とか進めていきたいと考えております。
 それから、資産もそれなりにありますので、その部分である程度の赤字の解消ができるかどうか、特に西遠工水ですと浜松市北区初生町に大きな用地を持っていますので、そういうものも浜松市と相談をして考えていかなければならないと思っております。

○山本委員
 ありがとうございます。
 大変厳しい状況の中、やめるかというちょっとショッキングなお話がありました。基本的には特に西遠工水もそうですけれども、企業が出ていってしまって契約者が少ないということでありましたが、やはり企業誘致等を含めてユーザーをふやしていく、あるいは理解を得ていく取り組みが正当な方法かなと思いますので、今後とも鋭意努力をお願いしたいと思います。

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