• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成27年12月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:山田 誠 議員
質疑・質問日:12/15/2015
会派名:自民改革会議


○山田委員
 一問一答方式で伺いたいと思います。
 ちょうど今、9番委員から空港の話が出ましたので、空港から行きたいと思いますが、これは渡邉空港振興局長にまず聞きたいと思いますが、富士山静岡空港が開港してもう6年余りですが、富士山静岡空港が存在する意義、そしてもう1つ、やはり真に空港に求められるもの。これは一体何なのかいま一度お聞きしたいと思います。

○渡邉空港振興局長
 空港の存在意義ということで御質問を賜りました。空港につきましては、やはり県民の皆様にとって、遠方へ便利に行っていただくこと。このアウトバウンドの足をまずは確保すること。それからことしはいろいろと話題にもしていただきましたように、海外あるいは国内の遠隔地からお見えになるお客様を日本のどこかではなくて、まさにこの静岡県にお迎えして、県内各地に交流していただく。そしていろいろな波及効果を及ぼしていく。これを担う社会資本であると認識をしているところでございます。であればこそ、この空港に求められるものは何かといえば、より多くの路線であり、より多くの便数であると思っております。
 そして、空港の施設に関して申し上げれば、それを実現するためには、ハードあるいはソフトでそうした就航の御希望にきちんと答えていくことのできる体制を整えることでありますし、利用していただくお客様の立場に立てば、より快適に使っていただく使い勝手のよい空港をインフラとして整えていくことが重要であると考えているところでございます。

○山田委員
 まさに今、渡邉空港振興局長が言っていただいた本当に富士山静岡空港の存在する意義、そしてまた求められるものはまさに今取りかかっている最中であると思いますが、そんな中でターミナルビルを増改築するということで今設計の委託をして、もうそれが進められております。
 それで、前回の議会でも伺ったかと思いますが、この設計する中で手続の概要、そして結果的に公募型のプロポーザルでやったということで、審査をした結果なんですが、私はこの趣旨を見ても本当に今、渡邉空港振興局長がおっしゃるとおり空港の機能はどういうものが必要なのかということ、やはり静岡らしさを感じることができるとか、あるいは本当に手狭な施設であるという中でより機能性を高めて使いやすい、そして来る方々、また出ていかれる方々が非常に喜んで行けるそういったものがやっぱり求められていると思います。
 その中で、審査結果の公表を見ると今回もどうもデザインに非常に偏ったような、デザインがなんか先に行っている。例えば世界初のツイスト木材集成材アーチを採用するなどという形でデザインが最初に言われておりました。前回のこの文化観光委員会でもそれについては機能性を重視するということで、山口空港運営課長からも話がありました。
 今、いよいよ設計の図面がもう出てくるかと思います。今月ぐらいが多分リミットじゃないかと思うんですが、それについて今どのような状況になっているのか伺いたいと思います。

○山口空港運営課長
 今の状況についてお答えします。
 今、実施設計を行っている段階でございまして、9月の段階ではまだCIQ――税関、出入国管理、検疫関係等と再協議をしているというお話をしたところですが、今の段階ではもう平面計画についてはほぼ固まってきているところです。
 機能面でも国際線の受け入れは1時間に3便ということでやっておりますので、それらの面積の確保や設備の導入計画もでき上がってきております。そういう中でデザインについては、前回聖域なき見直しをすると言っております。今最終局面でございますがやっているところでございます。
 そういうことを受けまして、工事費については昨年の5月にプロポーザルの要項の中で33億円程度ということで示して募集をかけたわけですので、今まで言いました面積の確保、機能面を確保することと、デザインを今見直している中で工事費を33億円を念頭に、あとそれから1年半以上たっておりますので、そこにおける物価の上昇等を見定めた上で、最終的に2月議会に債務負担行為の議案を提出すべく、今内容について精査しているところでございます。

○山田委員
 今、工事費の予定も33億円で確かに設計のときに示しているという形で、それはやはり社会情勢によって発注時に資材費が上がったり、あるいは人件費が上がったり、そういったものはどうしてもいたし方ない状況が生まれてきますから、設計段階でそこの部分というのは、なかなか全部を把握するのは難しいのかもしれない。
 ただ、基本的にはやはり33億円という数字を前提にしている以上、それこそ昨日の集中審議でもありましたけれども、世界遺産センターのこともあります。そういう中でしっかりとそこの部分はやっておくという考えで、聖域なきということでやっておりますけれども、およそそういったことをやりながら、設計の完了はいつを目途にしているのか、時期ですね。今月なのか、あるいは来月なのか、そういったものをお聞かせいただきたいと思います。

○山口空港運営課長
 今、この設計事業については、12月15日を工期期限としておりましたが、先ほどから申しております夏場のCIQの見直し、平面計画の再度見直しとコスト縮減に対するデザインの見直しによって、構造計算とかも一部さかのぼって見直しをかけないとできないものですから、今そこの見直しをかけておりますので、工期延長の契約のし直しの手続をしているところで、最終的には3月まで延長をさせていただきますけれども、先ほども言ったお金の面とか、そういうものについてはほぼ年内ぐらいに見定めて、先ほど言いました2月議会に上げていきたいと考えています。

○山田委員
 わかりました。
 そういう中で、やはり3月まで設計を延長してという形で2月議会に予算が出てくるということ。債務負担の予算案を出したいということで考えているということであれば、ここで万が一にもそごがないように、しっかりとそこのところはやってもらいたい、そう思います。それが県の信頼、そしてまた県民に対しての責任だと思いますので、ぜひとも、そこのところはくれぐれもお間違いなくやっていただきたいと思います。
 今、そんな話をしましたけれども、空港というのは、私もいろんな空港を使うわけですが、やっぱり心に残るのは、例えばきれいだとか、デザインとか確かにあるんですけれども、デザインは遠くから見るところで感じるものであって、どちらかというと機能性が高い空港とか、逆に機能性が余りにも低い空港、そういったところが心に残ります。また機能性の高い空港は、また次も使おうと。例えば乗り継ぎが楽だとか、あるいは到着してからいろんなところに行くのも非常に楽だとか、そういったものが求められていると思います。そういったことをくれぐれもしっかり設計の中に、設計の工期を延ばすということであれば、しっかりとやっていただきたいと思います。

 次に、路線の拡充について伺いたいと思います。
 渡邉空港振興局長からも話がありましたけれども、路線の拡充は富士山静岡空港の運営をしていく上で非常に重要なことだと思います。今中国路線が非常に伸びている中で、やっぱり中国路線だけに頼るんではないことは御承知のとおりだと思います。
 そんな中、例えばグアム、サイパン、あるいはタイ、ベトナム、あるいはシンガポール、フィリピンそういったところで、日本との交流が非常にあるところがあります。そういった中で、特に富士山静岡空港が一ついいところは、成田空港や羽田空港のように発着枠に上限が来ていてなかなかそこに入れない中で、富士山静岡空港は着陸料も減免しているということで非常に安い。そういったことが大きなプラスの要素としてあると思います。
 そういった中で、県として路線の拡充についてどんなところを今重点的にやっているのか。アプローチというか、セールスをやっているのかお聞かせいただきたいと思います。

○板垣空港利用促進課長
 今、富士山静岡空港につきましては、中国路線が非常に多く先行してきておりまして、ただ夏場に比べれば、少し一服感があるかなというところがございますが、国際線につきましては、中国からの路線についてはネットワークが広がるところでもございますので、そこもしっかりと需要を確保する意味では維持していきたいと思っておりますし、また過度に1つの国に偏っているということになりますと、イベントリスクも大きく受けやすいというところでございますので、特定の地域にということではないんですが、さまざまな航空会社に向けまして、まだ未就航の東、また東南アジアに就航している航空会社にアプローチをかけながらというところでございます。
 また、ステップとしましては、いきなりの定期便就航というのはなかなか難しいところもございますので、チャーター便の就航ができないかとか、または現在就航している海外路線がございますので、そこを経由した経由便で需要を掘り起こしながら、確かに需要があるなというところを見せながら、航空会社に当たっていきたいなと思っております。
 また、国際線のみならずイベントリスクを受けにくい国内線を堅調に維持していかなければいけないと思っておりますので、国内線の就航している航空会社に向けましても、現在の路線のみならず、新たなところが飛べないのか、また現在就航している路線についても、ダイヤとか便数とか、より利便性の高いものが実現できないのかということで、交渉をさせていただいている状況でございます。

○山田委員
 ありがとうございます。
 まさに本当に路線の拡充というのは、ぜひこれからも力を入れていただきたいと思います。
 もう1つは、11月の富士山静岡空港の利用状況の資料を見てもソウル線が少し回復基調にあるというような形の中で、ソウル線がなかなか使いにくい。日本人――国内の人から非常に使いにくいというのは、要は仁川に行って、仁川を経由して乗り継ぎをするのに2時間とかで行けないと、時間が非常にあいてしまうということ。逆にそういったことを考えるならば、国内の航空会社にもそういった働きかけで、ぜひ日本人が外に行くときにそういったものも使えるようにしていただきたいと。そういった働きかけも、ぜひこれから進めていただきたいと思います。

 次に、自転車の関係を伺いたいと思います。
 フリウリ・ベネチア・ジュリア州とのスポーツ交流をやるということで、先日6番委員を初め何名かと現地のトリエステに行ってまいりまして、そこで話を聞きました。そんな中で、今現在のスポーツ交流の進捗状況と、委員会説明資料25ページにも書いてありますけれども、具体的にもう少し説明ができるところを説明いただきたいと思います。

○山本スポーツ交流課長
 まず、フリウリ・ベネチア・ジュリア州とのスポーツ交流でございますけれども、10月末に川勝知事が現地に行きまして、そこでスポーツに関する交流協定を締結した。その中で、ことしは静岡県民の方がここでサイクリング大会に参加したということです。協定書の内容で、来年はイタリアの参加者を日本に、静岡県に呼んで静岡県のサイクリング大会に参加する。それを2020年まで継続してやっていこうと。そういう一連の動きの中で、向こうからはぜひ来年の秋ごろには主にイタリア人のサイクリストを中心に100名程度、関係者も含めて100名以上かもしれませんが、そういうリクエストが一応出されております。
 その中で、静岡県から参加した方が向こうのイタリアの山登りコースプラス、その後でいろいろ山じゃないけれども平地をゆっくりサイクリングを楽しんだと。そういう2つの――レースっぽいものプラス食とか景色を楽しむコースの両方に参加したという事情も含めまして、今我々は来年の秋ごろの中で、向こうの要望を踏まえて、富士山を走りたいという要望もあったので、まず富士山を走れるところできついレースを念頭に置いたヒルクライムのようなものプラス、その後例えば静岡県のいろいろな景色とか、食とか地元のおもてなしによってサイクリングを楽しむようなコースに参加できる。一応この2本立てで何とか秋にそういった大会を開催し関係する自治体、自転車競技団体等と協力しながら迎え入れたいと思っております。
 現在、こちらとしましては、地元の自治体あるいは自転車競技団体と細かな詰めをしております。自転車の世界は来年からいろんな自転車のスケジュールがどんどん出ますので、それに乗るような形で、いいタイミングでこれからPRをしていきたいということでございます。
 また、あわせて向こう側も大体1週間ぐらい来たいと言っていますので、こちら側は全体的な自転車の大会に参加する以外のいろんな滞在のプランにつきましても検討することとしております。現在の進捗状況は以上でございます。

○山田委員
 ありがとうございます。
 そんな中で、自転車競技の関係団体あるいは自治体といろんな話を詰めてきているということでありますけれども、来年度――4月から新年度になりますけれども――自転車の関係者に聞いても、年が明ければ、平成28年度の自転車競技のレースとか、いろんなもの全部のスケジュールが出てくる。そういう中でプロが参加する、プロが動ける時期、あるいはそれ以外に実業団の方々がやるとか、本当にいろんな大会があるということを聞いています。そういう中で、そういった競技団体、連盟の方々だけじゃなくて、実際にやっているプロのサイクリストとか、あるいはそういった実業団、あるいはそういった民間でやっている方々もぜひ取り込む。1つの大会をやるためには、人員は間違いなく大量に必要になりますから、そういったことでできるだけネットワークを今のうちに広げてやるべきだと思いますが、どういう考え方を持っているのか、もしあればまずお聞かせいただきたい。

○山本スポーツ交流課長
 この自転車のサイクリング大会でございますけれども、こちらの大会はいろいろな――例えば自転車競技の連盟に資格を持っている方、持っていない方、さらに資格を持っていて、さらに実業団の連盟に登録するような方、いろんなタイプの方がございます。我々は別に特定のサイクリストだけを対象にしたサイクリング大会をやるという考え方を持ってございませんので、これから自転車競技人口をふやす上でも、幅広くできるだけ多くのサイクリストが自分のレベルに応じて参加できるような大会を一応考えていきたいと。その中で、本当にポタリングとか、普通の食を楽しむ大会もあれば、少し交通規制をしてレースっぽくやる。そのやり方はいろいろあると思いますけれども、そういった中でいろんな関係者を含めた協力体制をつくった大会の開催を支援していきたいと考えております。

○山田委員
 ありがとうございます。
 それならばこそ、できる限り早い時期に大会を実行するために実行委員会をつくって、骨子をどんどん決めてどんどんPRをしていく。そういうことが必要だと思いますので、残された時間は私は少ないと思います。しっかりとぜひとも当局に頑張っていただきたいと思います。
 その中で、ちょうど先ほどイタリアからも100名前後来られるという話の中で、我々が訪問したときにも、チャーター便をイタリア側が飛ばすことを考えていると聞いています。これは自転車を通常の便に載せるととても荷物がいっぱいで載せてくれないという状況もあるということで、チャーター便を飛ばすということです。先ほどの説明でありましたように、もし1週間ぐらい来るということであれば、チャーター便の場合ですから、当然来てすぐ帰ります。最後にまた迎えに来るような格好になりますから、要はチャーター便だけで行きと帰りで2便出る。ですから往復便が2本になると思います。そういった中でトリエステの方もおっしゃっていましたけれども、世界遺産のベネチアには来てくれるんだけれども、それから東側のフリウリ・ベネチア・ジュリア州のトリエステのほうはほとんど人が来てくれないというようなことを言っていました。そういったことならば、なおのこといいチャンスでもあると思います。これは県がやるといっても大変だと思います。やっぱり旅行会社とかそういったところを活用して、民間の力でそういったものが、そういうことで向こうも考えているということであるならば、どんどんそういったものを詰めるべきだなと私は思いますので、そういったことは多分川勝知事が行ったとき、あるいは県の職員が行ったときにそんな話も出ているかと思いますけれども、その点について考えをお聞かせいただきたいと思います。

○山本スポーツ交流課長
 チャーター便の件でございます。
 こちらはことしの8月に静岡側の参加者はもともと20名ぐらいの予定で始めたと。向こうはイタリアの先進地でございましたので、100名が大げさか、ちょっと誇張されたものかどうかわかりませんけれども、それぐらい静岡県が好きでたくさんのサイクリストを呼びたいと。そのためにはチャーター便で行ったほうがいいんじゃないかと。そういうような話が一応あったということはいろいろ聞いてございます。
 今の5番委員の提案の趣旨なんですけれども、チャーター便を本当に使うかどうか。今我々が全体の日程の中で、これから旅行会社で料金をつくって、本当に100名が来られるのか、50名なのか、150名なのか、そういったことも含めてチャーター便で行くかどうかを決める主導権はイタリア側にございます。それで本当にチャーター便で行くぞとなったときに、そこから先でちょうど来年は日本イタリア国交150周年ですかね、記念の年でございます。先ほど申しましたこのサイクリング大会も今イタリア大使館とは記念事業みたいな形で、冠もつくと聞いていますので、もしチャーター便で向こうが来たいということであれば、いい機会でございますので、いろいろ静岡県のサイクリスト、その他もろもろいろんなイタリアに関係する方々を含めて、本当にツーウエーでチャーター便、民間交流ができたらすばらしいことだと思います。まずは先方のチャーター便をどうするのか、その辺の対応を待ってみたいと思っています。

○山田委員
 ありがとうございます。
 ぜひ、そういったことになった場合、積極的にかかわっていっていただきたいと思います。
 今回、このフリウリ・ベネチア・ジュリア州スポーツ交流協定の調印ということで、委員会説明資料の25ページに10月に訪問したときに調印をしているということなんですが、これ以外に例えば食とか、特産品そういったもの、あるいは向こうに行ったときには危機管理のような話まで、いろいろ防災とかそういった話も出ていたわけですが、そうなってくるとこれは文化・観光部の範囲を超えて、経済産業部、あるいは危機管理部等も当然かかわってくるかと思います。そういった中での交流というのは、これについては県の条例を適用する必要が私はあると思います。これ以上広げていくとなると。そういったところについて、後藤文化・観光部部長代理はいろいろと国際関係の部署にいましたので、よくそこら辺はわかっているかと思いますけど、もしそれについてこういう場合は必要になるんじゃないか、そういったものがあればお聞かせいただきたいと思います。

○後藤文化・観光部長代理
 平成24年12月に静岡県と外国の地方公共団体との友好交流に関する条例を制定をしましたけれども、あらかじめ議会の議決を経るという要件の中に、包括的かつ重要なものということが書かれています。要するに特定の分野ではなくて、全方位的に交流をしていくというところに該当すれば、後追いの形にはなりますけれども、協定を結んでいく形になろうかなと思います。
 現在、我々文化・観光部では、あくまでも自転車を通じたスポーツ交流という形のものでありますので、今回先方から御要望のあった件につきましては、地域外交課に伝えてございますので、今後は地域外交課で県全体のメリットを考慮して判断していくものと承知しております。

○山田委員
 よくわかりました。
 広がる可能性も十分にあるということで考えておりますので、部署が違いますからこれ以上はお聞きしません。

 次に、議案にもありますが、日本平山頂シンボル施設の整備関係ですが、これについては債務負担の業務委託ということであります。
 現在、つくろうとしているところは、ロープウエーがあって駐車場があって、その上の小高いところになるかと思います。ここのところでつくるとなると当然既存の駐車場とはどうしても高低差があります。そういった中で今はもうまさにバリアフリーとか言われている中で、設計して回廊と建物をつくるという形でいくわけですが、駐車場との段差もある中で、そこへのアクセスはどういうふうに考えているのか伺いたいと思います。

○杉本観光政策課長
 既存の駐車場と日本平山頂シンボル施設とのアクセスについてでございますが、現在この施設は平成29年度末の完成を目指しておりまして、その完成時には既存の駐車場からは現在と同様の徒歩でのアクセスになります。ただ駐車場からシンボル施設に向かう途中には、施設と一体的に整備する前庭がございまして、来訪者が徒歩で散策を楽しめる空間として整備することを予定しております。
 ただ、将来的に静岡市が日本平公園、駐車場の整備などを含めて整備する予定でございまして、ことし8月に策定した基本構想の中にも記載させていただきましたが、駐車場からシンボル施設までの間はバリアフリーといいますか、ユニバーサルデザインに配慮いたしまして、静岡市と連携して今後車で移動できる動線を確保するとか、既存のロープウエーの駅舎とシンボル施設の間の移動手段として、今後エスカレーター等もあわせて検討していくということで、今後考えてまいりたいと思っております。

○山田委員
 わかりました。
 ちょうど今、ロープウエーの話も出たものですから、ここはたしか静岡鉄道が民間でやっているかと思います。相当古くもなってきている。そういう中で、ロープウエーとの連携――県のつくる施設へ人が来て、ロープウエーを使って久能山東照宮やここへ行く。こういう部分もやはり一体的に私は考えていくべきだと思います。将来的にはそのロープウエーがどういう形になっていくのか、老朽化している中で、いずれ建てかえ、あるいはつけかえをしなければならないかもしれない。そういった中で、県として要は民間が運営しているロープウエーとの連携はどういうふうな考え方で今いるのかお聞かせいただきたいと思います。

○杉本観光政策課長
 ロープウエーとの連携でございますが、現在もロープウエー管理事務所であるとか、日本平ホテル、久能山東照宮など日本平周辺の施設関係者の皆様にシンボル施設の整備構想を説明して、御理解、御協力をお願いしている最中でございますが、ロープウエーとのアクセスの関係は、現在企画広報部が主体になりまして、静岡鉄道も入りまして交通アクセスを研究している段階でございます。今あるロープウエー並びに新設のロープウエーも踏まえまして、現在そのアクセスについて検討しているところでございます。

○山田委員
 わかりました。
 それでは、私からは請願について質問をしたいと思います。
 請願が出ているわけですが、「教育格差をなくし、子どもたちにゆきとどいた教育をすすめるための請願」ということですが、この中で付託されている部分の中で、請願事項の1番、県の教育予算をふやしてくださいという中で、ここに大学生の返済不要の給付制奨学金を創設してくださいという形になっているんですが、この大学生というものが県内に通っている大学生なのかあるいは静岡県出身の大学生なのか、非常に不明確なんですが、給付制の奨学金制度を導入している県はあるのかどうか伺いたいと思います。

○木大学課長
 日本学生支援機構のホームページに各都道府県の独自の奨学金等がリストとしてあるんですが、貸与型をやっているところはありましても、給付型で奨学金を設けている県はなかったと承知しております。

○山田委員
 ありがとうございます。
 貸与制ということは、当然また最後に返すということでありますので、そんな中――これは本当に大学生というのはどこまでの大学生なのかわからないんですけれども――例えば大学生にやった場合、県内の大学に来ている大学生以上に県外に行っている大学生、県内出身の大学生というのが当然多くなるわけだと思います。そういったものの数の把握というのは、例えば県でできるのか。県立大とかに来ている学生は把握しやすいかもしれませんけれども、そういったものについてはどうなっているのかお伺いします。

○木大学課長
 平成27年5月1日現在の数字でいきますと、県内の高校を卒業して大学へ進学した方が1万8971人。そのうち県内にとどまった方が5,792人ということで、その差が県外に出ていることになります。把握はしておりますが、県外出身者のみの奨学金といいますと公平性とか、いろんな課題があるかと思います。
 先ほど申し上げた給付型はないんですけれども、例えば本県のように、貸与して医者になった場合に結局それが返済不要になるいわゆる貸与型のものを返済不要にして実質給付型になるというのは、各目的を定めてやっている県は幾つかございます。

○山田委員
 そうなると、目的を定めて――今のは医学部だったと思いますけれども、それ以外のところまで幅広く広げていくと際限なく広がるのと、またどのぐらいお金がかかるかということを考えると相当多額の金額だと思いますけれども、その辺は把握できるんでしょうか。

○木大学課長
 金額については、なかなか難しいかと思いますが、給付型の奨学金につきましては、昨年8月に国では学生への経済的支援のあり方に関する検討会をやりまして、報告書が出ております。その中で、給付型の支援の充実は高等教育における重要な課題であるということで、将来的にその創設に向けた検討を進めるべきという報告書は出ておりますが、今のところまだ国では給付型は実現しておりません。またその前にその報告書の中では、所得連動返済型奨学金、つまり就職した後の所得に連動して返済額を決めるといったものを導入すべきではないかという報告が出ていまして、国の予算要求の中でもそういったものを検討していく状況になっているかと思います。

○山田委員
 わかりました。
 なかなか金額の把握も難しい、また国の動向もあるということで理解をいたしました。

 次に、今静岡県としても私学経常費助成をやっているかと思います。毎年少しずつ増額をしたりしておりますけれども、ここ3年ぐらいの推移を教えていただきたいと思います。

○伏見私学振興課長
 私学経常費助成についてお答えいたします。
 ここ3年の児童生徒1人当たりの補助単価は、例えば全日制の高等学校ですと、平成24年度単価が34万7858円であったものが、今年度――平成27年度単価につきましては、35万9239円となっております。この3年間の差では1人当たり1万1381円アップしているということです。小中学校も同様にこの3年間で約1万円程度アップしている状況であります。参考ですけれども、この単価は全国順位としましては、高校、中学校ではそれぞれ全国第4位、小学校では全国第1位、幼稚園では第8位で、全国的にも高い水準になっています。

○山田委員
 私学経常費助成については、非常に県で頑張っているということで、全国順位もトップクラスに近いということで、これからも県内の学生のために、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。

 あと、最後に私立の教育施設耐震化の請願事項が3番目にあるかと思います。これは県内全ての学校建物となっていますけれども、担当所管では私立になるかと思いますが、教育施設の耐震化の現状と補助制度、それについてお聞かせいただきたいと思います。

○伏見私学振興課長
 最初に、耐震化の現状についてお答えいたします。
 私立学校の校舎等の耐震化率でございますが、県基準で見ますと、平成26年度末には棟数比で小中高校が91.6%、幼稚園が95.1%という形になっております。耐震化されていない建物を持つ学校につきましては、毎年学校訪問を行いまして、耐震化の計画の確認と助成制度の積極的な活用を依頼しております。その結果平成22年度から5年間で、各校種とも5%から7%ぐらい耐震化率が上がってきたところでございます。これもまた参考なんですけれども、これは国基準で見ますと、幼稚園から高等学校まで平成25年度末で96.2%で、全国第1位の耐震化率となっております。
 次に、耐震化の補助制度についてですけれども、平成8年度から県単独事業といたしまして、私立学校地震対策緊急整備事業費助成を創設しておりまして、国庫補助要件に該当しない事業とか、国庫採択から漏れた事業を措置しておりまして、今年度は予算額として3億円を計上しているところでございます。

○山田委員
 わかりました。ありがとうございます。
 非常に耐震化も静岡県の場合は特に進めなければいけないところですね。非常に進んでいるということもわかりましたので、ぜひともこれからも残りのところに、さまざまな形でアプローチをして、また声をかけていただいて進めていただくように。特に子供たちの生命、安全等を守るためにも重要だと思いますので、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○鳥澤委員長
 ここでしばらく休憩いたします。
 再開は13時15分といたします。
( 休 憩 )
 それでは、休憩前に引き続きまして、委員会を再開します。
 質疑等を継続いたします。
 では、発言願います。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp