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委員会会議録

質問文書

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平成24年12月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:東堂 陽一 議員
質疑・質問日:12/20/2012
会派名:自民改革会議


○東堂委員
 御説明ありがとうございました。幾つか質問させていただきますので、よろしくお願いをいたします。
 まず最初に、中央自動車道の笹子トンネルの天井板崩落事故がございました。12月2日に天井板が落下して、9名の方が犠牲になるという大変痛ましい事故でありました。犠牲者の皆様の御冥福をお祈りするところでございます。
 安全神話と言うんでしょうか、道路は安全なものだというふうに思っているところもありましたけども、しかし一方、老朽化の心配もされていたところでございました。それが現実になってしまったなという思いであります。十分な点検等ができればいいわけでありますけども、維持管理費が少ないという課題もあるわけでございます。そういうこともありまして、県管理の施設に対して安全対策とか、あるいは点検の体制等について少し詳しく質問をさせていただきたいと思います。
 事故を受けて、緊急点検等まずやるべき課題、問題はたくさんあると考えております。まず、県管理のトンネルの点検ということであります。県が管理しているトンネルには、中央自動車道の事故が発生した笹子トンネルと同じようなつり方式の天井板構造を持つトンネルは存在しないという新聞等の報道がありました。しかし、トンネル内には換気設備や照明灯も設置されておりまして、それらのような附属物についても、落下等の不測の事態が懸念されるところでもあります。同じような悲惨な事故を起こさないためにも、トンネル内施設の点検は急務と考えますけども、静岡県は、まずはトンネルの緊急点検ということに対してどのように考えているのかお伺いしたいと思います。
 そして、笹子トンネルと同じようなタイプはないと言いましたが、それで間違いないかどうかもお聞きしたいと思います。

 そして、今度は橋梁についてでありますけども、笹子トンネルの事故の原因としては、先ほども申し上げましたけど、施設の老朽化、あるいは新聞報道等では、点検の不十分さということも指摘されておりました。高度経済成長期に建設された橋梁等の施設の老朽化が進んでおりまして、静岡県が管理している橋梁についても、完成からもう50年以上たつような橋もふえているはずであります。静岡県が橋梁点検や長寿命化ということに取り組んでいることはたびたび御説明も受けております。今回の事故を受けて、点検の強化ということも必要かと思いますので、そのことについてどう考えているかお伺いをしたいと思います。

 老朽化ということをたびたび申し上げておりますけども、これからのキーワードにもなってまいります。トンネルと橋の話を今お聞きしましたけども、道路施設の安全性をいかに確保していくかは大変重要な課題でございます。維持費も少ないということも申し上げましたが、道路予算全体が年々縮減傾向にあり、維持修繕費も当然十分確保できてはいないという中で、施設の長寿命化を図っていくことは一層難しい課題になったと思います。老朽化が進む道路施設全般について、維持修繕や長寿命化の方針、この事故を受けて考え方が変わるところがあるのかどうか、あるいは新しい考え方が出てきたのかどうかをお伺いしたいと思います。

 さらに、先ほど笹子トンネルでは点検方法についても問題があったと申し上げましたけども、河川の管理施設の点検方法についても適正かどうか問われているところであります。県が管理する河川の堤防や津波対策、水門などの施設については、近年懸念される局地的豪雨への対応や東海地震等により発生する津波から地域を守るものでありまして、いざという場合に、機能がしっかりと発揮できるかどうか、日常の管理点検をしっかりと行うことが重要であると考えております。そこで、堤防や津波対策の水門の点検についてどのように取り組んでおり、異常が見つかった場合にどのように対応しているのかをお伺いしたいと思います。

 次に、5番目の質問になりますけども、建設委員会説明資料の16ページ、建設産業の活性化に関してであります。
 平成23年11月に静岡県建設産業ビジョンが取りまとめられ、知事に答申をされたということであります。説明の中の建設産業再生支援事業費について、まず合併支援事業でありますが、合併に向けた専門家の助言や指導に要する経費の助成ということで、実績があるのかどうか、上がっているのかどうかをまずお聞きしたいと思います。

 そして、新分野進出支援事業では、2件が採択されたということで、説明がありましたが、どういうふうにして新分野進出に至ったかというような経緯を含めて、もう少し具体的な説明をお伺いできればと思います。

 3番目には、海外展開事前交流事業ですね。将来的な海外展開を視野ということでありますが、このこともどのような成果があったか、モンゴルへ行ったという話でありましたが、もう少し成果という観点からお話をいただければと思います。

 続きまして、同じく建設委員会説明資料の24ページ、V−11、新東名高速道路についてであります。
 4月の開通から約半年が経過しました。渋滞が減ったという御説明を受けましたが、それ以外にどのような成果が考えられるか、あるいは予期していた、予期していなかった課題も顕在化してきたと思いますので、そのようなことがあれば報告を願いたいと思います。

 続きまして、45ページ、V−24、遠州灘海岸の侵食対策であります。
 前回の委員会でも同じ質問をさせてもらいましたが、そのときの御答弁で、遠州灘沿岸侵食対策検討委員会で検討して、遠州灘プロジェクトというプロジェクトをもって進めているというお話がありました。遠州灘の海岸は浜松から御前崎まで非常に長い延長でありますが、対策が非常に限定的であるという印象は相変わらず持っております。もう少し総合的、全体的な対策が必要だと思いますが、前回の説明では、国任せのような印象も多少受けました。どのようにその辺の取り組みも考えているかをお伺いしたいと思います。

 そして、私は掛川市に住んでいるものですから、その周辺を特に見ますけども、浜松御前崎自転車道が少し高いところを走っております。砂丘の上のようなところを走っている自転車道もありますが、場所によっては道路が落ちそうになってるところもあらわれ始めておりますので、そのあたりの対応をどう考えているかお伺いしたいと思います。

 そして、本県の津波対策のうちの6番目、53ページになります。
 浜岡原子力発電所防波壁設置工事の点検という項目であります。説明には、進捗状況の確認や必要な品質、出来型などの点検とありますが、具体的にどういう点検を行っているのか、まずお聞きをしたいと思います。

 そして、この工事は誰が設計して行っているか。設計者もちょっと知りませんでしたので、もう一度確認をしたいと思います。
 津波が当たるということを想定してつくられているわけでありますけども、強度とかそのようなものをどのように考えているのか。設計を含めて、十分強度や安全性が担保されているのかどうか多少疑問を持ちましたので、その辺の見解をお伺いしたいと思います。

 そして、説明資料の68ページ、V−36、富士山静岡空港の新たな経営体制の検討ということで、ことしになって3回検討会議が開かれたという説明がありますけども、新たな静岡版空港経営体制を具体化するという説明がありました。まだ第3回目も終わったばかりでありますが、今現在どのような経営体制に具体化しようとしているか、現段階で言えることがあればお伺いをしたいと思います。

 そして、説明資料82ページの草薙総合運動場であります。大きくは野球場の改修、あるいは設備の改修ということでありますけども、公園全体の魅力向上を図りたいという説明もあります。どのようなコンセプトをもって魅力向上を図るのか、再整備のコンセプトをどのように考えているかお伺いしたいと思います。

 そして、説明資料86ページの食の都づくりを支える基盤整備の推進であります。
 戦略を持った意欲ある産地を重点的に基盤整備していく中で、消費の拡大や雇用の創出、交流の促進など地元による取り組みが進んでおりまして、清水地域では、ミカンの樹オーナーというものを実施し、400名以上の方が訪れたというような説明もありました。
 大変好評であったとの報告を受けましたけども、新東名高速道路の開通によって、新たなヒトやモノ、情報の流れが変わってきたということを考えますと、このような地元での取り組みは大変重要であると考えております。このような取り組みを他の地域でも進めていくことが必要であると思いますけども、ほかの地域の状況がありましたら、お伺いしたいと思います。また基盤整備の面からも支援をしていく必要があると思いますけども、どのように取り組んでいくのかお伺いをしたいと思います。

 87ページの農業用水を活用した小水力発電の導入促進であります。
 少し前に新エネルギーの現況というような資料をいただきました。目標値に対してどれぐらい新エネルギー導入が進んでいるかという報告をいただきましたが、それを見たときに小水力発電は目標に対して少しおくれているという評価があったと思います。そういうことに対して、一層促進をする必要があると思いますが、どのように取り組んでいくか具体的対応をお伺いしたいと思います。

 最後であります。94ページの全国育樹祭の開催であります。
 大変大勢の方が訪れて盛況ではあったと思います。皇太子殿下もお見えになって、大変格の高い式典になったなと思いますが、一つ残念だったことは、式典の終了時点で雨が降り出したことであります。大変運営なさった方にとっては大きな影響があった、残念な面もあったかと思いますので、その辺の影響がどうであったか。先ほど森林・林業・環境機械展示実演会の話がありましたが、私が見てる中では、森林・林業・環境機械展示実演会は見たかったけど雨が降ってきたから帰ろうという人も結構いたと思います。その辺を踏まえて、どんな影響があったかお伺いしたい。

 そしてまた、全体を通して、内部評価じゃなくて外部からどのような評価をいただいたか、予想したような効果が得られたかどうかという観点で、外部からの評価があればお聞きしたいと思います。そして一番大事なのは外への発信効果でありますが、これがどの程度効果として認められたか。これは内部評価になるかもしれませんが、お伺いをしたいと思います。
 以上、項目で13項目申し上げましたが、質問させていただきます。よろしくお願いをいたします。

○宮尾道路保全課長
 それでは、私のほうから中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故を受けての県管理トンネルの点検について、それともう1つ、浜松御前崎自転車道の侵食被害への対応についてお答えいたします。
 まず、県管理トンネルの点検についてでございます。県では、現在147のトンネルを管理してございまして、事故が発生した笹子トンネルと同様の天井板構造のトンネルは存在しておりません。しかしながら、ジェットファンと呼ばれる重さ700キロから1,300キログラムほどの換気設備が設置されているトンネルが5トンネルございます。これまでにも道路の安全確認といたしまして、月3回のパトロールで、目視で確認を行うとともに、年1回の保守点検を実施してきております。今回の事故を受けて、このジェットファンが設置されております5つのトンネルの緊急点検を12月13日までに実施をいたしました。
 緊急点検では打音検査を実施いたしまして、その結果、5つのトンネル全てにおいて、つり金具及びジェットファン本体に異常は見られませんでした。そのほかトンネル内にアンカーボルト等で設置してございます照明施設、標識、警戒表示板等の道路附属物につきましては、来年の2月末までに近接目視と打音による緊急点検を実施することとしております。今後は国の動向を見ながら、点検の方法を見直すなど、安全で安心して道路を利用していただけるよう努めてまいりたいと考えてございます。

 次に、浜松御前崎自転車道の侵食被害の対応についてでございます。
 浜松御前崎自転車道は、遠州灘海岸に沿って保安林区域や海岸保全区域内に整備されております。掛川市の大浜海岸では、自転車道の前面まで海岸の侵食が進んでいる箇所がございますが、現在のところ、自転車道本体には被害が生じておりません。自転車道の安全確保につきましては、毎月実施している自転車道パトロールや台風通過後などの緊急パトロールによりまして状況確認を行いまして、被害を受けた場合や利用者に危険が生じる可能性のある場合は、速やかに通行どめの措置を講ずることとしております。
 掛川市に隣接いたします袋井市の浅羽海岸では、平成19年度と平成23年度の2回、異常気象による侵食で自転車道が崩壊し、その対応として、災害復旧事業により復旧をした事例もございます。今後、台風や波浪などにより自転車道に被害が生じた場合には、浅羽海岸同様、災害復旧事業による対応を考えてまいりたいと思っております。以上でございます。

○石塚道路整備課長
 私のほうからは、笹子トンネル天井板崩落事故を受けての橋梁点検の強化についてお答えいたします。
 現在、県管理橋梁は3,158橋ございます。そのうち50年以上経過した橋梁が全体の25%程度でありますが、20年後には74%が50年以上の橋梁となってまいります。老朽化が急速に進行していくことで心配しているところでございます。県としましては、劣化が著しくなる前に予防的な保全を取り入れようということで、平成20年度には静岡県橋梁中長期管理計画を策定してございます。
 その中で、全橋梁の点検を5年に一度していくことになっておりまして、現在二巡目の点検を実施中でございます。二巡目の点検橋梁が終われば、一巡目の点検結果と比べて劣化の進行状況が判断できるようになります。今後はその予測を加えまして、橋梁ごとの補修方法、時期等を更新して、中長期管理計画の精度を高めてまいりたいと考えております。
 さらに、笹子トンネルの事故以前でも、橋梁の損傷などが全国ニュースで出たりしております。こうしたことを受けまして、現在、その中長期管理計画で行う5年ごとの点検以外に、日常的な調査のときも橋梁の異常を発見したら対応しようと、詳しい調査をかけようということとしております。
 さらに、現在熱海土木事務所で道路パトロールの際に橋梁の簡易点検をできないかということで試行しております。今後はその試行結果を検証した上で、1年に1回程度の簡易点検をしていくことと、点検に必要な人材育成についても心がけていきたいと考えております。以上でございます。

○平野道路企画課長
 私からは、老朽化する道路施設への対応と新東名高速道路の開通後半年の効果という2点をお答えさせていただきます。
 まず最初に、老朽化する道路施設への対応でございます。県では、国県道合わせて240路線、2,700キロメートル余の道路を管理しております。今、道路整備課長からも少し話がありましたが、このうち昭和30年から40年代の高度経済成長期に建設された施設は、例えば橋梁では、3,100余橋の約半数がこの時代に建設されておりまして、完成からおよそ半世紀が経過するという状況があります。今後、修繕や橋梁のかけかえなどに大規模な改修が必要になってくるということも想定をされます。
 このため、管理上重要な施設につきましては、できる限り長寿命化させるということで、損傷が軽微なうちに損傷の進行を防止する予防保全型の管理に移行することによって、管理コストの縮減と維持管理費用の平準化を図っていくこととしております。
 現在、この予防保全型の管理に向けて、劣化の著しい橋梁107橋、舗装ですと378キロメートル、トンネルの設備では31カ所について、平成22年度から28年度までの7年間で、集中的に塗装の塗りかえ、あるいは舗装の打ちかえ、設備の更新などの緊急対策を行って、予防保全型の管理に移行できる水準まで管理水準を引き上げていこうという取り組みをしているところでございます。
 この緊急対策の実施に当たりましては、改築系事業に優先させて、交付金ですとか県の単独費を充当しておりまして、今年度までに107橋のうち橋梁84橋、舗装378キロメートルのうち159キロメートル、トンネルの非常用設備は31トンネルのうち10トンネルが完了する予定でございます。
 笹子トンネルの事故を受けて考え方が変わったかという点でございますけども、笹子トンネルのほうでは、事故の原因究明等を有識者を交えた委員会等で今やっております。今後何らかの知見が出るのかもしれませんが、現時点では引き続きこの緊急対策を進めていきまして、予防保全型の管理に早期に移行できるようにしていきたいと考えております。

 次に、新東名高速道路の開通後半年の効果でございます。
 本年4月14日に御殿場ジャンクションから三ヶ日ジャンクションまで162キロメートルが一挙に開通しまして、これにより東名とともに東西交通のダブルネットワークが完成しました。この結果、高速道路の高速性、あるいは定時性、信頼性といったものが飛躍的に向上しまして、部長の説明にもありましたように、渋滞が9割減少したということがありました。また高速道路の事故についても、死者、負傷者、件数とも減少するというトリプル減といった状況が出ております。
 そういったことは、ある程度は想定はされていたと思いますが、それ以上に予想外と言いますか、少し効果が大きいなと思っているのは、SA、PAにおきまして、半年間に2400万人が訪れるというにぎわいを見せております。また新東名の周辺の観光施設では、県外からの利用者が増加するといったことも見られておりまして、新東名開通によりまして、全体的に大きな効果があらわれていると考えております。以上でございます。

○小野(達)委員長
 答弁の途中ですが、ここでしばらく休憩します。
 再開は13時30分とします。

( 休 憩 )

○小野(達)委員長
 休憩前に引き続いて委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

○平野道路企画課長
 先ほど答弁漏れがありまして、申しわけございませんでした。
 新東名の半年を過ぎた時点での成果と課題ということで、課題のほうを答弁しておりませんでしたので、改めて答弁させていただきます。
 先ほど言いました開通効果というものを今後は全県下に広げていくということが課題だと考えております。高速道路ネットワークはつながってこそ産業振興、地域活性化、防災機能向上といった効果を最大限発揮するものでありますことから、未供用になっております御殿場ジャンクション以東、浜松いなさジャンクション以西の新東名高速道路の早期全線開通と、南北軸となります中部横断自動車道、伊豆縦貫自動車道、三遠南信自動車道の整備促進を国及び中日本高速道路株式会社に強く働きかけていくとともに、アクセス道路の整備に努めてまいりたいと思っております。以上でございます。

○岡田河川砂防局技監
 それでは、私から、河川管理施設の点検と、浜岡原子力発電所の防波壁設置工事の点検についてお答えいたします。
 本県の河川管理施設の点検につきましては、1年に1度以上実施しております河川パトロールの中で、危険箇所や重要通行箇所などを中心に目視による点検を行うとともに、台風や豪雨による出水後にもパトロールを実施しまして、堤防の状況について確認しております。
 水門の施設につきましては、平成21年に水門・陸こう点検整備マニュアルを作成いたしまして、電気設備や機械設備を有します大規模な水門、樋門施設につきましては、年4回以上の点検をするように強化しております。特に津波対策水門につきましては、平成21年の駿河湾地震で2カ所の水門で地震を感知したにもかかわらず作動しなかったといったことがございましたので、年4回以上の点検のうち、地震計の動作確認を年2回行うなどしまして、確実な動作確認を行っております。

 次に、浜岡原子力発電所の防波壁設置工事の点検についてでございます。どのような点検項目かということでございますが、県の点検は、防波壁工事が適切に施工されているかどうかを目的としており、県の土木工事施工管理基準や検査基準によりまして点検を実施しております。
 点検の項目でございますが、基礎部と上部工の壁部の床板、縦壁とそれぞれ工種がございます。それぞれにつきまして出来型の確認をいたします。基準高、基礎部につきましては基礎の長さ、幅それから壁部につきましては厚さ、高さや延長、そういったものを実際に現地で測定、あるいは自主管理資料により確認しております。
 そのほかの確認事項としましては、基礎の岩盤への根入れの長さ、鉄筋の配筋、コンクリートの打設状況等も確認しております。それから、使用する材料の品質につきましても、コンクリート、鉄筋、鋼材につきまして、試験成績表や品質証明書などによって確認しております。

 それから、設計についてでございます。中部電力が設計をしておりますが、設計に当たりましては、地盤工学や海岸工学、コンクリート工学などの専門分野の有識者で構成する検討会を設置いたしまして、その検討会で設計について検証を行っていると聞いております。
 それから、津波に対する強度についてでございます。設計の波力の考え方でございますが、内閣府による津波避難ビル等に係るガイドラインというものがございまして、このガイドラインに沿って津波の波力を設定しています。具体的には、設計水深の3倍の深さの静水圧を津波の波力といたしまして、設計を行っていると聞いております。
 評価につきましては、現在、国で新たな安全基準を策定中と聞いておりますので、この新たな安全基準により評価されるものと考えております。以上です。

○望月建設業課長
 建設産業再生支援事業のうち、合併支援事業の実績についてでございますが、この制度につきましては、中小企業の事業継承の支援機関として、静岡商工会議所内に昨年設置されました静岡県事業引継ぎ支援センターや関係団体を通じましてPRを行いながら、6月上旬から申請を受け付けてまいりましたが、現在応募がございません。
 静岡県事業引継ぎ支援センターでは、建設企業から合併についての相談を数件受けていると聞いておりますが、合併に向けた専門家の助言や指導までに至ってないものと思われます。企業合併は大変デリケートな問題であり、今後の見通しは予測しにくいところでありますが、この制度の申請期限が来年2月末までありますので、引き続き関係団体と連絡をとり、制度の周知を図りながら、利用の促進に努めてまいりたいと思います。

 次に、新分野進出支援事業で採択された事業の具体的な経緯についてでございますが、1つは、進出業種が卸売・販売業で、そのテーマが北海道での緑茶販売でございます。これは西部地区の企業でありまして、地域に立脚する企業として、地域の主力産業であるお茶産業に新たな視点で参入して地域の緑茶の商品化、販売エリアの設定、販売システムの確立に取り組むということでございます。
 もう1つは進出業種が農業で、そのテーマがイチジク、ハーブの栽培、加工、販売というもので、中部地区の企業でございます。建設事業の展開が非常に厳しい中で、60歳から65歳の雇用の場として農業にかかわる部門を新たに設けるもので、イチジク、ハーブ等の栽培、加工を通じて、地域住民とのかかわりを深めていくというものでございます。

 次に、海外展開事前交流事業の成果でございます。本県建設業の将来的な海外展開を視野に、モンゴルと本県建設企業の建設技術者の交流を図るため、県建設業協会役員と県職員で建設技術交流団を組織し、モンゴルの建設業団体、日本からの進出企業等を訪問して、技術交流の可能性、進め方等について調査を行いました。その成果である調査結果につきましては、現在、調査事業の委託先である県建設業協会において報告書を取りまとめているところでございます。
 私も訪問に同行いたしましたが、そのときの印象と、委託先である建設業協会との打ち合わせの中で感じた印象では、県内中小建設業者が単独で企業進出するには、現地情報も非常に乏しく、文化や慣習が大きく異なる中ではリスクが非常に大きいものと感じております。以上でございます。

○守屋河川砂防局長
 遠州灘沿岸の侵食対策について、お答えいたします。
 遠州灘の侵食でございますが、天竜川からの流出土砂の減少ですとか、突堤などの海岸構造物により沿岸を移動する砂の流れが阻害され、そういった原因で侵食が顕在化しているものと考えております。そういう中で、河川からの流出土砂の回復については国、また海岸の侵食対策は県という役割分担のもとで、侵食対策につきましては県が主体的に取り組んでいるところでございます。
 長大な遠州灘の砂浜を保全するためには、沿岸の土砂移動のバランスを図ることが大変重要と考えており、侵食の著しい浅羽海岸ですとか竜洋海岸、浜松篠原海岸では、天竜川の掘削土砂、秋葉ダムの堆積土砂など、天竜川ゆかりの養浜材料を最大限活用して養浜を実施しているところでございます。
 また、福田漁港などの構造物付近におきましては、土砂バイパスシステムの整備といった対策を進めているところでございます。また波浪以外に冬場の季節風による土砂移動も大きいこともありますので、あわせまして堆砂垣の設置など地元と連携した対策も実施しているところでございます。
 台風など突発的な災害時には、局所的な大きな砂浜の変化もあるわけでございますが、経年的な観測評価が重要ですので、毎年航空写真や汀線測量などのモニタリング調査をもとに遠州灘沿岸侵食対策検討委員会で対策の効果検証を行い、よりベターな侵食対策に努めているところでございます。以上でございます。

○渡邉空港経営課長
 富士山静岡空港の新たな経営体制の検討状況についてお答えをいたします。
 本年度に県内、県外の有識者の皆様からなります先導的空港経営検討会議を立ち上げまして、これまでに3回御議論をいただいております。前回の第3回は、11月28日に開催をいたしました。
 この中で、事務局から富士山静岡空港の将来像と、それに向けて取り組むべき事項の1つとして、旅客ターミナルビルの増改築による空港機能の向上の必要性についてお話をさせていただきました。その実現方策として、ビルを所有しております富士山静岡空港株式会社が県の意向のもとでビル増改築を実施する案、それから県がビルを所有して県みずからが増改築を行うという案、さらに県がビルを所有いたしましてPFI方式によって増改築を行う案、この3案をお示しし、議論をお願いしたところでございます。
 会議におきましては、旅客ターミナルビルは、本来空港の設置管理者である県が所有すべきであるという理由から、滑走路などの空港基本施設とビルを空港の設置管理者である県が一体的に保有して、将来その運営権を民間に譲渡していくのが望ましいという御意見が多数出たところでございます。
 また現在、指定管理者に空港の業務の一部を担っていただいております。それにつきましても、指定管理業務の拡大を行うことで、極力民間の事業者の方に空港運営をしていただくといった考え方についてもお示ししましたところ、経営効率の観点から評価できるといった御意見を賜っているところでございます。
 現時点では、このような御意見を賜っておりまして、今後、年明けの1月に第4回、それから年度末に向けて最終答申に向けた取りまとめをお願いしていく中で、答申という形で会議としての御意見を集約していただくことを予定しております。県といたしましては、まとめていただきました答申を踏まえ、早い時期に県としての考え方を整理して、空港の利便性向上に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

○赤川公園緑地課長
 私からは、草薙総合運動場の再整備についてお答えいたします。
 草薙総合運動場は、県内随一の総合運動場でありますが、近年、施設の老朽化による利用面の課題の解消、また周辺の宅地化が進んだことによる緑地などのオープンスペースの確保、また防災拠点としての機能の充実などが求められております。
 このため、今回の再整備において、運動施設においては、体育館の建てかえ、硬式野球場の改修を行うことにより、プロ、アマ問わず、全国レベルでの競技利用が可能となり、本県スポーツの技術力の向上、また防災拠点としての防災機能の向上が期待できると考えております。また園地・園路の整備におきましては、周辺住民の皆様の御意見を伺い、誰もが安全・安心してお使いいただける公園となるよう整備を進めております。
 また、再整備のコンセプトでございますけれど、快適な競技利用、また円滑な大会運営が可能な機能性の確保、東海地震等への耐震性の確保、誰もが使いやすくなるようにユニバーサルデザインへの配慮、また、県産木材の利用、ライフサイクルコストの低減などの点に配慮し、整備を進めております。以上でございます。

○岡村農地整備課長
 食の都づくりを支える基盤整備の推進についてお答えします。
 清水以外の地域におきましても、土地改良区、JA等々と連携し、交流の促進や消費の拡大、生産力の強化に取り組んでおります。一例でありますが、御殿場・小山地域では、富士スピードウェイで開催された静岡県物産展において、「ごてんばこしひかり」のPRと基盤整備の紹介を行い、沼津市の西浦では、西浦みかんの香りウオーキングを開催し、「寿太郎」ミカンの試食を行い、また牧之原市では、お茶の郷において企画展を開催し、お茶のPRと農業用水についての紹介をするなど地域独自の取り組みが行われております。
 基盤整備の面からの支援につきましては、富士山や駿河湾、牧之原台地の大茶園などと生産基盤がつくり出す景観が県内外からの来訪者から高い評価を受けておりますので、今後も引き続き地元組織と一体となって、景観に配慮した整備を進めてまいります。以上でございます。

○絹村農地計画課長
 私からは、農業用水を活用した小水力発電の導入促進についてお答えいたします。
 進捗評価が出されたということで、ふじのくに新エネルギー等導入倍増プランの進捗状況の評価かと思います。このふじのくに新エネルギー等導入倍増プランにおきましては、中小水力発電の目標の中に工業用水、上水道、河川等への導入も含まれております。農業用水につきましては、計画期間内の導入容量が9,500キロワットでございますが、そのうちの約30%に相当する3,000キロワットを導入目標として取り組んでおるところでございます。
 農業用水を活用しました小水力発電につきましては、施設管理者であります土地改良区との協議のほか、電気事業法の関係、水利権、多目的使用など協議手続が多岐にわたりまして、事業の着手までに一定の期間を要することから、平成23年度末という短期的な評価におきましては、十分な成果が発現されていないというような状況で、おくれているとの評価になっていると思っているところでございます。
 協議手続に関しまして、国の規制緩和等の動きが活発化してきており、今後導入の加速化が見込まれることから、設置を希望しております土地改良区等との調整を引き続き行いまして、計画的な導入を図ってまいりたいと考えております。
 また、年内に公表予定の小水力発電の設置・運用に関するガイドラインの活用によります普及、それから農業水利施設を活用した小水力等協議会などと連携しまして、現在進めております民間団体による導入の促進など行うことにより、目標達成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。

○塩坂全国育樹祭推進課長
 私からは、全国育樹祭についての御質問3点についてお答えいたします。
 最初に、式典当日11月11日の日曜日、お昼前から降り始めた雨の影響でございますけれども、やはり、その影響で参加者の減少が懸念されたのは、森林・林業・環境機械展示実演会でございます。
 しかし、その会場でありました小笠山総合運動公園は、この場所自体がもともと交通の便が大変よいところでありました。また事務局でもシャトルバス等の用意をしたということ、さらに出展された企業も65社ということでこれまでになく非常に充実していたこと、それから本県独自の取り組みとしまして、隣接する森林の中で実際に立ってる木を伐倒するというような実演会を行ったこと、さらには運動公園のグラウンド自体が表面から1メーター下ぐらいに暗渠がしっかり設置されており、水はけが大変よかったことがございまして、実は機械展というのは翌日の月曜日と2日間にわたって行ったわけですけれども、合わせまして過去最多の1万6000人という参加者を得まして、非常に盛大に実施することができました。

 次に、外部の評価でありますが、系統だったアンケート等を実施しているわけではありませんけれども、今回は式典での皇太子殿下のお言葉ですとか、大会会長や知事の挨拶の中でも、森林を単に守り育てるだけでなく生かしていくことが大切なんだといったことが言及されておりました。
 また、皇太子殿下も初めて森林・林業・環境機械展示実演会を視察されまして、雨の中、最新鋭の林業機械が立ち木を実際に伐倒し、枝を払い、細材するといった工程を巧みに行うありさまを非常に熱心にごらんになっていたこともございました。後日、林野庁長官を初め関係者のところを訪問した際にも、今回静岡県で全国育樹祭を開催した背景にあります県産材活用への積極的な取り組み姿勢を大変わかりやすく発信できたのではないか、そういった言葉も伺っております。
 次に、全国育樹祭の発信効果についてでございますが、この全国育樹祭につきましては、4年ほどの準備期間も含めまして、本県の森林・林業の重点的な取り組みであります森林資源の活用と、このための担い手づくりの大切さを全国に向けて発信してまいりました。
 あわせて県としては、その間に森林の集約化ですとか、路網の整備などを着実に進めまして、山側の供給体制の整備を推進しているところであります。そうした中、県内において丸太を大量に加工する施設の新設や増設を行い、住宅メーカー等に供給することを計画している企業も出現してまいりました。
 いずれにいたしましても、県では今年をふじのくに森林・林業再生元年と位置づけまして、森林資源の需要と供給を一体的に創造する取り組みを進めているところであります。今回の全国育樹祭の発信効果が本格的にあらわれてくるのは、まさにこれからと考えております。以上でございます。

○東堂委員
 どうも御説明ありがとうございました。何点か再質問をいたします。
 最初に4つほど、道路施設、あるいは河川の施設等の老朽化、点検ということで質問いたしました。特に笹子トンネルの事故に関しては、これからいろんな知見も出てくると思います。それを反映して検討していただくことはもちろんでありますけども、今はっきり聞けなかったわけですが、笹子トンネルでは点検のふぐあいというんでしょうか、不十分なところもあったという検証もあるわけです。静岡県として、今までの点検体制にそういうことがあったかなかったか。ちょっと言いにくいことかもしれませんが、自己反省をしていってどうだったかということ、点検に不十分なところがなかったかどうかということです。

 それから、いろんな新しい点検の取り組みも幾つか、例えば熱海土木事務所のお話もございましたけども、いろいろお金もかかってくる話だと思います。その辺をどう考えていくか、予算との関係も、もし考えがあればお聞かせ願いたいと思います。

 それから、テレビでも打音検査の様子を見たわけですが、音だけでいろんなことが判断できる、様子が判断できるということです。我々の県でもそういう職人というんでしょうか、検査できる人材が十分いるのかどうかということをお聞きしたいと思います。

 それから、建設産業の活性化で、合併支援事業は、残念ながらまだ成果はないということでした。1つの産業活性化の方法であると思いますが、やっぱり合併しろというのは現実には難しい話ですよね。なかなかできることではないと思います。何か有利な条件をつけるか何かしないと、合併を促進するための施策を打たないと、ただ相談に乗りますよぐらいでは、やっぱり進まないんじゃないかなと思いますので、その辺のお考えがあるかどうか。
 それから、期限が来年の2月ということでしたが、これはもう2月で切ってしまうということなのか、また、その次の年も考えることなのか、そこもお聞きしたいと思います。

 それから海外展開事前交流事業は報告書ができるということでしたので、できたら見せてもらいたいと思います。要望しておきます。
 最初、この項目を見たときに、将来展望とか事業としての展望があるのかなという思いで質問したわけですが、回答はなかなかいい知見というんでしょうか、結果が出てない、うまくいきそうもないかなというようなニュアンスで受けとめました。まず1つ目、なぜモンゴルかと疑問に思いました。その説明がもしあれば聞きたいということ。それから、今後本当に海外へ出ていくということに展望があるのか御所見を伺えればと思います。

 それから、遠州灘沿岸の侵食対策ですけども、国の分担、県の分担というお話がありました。非常に距離もあるものですから、本当につかみどころがないようなことであると思いますが、誰が責任を持って考えてるのかなというのを、現場を見ながらいつも思うんです。声をかけて質問した人には意識を持って皆さんやってくださってるんですけど、全体として考えたときに、どうもほったらかしになってるようなイメージを私は持っているものですから、再々この質問をするわけです。やっぱりどこかがしっかりリーダーシップをとってやらないと、本当に砂浜がなくなってしまわないかなという心配をしております。これは要望かもしれませんが、その辺を今まで以上にしっかり取り組んでもらいたいなと思います。

 それから、浜岡原子力発電所の防波壁でありますけども、中部電力が設計して、有識者会議で検討してるということです。私が言ってるのは、県としては寸法や高さやそういうものはもちろんチェックしているんでしょうけども、十分な地震に対する強度、あるいは津波に対する強度があるのか、検証ができているのかということを質問したかったわけであります。有識者会議で検討している、あるいは津波避難ビルのガイドラインを適用しているということで、十分信用していいものなのかどうかということを市民の皆さんから質問されます。
 本当にもつのかと言われて、自分たちも本当のところはわからないわけです。中部電力がもつと言ってるから、もつというぐらいしか言えませんが、これは答えにはなりませんね。こんなことを言ったら、何を言ってるんだという話になりますので、やっぱり本当に大丈夫だという確信を持ちたいわけであります。そういう有識者会議での検討、あるいはいろんな国のガイドライン等を後追い検証しているということでいいのかどうか、再度確認したいと思います。

 それから、これは質問には入れなかったんですけど、8月29日の内閣府の発表では、津波が御前崎では19メートルという数字でしたね。防波壁は18メートル。この1メートルの差をやっぱり問題にする方もいるわけですが、今朝の新聞には中部電力は4メートルかさ上げをする方針との記事がありました。中部電力からも直接説明を受けましたが、きょう正式に報道発表するそうで、4メートルかさ上げをするそうです。22メートルまで壁の高さを上げるということでありますけども、これに対してどういう評価をするか、県の考えをお伺いしたいと思います。

 そして、小水力発電の導入促進で、民間団体というお話がありましたが、もし差し支えなければ、小水力発電の導入に関して、どういうところでどういうことを考えているかを教えてもらえればと思います。

 そして最後に、全国育樹祭は十分な効果があったお祭りであったと受け取りましたけども、これはここで言うべき話かどうか疑問に思いますが、少し気になったのは、記念式典で皇太子殿下が壇上にいらっしゃいました。1人だけで非常に何か寂しそうに見えてしまったというか、セキュリティーの関係でしょうけども、そばに人がいなくて、1人だけ壇上にぽつんと2時間いたということで、あの辺はどうなっていたのかなと非常に疑問に思いました。場が違うかもしれませんが、もしわかったら教えてもらいたいと思います。以上、再質問といたします。

○村松道路局長
 私のほうから、点検に関した質問についてお答えいたします。
 まず、点検のやり方に不十分なところがあったかなかったかというような点でございます。実際に県でチェックをするときに、やっぱり目視の部分もございますので、その点は打音検査を行うなど改良していく点はあるのかとは思います。それにつきましても、笹子トンネルの事故を受けて、国のほうから点検の指針等も示されるかもしれませんので、その辺を見ながら考えていきたいと思ってます。

 それから、打音検査についてでございますが、これにつきましては難しいものではないと思っています。ただ県のほうでは、高いところにあるものを検査するとか、スピードをもってやらなくちゃいけないというようなことがございますので、委託をしているということもございます。人材につきましては、そう難しいものではないと思いますが、そういう検査のできる人材育成についても並行してやっていく必要はあるのかなと思います。

 それから、維持管理費についてお金がない中でどうやっていくのかというお話でございますが、県では平成20年度に策定しました静岡県の“みちづくり”に基づきまして、これまでの量的充足を重視する道路整備から、今ある道路の有効活用や環境への配慮も含めた整備、活用、保全と、そのバランスをとる道路マネジメントへの転換を図っているところでございます。
 限られた予算の中で、維持修繕費用を大幅に増額するということは、一方で完成間近の道路整備等に影響を与えるというようなこともございます。このたびの事故の教訓も踏まえまして、長寿命化対策など必要な道路維持費を確保した上で、引き続き予算の効率的な執行に努めていきたいと思います。以上でございます。

○望月建設業課長
 合併促進をするための施策というものがあるかということでございますけど、入札参加資格におきまして、合併等を行った場合、加点措置をしております。合併期間が3年未満のところでございますけど、今年度から現行1.15倍のところを1.2倍、合併後の期間が3年以上5年未満につきましては、1.1倍加算するところを1.15倍に加算を拡大してございます。このような合併に対する優遇措置をしておりますが、先ほど言ったように、合併について非常にデリケートなところがありまして、今回の助成事業においても実績がないという実情でございます。
 あと、この助成事業は2月で終了してしまうのかということでございますが、来年度も引き続きこの事業を継続する方向で今調整しております。

 次に、なぜモンゴルかということでございますが、昨年11月に静岡県建設産業審議会から答申されました建設産業ビジョンの中で、建設企業が企業として存続、発展していくためには、本業である建設業の強化とともに、新分野や建設関連分野への進出、さらには将来の海外展開も視野に、本県と友好関係にあるモンゴル国を初めとする諸外国との積極的な技術交流を進めていく必要があると提言されております。
 この中で、具体的にモンゴル国という言葉が出ておりまして、また昨年7月、知事が県民交流団とともにドルノゴビ県を訪問して友好協定を締結したということ、またモンゴルの首都でありますウランバートルでは建設ラッシュが進んでいるということ、また国民感情も非常に親日的であるということも踏まえまして、モンゴルとの技術交流について調査を行ったものでございます。
 次でございますが、海外への展開について展望があるかということでございますが、今回、モンゴルを調査した調査結果報告を踏まえまして、今後、海外交流の展開につきまして検討していきたいと思います。以上でございます。

○岡田河川砂防局技監
 浜岡原子力発電所の防波壁の地震に対する設計の検証でございますが、津波の波力の考え方につきましては、先ほど申し上げました内閣府による津波避難ビル等に係るガイドラインしか現在基準がございません。今、国のほうで新たな審査基準を策定しておりますので、今後その審査基準に基づいて、改めて安全性に対して審査されるものであると考えております。
 また、専門家で構成する検討会で、設計検証しているということを申し上げましたが、県の防災・原子力学術会議の津波分科会の中で、この検討会の委員となっていらっしゃる先生方が、設計の詳細な考え方の説明をしておりまして、そういった中で、県としても検証をしているという状況でございます。

○鈴木河川企画課長
 浜岡原発前の津波高と防波壁の高さの関係ということで、内閣府の発表では、浜岡原発の前面で四捨五入して19メートル――実際には18.2メートル何がしという最大の津波高が想定されるということになっております。
 そういった津波を、要はあそこの海岸線で防ぐ場合、その施設高をどうやって決めるかと申しますと、挙動解析の中において、その海岸線に無限の高さの壁を立てまして、そこで押し寄せた津波が何か物にぶつかってせり上がると、要は後ろから来ている津波が陸地側に押す力に対して水面が上がるという、そういう現象を挙動解析の中で数値的なものを出していきます。
 一般的には、例えば10メートルの津波が来るというところに対して、おおむね2割程度せり上がりが考えられると言われております。これについては、おのおのの地区におきます、例えば津波の陸に侵入してくるスピードですとか高さ、そういったものがもろもろ関係しますので、地域によって基本的にはシミュレーションで検証するということになっております。
 中部電力のほうからまだ詳細な説明を受けておりませんので、今後県としましても、どういったシミュレーションに基づいて、18メートル何がしの津波に対して22メートルの防波壁でよしとしたのか、その辺について説明をお聞きするとともに、現在、第4次地震被害想定に向けた施設整備も含めた中で、県独自の津波の挙動解析をしております。その中におきましても、防波壁の高さの妥当性につきまして今後検証してまいりたいと考えております。

○木村農地計画課長
 小水力発電の民間企業についてお答えいたします。
 民間企業につきましては、小水力発電の施設の製造メーカーとか設計の会社、施工する建設会社等さまざまな会社が入っておりますけれども、施設の製造メーカーにつきましては、新製品の開発をした場合の実験、検証の場というような活用ができないかというようなこと。それから、それぞれの得意分野の業者が集まりまして、特別目的会社ということで設立をして、電気の供給を事業としてやっていきたいという動きを持っているところもあります。また一部では、NPOが地域振興に役立てられないかということで参加しているという事例もございます。以上でございます。

○塩坂全国育樹祭推進課長
 式典当日の皇太子殿下の御席のことでございますけれど、直接的なお答えになるかどうかわかりませんが、式典会場がエコパアリーナになりましたときに、既存の会場なものですから、あの中に特に設営のために新たなものをつくるということはございませんでした。
 ただ、せっかくの全国育樹祭なものですから、会場の中のどこかで県産材を見てもらうような場所が欲しいというのは、実行委員会事務局側の考えでございました。あの会場の中で、県産材が目につくところというと、花の飾ってありましたプランターのカバーでございます。それから、富士山のバックパネルで、芯の部分は架設用の合板ですけど、表面は県産材のヒノキの柱を薄く削りまして、そのかんなくずといいますか、もうちょっときれいに削ったものを張りつけてございます。
 それから、舞台となった殿下が座っておられた席のところですけれども、芯の部分はスチールの足場パイプで形を組んでありまして、下地材として、合板の上に県の木材協同組合連合会のほうから協賛という形で提供を受けました県下各地からのヒノキの小幅板を張ってございます。せっかくの全国育樹祭なものですから、そういったものも見てもらいたいということがございました。
 ただ、幅ですけれども、あれだけの広さが要るかどうかということにつきましては演出上の理由がございまして、上のほうにワイドスクリーンが約30メーターの幅でありました。それと富士山のパネルがありまして、バランスをとるためにあの幅になったということです。
 それから、高さですけれども、段差がついてることにつきましては、先ほど委員もおっしゃいました警備上の問題がありまして、一気にかけ上がったりすることができないように、ワンクッションあるほうがいいということで、ああいった構造になったということでございます。以上でございます。

○東堂委員
 ありがとうございました。
 浜岡の原子力発電所の防波壁で、新たな審査基準という言葉でしたけど、これは原子力規制庁から出る審査基準という意味なのか、ちょっとその辺をもう一度確認したいと思います。

 それからもう1点、皇太子殿下のお話はこの場でするべき話ではないかもしれませんが、誰かお相手でも横にいればよかったんじゃないかなと、そういう意味であります。何か寂しそうで、せっかく来てもらって申しわけなかったなと。私が思うのも何ですけど、そんな印象を受けたものですから、この場で言うべきことじゃないかもしれませんが、広いところにぽつんと見えちゃったものですから、誰か横で少しお相手をする方がいればよかったんじゃないかなと、そんな思いで申し上げた意見でございます。
 今の審査基準の話だけ、再度確認をしたいと思います。お願いします。

○岡田河川砂防局技監
 新たな審査基準でございますが、原子力規制委員会のほうで現在検討していると聞いております。

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