委員会会議録

質問文書

平成28年６月定例会総務委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　泰久議員
	質疑・質問日：	07/12/2016
	会派名：	ふじのくに県民クラブ

○髙田（泰）委員
　それでは、分割質問方式で何点か質問させていただきます。
　なるべく委員会説明資料に沿った形でいきたいと思いますけど、まず委員会説明資料３ページ目の静岡県地震対策推進条例の見直しの中で、追加項目に消防団の充実強化とありますけども、これは国内でいろんな大地震が発生し、そのときの対応としても消防団が大きくかかわり、その消防団の位置づけが高く評価されたり、見直しされたりというところがあるわけですけども、言葉でも制度としても消防団の機能強化、課題の改善は本県でも強く叫ばれている中でこの追加項目にも挙げられていると思います。
　ただ、消防団の置かれている環境は団員確保の問題を中心として組織体制を維持すること自体が非常に難しい現状になっていることをしっかり県としてやっぱり把握した中で、どうこの消防団の充実強化を図っていくのか。消防団にこういうことを任せますよ、こういう機能をお願いしたいよという思いはわかるけども消防団そのものをちゃんと団員確保し組織力を高めていくことは大前提であると思うので、まずはその点についてお伺いします。

　続いて、６ページ目の富士山の火山防災対策で、富士山火山広域避難計画に基づいてこれから関連機関と協議しながら富士山の火山防災対策の具体化を図っていくことに対しての概要説明をいただきましたが、今、やはり地震と連動する中で突発的に大噴火が起きたりしています。
　富士山については、避難計画だけではなくて、防災体制に関してこの計画等々の中でどういう枠組みを具体的につくってきているのかについて、もう少し具体的に中身や現状をお知らせ願いたい。

　あわせて、富士山だけではなくていろんな火山に対する調査もされていると思うんですけども、予知が可能なのかどうか、富士山の噴火に対してもあわせてお伺いします。まずこの２点について伺います。

○花嶋消防保安課長
　条例の見直しにおける消防団の充実強化についてお答えいたします。
　消防団の充実強化に向けて、県としても非常に重大な課題として認識してございます。そのため県で昨年度の２月定例会にて消防団応援条例を改正していただきまして、それに向けて我々も一生懸命普及に努めているところでございます。そして、それぞれの消防団の実態についてやはり承知しなければいけないということで、昨年12月、１月に全消防団からどのようなお考えか意見をお伺いしたところでございます。そして、また今月19日以降に県内のそれぞれ４つの危機管理局、振興局管内で消防団の御担当者をお呼びしまして、それぞれの地域の実情についていろいろ御意見を伺うこととしてございます。
　消防団員の確保は非常に県として重要な課題と承知してございますので、引き続き努力に努めてまいります。

○筑紫危機情報課長
　２点目の富士山の噴火対策についてお答えいたします。
　現在、各市町で避難計画を立てておりまして、静岡県内７市町のうち５つの市町で既に避難計画を立てているところでございます。避難計画以外にどのような防災体制で取り組んでいるのかですが、富士山周辺の静岡県、山梨県、神奈川県の３県と国の機関、富士山周辺の市町村、警察、消防等と火山防災協議会をつくっております。
　これは以前、任意の組織として設立されたところなんですけれども、活火山法の改正で法定の組織として３月に法定化いたしました。そういった県、国、市町村、それから消防、警察等の関係機関と住民の避難対策をどうするか検討しておりまして、その中でまず重要なのが避難計画であろうということで、現在、市町村におきまして避難計画を作成しているところです。
　避難計画をつくったところにつきましては、モデル的に既に住民が避難訓練等をしておりますので、今後はそうした避難訓練を通じて住民に避難計画の理解ですとか、あるいは避難の意識を高めていただきたいと思っております。

　３点目の火山に対する予知が可能かですが、富士山の場合、1707年に宝永火山が噴火したときは数日前からいろいろな前兆現象があったということですので、今後そういった宝永噴火のような大きな噴火が起こるのであれば、現在富士山周辺に約60近い観測施設がありますので、そういった前兆を捉えることは可能かなと思っております。
　ただ、そうではない小規模なものにつきましては前兆現象を捉えても、その前兆現象の後噴火までの時間が短いとか、あるいは前兆現象とは捉え切れるかどうかわからないとも聞いておりますので、そういった調査につきましては、また国や関係機関にも充実を図るようにお願いしているところでございます。

○髙田（泰）委員
　ありがとうございます。
　消防団の関係については、確かに取り組みは市町の行政になるかもしれませんけども、こうした条例の中で消防団の位置づけをして消防団に機能を持たせることに対しては、今置かれている現状をよく県としてもやっぱり認識し、その制度そのものも見直していかなければ、各市町が単独で各地域の町内会、地元の区長にお願いし、また消防団独自で団員確保していけよといってもなかなかそれが生かされない、どうにもならない実態になってきてるわけなんで、もう仕組みそのものを県としても全国に先駆けて消防団のあり方を大きく変えていかなければいけないんじゃないのかなと思います。
　いろんな機能別消防団だとか、あるいは女性消防団だとか、人数を確保する取り組みはされてはいるけども、やはり有事にしっかり戦力になる団員を確保し、そして多くの訓練をしてもらいながら、即戦力として生かされる消防団でなければ意味がないといったら何ですけども、この条例の中にも生かされていないと思うので、ぜひ言葉だけではなくて今の答弁だともうあり方論だけであって具体的に何をするのか全く聞こえてこないわけなんで、そこをよろしくお願いしたいと思います。
　あわせて、いろいろ議会発議の条例等々もつくってきていますけども、これもやっぱり既存の団員を安定的に長期団員でおられるためのサポートとしては大いに機能するけども、新規の団員確保ではなかなかこの条例だけでは機能しないところもあるんで、仕組みそのものをやっぱり大きく変えていかなければいけないと思いますので要望に抑えますけども、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

　富士山の火山広域避難計画は静岡県だけでなくて、山梨県、神奈川県等々とも連携しながら進めなければいけないと思いますし、あわせて観測に基づく予知とか富士山の動きの変化を観測する面でも静岡県単独ではなくて、国とか山梨県、神奈川県、他県との連携も必要だと思いますが、その点は現況どうなっているのか。
　日常のデータを静岡県としてどう観測管理していて他県あるいは国との連携がどうなっているのかお伺いします。

○筑紫危機情報課長
　観測情報に関する連携ですけれども、県内にあります施設につきましては気象庁等へ情報、データを伝達して、気象庁では火山予知連絡会等の資料に使っているところでございます。
　それ以外につきましては、山梨県、神奈川県についてもそれぞれ研究所がありまして、そちらについても先ほど申し上げました協議会の中で構成機関として入っておりますので、そういった情報についてもそれぞれの機関からいただいて情報の共有を行っているところです。

○髙田（泰）委員
　今の火山の情報は、常にリアルタイムで双方向での情報共有ができているのか。何か変化があったら、お互いに連絡しましょうという状況なのか教えてください。

○筑紫危機情報課長
　観測データにつきましては、リアルタイムで送っておりますけれども、実際異常が起きた場合には連絡が来ますが、今現在そういった動きがないものですから現実として何かあったので情報を共有するというところは今のところございません。

○髙田（泰）委員
　わかりました。次に移ります。
　委員会説明資料10ページの消防救急の広域化と消防救急無線のデジタル化ですが、この表の平成28年４月１日現在で９消防本部が広域化してスタートしました。他地区における今後の消防本部の広域化を進めていく予定は、この表の左側には指令として11指令となっていますが、現況の消防本部は先ほど言った９つの広域化が済んだ消防本部とそれ以外とで合わせて16本部となっています。これからの広域化では11指令の枠組みの中でやっていく予定なのか、今後の広域化についてどういう予定なのか伺います。

　それから、広域化された９つの消防本部、幾つかの市町が一体となった中での消防本部の広域化はされましたけれども、いろんな今までの体制とかなり変わった行政の取り組みの中で戸惑いもあったり課題もあったりと伺っていますが、現状における課題や問題点についてどのように把握されているのか。また今後どう改善していこうとされているのか伺います。

○花嶋消防保安課長
　現在、県内16消防本部、11指令という広域化が本年４月１日に進んでございます。それで、国で進めております広域化の期限は平成30年４月でございますものですから、県といたしましてはその広域化の期限を目指しまして、さらにそれぞれの消防本部や指令センターの共通化に努めてまいりたいと考えてございます。

　２番目の御質問の広域化された地域の課題についてお答えいたします。
　それぞれ地区ごとに課題が挙げられてございますが、一番大きい課題といたしましては今までそれぞれたくさんの市町が一体になったものですから、従前の給料や手当等につきまして本年４月１日に広域化した地域の調整がなかなか整っていませんで駿東伊豆地区では今のところはもともとの派遣先の給料や手当で当面の間は行ってございます。
　富士山南東消防本部につきましても１年間は今までの三島市、裾野市、長泉町の給料をもって１年間派遣ということで、１年間かけてほかの手当等についても合わせていくようにいろいろ事務レベルで検討、調整を図っていると伺ってございます。主な点については給料と身分の調整と承知しております。

○髙田（泰）委員
　ありがとうございます。
　広域化の枠組みの予定で、広域化された９つの消防本部以外に具体的にもう枠組みが計画されているところがあれば教えていただきたいと思います。

　それから、課題として確かに報酬、給与等の調整が一番難航していると伺っていますけども、特に駿東伊豆のように市町の数が大きいところが１つになるともともとあった格差を調整していくことは非常に難問だと思うんですけどね。県としてここをどう調整されようとしているのか。今後も新たな広域化を進めるには必ずこの問題がついてくると思うんだよね。
　新たに消防職員を採用するにしても枠組みをした消防本部に採用される形になるのか、もともと市町で採用された消防職員かによってもまた大きく変わるだろうし、その辺の制度もどうなのか教えていただきながら、そうすると従来の市町の報酬、給与等、いろいろと格差が出てくると思うのでいろいろ職員間の問題だとかいろんな課題が残ってくる。そこをどう今後調整しながら新たな枠組みについても必ず同じような課題が出てくると思うので、そこをうまく県が誘導してやらないと目指す広域化によるプラスメリットがなかなか出にくくなってくるんじゃないかと心配されますので、県はどうアドバイスして調整しようとしているのかお伺いいたします。

○花嶋消防保安課長
　広域化が進んでいない地域については、現在５つの地域がございます。
　１つが熱海地域で地理的な特性もございますし、あと一部救急業務について隣町の湯河原町にお願いしていることもあり課題がございます。
　富士市、富士宮市の岳南地域につきましては、こちらの消防救急無線のデジタル化にあわせまして、昨年９月に消防の共同指令センターを設立しまして、まずはその運用の中でいろいろ実際的で効果的な運用方法を進めていくと伺っております。
　それと、菊川町、掛川市、御前崎市の東遠地域、あと磐田市、袋井市、森町の中遠地域につきましては、こちらも消防救急のデジタル無線の整備にあわせまして平成24年４月から消防の共同運用を進めているところでございます。
　その共同運用に当たりまして、従来58人の指令員が31人となり、指令センターの共同化で現場の人員を大幅に削減しているところでございます。
　あと、浜松市と湖西市の西遠地域につきましては大規模災害時の市長の指揮権についてどのようにやるかが課題となってございます。
　それぞれ課題がございますけど、平成30年４月１日の広域化に向けて、それぞれまた県としてもできる支援をしてまいりたいと考えてございます。

　広域化された消防本部における給料等の格差の是正につきまして、広域化するそれぞれの地区には県の危機管理監を初め県の幹部が参与とかアドバイザーとして入ってございまして、給与の調整につきましても県の市町部局でいろいろ制度的な課題等につきまして、我々を通じまして照会し回答しそれが今の形となってございます。
　それぞれやはりどうしても消防本部だけではなくて、もともと市町の職員との給料等の不均衡とか消防本部全体での格差があるのもいろいろ消防職員の士気にかかわるところですから、すぐに合わせようと首長は思われているんですけど、なかなかそこの調整が難しいところで、何年を目途ということはないんですけど、広域化で実際に平成28年４月から一緒になった中で統一的な給与体系で一体となるようにそれぞれ首長の会議の中でいろいろ検討していただいているところでございます。

○髙田（泰）委員
　給与のところはもう少し突っ込んで聞きたいところですけども、やっぱり県もしっかり仲介する中でアドバイスしていただきながら、広域化そのものが大きなプラスメリットになるように今後予定されているところもあるわけですから、課題を改善していくようよろしくお願いしたいと思います。

　続いて、委員会説明資料11ページの浜岡原子力発電所の状況ですけども、原子力防災センターが富士山静岡空港の横にできました。オフサイトセンターと環境放射線監視センターが一体となり、２つのセンターの機能が一体となったということですが、今までのオフサイトセンターと環境放射線監視センターの機能を単に場所をかえてあの富士山静岡空港の横に設置しただけなのか。機能としてこれまでと違いがあるのか。具体的な運用としてどういう時期にどういう体制でスタートするのか伺います。

　続いて、環境放射線監視センターの観測状況、観測情報はリアルタイムで県内各地から入って、あるいは他県からも情報が入るのかもしれませんけども、そうした情報の扱いはどうなのか。総務委員長は役職でこの環境放射線の検討会に出られますけども、あの委員会の中でも定期的な観測データの報告はされますけども、日常の観測情報の提供は今後どういう取り扱い、あり方になっていくのか伺います。

　それから、この原子力防災センターの運用経費は今までとどう違ってくるのか。費用、コスト面について伺います。以上。

○植田原子力安全対策課長
　それでは、原子力防災センターにおける運用の関係のうち、１つ目は機能が強化されたか否か、２つ目は環境放射線監視センター業務の観測情報の扱いが平常時はどうなっているか、最後にこのセンターの運用経費の３点についてお答えしたいと思います。
　まず初めに、原子力防災センターとして環境放射線監視センターとオフサイトセンターが一体となったことでございますが、これはもちろん場所が１つになったことによる利便性の向上がまず挙げられると思います。なぜならば、原子力災害時に原子力防災センターに参集します職員、特に主要な環境放射線の状況の動向を見て判断ができる職員は、県の環境放射線監視センターにしかおりませんので、その職員が直ちにオフサイトセンターで活動できる状況が整ったことは非常な利点であります。
　また、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力災害に対します基本的な戦略が変わりまして、それまでは予測中心、この時点で放射線が放出されるであろうからこういった方向に避難しなさいという考え方でありましたものがＯＩＬに基づきまして実際に漏れた後の放射線量の測定に伴って対応をとる形に強化されましたことから、より環境放射線監視センターにおります職員とオフサイトセンターとの関係性が密接に求められるようになり効果が見込まれると考えております。

　２つ目の平常時に環境放射線監視センターで扱っております空間線量――私たちがこうやっている間も放射線を浴びているわけなんですが――の測定点につきましては常時観測するとともに、県のホームページで常時公開しております。
　また、原子力防災に備えまして、今回配付いたしましたお手元の資料――原子力防災のしおりの４ページに小さく隅にコラムで紹介させていただいておりますが、静岡県原子力防災ポータルへスマートフォン等でアクセスしていただきますとその画面が専用ページで見られますので、ぜひ日ごろから御利用いただいて、御関心を持っていただければということで、一般県民の方にも報道機関等を通じて宣伝させていただいているところでございます。

　最後に、運用の経費でございます。
　予算上ですが、今オフサイトセンターに関しましては平成28年度予算で原子力防災対策事業費のうち約1500万円、それから環境放射線監視センターにつきましては原子力防災拠点事業費で約1600万円、都合約3000万円を予定しております。これが今までより多くなるか少なくなるかというところでございます。
　単純な比較が難しいのですが、基本的に清掃とか、エレベーターや自動ドアの管理、あるいは警備は同じ単価で継続しております。しかしながら、今回通信機能がオフサイトセンターで強化されたために、若干固定的な契約経費の増加等が見込まれます。
　あとは、もう１点心配しておりますのは放射線防護の観点から窓がない構造になりましたので、今後、業務が発生した中で若干空調等の電気代が心配されます。

○髙田（泰）委員
　ありがとうございました。わかりやすく説明いただいてありがとうございます。
　やはりここでの日常観測、そして有事の対応が非常に重要かと思いますので、日常観測及び空間放射線測定について１つ確認しますけども、多くが県内に設置されている観測点、東日本大震災以降も相当増設されて、テレメーターというか自動無線でデータ送信されるところが多くなっていると思いますが、測定点に出向いて人の手でデータ収集する業務もまだ残っているのかどうか確認させてください。

○植田原子力安全対策課長
　空間放射線量の測定で手作業が残っているかについてお答えいたします。
　現在残っております。これは先ほど申し上げました県内の観測点はほぼ自動化されておりまして、防災用で急遽の備えに対応できる形になっておりますが、これとは別に環境省から委託されまして、各県庁所在地で福島第一原子力発電所の事故発生以降、地表から１メートルという特殊な条件で測定を行うこととされておりますので、その業務につきましては手作業で実施しているところでございます。
　なお、浜岡原子力発電所周辺のいわゆる環境試料、土、水、あとは農作物につきましては、御理解いただけると思いますが、当然手作業を介さなくては収集できませんので、そういった作業は続けております。

　なお、先ほどの答弁の中で答弁漏れがございまして、原子力防災センターに入っておりますオフサイトセンターにつきましては国の告示が７月１日にありまして、正式に運用を開始したところです。また運用に従事します国の職員、浜岡原子力規制事務所の職員も同日から業務を開始しております。また環境放射線監視センターにつきましては４月１日から管理の職員が常駐しておりますが、一部測定機能につきましては御前崎市にある旧センターでの測定が残っているものですから、順次移転を進めまして12月には完全に業務を開始できる体制にしたいと思っております。

○髙田（泰）委員
　ありがとうございます。
　続いて、浜岡原子力発電所の安全対策ですけども、県として検証を行っていくよということなんだけども、中部電力が今進めている安全対策が国あるいは県の基準に対して機能しているかいないかの判断は検査する側の技術力も相当必要と思うんですけども、その技術面の確保がしっかり職員も含めてできているのかどうかお伺いしたいと思います。

○植田原子力安全対策課長
　県が行っております安全対策に関し、技術力が確保できているかについてお答えいたします。
　浜岡原子力発電所内で行われております各種の対策工事につきましては中部電力側の意向もありまして、県にその進捗状況が報告され、また県側が御前崎市とともに検査を実施している状況でございます。既に五十数回の検査、確認等を行っておりまして、その中で例えば防護壁でございますとか防潮堤のような土木技術が必要なものにつきましては交通基盤部から関係技術、技量を持ちました職員を派遣し対応しております。また実際の機能確認につきましては例えば防水ドアであれば、現実に扉が動くかどうか、開閉に何分、何秒の時間がかかるかは事務吏員でも災害時を想定して対応することができますので、それなりに現場で研さんを積みながら、また防災原子力学術会議の委員に個別に御相談しながら、どういった目で見たらいいかということで技量を確保しているところであります。

○髙田（泰）委員
　浜岡原子力発電所の安全対策に絡めて、浜岡原子力発電所自身をどう考えるのかということで、安全対策は徹底したよ、国も安全審査の中でオーケーだよというときが来たときに県として再稼働をどう判断されるのかについて伺いたいと思います。
　エネルギーの問題は、経済の安定成長も含めて、この間の本会議で私が質問したように自立分散型のエネルギー体系を求めるのはいいけれども、なかなかそう簡単にはいかないわけだから、原子力発電もしばらくの間は安全な発電所は稼働も必要だと思うんですね。そういう中で県の考え方をお伺いして質問を終了します。

○植田原子力安全対策課長
　現時点で、知事は本会議ないしは記者会見等で再稼働云々ができる状況にはないとおっしゃっておりますので、私の答弁もその範疇に限られますが、一般論といたしましては国のエネルギー基本計画の中に原子力発電所の再稼働を進める際に国は前面に立ち、立地自治体等関係者の理解と協力を得るよう取り組むと書かれております。当然ですが、この立地自治体等の範囲はどこであるかという議論が、国からこういった協議がされる際に課題になると思います。またその理解と協力を得た事実を確認することが、議会の同意あるいは首長の意向表明なのか、さらには住民投票なのかといった方法論もかなり議論が必要になろうかと思います。それらがされた上で、国のエネルギー基本計画に書いてあります、立地自治体等関係者の理解と協力が得られたという条件が満たされると思いますので、具体的な方法の提示は今できませんが、そういった議論がかなり長期間にわたってなされるのではないかと推察しております。

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