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委員会会議録

質問文書

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平成25年2月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:吉川 雄二 議員
質疑・質問日:03/11/2013
会派名:自民改革会議


○吉川委員
 それでは、早期退職の問題について、お伺いをしたいと思います。
 金曜日にこの前にいらっしゃる各委員の方々が質問をしました。そして当局の皆さんが答弁をしたわけでございます。それを聞いていて、私の所感、そしてその所感を交えての所見で質問をしたいと思います。よく聞いていてください。
 早期退職者の問題と再任用の問題は私は次元の違う問題だと思うんです。本質を我々は常に見誤ってはだめなんですね。よく考えてみてください。何ゆえ早期退職するんですか。3月31日まで勤めると100数十万円減ってしまうわけですね。これはもうお金なんですね、この理由は。確かに自己都合としておりますよ。自己都合とはしているんですけど、230何人の人にみんな聞いてみてくださいよ。お金の問題ですよ。中には窓際に追いやられて、平教員で終わる方が体制に対する意趣返しということでおやめになる方もいるでしょうけれども、こういう人たちは大体再任用に応じませんよね。ですからお金の問題です。そのお金の問題を捉えて、なぜやる気の問題だとするんですか。やる気とか能力の問題と別次元じゃないですか。お金の問題ですよ。やる気とか能力の問題じゃないでしょう。よく考えてみてくださいよ。これだけ頭のいい静岡県議会議員の人たちが何でそんな簡単なことがわからないんですかね。学校人事課長だってそうですよ。簡単に言えばいいんですよ。しどろもどろ答えないで。お金の問題でしょうと。やる気の問題だとか、能力の問題だとか、教育に対する情熱の問題じゃないでしょう。3月19日でやめた人たちが、何でやる気がないと言うんですか。3月19日でやめるからやる気がないって言うんですか。教育に対する情熱がないって言うんですか。そうじゃないでしょう。お金の理由でやめるんだから。やる気とか情熱の問題とは全然関係ないことでしょう。よく考えてみてくださいよ。なにもかも一緒にするような議論をしてはならないと私は思いますね。
 そして、じゃあ例えば50歩譲って、皆さん、50歩譲ってですよ、3月19日でやめる人がやる気がないとしたならば、やる気の問題だとしたならば、そのやる気を一体どこで推しはかるんですか、皆さんは。そのやめる教員、再任用する教員、そのやる気をどこで誰が推しはかるんですか、そんなことを。私は、戦後教育の最大の過ちは、いわゆる無意識な領域を計量しようとしたことなんですよ、皆さんが。ここで教員の方、結構いると思いますから、よくおわかりになると思うんですが、無意識な領域は計量できないんですよ。推しはかることはできないんですよ。例えば今言ったやる気なんか誰が推しはかれるんですか。教育に対する情熱、その先生が教育に対する情熱があるかないかなんていうことを、誰が一体わかるんですか。
 皆さん、ちょっと小学校時代を思い出してくださいよ。通知表ってあったでしょう。算数とか国語とか理科、社会なんかが5段階で評価されていましたね。これは、ペーパーテストによる学力の評価です。誰が見ても学力テストの結果で大体5と思われる子供は5ですよ。もう1つあったのを覚えていませんか。行動のあらわれっていうの。私は覚えていますよ。やる気だとか責任感だとか、あとは基本的生活習慣とか、あったでしょう。私は私を教えている担任の先生に何でこの人に私のやる気がはかれるかって、小学校時代から思っていましたよ。何で俺に責任感があるかないかなんて、この先生にわかるんだって。俺は、先生が望むんだったらば、本当にやる気があるふりをしてやるって。
 皆さん、そういう思いやりだとか、やる気だとか、情熱なんていうものは、無意識な領域なんですよ。この無意識な領域を意識的に教えようとしたり、もしくは計量したりすると、そこに先生と生徒の間に虚偽が生じる、虚偽が。わかりますか。うそでもやる気を見せてやろうと。そんなのは真の教育じゃないですよ。
 そしてもう1つ、知事はこう言っていましたよ。教員のモラルの欠如って言ったでしょう。230何人やめる方のモラルの欠如。モラルって何だと思います。道徳ですよね。教育長、道徳の根本って何だと思います。皆さん、わかりますか、道徳の根本って何か。それは自己犠牲なんですよ。道徳の根本は自己犠牲なんです。ですから、例えば今回の問題で、先生がより道徳的であれとして、その退職する先生が3月31日まで勤めたとしましょう。そうすると、その先生は100数十万円退職金が減るでしょう。減って10日間余分に苦痛を味わわなきゃなりませんよね、働くから。そういう自己犠牲がそこにあるじゃないですか。いわゆる道徳っていうのは根本は自己犠牲ですから。いや、3月31日でやめる人が自己犠牲をよしとして、3月31日まで勤める、それはそれでいいでしょう。しかしながら、私は自己犠牲なんてまっぴらだと言って、3月19日でやめる人に誰が自己犠牲を強いることができますか。そんな自己犠牲を強いる権利が誰にあるんですか。そう思いませんか。だから私は、モラルの欠如と知事もおかしなことを言っているなと思いましたよ。誰でもわかることですよ、こんなことは。

○遠藤(榮)委員長
 2番委員、先に質問をしてください。

○吉川委員
 わかりました。
 それで、今回の問題は3月20日とした制度の問題なんですよ。突き詰めていくと。わかります。ですから、我々はこの制度の問題をむしろ議論しなきゃならないんですよ。そんな再任用の問題じゃなくて。制度の問題をしっかりと捉えて議論していかなきゃならない。
 そこで、質問させていただきますが、この条例が通ることによって、結果として200何十人の方が退職することになりました。この結果を予想できましたか、まず第1に。予想できたかということ。そして一番の問題は、この結果をよしとしているかどうかということですよ、教育委員会が。まず、ここをお伺いしたいと思います。

 もう1点、今度は教育長にお伺いしたいと思います。教育長、再任用について再考したいと教育長は言いましたよね。ならば再任用を取り消すことができるんですか。もし取り消すことができるとしたらその根拠は何ですか。
 そしてもう1つ。再任用を取り消されたその教師たちが訴えを起こしたら、これに対抗できますか。だって一定の手続を経れば再任用できるわけでしょう。そういう取り決めがあるわけでしょう。ですからもう1度言いますよ。再任用を取り消すことができるか。できるとしたならばその根拠は何ですか。さらに、取り消された方が訴えを起こしたらそれに対抗できますか。とりあえずそこを質問。

○杉山教育総務課事務統括監
 初めに、この条例改正が通った場合に今回の混乱等につきまして予想していたかということにつきましてお答えします。
 退職手当条例上、定年に達した者につきましては、定年退職日3月31日よりも以前にやめた場合についても、定年と同じ退職手当が払われるという制度になっております。したがいまして、当然この結果は予想していました。人数については予想はしていませんでしたけれども、こういう人が出るということは、制度上あり得るということは承知していました。

 これをよしとするかという御質問ですが、制度の中での運用でございますので、該当する教職員588名おりますけれども、そのうちきょうの数字ですと269名がいたということについては、個人の選択だということでやむを得ないものだと考えております。以上です。

○安倍教育長
 私が再任用制度についてもう1度検討しなければならないと申し上げたのは、今後のことであります。今回のことにつきましては、これまでも事務局から説明がございましたように、既に昨年の秋から、再任用の要綱に基づいて募集をし、試験をし、合格を出しているという中でございますので、今回の平成24年度末については、私個人は再考するという気持ちはございません。したがいまして、取り消すことができる、あるいは根拠、訴えへの対応ということについても、今年度に限って言えば、そういう状況は私の中では現在のところ想定をしていないということであります。
 3月15日の教育委員会定例会でこれが議案として上程されますので、そこでもう1度、教育委員の皆様と議論をして、最終的な教育委員会としての決定を経るわけで、私一人の考えでこれが決定できるものではございません。ただ、今申し上げたような意見はその場で述べるつもりであります。以上であります。

○吉川委員
 教育長、来年度については再考するというお話なんでしょう。来年度についても再考しないでいただきたいですね。ですから私は、何回も申し上げているじゃないですか。3月19日で退職する理由はお金の問題なんですから。やる気とか情熱の問題じゃないんですよ。またこうも言ったじゃないですか。やる気とか情熱なんて、皆さん推しはかれると思っていたら、それこそ思い上がりですよ、皆さんの。ですから、そんなこと再考する必要ないですよ。今までの規則どおりやればいいんですよ。ぶれちゃだめですよ、ぶれちゃ。教育委員会の一番悪いところは、何か一つ事が起きると、批判、批評にさらされると、どんどん右や左へぶれる。しっかりと、教育の本質とは何かということを常に問い続けて、それを見続けて問い続けて、それをきちっと自分でつかまえていれば、ぶれる必要なんて何もないですよ。私、今言ったじゃないですか。何回も言いますよ。お金の問題なんですよ。やる気とか情熱の問題じゃないでしょう。そのことをしっかりと私は、言っておきたいと思います。
 そしてもう1つ。少なくともこの条例によって、いいですか、皆さん、大事なことですよ。この条例によってもたらされるこの結果、200数十人やめるという結果は、私はよしとしません。よって、私はこの条例には反対します。
 そしてもっとおかしいことがあるんですよ。この条例は今回の2月議会で議決を経て決まるわけでしょう。そうでしょう。まずは議決も経ないうちに260人余の先生たちはこの条例は通ると思ったんでしょうかね。私は議員がなめられていると思いますよ、これは。もう既に通ると思って260人余の方々はやめたんですかね。これからだってまだ議決を経るわけでしょう。私は良識ある議員がいるんだということを示す意味でも、今回の条例には反対したいと思います。
 そしてある意味での自己犠牲を強いるわけですよ。200数十人の先生たちに、ある意味での、今度は別の意味での自己犠牲を強いる。こんなことは我々にはできません。少なくとも。
 
ちょっと1つ、質問を忘れてしまいましたもので、次の質問をしたいと思います。体罰の問題についてしたいと思います。
 私は常々申し上げてきたのですけれど、いわゆる殴る教育が悪いからといって、いいですか、殴る教育が悪いからといって、殴らない教育がいいとは限らないんですよ。わかります。いいですか。殴ることは悪いことだとしても、ある先生が怒りの余り、我を忘れて生徒を殴ったとしましょう。皆さん、いいですか。殴った行為は悪いですよ、確かに。ですけど、その先生のその行為は本物ですよ。ですから、その先生と生徒の間は本物の関係ですよ、そこは。
 今度は逆のことを言いますよ。殴ることは悪いことだとして、自分と他人、自他を意識する余り、にこやかにおためごかしで生徒を説得したとしましょう。それは悪いことだよ。例えばやる気とはこうだよと生徒を説得したとしましょう。生徒はとっくに、その先生の虚偽、うそを、偽善を見抜いていますよ。皆さん、子供たちのほうがはるかに感受性が強いんですよ。長じて、大人になるに従って我々は観念のとりこになっていきますから、なかなかその感受性というものを感じなくなってきているんですよ。子供のほうがはるかに感受性が強い。要するに、とっくにこの先生、うそを言っているなということを見抜いていますよ、虚偽を。まさに偽善ですよ。ですから、私は少なくとも、にせものの善よりも本物の悪のほうがはるかに教育的だと思います。どうですか、皆さん。
 殴った先生、殴られた生徒の間はまさに本物の関係ですよ。ということは先ほど私、言ったでしょう。無意識な領域は推しはかることはできないんだと。無意識な領域は推しはかることもできないし、また教えることもできないんですよ。じゃあ、皆さん、子供にやる気とか責任感とか、どうして教えるんですか。教えてみせてくださいよ、私に。やる気とはこうだって、誰が教えられる。そんな力のある先生いますか。そんな無意識な領域に手を突っ込んじゃだめですよ。私は少なくともそう思いますよ。
 アランが教育論の中で一番重要視しているのは、実は訓練なんですね。訓練というのは、生徒が嫌がることを強制することなんですよ。生徒にこびないことなんですよ。だから、一番いい先生というのは、先生の情熱なんて言ったでしょう、前の人たちは。一番いい先生というのは、冷淡で職業的な先生なんですよ。教育好きが、この生徒をこういうふうに変えてやろうなんていう先生は、いい先生じゃないんですよ。またそんなことはできないんですよ。大体子供を変えるなんていうことができると思いますか、皆さん。大人にさえできないことを、何で先生にできます。

○遠藤(榮)委員長
 2番……

○吉川委員
 いやいや、聞いてください。聞いてください。いずれにせよ、質問に入っていきますから。
 ですから皆さん、教育において可能なことは、知識と技術の伝達だけですよ。そして訓練だけですよ。これ以外に教育はできないんですよ。そして教育は地域にとどまるべきなんです、本来は。徳育なんてできないんですよ、教育に。そんなことを教育に求めちゃだめですよ。親もそうですよ。たかだか払う税金とか月謝で自分の子供をこういうふうにしてほしいなんて言う親がおかしいんですよ、私に言わせれば。もう教育というのは知識とか技術。教育が可能なことはそれだけなんですよ。
 そこで質問なんですけれど、富国有徳の人づくりって言っているでしょう、教育長。意味ある人づくりって言うでしょう。有徳の人ってどういう人を指しているんですか。意味ある人ってどういう人を言うの。そんな人間の理想像をどこから探してきたんですか。それが人間の理想像ですか。
 そしてまた、それがどんな教師にできます。可能なんですか。皆さん先生だからわかるでしょう。教育における普遍的な原則というのは、教師が本来所有しているものしか、教師が本来身についているものしか生徒には与えられないということですよ。わかります。じゃあ、本当に有徳な先生がいたならば、それはいいかもしれません。しかしながら、先ほど言ったように無意識な領域は意識的に伝えることはできないんですよ。もし伝えることができるとするならば、知育とか体育をやる際のいわゆる振る舞い方ですよ。知識に対する構え方ですよ。これは子供たちに伝わるでしょう。だから、無意識な領域は無意識な中でしか伝授できないんですよ、生徒に。わかりますか。
 そこで教育長、有徳な人というのはどういう人、意味ある人というのはどういう人なんですか。そんな理想を誰が探してきたんですか。どういう教師に可能なんですか。

○安倍教育長
 御質問の有徳の人、意味ある人の前に、教育は知識、技術、訓練、それの伝達に限定されると。ただ私たちが教員として今までやってきた中では、例えばものの善悪の判断も、子供たちが善悪の基準を間違えていたときに、我々は教え諭すという中で、子供の責任感も、またそこでの善悪の判断力というのも教えてきたのかなと。伝えてきたのかなと。それはおごりだと言われるかもしれませんけれども、そういう場面が私はたくさんあったかなと思っております。
 実際、評価は知識、技能だけではなくて、これはいろいろ議論ありましたけれども、関心、態度という、まさにそういうものも評価をして学習意欲を評価しなさいと言っております。これは一人一人の子供たちが必ずしもできなくても、その教科にどうやって臨んでいるのかという姿勢を本質を見抜く中で、教員は評価をする必要があるのかなと、また評価をしなければならないのかなと私は思っております。非常にそれは難しいことだと思いますけれども。
 御質問の有徳の人、意味ある人でございます。有徳の人というのは、これもよく言われますように、3本柱で、1人の人間としては自立している人、この自立というのは個として自立しているということであり、2つ目の人とのかかわりを大切にする人というのは、私は社会性というふうに思っています。つまり、人間というのは、個としての独立とそれから周りの人間と仲よくやっていく、手に手をとってやっていく。もちろんそこにはいろいろなあつれきもあるかもしれませんけど、そういう社会性の部分が有徳の人の2番目のかかわり合いを大切にするということです。そして最後は、先ほどの道徳の自己犠牲とも相つながるかもしれませんけれども、人のために汗を流し、社会のために貢献していくという、この大きな3本柱が有徳の人かと思っております。
 意味ある人につきましては、私はちょっと十分熟知してなくて申しわけありませんけれども、大分前になりますので、3本柱がございますが何かができる人、精神的に自立している人、思いやりがある人と、ある意味では有徳の人とつながる部分があるのかなと思っております。
 またこの教育論については、機会を改めて議論させていただけるとありがたいなと思います。以上であります。

○吉川委員
 いずれにせよ、私は今教育長が言ったいろいろな理想をどの教員ができるかということを言っているんですよ。どんな教員にそのことを教えることができるか、そんな無意識な領域なんていうのは意識的に教えられないんだって何回も言っている。だから、そこのところをよくしっかりとして、そして教師の最低条件というのは、冷淡で職業的であることですよ。一番いい先生は1足す1を2と教える先生なんですよ。いいですか、皆さん。たかだか払う税金で、自分の子供をこうしてほしいなんて言う親がおかしいんですよ、私に言わせれば。たかだか払う税金、月謝で。
 何回も言うとおり、いずれにせよ、教育長がおっしゃることはわかりますけれど、私は不可能だと思いますよ。
 ですから、一番大事なことを最後に1点だけ言います。教育の力で社会を変革するとか、人間を変えるだなんていう、そんな妄想から皆さんはそろそろ脱却しなきゃだめですよ。教育の力で社会を変えてやろうだとか、人間をこういうふうにつくり変えてやろうなんてことができるという妄想から皆さんは脱却しなければ、いつまでたっても十年一日、このままいきますよ、日本の教育は。そろそろそういうところから脱却していかなきゃ。教育の力でそんなことできるわけがないんですから。教育に多くを求めないことなんですよ。私はそう思います。以上。

○遠藤(榮)委員長
 要望でいいですね。

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