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委員会会議録

質問文書

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平成19年12月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:遠藤 榮 議員
質疑・質問日:12/14/2007
会派名:自由民主党県議団


○遠藤委員
 おはようございます。後に森先生も控えていますので、簡単に御質問をさせていただきたいと思います。
 けさ、私は新幹線に乗って暖かい中でいろいろ考えてきたのですが、東海道新幹線にはたしか17の駅があったと思うんですが、そのうちの6つは静岡県なんです。そして時刻表を見てみたんですよ。山陽新幹線からずっと見ても6つある県ていうのはなくて、広島県もたしか5つだと思ったんですが、そういう中で考えてみたときに、静岡県というのは非常に長いなということと、それから広いなということを感じました。そうやって見ますと、いろんな歴史の中でも考えられることはありますが、私たちの静岡県っていうのはそういう面では非常に恵まれた県かなというような感じがしました。
 私たちのふるさとには霊峰富士があります。北向きゃ富士山というのは、中部あたりでは少し東の方になるんですが、我々の地域では北向きゃ富士山ということで、まさに富士山がいつもある。南アルプスもある、そして天竜川、大井川、安倍川、富士川、そして狩野川と、非常に水系にも恵まれている。それから伊豆半島をずっと来ますと国立公園に属するようなすばらしい風景を持った、いわば財産があります。そして、千本の松原があって三保の松原があって、御前崎があって遠州灘がある。そしてそこには浜名湖というすばらしい資源があるわけなんです。
 こういう中で、私たちの静岡県というのは非常に温暖でもある。夏は、最近天竜の方で日本で一番気温が高いなんて日もあったわけでありますが、あそこは特殊なんでと言いますと怒られるかもしれませんが、それ以外には、夏はほどほどだし冬はあったかい、そして何よりも日照時間の非常に長い県だと言われているわけであります。
 そういう中で私たちの先輩たちは、この郷土を守り育てるために一生懸命にやってきたわけであります。そして、本館の玄関から入って上がってきて、息を切らしながらひょいっと見ますと、議長室の真ん前に――本会議場の裏側ですが――あそこに宝船のモザイク画があって、意外と気がつかないんですが、あれは昭和12年にこの建物を建てた時にアルマイトを発明した宮田博士という人がつくったとかなんとか書いてあります。それで、その絵の中で、その船に乗っている物が静岡県の特産ということでいろいろな物が乗ってます。魚がいたり米俵があったり何かしてるんですが、そういうことを考えたときに、やはり私たちの静岡県というのは農林水産の県だったなあということを感じました。
 そして、いろいろな形の中でこの県が東海道ベルト地帯という中で非常に産業が栄えてきた。そして工業出荷高を見ましても、愛知県、神奈川県、次に静岡県ということで18兆円弱ですか、愛知県は静岡県の倍以上あって43兆円ということで非常に多いんですが、そして神奈川県が静岡県より少し多い。この3県で本当に全国の5分の1ぐらいの生産量を発揮している。そういう面では工業の県ということでもあるわけであります。
 そういう恵まれた県と言われながら、それじゃあ県民がみんな満足しているかというと、私はそうではないと思います。そういう中において、先輩たちが残したすばらしき、よき伝統を守って、新しき、よき伝統をつくっていくのは私たちの時代の人間のやることであろうかと思います。
 そういう中で、いろんなことを考えたわけでありますが、私は今回、せっかくこういう時間をいただいたものですから、森林・林業・林産業活性化促進議員連盟という中に所属している議員として、林業を中心に質問をいたしたいと思います。
 その前に私は、この産業部のあり方というか、私も県政に長い間お世話になってるわけでありますが、そういう中で恐らくこれだけ多くの仕事を抱えた部というのは今まで経験をしたことがないような感じがいたすわけであります。農業、工業、観光それから商業、すべてを網羅しているところであります。まさに産業部がよくなれば静岡県がよくなる、県政がよくなるということでありますが、そういう中で部長は、この大きなこの部を抱えていくに当たって何か所感がありましたらお答えをいただきたい。まず、その1点をお答えいただきたいと思います。

○杉山産業部長
 2番委員から、これまでの本県の産業の発展の様子、それから本県が有しておりますすばらしいさまざまな資源について、るる御披瀝いただいたわけですけれども、ことしの4月に県庁では大規模な組織改正をいたしました。約10カ月たったわけですけども、私としては、産業部になったということの意味を十分念頭に置きながら仕事を進めてきたつもりでおりますし、職員にもそういう観点でいろいろな指示もしてまいりました。
 具体的に申し上げますと、やはり本県の発展を図るためには、福祉、その他教育を支える、すべからくは産業の発展、経済の発展なくしては本県の県民生活の向上もあり得ないということで我々仕事をしてるわけです。その中で今回の組織改正によって、従来の一次産業系の部と二次産業、三次産業系の部が一緒になっているわけですけれども、そのときに基本的なスタンスとしては、やはりそれぞれ、林業であれ漁業であれ農業であれ、工業であれ商業であれ観光であれ、将来に明るい展望を持ってそれぞれの産業が継続できる、そのためには、じゃあ我々としてどうすべきかという、そういう観点で仕事を進めてきております。
 なかなか我々の思いが現実の数字としてあらわれてきていない部分が、実はないわけではございません。きのうの御議論の中でも農業産出額の話で17年に比べて18年が減ってると、そういう中で本当に目標が達成できるのかと、こういう御指摘もございました。ただ、我々は高い目標を掲げて、それに向かって職員一丸となって取り組んでいくということで今やっております。
 あわせまして、産業を支える基盤整備につきましては産業部じゃなく建設部で所管しておりますけども、これは定期的に部長レベルでの会合もございますし、あるいはそれぞれの担当レベルでの打ち合わせも入念にやって、そごのないようにしております。
 それから、かてて加えて、その産業を支える人の問題、いわゆる担い手につきましても産業部で所管をしておりまして、技術専門校でありますとか農林大学校でありますとか漁業高等学園でありますとか、こういったところの募集等に当たりましても部全体で一体となって取り組んでいるということで、新しい組織ではありますけども、関係団体の御意見あるいは県議会のいろんな御指摘もいただきながら、産業部になったその実がいち早く、早い時期に達成できるように職員――本庁・出先合わせまして一丸となって取り組んでまいりたいと思いますので、そういった観点でまたお気づきの点があればぜひ御示唆いただければありがたいと思います。以上です。

○遠藤委員
 ぜひ頑張っていただきたいと思いますし、この所管の委員会の中でも、我々も幅広くてどれがどうだかわからない部分があったわけでありますが、我々も一生懸命頑張りますので、ぜひ、部長を初め職員の皆様方には頑張っていただきたい、こんなふうに考えているところであります。

 今度は観点を絞ったような形で質問させていただきますが、部長から自給率という話があって、たしか静岡県の食料自給率というのは18%ぐらいしかなかったと思うんですが、米で40%ぐらいだということでありますが、私はその自給率の換算というのはおかしいと思うんですよね。米を中心とした形の中で、私たち静岡県の場合は2443億円の農産物の生産量があるんですよね。そういうことを考えてみますと、これは国のことでありますので余りとやかく言うことではありませんが、この農産物の生産量というんですか、これは全国に比べてどのくらいの位置にいるか、まずそれを教えていただきたいと思います。

 それから、バイオエタノールの関係やら何やらいろいろあったんですが、やはり基本的には私は、人間が食べる物は食べる物として扱うべきだということであります。その中で、これは私の出身校でありますが、ヒマワリの種から油をとったわけでありますが、その茎で紙をすいたという例もありますし、こういうことを考えてみますと、ちっちゃなところでそういうものが、やはりヒマワリの枝木っていうのはもう捨てられちゃう物ですが、これを紙にしたという例もあります。こういう小さいものを集めていって、そして大きな仕事をしていくことが必要ではなかろうかと思います。エタノールを余り進めていくと軽油引取税の問題にも絡んでくると思いますが、こういう問題につきましても、やはりそういうものがかからないような形で進めるべきだと思います。
 それから、きょうはこれを聞きたくて来たんですが、林業の関係も含めてでありますが、しずおか優良木材の家総合支援事業という形で、17、18、19年と、この3年間でやられてきたわけであります。この実績についてお答えをいただきたいと思います。これには今後のことがありますが、ただ、今は予算折衝の最中でありますので来年のことを聞いても答えられるかどうかわかりませんが、できるならば来年度はどうするかということのさわりぐらい、もしお答えできたらお答えをいただきたいと思います。

 それから、9番委員がきのういろんな話をしていたわけでありますが、間伐材の問題。間伐材の問題につきましては、やはり私は、木は木としての本来の姿でやるべきであろうと思います。私も製紙業の出身でございますので、昔は木から紙をつくるというのが本当で――変なふうに受けとらないでくださいね――今は古紙とかいろんな形の中でやられてるってことでありまして、原木から紙をつくるってことはなかなかできないような状態になっているわけでありますが、やはり原木からつくった紙というのは、コストは高くなるけれども良質な紙ができるわけであります。
 そういう中におきまして、間伐材をいろんな形で使っていくということも必要かもしれませんが、今、森林を守っていくためには間伐をいかによくしていくかということも一つの大きな問題になっているようでありますので、たしか昨年、一昨年、森林・林業・林産業活性化促進議員連盟で富士山ろくをぐるっと視察させていただいた時に、列状間伐をしたところを見ました。非常にそういう面ではもったいないなというような気持ちもあるわけでありますが、長い間を考えていけばこの方が採算ベースに合うんだという話も聞かされました。列状間伐のことについてお教えをいただきたいと思います。

 それから、きのう8番委員がお話しされました富士流域木材流通システム、これは私のうちのすぐ近くなもんですから、いろいろな内容も知っています。ぜひこれは成功させていきたい。そういうことによって富士山ろくの杉、ヒノキが世の中へもっといい形で出していける、そして、いい物を安く出せるというようなシステムになるわけでありますが、若干心配事もあるわけでありますが、この計画についてもう一度お答えをいただきたいと思います。

 もう1点、これにあわせて、木材をいろんな形で加工し流通させていくという中で、たしかことしの初めかもしれませんが、新生産システムの導入という形で全国で10カ所ぐらい指定されたようでありますが、残念ながら私たち静岡県は外れてしまったという話も聞いております。この問題につきまして、今後の取り組みについて御説明いただきたいと思います。以上であります。

○杉山産業部長
 6点御質問いただきましたけど、私からはしずおか優良木材の家総合支援制度についてお答えを申し上げます。実績等につきましては、また担当室長の方から御答弁を申し上げますけども、来年度以降についての考え方だけ私の方から御答弁申し上げます。
 17年度から3年間ということで始まった支援制度でございます。来年度の予算要求に向けて、今、中身について検討をしている段階でございますが、応募状況等を見ましても非常に多数の応募がございます。毎年、枠は拡大してきておりますが、その中でもなかなか全部に対応できないという状況でございます。あわせまして国産材、とりわけ県産材の利用を促進するという観点で、これにつきましては、産業部としてはぜひ多くの希望にこたえられるような形で来年度以降取り組めるように、今、我々、中身の詰めを急いでいるところでございます。その他につきましては、それぞれの担当からお答え申し上げたいと思います。

○堀川農林業局長
 農業産出額の全国順位でございますけども、これまでこの5年間ぐらい、全国で12位ぐらいでございました。ほとんど12位で推移していました。18年度は1つ下がりまして13位になっています。

○堀林業振興室長
 まず、しずおか優良木材の家総合支援事業の3年間の実績についてお答えいたします。
 平成17年度は100棟の事業枠に対しまして169棟、平成18年度は130棟の事業枠に対しまして245棟の応募があるなど、順調な事業効果が見られております。平成19年度は事業枠を拡大し160棟としたところ、11月の時点でございますが1.7倍を超える応募をいただくというふうな状況で推移しておりまして、しずおか優良木材を供給する認定工場は、平成16年度の12工場から現在21工場に増加するなど、大きな成果を上げているというふうに認識をしております。

 続きまして、間伐の問題の中の列状間伐をどのように考えているかということでございますが、間伐が進まないという一番の問題は、間伐をした材を搬出するために経費――コストがかかるということで、間伐材を林の方から外へ出すということは非常に困難な状況にあったわけでございますが、県では富士山ろくをモデルといたしまして、富士森林再生プロジェクトというものを平成16年から実施をしております。その中で、列状間伐ということで3列のうち1列を切っていくというふうな形で間伐を進めた結果――その中では小規模の所有者をまとめた上で実施し、道をつくるという行為も伴いますが――そのようなことをやることによりまして、所有者の方に利益をお返しすることができるというふうなことが判明しておりますので、その列状間伐の優位性というものを私たち理解をしまして、それを県内各地に広げていきたいというふうに考えているところでございます。

 それから次に、富士地域の木材流通システムの検討の件でございますが、昨日も答弁をいたしましたが、研究会では原木供給、流通、加工という3つの部会に分かれて研究をしておるところでございますが、地元の山林所有者に極力お金が還元されるということを前提に、各部門でコストを下げようと。各部門でコストを下げたものを山へ少しでも還元して、山主さんの理解を得て資源を循環利用するシステムをつくりたいということで、今、研究会をやっておるところでございます。
 その中で、これから進めていかなければならないことは、昨日も申し上げましたように、計画ができた段階で個々のところへ支援をして完全なシステムにしていきたいというふうに考えているところでございます。

 あと最後に、新生産システムが本県では導入できなかったということで、それについてどういうふうに対処していくかという点についてお答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、新生産システムに天竜地域と富士地域という2地域が応募したわけでございますが、残念ながら下流――製材工場等が他県と比べて弱小であるということで不採択ということになってしまいました。
 その辺も踏まえましてマスタープランの作成をいたしたところでございまして、これからはコスト競争というところに入ってくると思いますので、その中で本県の優位性というものが、資源が全国平均に比べて10年ほど先行しているというものもございますし、港湾それから交通網が発達している、すぐそばに消費地がある――県内も住宅需要は旺盛でございますし、中京圏、首都圏というものが隣接してございますので、その有利さを生かして他県の新生産システムに負けないシステムをこれから構築していこうと、そのように考えているところでございます。以上4点、御説明して終わりといたします。

○遠藤委員
 ありがとうございました。
 富士地区の流域の木材流通センターの問題につきましては、やっぱり地元で大きな期待をいたしておりますし、我々もこういった形に参加する仲間の一人として、やっぱりぜひ進めていっていただきたいと思いますし、新生産システムにつきましても秋田県や何かと比べて、そういう面では静岡県の方が、はるかにいろんな面で有利なんですよね。そういうことに対しましても、これからも、いつそういう改正があるかは知りませんが、やはりそういうことで全国に向けての運動ができるような体制をつくっていただきたいと思います。

 きょうの私の最大のメーンはしずおか優良木材の関係なんですが、毎年かなりの応募があるわけでありまして、部長の答弁だと19年度以降につきましても何となくやっていただけるような感触を受けました。県民の期待にこたえるべきことで、ぜひ次年度も続けてやっていただきたい。これを要望しまして私の質問を終わります。ありがとうございました。

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