本会議会議録


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平成27年6月定例会厚生委員会 質疑・質問
質疑・質問者:木内 満 議員
質疑・質問日:07/06/2015
会派名:無所属


○木内委員
 質問は一括質問方式でお願いいたします。
 まず、静岡県東部地域の医師不足解消に関する内容で、まとめてお聞きします。
 まずは、聖マリアンナ医科大学との提携ということで発表がありましたけれども、その後の具体的な指導医確保に向けた進捗状況等を教えてください。

 関連して、予算の中で指導医の助成金の創設に伴う予算が計上されていますけれども、この病院の助成制度の申請状況と進捗の見通し、またそれに伴って新たな指導医確保につながったかどうかという成果の見通しについて、あればお願いいたします。

 長期人口ビジョンの計画の長期的な見通しについて、見通しの中の対策についてお伺いします。
 対策については、対策の見通しの合計特殊出生率を2020年に2.07にすると。あわせて社会移動を2020年に均衡させるということで、人口の将来展望はそのようにありますけれども、人口減少社会の克服に向けた戦略のうち、人口減少社会の適応戦略については、同じ対策を実施した上での適応として検討しているのか、それとも対策がそのとおりに進捗しないケースも含めて、適応を検討しているのか、その基本的な考え方についてお願いいたします。

 静岡がんセンター医師の不祥事についてです。先ほどの御説明のとおり診療第一ということで進めておられるということでしたが、実際に現場からどのような声が上がっているのか、今回、循環器内科部長ということで決して影響は小さくはないと思いますけれども、そのあたりの対応をどのようにしたのか。また、部長が不在の際のカバーはどのように行ったのか。そして、おそらくまだ職場復帰されてないと思いますけれども、そのカバーをどのようにしていくのかということについて、わかる範囲で教えていただければと思います。以上、お願いします。

○竹内地域医療課長
 聖マリアンナ医科大学との協定の状況でございます。
 聖マリアンナ医科大学との協定につきましては、本年の2月27日に、特に東部地域の医療の確保について御協力をいただくという形で協定を結んでおります。その後の状況でございますけれども、まず、指導医の確保の状況につきましては、本年の5月に東部にあります国立病院機構静岡医療センターに外科の指導医が副院長として赴任をしてございます。そういう中で、県の東部地域の医師の指導体制ということで、強化が図られております。
 また、若手の医師につきましては、聖マリアンナ医科大学で、本県の医学修学研修資金の貸与を受けた医師1名が、県の東部地域で現在、本年度から勤務を開始しているところでございます。

 次に、指導医確保の支援の事業につきましては、昨年度12月の補正予算において、新しく創設をされました地域医療・介護総合確保基金を活用して、県内の医学修学研修資金の被貸与者の配置先の病院――これは県立静岡がんセンターを除く45病院が対象の病院になっておりますけれども――で、指導医に対して、その病院が指導医手当を設けた場合に、その指導医の手当に対して基準額の1人当たり5万円を、病院当たり月5人を上限として、その2分の1を3年間補助するものでございます。
 開始が昨年の年末だったこともありまして、実績はございませんでした。昨年度の補正予算成立から県内の病院に対して説明会を開催するなど、積極的な制度の周知に努めているところでございますが、今年度、現在まだ確定しているところはございません。引き続き制度の周知、利用の確保に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

○福島政策監
 長期人口ビジョンについてお答えいたします。
 まず、長期人口ビジョンについて、自然増減を均衡させるということが健康福祉部の一番大きな役割かと思います。このうち私ども静岡県の、今目指すべき将来の方向といたしましては、若い世代の子供を2人以上持ちたいとする希望をかなえる。まずこの政策を実現した上で、将来的には人口減少、自然増減を均衡させるという方向に進んでまいるわけでございますが、この人口ビジョンにつきましては、人口減少克服と地方創生という観点で将来展望するということでございます。ですから、将来、この2060年程度に人口が安定して人口の減少がとまるという社会を見通した場合については、2020年に2.07の合計特殊出生率をかなえていないと、この人口安定が図れないという形になります。
 ですから、当面は、まずはこの2人以上子供を持ちたいとする希望を真っ先にかなえるという政策を、全力を挙げて対処した結果の後で、将来的にはこの2.07を見通して、政策を展開できると考えております。

○小櫻がんセンター事務局長
 静岡がんセンターの循環器内科部長である医師の今回の逮捕の事案についてでありますけれども、逮捕後の対応といいましょうか、現場での対応はどうなっているかという御質問かと思います。
 循環器内科におきましては、開院後、長らく医師が1名という体制が続いておりましたけれども、近年、採用活動に努めてまいりまして、今年度から常勤医師が4名という体制で診療を進めているところでございます。今回、科の部長が逮捕ということで、全く診療に影響なしということではありませんけれども、この影響を最小限にすべく、残った3名の常勤医師を中心に、職員一丸となって、対応してきたところでございます。
 したがいまして、現時点で特に現場から大きな診療上の支障という声は聞かれておりませんし、また、診療についても通常通り進められている状況でございます。

○木内委員
 長期人口ビジョンのところで、今御説明いただきましたけれども、健康福祉部の是として、2.07を実現するというところが計画の根っこにあるような説明と受け取りました。まず、今後少子高齢化が進展した場合、何より高齢者の介護の確保、医療の安定的な確保というところがより現実的な課題として、また立ち上がってくるのかなということは想像できるところです。どのようにどこまで少子高齢化が進んだ場合でも、どの程度の医療を確保できるのかという現実的な目線の適用に関する部分の戦略も、健康福祉部の所管としては重要な業務かなと私は考えています。
 また、2020年に2.07というのは、極めて高い目標というか、これはもはや到底実現することをはなから諦めている目標だと感じています。この数値目標に基づく将来展望の長期人口ビジョンというのは、そもそも計画の立て方としていかがなものかなと感じます。特に有権者、市民、県民の現実的な課題意識としては、どれだけ医療や介護、福祉を守れるのかというほうに重きが置かれているのが実感でありまして、そのあたりにより力点を置いたビジョンの策定をお願いしたい。そのあたりの考え方、また2.07という目標を本気で達成する気があるのかということについてお伺いします。

○福島政策監
 御質問ありがとうございます。
 2.07というのは、最終的に人口置換水準で、人口が減少しないという形の数値でございます。ですから、この長期人口ビジョンのつくり方そのものが、まず人口減少するということの展望とビジョンを示した上で、この戦略を立てているという視点になります。2.07が実現不可能という御意見については、非常に真摯に受けとめてまいりますが、我々としてはまずは若い世代が子供を2人持つということを最大限、全力で目指して、その上で将来の展望として2.07が達成できれば、人口の減少がとまると考えておりますので、御意見は御意見として、また計画の中では、非常に無理な計画とおっしゃいますが、具体的には医療・介護の関係の政策については、全力で取り組んでまいりますので、この実現に向けて一歩一歩近づけていきたいというのは、我々の考えでございます。

○木内委員
 改めて、最後に要望を申し上げます。
 2.07に向けて全力で取り組むという姿勢は理解できるものではありますけれども、現実問題として2.07になる、ならないの見通しというのは、早い段階でもできると思います。その場合、適応の計画については、2.07を下回るベースを予想した上での計画立案を強く要望します。よろしくお願いします。

○東堂委員長
 それでは、審議の途中ですが、ここでしばらく休憩といたします。
 再開は13時15分といたします。

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