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委員会会議録

質問文書

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令和2年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中沢 公彦 議員
質疑・質問日:12/15/2020
会派名:自民改革会議


○中沢(公)委員
 一括質問方式で1つです。お願いします。
 今定例会におきまして、我が自民改革会議の木内満議員から学校給食の安定供給に向けた公益財団法人静岡県学校給食会の在り方について質問させていただきました。このことに関連して質問させていただきます。
 そもそも給食事業に関して、静岡県は3つ課題というか考えなきゃいけないことがあると思います。1つ目、給食費の扱い方、2つ目、学校給食会の存在意義、3つ目、給食に係る入札――今回随意契約と答弁されておりますが――の在り方、この3つなんだろうと思います。
 そこでまず伺いたいのが、学校給食会は実は平成26年に浜松市で給食パンによる食中毒が発生するまでは品質を担保、保証する機能を持っていませんでした。あの事案があってから、静岡県教育委員会はしかるべき専門家を配置した人員をとなったはずであります。
 ということは、当時までは少なくとも品質保証、安心・安全なものをお届けするという第一義的な責務を持つ機能がない存在だったということであります。
 じゃあ何を持っていたかというと、民間では安定供給するための原料も手に入れられる保証がないので、安定供給する上での原料をしっかり確保するために存在していたんです。
 そこでまずお尋ねしますが、令和2年が終わろうとしています。世の中大分発達して、民間も様々な企業努力の中で経済の豊かなこの国がつくられましたが、この時代においていまだに民間企業が小麦等の原料が安定的に確保できないとお思いですか。

○近藤健康体育課長
 今、3番委員からお話がございましたとおり、学校給食会ができた当初は食糧事情が悪くて、まとめて学校給食会で手に入れて、それを実際に加工する業者さんに渡していく形で学校給食は成り立ってきた経緯を承知しております。
 その後時代が随分大きく変わってきまして、少なくとも当時は専売制であったお米なんかも完全な自由になっておりますし、小麦も今はいろんな業者さんから調達することは可能になっておりますので、それぞれの業者さんが自分たちで調達することは可能だと思います。

○中沢(公)委員
 明確な答弁ありがとうございます。
 すなわち、一言で言うなら、今の時代において学校給食会の存在意義は随分薄れたと言わざるを得ない状況にあるかと思います。
 そんな中、この新型コロナの感染拡大において学校給食が数か月間止まりました。学校給食の供給をなりわいとしている各種事業の皆様は大変な御苦労をされている。結果的に給食を行わない期間に想定していたであろう発注分を何とか工面しようという保障体制が本県でもできたと思っていますが、実際問題学校給食会から原料をもらって単なる製造委託をしているパン屋さんは決してもうかることもなく、ただでさえとんとんの収支になりがちな安い請負の仕事が新型コロナで全くなくなり、倒産もしくは事業廃止等々窮地に追い込まれたところもあると聞いています。
 そこで分かったのは、自分たちが民間企業としてしかるべく入札に心おきなく参加することができ、自分たちの企業努力の中で原料を含めたものをしっかり取り組めるんであればどうとでもできるけど、とにかく言われた原料を言われたままつくるしかないので企業努力にも限界があると。
 この体制の給食の在り方をこの際見直したらいかがだろうかという御意見もありましたが、それは承知していますか。

○近藤健康体育課長
 今の供給体制の見直しで、他県の事例にはなりますけれども福岡で学校給食会を通さずに直接学校の設置者と、間に公社が入りますけれども学校給食会を通さずに、今までは学校の委託という形で仕事を学校給食会から受けていた業者が直接契約をする形態に変わっている事例も承知しております。
 そういったことから、そういった契約形態が今後も、静岡県内でも出てくる可能性はあるんではないかと認識しております。

○中沢(公)委員
 木内満議員の答弁の中で、まさにその辺の再質問がありましたが、当局側の答弁はほかにエントリーする会社がないのでやむを得ず随意契約だと。これは鶏が先か卵が先かというお話なんですが、学校給食会という大きな存在が長年、何十年にわたり取り組んできたものを、民間企業がそこと競争相手になることに対しての大きなちゅうちょがある。つまり学校給食会がいる限り入札に参加することはしたくてもできない。いやそうじゃなくて、そんなの勇気を持って学校給食会とライバルになってもいいから入札してくれよと言った場合、失敗したら二度と学校給食会の仕事さえもなくなる。この状況は健全とは言えないんではないかと。
 ましてや、こういう団体が公共事業を取る場合、官公需適格組合という認可を経済産業省の関係で取った上で組合が公共事業を受注するケースはありますが、学校給食会は官公需適格組合でもないし、ましてやそこの下で製造委託だけを受けている製造会社等々の大きな不安や不満をどこも吸い取ることもなく今後このままやっていけるのかとなったときに、やはりそれは最初の存在意義が、昭和30年代には必要だったものがこの令和の時代には存在意義がなくなることは大いに考えられるべきであります。そのことをぜひ踏まえていただきたい。

 次の質問に行きます。
 給食費は公費だと思っていますか、それとも親が任意で払っている私費だと思いますか。

○近藤健康体育課長
 今、私費会計で管理しているところがあることも承知しておりますけれども、保護者から預かっているお金はありますし、公金と全く同等だと認識しております。

○中沢(公)委員
 静岡県では、現在給食費を公会計化しているのは約57%、43%が私会計のままです。直近で言うと浜松市、東伊豆町等は令和4年度から公会計化に取り組みますと。沼津市、三島市等は令和3年から公会計化に取り組みますと。全くそういうことが、先行き考えられていないところが1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、10市町ある。公金と認識している県の教育委員会として、公会計化は絶対なし遂げなきゃいけない問題だと思いますが、実は県教育委員会はこの公会計化について令和2年度の完全実施を目指してきていたと私は聞いていますが、この状況下においてはもうほぼ間違いなく達成できない。
 であるとするならば、改めて確実に目標を達成できる年限及びそれに対する市町教育委員会への指導、アプローチの仕方を明確にしなきゃいけないと思いますが、それについてはどうお考えですか。

○近藤健康体育課長
 まず、確実に達成できる年限というお話がございましたけれども、県教育委員会といたしましては市町教育委員会に対して指導は当然やっています。ただ年限、強制の話になりますと、そこはなかなか難しいところもあります。現時点で必ずここの市町が何年までに公会計ができますといったところまで打合せはやっておりませんので、まずは市町の意向も確認しながら新たな目標は定めていきたいと考えております。
 引き続き、そういった打合せをする中で公会計化の必要性ですとか、文部科学省からも今、公会計を推進する通知も出ておりますのでそういったことを丁寧に市町教育委員会に説明しながら、ぜひ公会計化に取り組んでいただきたいと伝えていきたいと思っております。

○中沢(公)委員
 教育長、教育部長、教育監、ぜひお願いしたいことがございます。
 今の一連の県教育委員会の在り方、そして答弁を含めたときに大いなる矛盾を抱えている団体だと分かりました。
 存在意義が明らかに変わり、もしくは存在意義がなくなってきた学校給食会という存在があり、一方でそこで取り扱っている保護者から頂いている給食費は、公金という認識があるにもかかわらず約43%の私会計をもってお金の勘定をしている存在がある。こんな矛盾したことをほかの公金でやっているところは果たしてあると思いますか、絶対ないですよね。
 だからお三方にお願いしたいのは、先ほどの答弁のとおり10市町が何の回答もない状況であるなら、その10市町がやる気があるのかないのか、公会計化する気があるのかないのか、そしてあるならいつまでにするつもりで市内、町内、小中学校で取り組む姿勢を協議するのか。それを県教育委員会でプロジェクト化して、プロジェクトメンバーで徹底的に取り組んでもらいたいです。公金なんでしょ。
 そして、昭和30年代と違って在り方、意義が変わってきている団体と認識されているわけでしょう。コロナ禍、食中毒等々踏まえて原料の安定供給ができるできないことも含めて、もはや今の時代にそぐう形を早急に取り組むことが必要だと思いますが、今の私の提案についてお三方のどなたか御答弁頂ければと思います。

○長澤教育部長
 学校給食についての公会計化は、やはり必要だという認識は私も持っております。
 3番委員御提案のプロジェクトですけれども、プロジェクトは置いておきまして、各市町に対してもう少し具体的にいつまでにできるのか働きかけをするとともに、主要な支障になっているものがどういうものなのかを具体的に確認しながら、何を取り除けば公会計に進めるのかについて、私ども県教育委員会と一緒に話し合っていきたいと思っています。
 具体的にいつまでとはなかなかこの段階では申し上げられませんけれども、早期に全市町が公会計化になる形で進めてまいります。

○中沢(公)委員
 いずれにしても、早急に公会計化100%にしなければ、公金である給食費の取扱いは全くおかしい存在であり続けることになるわけですから、それはもう年限を切って各市町教育委員会いつまでにどうするんだということは徹底的にお願いしたい。
 同時に、学校給食会が今まで務めてきた役割、重要だった時代もあると思います。今の時代に鑑みたときに、果たして本当に必要な体制でやってくれているのか。
 今日はやりませんが、学校の牛乳は入金と支払いだけをやっています。契約は、学校給食会は1ミリも関係ない。1ミリも関係ない牛乳を、契約書上どこにも出てこない存在の団体がお金の入金と出金だけやっている。こんな異常事態は僕の知っている世の中には存在しません。こういった体制の見直しも必要だと思います。
 そうした先に適正な、しかるべく入札の在り方は当然見えてくるはずです。随意契約なんかになりっこないわけですから、随意契約にならなくて本当に健全な入札ができて民間企業も大いに活躍していただける体制をつくるべきだと思います。以上です。

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