委員会会議録

質問文書

平成22年２月定例会総務委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	髙田　泰久議員
	質疑・質問日：	03/12/2010
	会派名：	平成２１

○髙田（泰）委員
　私からは、大きく２点ほど質問させてもらいます。
　最初に、説明書の１ページの出納局の予算案のところの物品調達事務等特別会計のところです。
　昨日の総務部からの説明によりますと、今後の財政見通しとして、平成26年度には570億円から780億円の財源不足が見込まれるというような見通しが示されたわけですけれども、それに対して財源の捻出として徹底した歳入の確保とか、あるいは事業仕分け等々による歳出のスリム化を図るというような説明がありました。
　出納局としても、そういう歳出のスリム化という中で平成22年度の93.9％の当初予算案、あるいは補正としてマイナス枠を組んだということだと思います。今後さらに進めるスリム化の手段というか方法、物品の調達ということでも大きな金額があるわけですので、スリム化に向けた方法はどういうものを考えられているのかお伺いをします。

　それからもう１点は、先ほど５番委員のほうからも質問がありましたが、エコオフィス化への取り組みということで、まず紙の使用量の削減の関係です。
　目標を定められて使用量の削減に取り組まれていますけれども、私も過去に民間にいてＩＳＯの認証の取り組みをしたりしていました。１番取り組みやすいのは、ごみ、紙、電気ということで、紙の使用量削減ということを目標に掲げて取り組む、どこの企業も比較的同じような目標を掲げられるんだけれども、一定の目標を掲げるとそれに向かっていろんなチャレンジをする、既に県のほうも目標を達成されたということで、今後この数字も下がってきて一定の横ばいになって来てしまったと。目標は達成したけど、横ばいになってしまったっていうことなんですが、今後さらに削減をしていくのか、今後の方針としてはどういう取り組みをしていくのか、その辺を伺います。

　もう１つ、機密文書のリサイクルの関係ですけれども、シュレッダー方式をリサイクルできる溶解方式に変えて、それは大きな改善につながったと思います。売上単価が下がったということもあるかもしれないけども、当初選定をしたシュレッダー方式のときのコストと、それから溶解方式をとった場合のコストの違いをどういうふうに比較をしたのか。リサイクルが目的だったかもしれないけれども、なぜ溶解方式に変えたのか、そのときの見解をまずお伺いをしたいと思います。以上です。

○庄司用度室長
　まず、今御質問でございました物品調達事務等特別会計について、それからエコオフィスの紙の使用量削減、それからリサイクルのシュレッダーコストとの違いについてお答えをします。
　まず、物品調達事務等特別会計でございますけれども、実はこれを見ますとそんなに減っていないじゃないかという御指摘かと思いますが、実はこの中には、一般会計で繰越明許されたものが幾つかございます。総額で言うと、今のところ私どもで把握しているのが約２億円ほどございます。というのは、今年、地域活性化の関係で財源が全額国庫のものがございましたので、それで２月補正でついて繰越明許にされたと。
　１番大きなものでＳＤＯパソコンですが、これが１億5000万円ぐらいで、一般会計のほうは２月補正なんですが、物品調達事務等特別会計では当初予算に入ってございます。そういうものを含めて約２億円ほど補正でとられたものが物品調達事務等特別会計の中に入っているというふうに考えております。
　それから、歳出のスリム化についてでございます。先日の補正の際の公用車のように、うまくいけばいいのですけれども、実は車１台にしても、これはこういう使い方をしたいんだというのがありますと、コンパクトカー30台をというまとめた買い方はできないんで、今、大きな金額のものについては私どもも部局からできるだけあらかじめお伺いをして――それぞれどういう風に予算をとったかわからないですけれども――大きなものは年間の購入見込みをなるべくお伺いをして、一緒に購入できるように、まとめて30台という形でできるようにやっていきたいと思っております。今年度、そのようにしてきたつもりですけれど、特に補正ではうまくできたつもりですが、来年度もそのような形で、さらにまとめて購入することによってメリットを出していきたいと思います。

　それから、エコオフィスの紙の使用量の削減ですけれども、これは委員がおっしゃられるように、実はもうかなり横ばいの状態になっております。ことし多少ふえているのは、委員方も御存じかと思いますけれども、新型インフルエンザが連休の前にありまして危機管理ということで紙の使用量がふえました。それから、静岡空港も６月４日に開港しました。そして、８月11日の地震がございました。衆議院の選挙がありました。大型の補正予算がございました。総合計画が本格的に動き出したということで、これから各部門計画が来年度にかけて動き出している。そうすると当然紙の使用量も上がるということでございます。
　これについては、よほど何か大きな変わり目がないと、はっきり言ってもうこれ以上削減は難しいと思います。仮にこのままいきますとどうなるのかということですが、５ページには１月分まで出ておりますので、２月分ももう実質的には数字が出ております。これらがこのままいくとどうなるのかということで予想をしてみますと、平成16年度比では10％を切りますけれども、８％減ぐらいにはなるだろうということで、10％前後で横ばいというところはもうかなり限界かなと思います。
　あと、もう何かよほど画期的なことがない限り減らすのは難しいかなと思っております。例えばＳＤＯの全庁掲示板が始まったときに、供覧がなくなりましてコピーが大分減ったはずです。ああいうような画期的なことが起こらない限り、もうこのぐらいでどうかなというところだと思います。それから、予算が削られてきたものですから、ことしなんかも教育委員会関係で、これまで外注に出していたものを内部のコピーセンターでコピーに乗りかえるというのも実はあります。そういうことで、いろいろ難しい点はあろうかと思いますけれども、よほど何か画期的なことがない限りは、確かに委員のおっしゃるように、もうそろそろ横ばいかなと思います。

　それから、機密文書のリサイクルの関係でございます。
　先ほどもお答えをいたしましたけれども、シュレッダーをすると、とにかく繊維が細分化されてしまうので、もう紙として再生することはできないということで、焼却処分するしかないという状態だったと。これを、今採用しているリサイクルであれば、とりあえずシュレッダーよりももっと粗く水で処理をしますので紙に再生ができると、これは、そういう効果があるということです。
　それから、コストのお話について御質問がありました。シュレッダーの関係で今私どもの手元にあるのが平成18年度――今の溶解処理を平成19年の10月から始めましたので、完全な１年間として資料があるのは平成18年度が最後でございますが――平成18年度は、シュレッダーをして業者に運搬を依頼して処分場で焼却したものについて、113万円こちらから支出をしております。大体シュレッダーごみが170トンぐらいです。170トンぐらいで113万円ほど支出しております。
　それから機密文書として、今、私たちが溶解をしているようなもの、これが190トンございまして、これも業者に再生紙として処理の委託をしたものですが170万円かかっております。これも支出です。ですから、そういう意味ではもともと平成18年度の実績からしても、最低でもこのぐらい、300万円ぐらいはかかっていると。
　それ以外に、実は今、例えばこういう年度末とか年末とかに大量に発生する機密文書については、直接処分場に持ち込んでおりました。それらについての実績は不明なんですが、かなりの部分があったと思います。ですから、処理コストからすれば300万円から400万円ぐらいはかかっていたんだろうと推測できます。
　そういうことを考えますと、今の形で確かに年間委託費が400万円ほどかかっておりますけれども、その分、今年度はたまたま年間で800円ぐらいしか収入がございませんけれども、それまでは300万円とか来年度もとりあえず半期、半期分だけでも50万円とか60万円とか収入が見込めますので、そういったコストの面から比較をしても、今のものは以前と比べても悪くないのではないかというふうに思っております。

○高田（泰）委員
　ありがとうございます。
　物品調達のところでの歳出のスリム化ということでは、これからもしっかりそういう方向で取り組んでいただきたいと思います。
　一方で、物品調達の中には環境配慮ということが含まれていると思うんですけれども、コストの削減、歳出のスリム化ということと環境配慮での調達ということは、ある面では相反するところが出てくるんではないのかなと思うんです。
　その辺の考え方、環境配慮ということをコスト削減とともにどのように取り組まれているかということをあわせて伺いたいと思います。

　それから、紙の使用量の削減については、発生源をしっかり把握する必要があると思うんですよね。このグラフですとコピーセンター分と各所属分ということで２区分だけになっていますけれども、発生源別に把握をして、そこで余分に使われている紙をなくすことが重要だと思います。
　私ども県庁へと朝出てくると、多くの印刷物が運ばれていますが、その中には何かかなりむだなものもあるような感じもしますし、やはり余分なものを印刷しないとか、あるいは余分なコピーはしないということで、もとを正すということが必要ではないのかなというふうに思います。各部局への指導も含めて発生源別の対策ということを指導していただきたいなというふうな要望をしておきたいと思います。

　それから、文書のリサイクルの関係については、先ほど５番委員からお話もありましたけども、確かにそのシュレッダーを溶解することによって、今までリサイクルできていなかったものがリサイクルできるようになったと、それが大きな改善になっていますし、それが中国へいって――いきなりいったものかどうかわかりませんけども――非常に古紙の単価が高かったということで売却メリットもあった、当時シュレッダーをやってたときよりもコスト改善もできたということにつながってきたと思います。
　しかし、今後どうあるべきかということを見たときには、先ほど５番委員が言われたような機密文書のリサイクルっていうことに関しても、機密文書を扱うリサイクル業者さんはかなり多くの業者がいますが、そこが本当に機密保持ができるのかっていうことは疑問ですよね。いろんな手法をとって機密保持を完璧にするというふうなことをＰＲをされている業者はかなりいますよね。
　もし本当に機密保持ができるかできないかというのを確認したいならば、チェックをする人をつけてでも、今の売り値が安い状況の中での溶解方式よりも――人をつけて機密保持のチェックができるっていうことであるならば――人をつけてでもダイレクトリサイクルのほうがコスト的には安くなる可能性もあろうかと思いますので、その辺も含めて、やっぱり比較をしていただくということが必要ではないのかなというふうに思いますので、要望としてお伝えさせていただきたいと思います。
　物品調達のところは、再質問ということでお聞きします。

○庄司用度室長
　環境に配慮した物品とコストの削減は相反するのではないかという再質問について、お答えをいたします。
　現在、国と歩調を合わせて静岡県でも環境に優しい物品の購入ということで、リストをつくって購入をしております。毎年度、国の改定に合わせてちょうど今ごろの時期なんですけれども、そろそろ新しい平成22年度の調達基準が決まります。
　それには、実は価格については特にないんですけれども、ただこれらを進めるに当たっては、そもそもこういうものを普及させるという目的がございますので、価格については著しく高いというものは、そもそも選定の対象外になっております。
　前にも言いましたけれども、例えば環境車ということで平成17年の排出ガス基準が75％削減、それから平成22年度の燃費基準を達成というのが、環境車の一応のレベルになっているんですけれども、そこに達しない車は調達をしないということで、大分そういうエコを売り物にする車が出てきておりますが、その辺も実はコストとしては多少割高になるかもしれないけれども、業界に基準をクリアさせるように振り向けていくという、そういう効果があると考えております。
　それから紙もそうでございますけれども、紙も実は今過渡期にありまして、これまでの古紙配合比率100％というのが、これはうそだったということが明るみになりましてから、いろいろ混迷しておりましたけども、平成21年度はとりあえず総合評価値というものが導入されまして、古紙の比率以外にも白色度とかあるいは再生可能なパルプを使っているかとか、そういうような要点が加味されました。それで総合評価値で70以上というものが平成21年度は暫定だったんですが、平成22年度はそれが80以上になるということで、紙の業界の皆さんが、今、新しい総合評価値80をクリアするための新しい紙を開発されていると聞いております。
　その紙についても、それじゃあその紙は特別に高いのかというと、実はそんなことはありません。今私どもが買っている紙の値段というのは500枚で１冊というんですけれども、普通ホームセンターなんかに行くと大体300円前後で白色のきれいな紙を売っていると思うんですけれども、私どもが購入するのは環境基準に適合した紙ですけれども、大量に買うということもありますが、270円とか280円ぐらいで買えているという状態でございます。ですから、決して環境だけを念頭に置いたような購入はしないという原則になっておりますので、その辺は相反するということはないと考えております。

○高田（泰）委員
　物品の調達ということの中での環境配慮、価格と相反することはないということであれば、環境配慮商品というものを県の基準もありますから、積極的に採用してもらうということが必要だと思いますが、中にはやっぱり環境配慮をされたものは価格的にも高くなるよっていうものもあろうかと思うんですよね。
　片方でコストを削減していくということでは、環境配慮をしていかなきゃいけないという思いの中でも金額が安いほうを購入するという選択をするということになりかねないわけですし、来年度から取り組んでいただく電力の調達についても、やっぱり環境局のほうで基準をつくってもらった制度の中ではコストアップになってしまうということもあるわけです。
　そこで、やはり環境配慮商品を選択するということでは、エコポイントじゃないんだけれども、エコポイントと同じような仕組みを組んで、それで結果的にやっぱりコストに反映ができると、ポイント制の中でコストに反映ができるというような仕組みを調達の中でも組んでもらうことによって、さらに環境対策も進んでいくということもできるのではないのかなというふうな思いがありますので、その辺を考え方の中に積極的に取り込んでいただきたいということを要望して終わります。以上です。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号：054-221-3482

ファックス番号：054-221-3179

メール：gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp

ページの先頭へ戻る

〒420-8601 静岡県静岡市葵区追手町9番6号電話番号(県庁案内)：054-221-2455