本会議会議録
質問文書
令和4年2月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 牧野 正史 議員 | |
質疑・質問日: | 03/09/2022 | |
会派名: | 公明党静岡県議団 |
○牧野委員
一括質問方式で4問よろしくお願いいたします。
まず初めに、安全運転管理者講習の今年度の実施状況について伺います。
道路交通法で定める一定の自動車台数を保有し使用する事業所は、安全運転管理者を選任し公安委員会の法定講習を受けなければなりません。昨年千葉県八街市で飲酒運転のトラックが登校中の児童の列に突っ込み男女5人が死傷する事故も発生しております。業務として車両を使用する事業所においては、安全運転管理者が日頃から自動車を運転する従業員に対して厳しく管理、指示の徹底を行ってもらうためにも法定講習は必要な講習であると考えますけれども、昨年、一昨年と新型コロナウイルス感染拡大でこの講習の開催自体に影響が出ているのではないかと懸念しております。
そこで、今年度の安全運転管理者講習の開催状況と今後のオンライン等での開催についての検討状況をお聞かせください。
次に、議案で静岡県手数料徴収条例の一部を改正する条例についてです。
公安委員会所管事項等説明資料1−6の2(1)に認知機能検査手数料について検査内容の変更、タブレットを用いた検査の実施とありますが具体的にどのような変更内容なのか。また高齢者にとって検査料が300円アップすることは大きいと思うんですけれども、300円高くなった要因についてとタブレットを用いることによるメリットとデメリットについてお伺いいたします。
次に、サポートカー限定免許について伺います。
今議会でも自民改革会議の佐地議員が一般質問で触れられましたけれども、その答弁の中で対象となる自動車について説明がありました。もし誤ってサポートカー限定免許の対象ではない車両を運転した場合どのような罰則があるのか、またそのサポートカーの対象車種について今後スマホなどで容易に検索することができるのか、それとも車検証を確認することによって判断できるのか伺います。
最後に、時差式信号の現状と課題について伺います。
県民の方から、右折矢印信号は対向車の信号が赤であると理解しやすいけれども、時差式信号は対向車の信号がどのような状態か分かりづらく対向車両が停止する状況を確認してから進むことになり、運転者とすれば右折矢印信号のほうが安心して走行できるという声を頂きました。
そこで、県内の時差式信号設置数と時差式信号と右折矢印信号設置のそれぞれの設置の考え方、そして最後に時差式から右折矢印信号に変えた場合の設置経費について伺います。
○加藤交通企画課長
コロナ禍における安全運転管理者講習の開催についてお答えいたします。
県警察では、令和3年度の安全運転管理者法定講習につきましては、新型コロナウイルス感染防止対策として収容定員数の多い会場に変更したり、会場収容定員の50%以下での開催、健康チェックシートの提出、受付時における検温、消毒、座席の間隔保持などを徹底した上で、昨年7月5日から合計90回の計画で実施しております。令和4年2月末日現在で受講対象者1万5100人に対し実施回数は84回、受講者数は1万3449人で約9割が受講済みとなっております。なお県下に緊急事態宣言が発令された令和3年8月20日から9月30日までの期間におきましては、その間に開催を予定しておりました22回の講習を延期し11月から3月までの間に日程を変更いたしました。
次に、安全運転管理者講習のオンライン化についてでありますが、オンラインによる講習は新型コロナウイルス感染防止や受講対象者の利便性にも有益であると考えており、デジタル技術を活用したインフラの普及などを踏まえ講習のオンライン化の需要は高まっているとみられることから、今後オンラインを活用した講習について検討してまいります。
○有馬交通部参事官
認知機能検査手数料についてお答えします。
検査手数料の改定につきましては、国の標準額が見直されたことにより改定を行うものです。手数料が見直された理由はこれまで含まれていなかった検査の予約受付に係る経費の追加による人件費の増加、コロナ禍におけるより広い検査会場の確保による施設費の増加などが考慮された結果であります。
次に、検査の変更内容についてお答えします。
今回の法改正では、認知機能検査のさらなる効率化を図るため検査結果の判定が認知症のおそれがある、認知機能の低下のおそれ、低下のおそれなしの3区分から認知症のおそれの有無の2区分に変更されます。また検査内容のうち時計描画が省略されます。あとタブレットによる検査が可能となるといった変更がなされております。
次に、タブレットによるメリット、デメリットでありますけれども、メリットについては警察庁がタブレットによる検査を試行実施したところ受検した高齢者から問題がよく聞き取れた、文字が書きやすかった、操作しやすかった等の意見が多数を占めており、本県でも本年10月から各免許センターでタブレットによる検査を試行実施しております。受験された方からは、自分のペースで検査を進めることができる、ヘッドフォンを使用するため音声が聞き取りやすい、画面が明るくて見やすい等の話を伺っており、高齢者でもストレスなく使える設定になっているところがメリットであると考えます。
デメリットについては、高齢者でありますのでそういった機器の取扱いについてよく説明して検査するところがあると考えております。
○片塩交通規制課長
時差式信号機の運用と課題につきましてお答えいたします。
まず、県内の時差式信号機については令和3年末現在県内の交差点約5,600か所のうち約450か所に整備され、参考までに矢印信号機につきましては約900か所の交差点で整備しております。
次に、時差式信号と右折矢印信号のそれぞれの設置の考え方についてお答えいたします。
どちらも一定の右折需要がある場合に設置しております。一般的には道路が広く右折レーンが確保される道路においては右折矢印、そして右折レーンが確保できず主にT字路交差点で直進の需要もあるような道路では時差式とした上で、特に時差式につきましては安全対策の観点から信号灯器の下に時差式である旨を表記した表示板を設置することとしております。
最後に、時差式信号から矢印信号に変えた場合の設置経費につきましては、あくまで標準的な交差点での概算となりますけれども、信号制御機の改良や矢印灯器の設置費用で約60万円ほどの改修費用が必要となります。
○有馬交通部参事官
サポートカー限定免許についてお答えします。
今回の法改正により導入される申請により対象車両を安全運転サポート車に限定するなどの限定条件付免許制度、いわゆるサポートカー限定免許でサポートカー以外の普通自動車を運転した場合については免許条件違反、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金、反則金は7,000円相当になります。
サポートカー限定免許で運転することができる対象車両につきましては、現在警察庁においてメーカー別車両一覧表を作成中で、今後警察庁のホームページに掲載される予定であります。
取締り現場においては、これらの内容と自動車検査証の記載内容を照合した上で違反であるか否かを判断することになると思われます。交通取締りに当たっての具体的措置に関しては、今後の警察庁からの指示なども踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。
○牧野委員
それぞれ御答弁ありがとうございます。
要望だけ述べさせてもらいますが、まず安全運転管理者講習についてはほぼ予定どおりできたということでよかったと思います。ただコロナ禍でまん延防止等重点措置が出たときに延期されたということですけれども、非常に重要な管理者講習だと考えますので、今後はぜひオンライン等で予定どおり行っていただきたいと要望いたします。
手数料条例のタブレットに関して、結構デメリットが多いかと思ったんですけれども、意外に好評な意見が多かったということで、取扱いに関しては恐らくそばに説明者がついてやっていただけるということですので、今後もそうやって利便性がよくなったり省けるところは省いてかつ安全に運用していただければと思います。
時差式信号について変更が60万円で安いか高いか分かんないですけれども、感覚ではもっとかかると思っていました。私がこの意見を頂いたのは御高齢の方で、時差式だと前から車が来てなかなか今行けるかどうかの反応がだんだん鈍くなってくる場合もありますので、毎年道路状況は変わりますので、矢印信号がいいのか時差式が適切なのかぜひ常にチェックしていただけたらと要望いたします。
最後に、サポートカー限定免許についてはこれから始まるんですけれども、罰則が3か月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金で高齢者にとってはすごく厳しいように感じるんです。それが悪いということはないんですけれども、静岡県は交通機関に課題があり免許返納したくても免許返納した後の足、地域交通がそれほど整っていません。そういった意味でもサポートカー限定免許はこれからそういうことを考えている人にとっては新たな選択肢の1つとなりますので、まずその制度やさっき言った車種などを分かりやすく周知徹底していただけるよう要望して終わります。ありがとうございました。
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