委員会会議録

質問文書

令和２年２月定例会産業委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	山﨑　真之輔議員
	質疑・質問日：	03/11/2020
	会派名：	ふじのくに県民クラブ

○山﨑委員
　分割質問方式にて幾つか確認させていただきます。
　先ほど増田政策管理局長から本部員会議の下に調整会議があって、そこで部局間の調整をとっていらっしゃるとお伺いしました。一方で３月６日に設置された新型コロナウイルス感染症に係る経済対策会議があると思うんですが、この３つの関係性や位置づけについて教えていただけますか。

○増田政策管理局長
　まず、２月17日に新型コロナウイルス感染症対策本部本部員会議を立ち上げましたが、これは知事をトップとする県の全体的な方針を決める場という位置づけです。その下部組織として先ほど御紹介した調整会議があり、事前に各部の状況を想定しながら例えば基本方針を決めるときにはそこで原案をつくって本部員会議に上げてくる形で運用しております。経済対策会議については県内経済に対して県だけでいろいろ支援しているわけではなくて、当然各市町も一緒になって現在の状況を共有したり、県が打ち出した対策についての考え方を市町に状況説明して、一体となって県内経済への影響を最小限に食いとめる取り組みをしています。

○山﨑委員
　その経済対策会議についてお伺いしたいと思いますが、先ほど３月６日に設置したとのですけれども第１回目の会議をいつ実施して、どこでどんなメンバーで、そしてどんなことを話し合われたのか簡単に御説明ください。

○杉山商工業局長
　経済対策会議についてお答えします。
　まずは、３月６日金曜日３時半からです。メンバーは、県側は天野経済産業部長、植田文化・観光部長、花井就業支援局長、杉山商工業局長、文化・観光部からは杉本観光交流局長、それから静岡市から経済局長、観光交流文化局長、浜松市から産業部長、観光・ブランド振興担当部長、それから市長会、町村会からこの日は次長でしたが本来は事務局長です。
　この委員につきましては、まずは現状認識を皆さんに持ってもらう、情報共有するために、まず観光について今現状どういう状況であるかを県の局長から話しました。それから現在行っている県の経済対策については私から自治体にお話をしています。あとは静岡市、浜松市それぞれ観光の影響や今行っている経済対策の話をしています。そのほか自由な意見交換を行いました

○山﨑委員
　事前に配られたこの経済対策会議の設置の文言には、今おっしゃったようなメンバーが名を連ねているんですけれども、経済産業部門と観光交流部門以外にも例えば建設部門、医療部門、教育部門、文化芸術部門、スポーツ部門など経済にかかわるところはほかにもたくさんあると思うんですね。そういった部門も当然情報として網羅されているのか。そして自治体だけではなくて民間の声も拾ってくるのは大切なことだと思うんですが、そういったことに関してはどのように考えていらっしゃるでしょうか。

○杉山商工業局長
　先日の会議のときにはそちらの関係のメンバーは入ってませんけれども、ただ産業全体で例えば影響調査はもちろん建設業やサービス業的な業種も全て入っています。我々も建設業界やサービス業といった分野の影響がどうだったのか、例えば商工団体を通じて把握しています。ですから今後も会議の状況によって、また必要に応じてメンバーはフレキシブルにやる必要があるかもしれませんけれども、状況の把握は行っています。

○天野経済産業部長
　経済対策の会合で経済分野と観光分野のそれぞれ基本的な認識を市町も県も入って行ったわけです。県は中国進出企業について２月28日まで調査しましたけれども、観光協会が２月28日までのキャンセル調査をしました。その後も３月上旬にかけて県下の金融機関、それから商工団体を職員が手分けをして全部回り、徹底的なヒアリング調査を行っています。
　具体的には、３月４日に金融機関を全部回り、３月３日、４日にかけて商工会議所、商工会、中央会などを回ってヒアリング調査をやっています。商工団体からは実は制度融資の保証料や金利、利子補給制度の拡充などを強く求められています。また金融機関などは旅行業の売り上げが激減して８割、９割減っているところもあるという御意見を伺っています。
　このような現場を徹底的に幹部職員と担当職員がチームを組んで回った結果、今の新型コロナウイルスの拡大による影響は特にホテル、旅館、宿泊業など観光業界において非常に多く出ています。製造業はじわじわ顕在化してきており、観光業はもはや深刻化している状態です。
　そういった中で、３月の決算期を控えてこの前旅館組合の加藤会長や旅行業組合からも要望がありましたけれども、これも全部同じようなお話でありました。今喫緊の課題は３月の決算期を迎えて資金繰りが急速に悪化していることです。この資金手当への支援の要望が非常に強く出されており、まずもって今県がやらなければいけないことは国と連動してこの資金手当への支援を徹底的にやることです。国もある程度の仕組みを昨日出してまいりましたけれども、それと一緒になってこれをやらなきゃならん。ただこれは金融機関や市町と一緒になって支援を考えていかなければいけないと考えています。まずこの金融支援が悪化した資金繰りを助けることが喫緊の課題であり、ここをまずやらなきゃいけない。さらに状況を踏まえて第２、第３の手は政府と同じように打っていかなきゃいかんと思っています。
　経済産業部の中ではまずはそこをやりますが、今後収束に向かった場合と、さらに長期化した場合に場合分けして今政策検討しております。恐らくここで終わるわけではなくて、当然製造業もだんだん大きい影響が出てくる可能性がありますので、国も経済対策をさらに行うと思います。我々がそれに機を逸することなく経済対策を連動してあるいはそれよりも先手を打てるように既に部内で検討しており、機を逸することなく迅速に的確に対応していきたいと思います。
　それからもう１つ、実は本県の特徴は全国有数のものづくり県であります。一方で全国有数の観光立県です。リーマンショックでは製造業をやられました。大震災の東電の計画停電のときは観光業がやられたんですね。今は同時に来ています。これが本県の大きな特徴で、これを踏まえて先を見据えてそれぞれの業種、業態を救うためにはどうしたらいいか政策を引き続き考え続けて地元や現場に入って先手先手で政策立案していく必要があると考えています。そのための経済対策会議も情報共有してみんなで進めていこうとしています。

○山﨑委員
　大変力強い御答弁をありがとうございました。今聞いていてまた３点ほどお伺いしたいことが出てきたんですが、その前に年度末のお忙しい時期に金融機関や関係団体に足を運んでくださって本当に頭が下がる思いです。ぜひいただいている御意見をしっかりと具体策として打ち出せるように期待したいと思いますが、まず経済対策会議のトップはどなたなのか。天野経済産業部長でよろしいのかどうか。
それから２月18日から２月28日にかけて製造業を中心にアンケートをとられましたよね。その結果をいただきましたけれども、その中で県への要望について調達先変更に係るマッチング支援等の声もあったと御報告いただきましたけれども、これに関して今後どのように対応されていくのか。
それから３つ目は、先ほど天野経済産業部長が収束後のことも見据えてあるいはそうじゃない場合も見据えて機動的にやっていくと答弁されたんですけれども、本当にリーマンショックや3.11のときとは違って決定的に人が動かないのが今回の難しいところだと思います。ただ動けないからこそ身動きがとれない今できることをやろう、やっていきたいという民間の会社ももちろんあるはずであって、そういった方々にどのように寄り添うのか。このタイミングで新しい分野に投資していこうと思っている方もいらっしゃると思うので、そういった声にどのように対応していけるかどうかにつきましてお答えいただきたいと思います。

○杉山商工業局長
　経済対策会議のトップにつきましては、天野経済産業部長と植田文化・観光部長になります。

○影山地域産業課長兼商業まちづくり室長
　県内企業の影響調査で調達先変更に係るマッチング支援については、今回の調査の中では１件だけで内容の詳細を聞き取って連携相手となる発注企業からの要望であったので、受注先となる候補企業の選定や両者が面談する場を設定して今話し合いが進んでいる状況です。
　今回は１件だけですが、今静岡県産業振興財団に下請取り引きに係る受発注情報等を収集、提供する専門調査員がおりまして、この調査員が県内の発注企業を訪問して情報をつかんで受注企業にあっせんする方法をとっていますので、こういった方法をまたこのほかに産業振興財団で行っている商談会や販路開拓のための事業を使ってビジネスマッチングを進めていこうと考えております。

○杉山商工業局長
　もう１点、収束後を見据えて人が動かない状況の中でも積極的に動いてくださっている民間企業もいらっしゃるといったお話だったと思います。まさに先ほど天野経済産業部長が言ったとおり現場を仕切るために我々も動いていますので、そういった企業と積極的に情報をいただきながらどんなことができるか考えていきたいと思います。

○山﨑委員
　それぞれありがとうございました。
受発注のマッチング支援等については先ほども話がありましたけれども、ある意味このピンチの状況をチャンスに変える機会かなと思います。これまでは県外や国外とやりとりをしていたけれども、よく見れば県内にそういったことができるパートナーがいるケースもあると思いますので、ぜひそういった支援もしていただきたいと思います。

　最後になりますけれども、政府のイベント等の自粛要請に基づいていろんな団体が催しをキャンセルする事例が相次いでいます。民間施設であればいいんですけれども、それが公的施設であったとしてもキャンセル料を支払わなければならないといったしゃくし定規なやり方をされているところもあります。浜松市でもありました。ただそれが高額になった場合母体が小さな団体ですとキャンセル料を払いたくないから強行開催してしまう。つまりそれを促してしまうことによってウイルスが蔓延することも起こりかねないんですね。実際にそういう事例が本県ではないですけれども首都圏等であって、非常に危惧している関係者からの話もありました。ですから公的施設は指定管理等をされている場合も多いと思いますが、そういった場合であっても公がかかわるのであればもとをいえば政府の要請ですからぜひ柔軟な対応をしていただきたいと思いますが見解を教えてください。

○齋藤経理課長
　昨日財政課長及び行政経営課長より、新型コロナウイルス感染防止の観点から使用を中止した場合はキャンセル料を徴収しない。既にいただいているお金については還付するという全庁的な方針が示されました。ただ指定管理をお願いするところについては、利用料金の還付などの権限は指定管理者が有しているんですけれども県の方針でやっていただきたいと要請を行います。
　ただ、利用料金が大切な収入になっている部分もありますので、利用料金の還付による損失について今後どうするのか現在行政経営課を中心に対応を検討しているところです。

○山﨑委員
　ぜひそういった方針を県内、政令市も含めて浸透させていただいて、いち早くそういった方に寄り添って、そしてさらに回復後またもう一回延期したイベントをやりやすくしてくださるようにお願い申し上げまして以上で終わりたいと思います。

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