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委員会会議録

質問文書

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令和5年12月定例会産業委員会 質疑・質問
質疑・質問者:佐野 愛子 議員
質疑・質問日:12/14/2023
会派名:ふじのくに県民クラブ


○佐野委員
 分割質問方式でお願いします。
 まず最初に、産業委員会提出案件の概要及び報告事項の5ページ、第134号議案関係の農山漁村発イノベーション推進事業費についてですが、箇所数が1か所追加で日本酒製造設備の導入に1億円を交付予定とのことですが、御殿場のどちらの地区で何という酒造会社なのか。また追加ということですが、当初予算の1か所はどちらに補助していたのか。
 また、説明資料には農林漁業者と多様な事業者との連携による取組に必要な加工施設整備等とありますが、確かに日本酒は酒米と結びついたということだと思うものの少しイノベーションとは違う気もしました。その説明をしてください。

○伊藤マーケティング課長
 本事業は、御殿場市の印野地区において新たに日本酒の製造設備を導入する計画となっています。事業者は石川酒造という現在は御前崎市にある酒造会社で、御殿場市で事業を展開するものとなっております。
 また、多様な事業者との連携ですが、酒造会社のほかに酒米などを作る地元のJA、造った日本酒を販売する県東部地域で飲食店を展開する企業等が連携する予定となっています。
 それから当初予算の1か所の内容ですが、ヤマウメという干し芋製造会社が牧之原市にありまして、干し芋の貯蔵設備等を整備するための事業となっております。

○佐野委員
 日本酒の新しい酒造会社を立ち上げるというチャレンジ的な試みで、聞いたら確かに農産加工のイノベーション事業であり周辺を大きく巻き込んだ事業となりますので、応援していただきたいと思います。1億円という大きな投資ですが、そこで酒蔵が根づけば先ほどのGIと同じように静岡県の日本酒の振興にもつながると思いますので、応援したいと思います。

 次に、沼津労政会館の空調設備の更新ですが、設計で210万円とありますが、空調工事全体ではどれくらいの予算なのか。また令和6年度内には終わるということでよろしいでしょうか。

○八木労働雇用政策課長
 今回の補正予算の210万円につきましては、空調設備の設計に伴う予算として計上させていただいております。空調工事全体につきましては、現在見積り等を頂いているところで確定した額ではございませんが、おおむね2000万円程度かかるのではないかと伺っております。

○佐野委員
 沼津労政会館を県が管理していくことに対していかがなものかという意見もあります。ファシリティマネジメントの視点から、県の財産として老朽化している沼津労政会館のこれからの維持管理が問題になると思いますが、今後どのような見通しでしょうか。

○八木労働雇用政策課長
 沼津労政会館では、勤労者のための施設として様々な研修等を行っている施設です。そうした方々に使っていただく施設ですので、県といたしましては引き続き必要な施設であると考えております。
 しかしながら、施設としては老朽化が進んでおりますので、県の他の施設等との合築や今後の在り方については検討を進めていかなければならない事項だと認識しております。

○佐野委員
 老朽化していて今後何年くらいの耐久性があるのか分かりませんが、空調は直さざるを得ないということで投資せざるを得ないと思います。資産経営課等とも連携を取って、今後の見通しをしっかり立てていくことを希望したいと思います。

 説明資料36、37ページの多様な人材の活躍推進のうち、私も本会議で質問させていただきましたが、まず女性の活躍推進についてです。
 前回の委員会でも質問しましたが、同じことをもう一度聞きます。静岡県は男女の賃金格差が全国最下位の47位です。それに対する対策が必要だと思うのですが、確かに女性管理職の割合も今課題にはなっているのですが、賃金格差についての対策はいかがお考えでしょうか。その要因等をしっかり分析して、解消に向けた取組をするべきだと思いますがいかがでしょうか。

○八木労働雇用政策課長
 男女の賃金格差ですが、要因としましては女性の就業形態が20代後半をピークとして正社員の率が下がっていくL字カーブが課題になっております。そうしたことから正社員でいることが重要であると考えており、働く環境の整備を進めているところです。
 また、管理職の比率も女性のほうが少なく、管理職を養成するセミナーを開催して今年度も取り組んでいるところです。

○佐野委員
 静岡県のL字型カーブが全国に比べて強いのか、静岡県が全国最下位ですので静岡県の要因についてお聞きしています。もちろん管理職の養成をしていけば、その人たちは管理職として賃金も高くなり、全体の賃金も上がっていくかと思いますが、静岡県の裾野に広がっている女性勤労者がどのような状況で働いているのか、男女の賃金格差がどうしてそんなに大きいのか、その辺の分析をぜひしていただいて、向上に向けた取組をしていただきたいと要望します。また次回の委員会で伺いたいと思います。

 次に、外国人の活躍推進についてです。
 外国人の教育について、子供たちの日本語指導や生活指導に学校現場は苦慮しています。説明資料に外国人への支援として様々な事業が書かれていますが、これは県で出す予算ですよね。私としては県ももちろん出してほしいのですが、雇っている企業がもう少し出資して企業責任として外国人技能実習生にしろ、その家族や子供たちの教育や生活改善に向けた支援をしていくべきだと思うのですが、企業に向けた働きかけはどのように考えているのでしょうか。

○山根経済産業部理事(産業人材確保・育成担当)
 外国人の活躍推進の関係では、説明資料に県の事業を掲載させていただいております。私が様々な企業の方とお話をする中で、企業の方も日本語教育や外国人を地域になじめるようにしたり、お金、環境整備、そういったものでいろいろな御努力をしていただいていると伺っております。
 現在、県から直接的に企業に働きかけはしておりませんが、各企業において様々な形で支援していただいていると認識しております。

○佐野委員
 今の支援では足りなくて、学校でも全然日本語が分からない子たちが来たり、風俗習慣が分からない保護者との対応に大変苦慮していますし、日本で働いている外国人労働者がいい環境にあるかというと必ずしもそうとは思えないことも目にします。ですので企業への働きかけは必要だと思います。
 もちろんやっている企業はあると思いますが、これから労働力も足りなくなっていく中、外国の方たちにも頑張ってもらわないといけないわけです。企業責任としてそういったところに投資していくべきだと考えます。
 全ての人が働きやすい環境をつくるために、儲けのためだけではなく企業も自分たちの会社に貢献してくれている外国人雇用者に対する努力をするよう仕向けるべきだと思いますが、その辺の見解はいかがでしょうか。今のままで十分であるような答弁でしたが、いかがでしょうか。

○山根経済産業部理事(産業人材確保・育成担当)
 9番委員がおっしゃるように、行政もそうですが受け入れる側の企業による様々な支援も当然必要であります。
 一例を申し上げますと、説明資料の事業の中にもありますが、海外高度人材活躍支援事業を実施しております。モンゴル、インドネシア、ベトナムに行って現地で合同面接会を開催する事業ですが、その中で参加する企業の皆様にお願いしている職場定着をするための様々な支援は企業の責任でやっていただきたいということで、それを条件に参加していただいております。県としても企業の責任において支援していただきたいという考えを持っておりますので、機会があるごとにそういったお話はしていきたいと思っております。

○佐野委員
 ありがとうございます。
 高度人材である優秀なインドの人たちを獲得したい企業の雇用の推進に効果がありますし、水産加工の仕事や介護、土木など日本人が少し敬遠してしまうような仕事を海外の労働力に頼っているところもありますので、これから労働力が少なくなる中、大事なところを支えてくださっている外国人人材を大事にする、育てていく、そしてその家族も一緒に育てていくという姿勢をぜひ経済産業部全体で持っていただきたいと要望します。

 次は、説明資料48ページのアイガモロボットについてです。
 アイガモは水田で草を食べるため有機農法で大変効果的な方法ですが、このアイガモロボットは御殿場市の田んぼの事業者が個人的に導入しているのか、どこかの会社と連携しているのか、また1台幾らぐらいのもので、どれくらいの効果があるのか教えてください。

○中尾農業戦略課長
 アイガモロボットは、アイガモという名前がついておりますけれども田植えをした直後の田んぼの中を歩き回る機械、いわゆるロボットで、それを置くと機械の下のローラーが田んぼの土をかき混ぜ草の発生を抑えるというものです。
 田植えからおおむね20日間ぐらい田んぼの中に置いておくのですが、自動で田んぼの中を歩き回る設定にしておくと、明るいうちは太陽光のソーラー電池によって広い田んぼの中をずっと動いて田んぼの土をかき混ぜて雑草を抑える機械です。
 有機栽培は除草剤を使いませんので、主に有機栽培に取り組む方々が使用するし、今回も御殿場市の事業者が中心となって実施しております。
 成果につきましては、資料にも記載させていただいたとおり、除草剤体系と同等の抑草効果がありました。
 機械の値段は50万円ほどです。田植えをしてからずっとその場所で使うことになりますので、1区画に1台必要になります。コスト的にかかるため、単価がある程度高い有機栽培米など、付加価値が高い農作物用でないと導入が難しいと考えております。

○佐野委員
 有機農法は本当に雑草との戦いですよね。多少コストがかかってもそのようなロボットが普及すれば、有機農法にも取りかかりやすくなるかなと思いました。掃除ロボットのように普及すれば単価も下がると思うので、ぜひとも有機農法を推進するだけではなくて、そういうことの開発にも力を入れていただきたいと思います。

 細かいことですみませんが、説明資料67ページのふじのくに炭素貯蔵建築物認定制度について、これは住んでよししずおか木の家推進事業など、県産材を使う補助制度と並行してこの認定制度も出すということでしょうか。認定を出すと何か補助がつくのでしょうか。

○深野林業振興課長
 ふじのくに炭素貯蔵建築物認定制度と住んでよししずおか木の家推進事業に直接的な関連はございませんが、住んでよししずおか木の家推進事業で申請していただいた方にはこの認定制度のことをあらかじめお伝えし、認定を進めていただけるようにしております。申請自体を簡略化した上で、使っていただけるように御紹介している状況です。

○佐野委員
 これはあくまでも認定制度であって、それに対して補助金がつくとか助成があるものではないわけですか。

○深野林業振興課長
 9番委員のおっしゃるとおり、補助金の上乗せがあるとかそういったことはございません。企業や個人商店主の方など建設をしていただいた方が、木を使うことにより二酸化炭素をそこに固定しているという環境への貢献度を明らかにしPRしていただくことで、企業のイメージアップをしていただくような制度でございます。

○佐野委員
 林業振興総合推進費とありますが、その内容は事業のための予算であって補助ではないということですね。住んでよししずおか木の家推進事業と関わる事業だと思いますので、一緒になって木を使うと二酸化炭素も貯蔵することになりますよということを連携して上手にアピールしていただきたいと思います。認定されたメリットが分かりやすい形になるといいと思うのですが、そういうメリットやPRについてはこれから取り組んでいただきたいと要望します。

 次に、説明資料73ページに水産加工業者への衛生管理対策の支援ということで、シラス加工業者や生利節製造業者の記載があります。
 私も本会議で質問させてもらったのですが、令和5年6月から食品衛生法が変わって漬物などの販売に許可が要るようになりました。水産加工業に対する衛生管理対策の支援の現況、あと農産加工業に対する支援の状況をお話しください。

○吉野水産・海洋統括官
 9番委員の衛生管理の御指摘に関しまして、特に水産加工業のシラスの加工対策で必要になったところです。そこにつきましては事業で専門家による支援等を行っており、しっかりとそれぞれの業者が対応を取れるような状態をつくっているところです。

○伊藤マーケティング課長
 農産物のうち漬物の関係ですが、保健所と農林事務所が連携して事業者に対する説明会などを開いており、施設の改修に当たっては幾つか該当する事業がございます。県の事業であったり基金の事業だったりするのですが、そういったものを個別に紹介するなどして対応してまいります。

○佐野委員
 何か消極的な支援の感じがしたのですが、今まで農家の人が作っていた梅干しや漬物が許可を取らないと個人で売れなくなってしまいます。そうすると、それを生きがいにしていたおばあさんとか農家の人たちが直売所に出すこともできなくなってしまうので、生きがいの喪失というか達成感の喪失につながってしまうと思い危機感を持っています。
 O−157もあり衛生管理を厳しくするのは分かるのですが、直売所の存続等にも関わってきます。ぜひとも県で加工所の設備改修に補助を出すとかJAや各市と連携して何か手だてを打つ必要があると思います。
 それは水産加工物も同じだと思うんですよね。私も漁村のことはよく分からないのですが、シラスをパックに詰めて売るのも駄目になる、うちで作った塩辛なども売れなくなると思うのですが認識はおありですか。

○山下水産・海洋局長兼水産振興課長
 水産物の加工につきましては、衛生課といろいろと調整をしながら、基本的には今やっている方が存続できるように、こういった形をやればいいよということを一緒になってやっております。
 今年度も5か所で食品加工業者に対する説明会を開いております。その中では、まずできることをやっていけばいいという形で衛生課と話をしながらやらせていただいております。

○佐野委員
 ぜひとも県が間に入って、そういう加工している方と保健所をうまくつないでいただきたいと思います。農村はいかがですか。

○伊藤マーケティング課長
 先ほど御説明したところですが、保健所と連携した説明会などは開催しております。施設の改修は確かにお金がかかり小規模事業者は負担が大変とのお話は伺っております。使える要件はございますが県の事業以外にも市町で制度を持っている場合もありますので、それぞれの事業者に合った制度を御紹介する形で対応していきたいと考えております。

○佐野委員
 市町ではJAかもしれませんが、県は統括する立場ですのであまりそういう突き放した言い方はしないで、保健所は県の管轄ですから水産・海洋局のように間に入ってしっかりと一軒一軒の農家さん、直売所の活性化に向けて、間に入るくらいの意気込みで対応していただきたいと要望します。

 最後に、説明資料の54ページ、茶業の振興についてです。
 本県茶業の現状という表がありますが、現状をどのように分析しているか伺いたいと思います。
 例えば、平成17年は茶園面積も多かったし荒茶生産量も多かったですよね。荒茶単価も高かった。ですのでお茶の生産額も多かった。しかし令和になると全てが少なくなり、全てが疲弊していくのが分かります。
 しかしながら、輸出が増えていることで分かるように、お茶に対する考え方が変わってきてますよね。有機であったりてん茶であったり抹茶であったり。そして荒茶生産量というのは、てん茶が入っているのでしょうか。このような単に生産量が少なくなったから減っていくのは仕方がないのではなくて、輸出用のてん茶が入っているのでその分お茶の単価が上がっている、先ほど言ったように有機とか抹茶とかそのような高級化によって単なる荒茶の単価ではなく出荷額は増えているのかどうか、分析をお聞かせください。

○佐田お茶振興課長
 9番委員御指摘のとおり、平成から令和4年にかけて茶園面積が減り、2万ヘクタールあったものが今年度発表では1万3800ヘクタールと減少しております。茶園面積に関しましては、乗用型摘採機が入らず効率化ができない茶園が減っていると考えております。お茶の産出額と生産量につきましても、面積が減り、単価も年々下がってきていることから減ってきております。
 一番茶、二番茶と作れるものを作って販売していくだけでは、金額がつかずにたたき売りみたいな形で安く買われてしまいますので、できるだけ需要があるところと連携して、高く買ってもらえる方向に持っていこうと考えております。
 輸出に関しては海外で需要があり、価格もてん茶、粉末茶含めて単価の高いものが売れております。てん茶の8割ぐらいが有機で取引されておりますので、輸出拡大の方向に持っていくには、有機栽培の方向に持っていかなければいけないと考えております。

○佐野委員
 てん茶は荒茶に入っているのですか。

○佐田お茶振興課長
 荒茶の生産量の中に、てん茶も入っております。

○佐野委員
 てん茶の乾いた状態が荒茶に入ってるわけですね。私が言いたいのは、ChaOIプロジェクトでは有機茶を販売したり輸出販売したりしてお茶に付加価値をつけているわけですよね。平成17年のときはただお茶を作れば売れた時代なのでそのままでよかったのですが、令和になって技術やお金を投じて付加価値をつけることを推奨しているわけですよね。ですので単に生産量が減ったからではなくて、付加価値をつけた分この産出量でも成果が出ているのではと思いました。輸出もこれだけ増えているのだから、ただ荒茶を国内で売るのに比べて付加価値分が増えているから、産出額の中で上乗せになっていると思います。
 望月農業局長あるいは櫻井農林水産担当部長の体感でいいのですが、付加価値をつけた成果がどの程度出ているのか。数字では無理だと思うのですが、単に面積が減って荒茶の産出量が減っているのではなく、出荷額の中に成果は出ているのでしょうか。

○櫻井農林水産担当部長
 付加価値をつけたお茶の販売額への反映は、具体的な数字は今持ち合わせていませんので分かりませんが、従来はやぶきた茶一辺倒だったのが、最近は香りがついたお茶など、若者にニーズの高いお茶への転換も進んできていると思ってます。流通価格もそちらのほうが通常より高く取引されている感覚を持っています。
 輸出については、輸出先の検疫の問題を考えると有機茶を作っておけば受皿が非常に大きいということになるので、輸出を念頭に置いた場合は有機あるいはエコであることをしっかりやっていくことが重要になると思います。
 取引価格でいいますと、取引、流通によって違うかと思いますが、国内の流通価格に比べると数倍の価格で取引されているという情報もあるので、付加価値をつけたお茶を展開することで茶生産農家への収益に跳ね返ってきているのは感覚として持っております。

○佐野委員
 産出額はどの時点での計算なのか分からないのですが、産出した後、流通の方々、販売の方々が加工して、そこですごく利益を上げていることも考えられますよね。産出した農家に全て付加価値分が来ているとは限らないと思いました。
 お茶は、6次産業というか生産から加工、販売まで、本当に様々な可能性が高い産物ですので、そういったことも含めて、今後も付加価値をつけて、それが返ってくるような投資と成果を出していただきたいと要望します。

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