本会議会議録


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令和6年決算特別委員会文教警察分科会 質疑・質問
質疑・質問者:坪内 秀樹 議員
質疑・質問日:10/29/2024
会派名:自民改革会議


○坪内委員
 分割質問方式でお願いします。
 まず、主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書115ページ、教育奨学金返還金についてお尋ねします。
 教育奨学金返還金の収入未済額が3700万円余りありますが、債権回収をどのように行っていくのか伺います。
 また、病気や失業により返済が困難になった場合、何らかの救済措置があるのか併せて伺います。

○中村高校教育課長
 教育奨学金返還金の滞納者に対しましては、一般的な債権回収と同様まず督促状の送付や電話で納付を促しているところでございます。それに応じない滞納者や連絡が取れない滞納者に対しては内容証明郵便による督促などを実施しております。これに加えて一定期間以上、大体1年以上未納になっている者に対しては弁護士法人に債権回収業務を委託しております。この委託業務は令和4年度からは委託先で長期的、継続的に督促などの活動ができるよう3年間の長期契約で実施しております。これによって未納状況を把握したり個別の納付計画などを立てることができるようになりました。回収率は単年度で委託していた令和3年度が21.5%であったのに対し令和4年度は43.6%、令和5年度は32.7%と令和3年度との比較で上昇しております。
 また、長期契約によってこれまで一度も返還がなかった滞納者からも8人と少数ではございますが回収が開始されるなど実績も上がっております。
 また、病気や失業などにより返済が困難になった場合ですが、進学や災害、疾病などで返還が困難になったと認める場合の返済猶予や、お亡くなりになったり心身の著しい障害によって働けなくなってしまった場合は返還金の全部や一部を免除するなどの救済措置をしております。
 今後もきめ細かい対応をしていきたいと考えております。

○坪内委員
 長期的に督促していただける委託契約を行ったとのことですので、もっと効果が出てくるのではないかと思います。
 貸付けには住宅ローンの場合など信用保証みたいなものを設定することがありますが、そのようなものを考えてもいいのかなと思いますので、また検討してみてください。

 次の質問に行きます。
 説明資料125ページ、国際バカロレア教育導入推進事業費についてであります。
 不用額が1500万円以上あり執行率は約70%となっており、不用額が多くなった理由をお伺いします。あわせてバカロレア教育導入の進捗状況をお伺いします。

○桑原学校づくり推進室長
 本事業では、国際バカロレア教育の導入推進のため教員の研修経費や国際バカロレア機構への年会費等のソフト事業及び国際バカロレア教育を展開する校舎の改修、新設等のハード事業を行っております。
 不用額約1583万円のうち1504万円については校舎整備に係る経費、いわゆるハード事業でございます。うち契約差金によるものが設計調査等の役務費及び電気、機械の改修等による工事費を合わせて1204万円となっており、残りの約300万円は令和5年度に予定されていたアスベスト調査を見送ったためでございます。
 アスベスト調査は実施箇所を確定するために本体の設計調査を行っているんですが、発注の遅延が若干ございまして結果としてアスベスト調査の適正工期が年度内に確保できないと判断したため令和6年度に先送りしたものであります。
 なお、アスベスト調査自体は令和6年度上半期に発注済みでございまして、全体の工事進捗には影響を及ぼさないと考えております。
 また、バカロレア教育導入の進捗状況につきましては、今年9月に国際バカロレア機構による現地の事前調査が行われ順調に進んでおります。令和7年度中の認定に向けて現在詳細を調査中でございますが、バカロレア教育を実施するために必要な教員研修についても計画的に受講を進めております。

○坪内委員
 始まったばかりの事業でありしっかりと見守っていきたいと思いますので、一歩ずつ着実に進んでいただきますようお願いいたします。

 最後の質問となります。
 説明資料119ページ、県立学校等修繕費の不用額について伺います。
 執行率が87.2%であり不用額が1億1000万円余もあります。9月定例会の常任委員会では各学校から多くの修繕要望が上がっているとの答弁がありました。せっかく措置された予算なのでもっと有効に使うことが必要だと思いますが、どのように予算を執行しているのか、内訳も含めてお尋ねいたします。

○横田教育施設課長
 県立学校等修繕費は、学校施設を安全に使用するために必要な小規模修繕の予算で年間約20億円をおおよそ300本分の工事や委託として執行しており、昨年度は不用額が約1億1000万円となりました。
 主な要因としては修繕工事の特徴があります。具体的には工事着手後に新たな不具合が発見されたり設計どおりの施工では不具合が解消されず追加工事が必要になることが度々あるため、12月時点で約6億3000万円分の工事に対し個々の変更要因を想定して4700万円余りの予算を残しましたが、実際には2000万円程度の増額であったため不用額となりました。
 また、建設業の働き方改革による週休2日制の影響に伴う工期の長期化などで入札不調が発生しており、例えば掛川西高校のバックネット修繕工事では3000万円の工事が工期不足となることから年度内の再入札ができなくなり入札不調となりました。
 このほか、設備の故障によるエアコンの更新や電気設備の修繕などの小さな修繕工事においても電力ケーブルの資材流通の停滞による入札不調などで予算が執行されないケースが多く発生し、不用額となりました。

○坪内委員
 話を聞けば分かりますし、入札不調や施工中の工事の変更契約額を見込むのは確かに難しいと思います。ただやらなければならない工事はたくさんありますから、予算を繰り越して発注するなど予算を有効に使う方策をぜひ検討していただきたいと思います。それは学生たちを笑顔にするはずです。なるべく不用額が出ないように留意していただきたいと思います。
 そして、軽微な修繕要望もたくさんあると思います。早期に着手してやれることはどんどんやっていただきたいと要望しますので、ぜひお力添えを頂ければと思います。

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