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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成28年2月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:山田 誠 議員
質疑・質問日:03/09/2016
会派名:自民改革会議


○山田委員
 重なるところがないようにできるだけ質問をしたいと思いますが、分割質問方式でやりたいと思います。
 まず、前回の委員会でもいろいろと話を聞きましたが、富士山静岡空港についてであります。
 ちょうど今、旅客ターミナルビルの改修・増築ということで、配置のイメージあるいは写真等でイメージ図をいただいております。今回機能性をとにかく重視するということで、設計をちょうどまさに今、もう少しででき上がるところかと思います。そんな中、改修・増築について、今の機能と比べてより具体的にどのようなところが変わっていくのか、向上していくのかについて、まず1つ聞きたいと思います。

 それから、設計をやる中で、若干の設計変更、税関や入管なども、いろいろ体制強化を含めて当然やっていくと聞いております。そういった中で、この施設のそこの部分は現状と比べてどのように変わるのか、その2点をまず伺いたいと思います。

○渡邉空港振興局長
 旅客ターミナルビルの機能向上と概要ということで、主な点を取り上げて御説明させていただきたいと思います。
 まず、1階の部分――出発のお客様のチェックインカウンターの部分がございますけれども、今非常に混雑をしておりまして、よりによってエスカレーターがあるものですから、館内を移動するお客様に非常に手狭になるということで、エスカレーターは移設いたしまして、チェックインカウンター前のスペースをきちんと確保することにしております。それから同じく1階ですと、到着のバゲージクレームがございますけれども、今、国際線のところと国内線でそれぞれ1本ずつのベルトということで、やはり国際線の機能を高めたいということで、こちらにベルトを2本入れるということですので、スペースの確保をしているところでございます。
 それから、2階へ上がりまして、今、保安検査場は国内線1本、それから国際線1本と2つ並べて置いてありますので、両方の便が重なりますと大変混雑する状況がございます。まず国内線と国際線の保安検査場は分けて設置することにしてございます。それから国際線につきましては、保安検査の要請が高まる中、大きな空港ではボディースキャナーという全身を検査する機械の導入も求められておりまして、来年度以降入ってくると聞いておりますけれども、東京オリンピック・パラリンピックに向けて国際線の就航している空港については、順次導入という話もいただいておりますので、それらも置けるスペース、そしてスピードアップできるように、複数の検査機器が置けるスペースの確保をしているところでございます。
 それから、一番ポイントになっておりました2階の国際線の搭乗待合室ですね。こちらは現在約200席程度のスペースですが、倍増させる形にしているところでございます。
 あと、利便施設ということで、お配りいたしました案内図でお気づきかもしれません。いわゆるコンセッションと申しておりますけれども、飲食、それから物販の面積は、現行の床面積で3倍近い面積を確保する形にしまして、お客様により利便の提供をしてまいりたいと考えております。ムスリム対応等々もやっていくということでございます。

 それから、CIQの関係で御質問いただきました。おかげさまで、中国線と国際線のお客様がふえたということで、CIQの官署の方々の人数も大変ふやしていただいてございます。ということは、結果としてその部分の執務室といったスペースが大変手狭になってきたということで、まずそうしたものも含めたスペースの確保を館内の中で図っております。
 それから、審査そのもののスピードアップということで、これは既に対応していただいておりますが、入国の入管のブースはもともと4ブースだったのが、現在は8ブースに改良してふやしていただいております。これはそのまま維持していく形で改善の取り組みをしているところでございます。

○山田委員
 ありがとうございます。
 この改修・増築については、文化観光委員会の中でも金額の面とデザインの面、課題として相当いろんなものがありましたが、本当に皆さんの努力をしていただいた結果で機能がより向上することを今後も期待したいと思います。

 さて、それで今、空港周辺の地域振興を毎年度、空港周辺にそれなりにお金をつけてやっているわけであります。これについてどちらかというと、各市町が行うものがメーンだと思いますが、今後このような中でどのような事業を各市町では考えているのか。またこの助成事業については、いつごろまで続けていくのか、めどがあれば教えていただきたいと思います。

○渡邉空港振興局長
 従来、空港ができることで地元の皆様に対して御不便をおかけすることから、地域振興の観点で隣接地についての振興事業をやっておりました。その見直しを行いまして、現在空港隣接地域賑わい空間創生事業という形に切りかえました。こちらにつきましては、平成27年度から10年間という期間設定をして取り組んでいただいているところでございます。それが1つのめどになろうかと思っております。
 ちなみに、来年度の主な取り組みということでリストアップしたんですが、島田市ですとお茶の郷ですとか、旧金谷中学校跡の周辺道路の整備でございますとか、あるいは牧の原公園整備といったところを考えているという話がございます。
 それから、牧之原市につきましては、空港アクセス道路とあわせた市道の整備に取り組みたい等のお話がございます。
 また、吉田町では、今シーガーデンシティ構想をお持ちになりまして、公園施設整備をしてございます。そちらの整備を進めたいとそれぞれお話がございます。
 全体として、先ほど10年という期間を申しましたけれども、極力前倒しで実施していきましょうと。以前も結局期間を決めながら積み残している分がございますので、そんなことのないよう地元の振興に役立てていただくために前倒しで考えてございまして、来年度取り組んでいただく進捗ですね――平成27、28年度の2カ年で3割強の進捗ですので――前倒し感を持って御提案もいただいておりますし、我々としてもアシストしてまいりたいと考えているところでございます。

○山田委員
 ありがとうございます。
 今、国でも、平成28年度は観光庁が非常に大きく年間の予算をとっているかと思います。その中で、やはりこういう地域振興もある意味で言うと、観光面も当然入ってくるかと思います。そういったことを観光庁の言うところの観光で日本へ来てもらうインバウンドの人たちをいかにふやすかが1つの大きな目玉であります。逆に言うと地域でやる、例えばモールをつくろうとかですね、いろんな話もあるかと思います。そういった意味では、やっぱり観光客の人たちが使ってくれることを理由づけにして、もっと空港だけではなくて県全体として取り組んで、メニューをできるだけ向こうから引っ張り出すぐらいのことをやるべきじゃないかなと思いますが、その点について考えがあれば聞かせていただきたいと思います。

○渡邉空港振興局長
 御提案ありがとうございます。
 先ほども申しました過去の経緯もございまして、周辺の環境整備に今、各市町とも力が入っているところもございますが、先ほど御紹介した吉田町のように人が集まる拠点をつくっていきたいというお考えも既に入ってきてございます。
 それから、制度見直しの中でにぎわい拠点をつくっていきましょうと、今はこういった部分に対しての予算づけもできる制度の見直しをしてございますので、今後、市町とも話をする中で、施設の充実についても取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。

○山田委員
 ぜひ、これからも前向きに取り組んでいただきたいと思います。

 それでは、今後の空港の運営のことで聞きたいと思いますが、御存じのとおり今、中国の路線が非常に多くなっておる中、最初にあった韓国の路線が今はもう週3便という非常に惨たんたる状況にあります。隣の国でありながら、まだまだそうは言っても行く方、ちょうど1月の数字を見ると、非常に搭乗率が高い部分を考えて、1つにはそういった中でもう少し既存路線の便数をふやす努力、特に現在就航している航空会社もあれば、またそういう航空会社と連携をしてアライアンスを組んでいる航空会社が日本にもあります。そういった航空会社から穴埋めをしてもらうとか、コードシェア便として両方でやっていけば、逆に言うと考え方が違うので、日本発――要は帰りの便の富士山静岡空港発が早過ぎる部分も。帰りの便が韓国からだと、朝5時前には空港に行ってないと5時前にホテルを出るぐらいの感じになっているのが現状です。そうじゃなくて、例えば向こうを夕方出て、そしてこっちからは今度また夜出るとかですね、そういったいろんな考え方はできるんじゃないかな。そうすることによって曜日をずらしてうまくやれば、来るときは朝出る便で、帰るときは向こうの方々は夕方の便で帰れば、今度は仁川空港で乗り継ぎも当然、今、台湾便は夜出ているわけですよね、たしか。その便も非常にいろんな面での乗り継ぎとかを考えると、将来的には必要になってくるんじゃないかな。同じ時間帯にはめ込むんじゃなくて、もっともっといろんな形で1つ考えていく必要があるんじゃないかと私自身は思います。その点について伺いたいと思います。

 それから、あとは新規路線の開拓です。
 これについては、余りにも中国便が突出しているもんですから、きょうの新聞でも312億円の経済波及効果だという話でありましたけど、この中を見るとほとんどが中国の方々が使ってくれているからこうなっていますみたいな感じになっているんで、もっとそうじゃなくて、いろんなところから外国の方々を呼び込めば、もっともっとプラスになる部分が出てくるだろうという形で、LCC――要は金額が安くても十分いいという――短距離であれば私は十分効果が出ると思いますので、そういった部分の新規路線開拓をもっともっと進めるべきじゃないのかなと思います。ですからその点をどう考えていくのか伺いたいと思います。

 それから、次に3番目として、今、清水港はクルーズ客船が平成28年度は40回ぐらい入ってくるんじゃないかなと思います。片や福岡県の博多港は、年間400回を超えています。450回ぐらい船が入ってきています。そういうことから考えると、例えば富士山静岡空港を使って上海へ行ってもらって、上海で船に乗って韓国を回ったり、ほかのところを回って日本へ帰ってくるという、いわゆるフライ&クルーズをもっとつくっていくべきじゃないのかなと。
 やっぱり、旅行会社と富士山静岡空港との連携だと思うんですけど、そういったことを考えることによって、逆に言えば今度は向こうの方々が富士山静岡空港に入って、例えば横浜港から乗るといったことで、富士山を見ながら横浜へ行ってもらって、そして今度は上海へ船が戻るとかいろんな組み合わせがあるわけです。私はもっともっと観光会社と一緒になって、やっぱりそれによって空港の利用もまた向上していくことを含めて、外国ではもう盛んにやっていることです。
 ですから、常にそういった面では検討する余地が十分あると思います。ぜひともそれについては、また全国的な組織もあるようですので、そういったところとの連携、情報収集についてどう考えておられるか以上3点を伺いたいと思います。

○板垣空港利用促進課長
 まず、ソウル線の例が出ました韓国路線でございますが、従前は大韓航空とアシアナ航空ということで、ダブルデーリーで14便が飛んでいたということで、かなり多くの方を運んでいただき、今、3便になっています。
 利用状況につきましては、週3便になりまして便数が少ないもんですから利用者数はどうしても少なくなっておりますが、今年度に関しまして申し上げます。
 MERSの影響が6月ごろございまして、一時的にへこんだときもありますけれども、8月以降につきましてはインバウンドが好調で支えられておりまして、また秋以降はアウトバウンド用のテレビショッピングなども取り組みまして、利用状況が非常によくなっております。9月から5カ月連続で、単月の搭乗率としては過去最高を記録するということで、好調になっております。我々としてはこの実績も携えながらアシアナ航空に――過去週7便飛んでいたわけでございますので――ぜひ早期の復便をということで働きかけをしております。
 実際、この夏ダイヤにおいては週3便のスタートということで、また民間の航空会社でございますので、航空会社から言わせると収支が非常に重要になってきておりまして、まだその点は弱いと言われておりますけれども、静岡線については非常に回復が早いと、好調だということも十分認識しているとおっしゃっておりますので、引き続き復便については強く働きかけていきたいと思っております。その中で5番委員からも御提案のありましたダイヤ編成については、県民の利便性、また来る方にとっていいダイヤを実現できるように取り組んでいきたいと思っております。
 ソウル線ではございませんけれども、チャイナエアラインの台北線におきましては、11月に孫会長が来静された折に、昼便を実現したいというお話もあったのは、5番委員からもお話のありましたように、昼に来て夜帰るとかの組み合わせもあるんじゃないかということでもございますので、このような例をほかの航空会社にも当てながら交渉してまいりたいと思います。

 2点目の新規路線の開拓につきましては、我々としてはLCCということになれば、非常に航空運賃も安いこともございますけれども、一方でフルサービスキャリアについてはネットワークが充実しているということで、それぞれ一長一短あるのかなと思います。我々はフルサービスキャリアのみとか、LCCのみという区分けをせずに、いろんな航空会社の方に富士山静岡空港のポテンシャル、また地理的特性とか、よい点をPRしながら新規就航に取り組んでいきたいと思います。
 その中では、現在、中国路線が活況を呈しておりまして、中国路線はネットワークを拡大しておりますけれども、一国に偏重することなく、経済成長が著しい東南アジアなども当然視野に入れながら、航空会社にも就航を働きかけていきたいと思います。
 そのためにはまず、航空会社の判断にとって需要があるかどうかが重要になりますので、まずはチャーター便でありますとか、現在の既存路線を活用した経由便という形で目的地をふやしながら需要を見せて、それが新規就航に結びついていくんじゃないかなということで取り組んでいきたいと思っております。

 それから、3点目のフライ&クルーズというお話もちょっとございました。これは県民の方が利用される、または海外の方が来られる上で選択肢が広がることが、より富士山静岡空港の需要をふやすことになろうと思いますので、我々のほうでは、利用促進協議会を民間の方々、旅行会社の方々も参画していただいて立ち上げておりますので、こちらの中には当然旅行会社も入っておりますので、その方々にも声をかけながら、どんな旅行商品ができるのか引き続き研究しながら、多様な旅行商品の造成に向けて支援をしていきたいと考えております。

○山田委員
 わかりました。
 利用促進協議会に旅行会社も入っていることでありますけど、これはどちらがいいか非常に難しい問題もあるかと思うんですが、じゃあ静岡県だけでやっている旅行会社だけじゃなくて、全国でもやっているような、いわゆる新聞広告もかなり打っているようなところも含めてね、やっぱりいかに活用してもらうか、そういったことはこちらから仕掛けない限りは向こうからは来ないと思うんですね。いわゆる空港を使ってくれることが1つの大事な部分で考えるならば、そういったことも考えていく。要はそれによって人が動けば、当然のことながらお金も使ってくれる、そういったものをぜひ考えていただきたいと思います。
 LCCを初め本当に新規路線はなかなか簡単にはいかないかなと。やっぱり経済情勢にも当然影響をされますし、今、景気の減速という言葉が欧米や中国を初め非常に盛んに言われると、やっぱり余計に収縮してしまうんではないかなと。要は財布のひもはどんどんどんどん厳しくなってしまう。そういったことがないような形で、できるだけこういったものをやればもっとすばらしい体験ができるとか、今まさに旅行と言ってもいろんな形がありますけど、体験旅行のようなものも非常に盛んになってきていると聞いています。
 この前もテレビを見ていましたら、オーストラリアに行きたい中国人がすごく多いらしいですね。日ごろできないような体験を向こうでさせたり、向こうの人たちが例えば中国人が欲しがるものを用意したり、もてなしの気持ちがすごく強いという話もあります。そういったものも静岡県がやるよりも、やっぱり静岡市の企業とか、あるいは県内の企業が一つ一ついろんな形で考えていくことではないかなと思いますが、そういうバックアップもぜひこれからしていただきたいと思います。

 次に、SPACの関係でありますけど、まずSPACの認知度、要は県民からどう知られているのかといったところと、例えば県民からSPACはこうあったらいいんじゃないかとか、静岡市にあるわけですから例えば過去に東・中・西で――東部、中部、西部というエリア分けが静岡県の場合は一番分けがいいかな。あとは伊豆を含めて4エリアになるかなと思うんですけど、SPACの認知度とかについてのアンケート、来場したことがない方へもアンケートという形で県民の意識調査というか、そういったものを今までやってきているのかどうか。
 もし、やっていれば、直近の数字がどのぐらいのパーセンテージだったのかお聞かせいただきたいと思います。

○小泉文化政策課長
 SPACの認知度でございますが、そういった調査を以前やっておりました。至急調べさせていただき、具体的な数字は後ほど触れさせていただきますけども、基本的には東部と西部になりますと認知度がまだまだだということで、具体的におととしの浜松市での浜名湖花博2014の際に私も現場で協力いたしまして、来た方たちの講評をいただきましたけれども、SPACの公演をやっていますって言ってもSPACって何っていうことと、今度は来た方にどうですかと言うと、やっと浜松市に来たなと言われたのも何件かございまして、後ほど数字はお示しいたします。

○山田委員
 わかりました。
 SPAC関連の話は多分後ほど、午後になるかと思いますけど、伺いたいと思います。

 それから、ふじのくに地球環境史ミュージアムについて何点か聞きたいと思います。
 いよいよ3月26日にオープンするわけであります。3月25日にオープニングのセレモニーをやって、26日からと聞いていますが、文化観光委員会説明資料を見ると11ページにテーマごとに全部で10の常設展示室を設けるということであります。
 ここに、地球環境史とは何かとか、「食う−食われる」の食物網を通じた生物多様性とか幾つもいろいろ書いてあるわけですが、この展示室の構成の中で売りとなるもの、この10のうちでどこを売りにしているのか、10全部が売りじゃないと困るんですけれど、そういったものがどうなっているのか。

 それと、これは本会議でもありましたが、研究者と来館者の対話と交流に力を入れていくという答弁もありました。これについてどのような形で展示と対話を結びつけていくのか、それについて伺いたいと思います。

 それから、我が会派の佐地議員が本会議の答弁で質問されたかと思うんですけど、バス路線の話があったかと思います。
 ここで、もう1回確認をしたいと思いますが、バス路線が今は大谷街道を真っすぐ行っているんですが、ふじのくに地球環境史ミュージアムが開館をした後に路線変更でそちらへも行くバスという話があったかと思いますが、それについてもう一度確認をしたいと思います。

○小泉文化政策課長
 委員会説明資料の11ページにございます。
 まず、常設展示の関係でございますけれども、展示室が1から10までございます。そういった中で、1から8までのうち1、2の部分は無料でございますけれども、ここは導入部ということで、地球環境史とは何かとか、自然との関係で静岡県の全体の姿を示しました。3から8までがそれぞれのテーマで海でありますとか、大地でありますとか、人間とのかかわりとか、そういった形でそれぞれテーマを振って――旧静岡南高校を活用した博物館でございまして、どうしても教室でございますので、各部屋に分かれていることがございます。そういった意味では制約がございますけれども、今回はこの制約を逆手にとりまして、それぞれの部屋におけますメッセージと言いますかテーマを明確にして、来た方に訴えると言いますか、わかっていただくという形で、先ほど5番委員からもございました食物連鎖で「食う―食われる」という関係につきましても、実際にどういった食物連鎖の状態になっているかを模型でわかるようにする形です。
 いずれの展示につきましても、県民からいただいた30万件余のもの、また静岡県で発見されまして国立博物館に現物が行っているもののレプリカ等も配置させていただきまして、そういったものをうまく展示する中で、文章による説明は極力少なくいたしまして、展示用の現物を見る中でポイントでわかっていただくと。

 もう1つは、先ほど2番目の質問で対話型ということで、どうするのかということでございますけれども、1つは研究員やボランティアによりますガイドツアーという形で一緒に回って見ていただく。大体全てで1時間ぐらいのコースを考えておりますが、そういったガイドツアーでありますとか、あと常設展示室9におきまして、ふじのくにと地球ということでございますが、こちらでは見てきていただいた方に研究員などと対話をしていただく。10分間ぐらい地球環境史や自然史についての問題についてディスカッションしていただきまして、そこでさらに問題意識を整理していただいて、常設展示室10でその解決のヒント等を紹介しながら、解決策をまたそこで考えていただくという形での対話型を予定しているところでございます。

 なお、もう1点、本会議で御質問があった関係のバス路線でございますけども、現在は静岡駅から出まして、ふじのくに地球環境史ミュージアムの下のいわゆる通称大谷街道にバス停がございます。そこからまた坂を上っていくということでございますけれども、歩いていくことになるわけでございますが、開館に合わせまして静岡鉄道との調整の中で、その部分については運行委託で予算措置を講じまして、収入分は差し引いておりますけれども、320万円ほどの予算を講じまして、ふじのくに地球環境史ミュージアムまでの延伸の路線を引いていただく形でございまして、一応1時間ということでございますので、1日8本ちょうど1時間ごとに見ていただくことで、バス路線についても措置しているところでございます。

○山田委員
 今、テーマは幾つもあるということでありますけれども、やっぱり研究者と来館者といっても、本当に興味のある人になるのかなと思います。それと将来的なことを考えると、当然日本語だけの話じゃなくて、英語とかも含めて考えておく必要があるのかなと思います。
 このオープンのチラシがあるわけですけれど、静鉄とかと話が通っているならば、この地図のバス停が下のバス停になっている。徒歩15分と書いてあるわけですよね。だからやっぱりこういうものもしっかり直さないとだめだと思います。せっかくチラシを配っても、じゃあバスはないの。しかもほかの方からすると、徒歩15分と言っても旧静岡南高校へ行く坂は結構つらいんですよ。だから非常にそこのところは、私からすると不親切だなと思います、はっきり言って。やっぱりそういったことも含めてしっかりできているならば、早急につくり直すべきだと思います。それについてはどう考えているかだけ伺います。

○小泉文化政策課長
 まさに5番委員御指摘のとおりでございまして、認可の前の2月にチラシを作成いたしまして、各学校等へ配布したものでございますので、早急に新たな情報を、特にマスコミ等への情報の周知につきましても、バス路線を含めてPRをしていきたいと思います。

○鳥澤委員長
 質疑等の途中でございますけれども、ここでしばらく休憩といたします。
 再開は、13時30分とさせていただきます。
( 休 憩 )
○鳥澤委員長
 では、休憩前に引き続きまして委員会を再開いたします。
 質疑等を継続いたします。
 では、発言願います。

○小泉文化政策課長
 午前中のSPACの関係で答弁させていただきます。
 SPACの東部、中部、西部の認知度の状況でございますが、3年に一度文化に関する意識調査をやっておりまして、3年前の平成25年のちょうど今の時期にやった調査がまとまっております。それによりますと、東部地域が8%、中部地域が24.7%――約25%です。西部が6.2%でございまして、全県を拝見しますと12.5%の認知度という数字が出ております。

○山田委員
 それでは、質問をしたいと思いますが、先ほどふじのくに地球環境史ミュージアムに話が行っていましたけれど、今、SPACの話が来ましたので、SPACの質問をしたいと思います。
 何点か質問しますが、今、数字をいただきますと、認知度平均が12.5%、東部が8%、中部が24.7%、西部が6.2%と、中部が4人に1人、残りは10人に聞いても1人いるかいないかという状況っていうのは、非常にこれだけ長くSPACをやってきているにもかかわらず、やっぱり県民の中でSPACが何なのかを全く知らない人のほうが圧倒的に多いということだと思います。それで年間非常に大きな予算を毎年使っている中で、3億円以上使っている中で、本当に今後もやっていくべきなのかどうかという問題も含めて、きちんとあり方を考えていかなきゃならないんじゃないかなと思います。
 特に、平成25年にアンケートをやっているということは、ちょうどことしアンケートをやる年になるんではないかと思います。あるいはもうやったのかもしれませんが、そういった意味では、その中できちんと認知度を高める。これだけの数字の中で、県民からSPACがどう思われているかも含めて、例えばSPACがどうあればいいのか、それが県民にとって、私たちにとってどういうプラスがあるのかということもアンケートをすべきじゃないのか。
 ましてや、来場している方々がどのくらいいるのかもこの認知度で知ってはいるけど、実際は行ったことがないよという人たちがいたら、さらに数字は低くなっていくわけですから、もしアンケートをこれからやるということであれば、やっぱりその点も考えるべきじゃないかなと私は思います。その点について考え方があればお聞きしたいと思います。

○小泉文化政策課長
 この文化に関する意識調査につきましては、3年に一遍ということで、ちょうど今委託いたしまして、これから業者が集計してまとめるということでございますけれども、次回調査につきましては、今5番委員から御指摘がございましたように、そもそも来場しているのかどうか等の状況も含めまして調査する方向で検討したいと思います。

○山田委員
 やっぱりSPACの認知度が低いことを本当に痛切に感じなきゃいけないと思います。今までかけてきた金額は膨大な金額だと私は思います。県がやっている事業として本当にふさわしい事業なのか、特にそういった中で、本当にある一定の時期にきちんと見直しを、あるいは検証を――これは昔やっていた事業仕分けの中にはたしかほとんど入っていないはずなんです、SPACについては。もうほとんどスルーに近い状況だったと思いますので――しっかりとそこはやっていただきたいと思います。それでどうあるべきか考えるべきではないかなと思いますので、この点については要望しておきたいと思います。

 そして、もう1つは、今、認知度が低い数字で出ている東部と西部について、逆に言うとSPACを知ってもらうこともしなきゃいけない。そういった中で、県当局としてSPACと話し合いをして、例えば東部、西部へもっといろんな形でPRをするとか、現地でやるとかは考えられないのか伺いたいと思います。

○小泉文化政策課長
 確かに東部と西部での認知度がさらにまた低いということでございます。SPACの展開につきましては、昨年度のグランシップの休館に伴うアウトリーチを行う中で、県内の東部、西部への展開をやりまして、今年度もこのまま継続しようという形でやってまいりました。来年度以降につきましても、さらにそういった形で県内での出張公演をやることで、私どももSPACに対して働きかけをしていくところでございます。
 そういった中で、平成28年度につきましては、例えば6月には掛川市で、9月には浜松市、また11月には袋井市ということで、時期は今、調整中でございますが、藤枝市、島田市での事業公演、また三島市での地域と連携した開催といった形で、できるだけ東部、西部での展開をする中で、中高校生の中ではある程度認知されておりますけれども、やはり地域で知っていただくと。見ていただいて関心を持っていただくことが重要でございますので、そういった形の東部、西部での展開につきましても積極的にしてまいりたいと思います。

○山田委員
 ぜひ、頑張っていただきたいと思います。
 さて、それでは、ふじのくに地球環境史ミュージアムに話を戻したいと思いますが、先ほどいろいろバス路線の話もさせていただきましたけど、いよいよ2週間後、2週間余りしかないわけですけど、開館直前になってきての広報もやっぱりしっかりやらないと、開館してどのくらい来ているのかという最初の出だしは重要だと思います。特に25日はちょうど学校が春休みにもなりますし、そういった意味では親子連れとかそういった方々にも来てもらえる環境づくり、特に広報という部分が必要だと思います。
 私自身は、県の広報も大事だと思いますけれど、やっぱりメディアでの広報が一番重要じゃないかなと思います。例えば夕方の情報番組等が静岡県在局の各テレビ局でいろいろやっているわけですけど、そういったものに例えば開館前の日とかで一度入ってもらって、要は人がいるところでやってもいいんですけれど、こういうものがあるんですというのを夕方流して、いろんなところが同じ日に全部やっても意味がないんで、日にちをずらしてやってもらうとかで知ってもらうことは重要だと思います。
 特に、駅から多分30分ぐらいかかるんじゃないかな。バスで結構かかります、はっきり言って。そうなると県中部以外の東部、西部の人たちが来た場合に、車で来るにしても電車、バスを利用して来るにしても非常に時間がかかることを考えて、そういった施策も考えなきゃいけないですけれど、まずは広報をどうしていくのかお聞きしたいと思います。

 それから、これはふじのくに地球環境史ミュージアム以外に県立美術館にも関係する話なんですが、入館者数がふじのくに地球環境史ミュージアムで14万6000人、そして県立美術館については今10万人程度なんですね、大体入館者数が。そんな中、過去の例を見ると、例えば平成22年のトリノ・エジプト展のときには、この年だけ26万人という、その前の年は10万人しか来てないのが16万人ふえているといった皆さんが食いつきやすいものもあるわけですから、そういった中で入場者数というのは、物すごい変動すると思うんです。ですからそういったものを今後しっかりどう考えていくのかをお聞きしたいと思います。
 そんな中、私も昨年、太宰府の九州国立博物館へ行きましたら、ちょうどそのときエジプト展をやっていました。入場料は1,000円だか1,300円だか結構高かったんですけど、やっぱり大勢の方が入っていました。ですからそういったものは、皆さんが本当に気に入っているもんだなと思います。
 そういう中で、来年度もいろんな事業を予定しているわけですけれども、展覧会の計画とかを見ると、ほとんど休みのときは機械の点検とかやる格好になると思いますけれど、館長はいるんですけど、多分研究員とか学芸員とかの方々がまず中心になって、こういう催しをやろうかというのを決めて、それで美術館の中で最終的な結論を出すんじゃないかなと思いますが、私はこれをぱっと見て感じるのは、どちらかと言うとどうもマニアックに走っているんじゃないかなという感じを受けます、はっきり言って。やっぱり皆さんに来てもらって初めて美術館とか、あるいはミュージアム、博物館というのは、私は重要だと思いますので、今後の展開でそういった考え方があるのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

 それから、もう1つですね、県立美術館もそうなんですけど、今度のふじのくに地球環境史ミュージアムもそうです。あるいはさまざまな静岡市、浜松市、県内にある美術館や博物館が全部月曜日休みなんですね、これを見ても全て。月曜日休みということは、逆に言うと、月曜日に静岡県に来た人はそういうところへ1カ所も行けないわけですよ。だから月曜日しか休めないという人は、自分たちの休みのときは見に行けない。ですから静岡県内のさまざまな博物館、美術館と協議して休みの日をずらすとか、年中無休というわけにはいかないでしょうから、そういったことを考えていろんな人たちが、例えば県外から来た人たちも月曜日に来ると全くどこも見られない状況じゃなくて、こことここは見られますよと。でも火曜日はここが休みですよとか、そういう形をみんなで考えて、いかにして静岡県内に人が来てもらうかといったことが私は重要だと思います。
 ほかのところで私たちも視察に行きますと、やっぱり月曜日はほとんど休みです。だから月曜日に視察の日程を入れたときに、そういう施設は全部クローズですから話が聞けないといったこともありますから、いろんな形で普通の人たちはもっとそれを感じると思います。ですからそういったことを一度研究できないか、その点についても伺いたいと思います。

○小泉文化政策課長
 ふじのくに地球環境史ミュージアムの広報の関係でございますが、開館直前ということで、今、重点的な広報を打っております。県民だよりや総合情報誌「ふじのくに」といった県の広報紙はもちろんでございますけれども、新聞の御協力をいただいたり、また広報予算をとりまして特集記事等も出しておりますし、またテレビにつきましてもCMも含めまして報道のお願いをしているところでございます。
 また、雑誌の「るるぶ」や「じゃらん」といったところの取材も今特集をお願いしております。
 特に、今5番委員から御指摘がございましたように、夕方のテレビ番組は非常に波及効果がございまして、やはりそこで特集的に取り上げていただくのは大変効果があるところでございます。幾つかのところにつきましては、取材いただくことが決まっておりまして、報道においても決まっておりますけど、まだまだ幾つかの社についてはこれからというところもございますので、ぜひ報道各社の特に夕方等の情報番組で取り上げていただくように力を入れてまいりたいと思っております。

 次に、県立美術館等の展覧の関係で、特に企画展につきましては、テーマの設定によって非常に入館者数が変わってくるということで、先ほどエジプト展の例もございましたが、確かに企画展の企画テーマをどうするかということが、まず美術館等につきましては重要でございます。
 そういった中で、大体企画展のテーマにつきましては、それぞれ物を借りてきたりする関係がございまして、大体3年先ぐらいまで担当学芸員を決めて、それで案をつくる中で、県立美術館の中で検討して、また調整をしているところでございます。
 確かに美術館の学芸員が館内の所蔵物とほかの博物館等のネットワークを使って、企画する形が基本にはなっておりますけれども、5番委員御指摘のとおり、やはり博物館や美術館にまず足を運んでいただくことになりますと、美術に関心がない方でも広く、ある程度県立美術館に来ていただくようなものを何年かに一遍はやってまいりませんと、県立美術館の存在そのものに余りなじみがないとか、敷居が高いということになりかねないところがございます。そういった意味で、過去におきましても、特に文明展――インカ帝国展とかエジプト展等は人気を博したところでございます。
 そういった中で、実は昨年度もいろいろ入館者のことがございましたので、昨年度急遽検討する中で、展示の計画を練り直しまして、どうしても今年度には間に合わなかったんですが、来年度早々におきましては、エジプト展の開催を準備するということで、実は今、内々準備を進めておりますし、また大河ドラマの直虎展につきましては、もともと別の展覧会を予定していたんですが、それをちょっとずらしまして、直虎展もやるという形で、再来年度につきましてはそういう形で企画展を充実する形でやらせていただいているところでございます。そういった方向で、やはり県民の方に広く親しまれるものをやってまいりたいと思います。

 あと、月曜日の休館が非常に多いということで、大体国立も含めまして、博物館、美術館系は月曜日の休館が基本になっております。特に静岡市内のものにつきましても、ふじのくに地球環境史ミュージアムももちろんそうでございますが、県立美術館、また登呂博物館や日本平動物園やら、皆さんそういう形になっています。
 博物館、美術館につきましては、静岡県立美術館が事務局をやっております博物館協議会という全体が集まって協議をして、さまざまな課題について議論する場がございます。そういった意味では、来年度の博物館協議会におけますテーマとして県立美術館で提案しまして――今中心になっておりますのは、浜松市でしたら浜松市美術館が博物館協議会のメンバーになっておりますけれども、県内各地から集まっていただいておりますので、そういう協議会におきまして議論していただいて、ぜひそういった検討をしていただくようにしてまいりたいと思います。

○山田委員
 ぜひ、企画展等はまず来てもらう、足を運んでもらうことが重要だと思いますので、二、三年先のことで動かなきゃならないと思いますので、なかなか大変かと思いますけれど、県立美術館の方々を中心に頑張っていただきたいと思います。
 先ほど休日のことについては、また検討するということでありますので、ぜひいい形で結論が出るよう検討していただければと思います。以上で質問を終わります。

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静岡市葵区追手町9-6

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