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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成23年9月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:安間 英雄 議員
質疑・質問日:10/06/2011
会派名:自民改革会議


○安間委員
 おはようございます。
 それでは、順不同になりますが、時間のある限りいろいろ質問をさせていただきます。
 きょうも、さっき教育長や知事のところへ行っててあたふたしているものですからまとまっているかわかりませんが、昨日のやりとりを参考にしながら、また建設委員会説明資料も参考にしながらお伺いをします。
 まず、第1に、ことしは特に台風も多かったかなと。あるいは、近年の温暖化の中でゲリラ豪雨、こういうものが多いわけでありますが、近年の自然災害への分析、傾向、それに対する対策をどのようにとられているか。特に風水害、台風ですね。
 先般、私もブラジルにちょっと用事で行かさせていただいたんですが、世界で一番水量の多いイグアスの滝、あそこは何か1秒で6万5000トンもどこから水がわいてくるかなと、そのぐらい感動しましたけど。今、乾季なんですよ。それだけど、もう雨季に近い。よく写真に出てくる遊歩道、ああいうところももう水浸しでとても入れませんというようなそんなことも、日本だけではなく世界的にそう。それから、アマゾンも行かせていただきましたが、アマゾンは乾季と雨季で10メートルの水位差があるというんですね。10メートルの水位の落差ってもう川幅はすごいわけですから物すごい落差があるわけでありますが、そこでもやっぱり乾季だけど、ことしはちょっと水が多いというようなそんなことがありました。
 日本でも例外ではありませんので、今までとは違うシミュレーションでやっぱりいろいろ対策を立てるべきかなと。そういう中で、災害も、この台風15号もいろいろあったわけでございます。20年ぶりぐらいに風が強かったですかね。磐田市でも大分、自分の近辺でも倒木がありました。公共の公園等でもそういうのが大分見られたわけでありますが、そういうものへの対策といいますか。かつて私が子供のときには台風が来ると雨戸を閉めて突っかい棒をやったり、戸に板も打ったりというようなそこまでやったわけでありますが、最近はそういう物も建物も丈夫になったもんですからアルミサッシで十分耐えられるわけでありますが、そういうことも含めてお伺いをしたいなと思います。

 そういう中で、新東名が開通するということでございますが、今、東名の代替道路とかいろんなことを考えられるわけでありますが、台風15号で、どちらかというと山間部ですから土砂が流出したとかそういうことがなかったのかどうか。そういうことがあったのでは今の東名の代替にもなりませんので、そこら辺がどうなっていたか、わかる限りで結構でありますが、説明を願いたいと思います。

 また、東海地震が150年ぶりといいますか、東海地震が130年から150年サイクルと言われていてもう166年たっているわけですから、もういつ来てもおかしくないという状況でありますが、それらも含めた土木としての対応をお伺いをしたいなというふうに思います。

 そして、その関連で津波対策のこともいろいろあるわけでありますが、きのうも三ッ谷委員からも――あれは本会議場で出た話ですか――国道150号のバイパスの話とか河川のしゅんせつ土を使ってというようなことでありますが、国道150号のほうでこれから計画をされる堤防になるような道路の建設といいますか、かさ上げ、そういうものを地元でも提案されているわけでありまして、三ッ谷委員からも要望があったと思いますが、改めてそのこともお伺いしたいわけであります。
 一方、村松道路企画課長からもありましたが、そういうものをやると地域が分断されるということもありますよね。そういうものも十分考えなければならない。そこら辺のことも再度、どういうふうにお考えになっているのか。磐田市の明ヶ島地区に磐田袋井線をつくるときに橋をかけて築堤をするというときに、あれは七夕豪雨の昭和48年か、49年ですか、あのときに太田川の堤防が決壊してあそこら辺が水浸しになったと。その後、水が引かずに困ったから全部土砂でやってもらっては困るということで高架のような格好を一部やったというような、それはもう地元から大分要望が出て、全部土盛りじゃ困ると強い要望がありました。私もそのときも立ち会ったわけでありますが、そういうことも考えられるということで、そういうことも含めた対応策をどのようにお考えか、お伺いをしたいと思います。

 次に、道路整備への基本的な考え方、方針であります。
 前回の委員会でも私は伺わせていただいたと思いますけど、やはり基幹道路というのは人間でいうと血液と一緒でしっかり整備をしていただかないと地域の経済にも影響するわけでございまして、日本は戦後はそういうものにしっかり力を入れたもんですからここまで近代国家になったというような経過を踏まえて今があるわけでありますが、最近いろんな面でなかなか道路整備も公共事業も減っている。あるいは、地権者の関係も大変だということで、皆様方も苦労はされているとは思いますが、やはりやるべきところはしっかりやってもらわなければならないというふうに思います。
 前回もお話ししたかもしれませんが、中国へ私も県議1期のときに行かせていただいたのが15年、16年前ですか、当時、浙江省とかあそこら辺に行ったときに、まだそれこそ突貫工事で道路なんかろくになかったというような状況でありましたが、中国の国策として道路はしっかりやらなければいかんというようなことで、最近行きますと日本は抜かれていますよね。1車線といいますか、道路上下で4車線から6車線、あるいは8車線ができていますから、そういう意味ではどんどん今の中国の経済が象徴されるようなそういう格好になっているというふうに思います。日本もある程度は進んできたわけでありますが、どうも最近はそういうところへの政策はうまく行ってないというふうに思われますので、改めて道路整備への基本的な考え方、方針について伺いたい。
 
 そういう中で、収用の議案も出されているわけでありますが、島田吉田線あるいは大岡元長窪線、これらがどれぐらいから計画をされて何年経過し、あるいは、その間の状況について改めてお伺いをしたいと思います。

 道路の関係でもう1つ、三ッ谷委員からも昨日前の委員会で出ておりましたが、道路案内です。この案内表示をどういう格好で管理者としてやるかということであります。
 三ッ谷委員からも出ましたように、私もちょこちょこ行くんですが、あのときには私も見逃しまして東名のほうに入るのがわからなかったんですね。そのぐらいだということでありますが、道路案内表示についていうと、地元の人だけでやりますと土地カンがあるものですから割と簡単な案内でわかるのですが、外から来た人は、例えば私どもでいうと名古屋セントレア空港へ行きますよね。帰ってくるときにタクシーの運転手も間違えるぐらいなんですが、地元の人にとっては表示はわかるんですね。地元の表示は書いてあるんですから。例えば言うと、豊田方面、岡崎方面、向こうの人は豊田と岡崎が西か東かわかるんですが、私どもはぴんとこないのですね。
 ですから、そういう表示しかないというのは、地元の人ばっかりでそういうのをやっているのかなと今は思っているわけでありますが、あれが静岡方面とか、あるいは東名方面とかとそういう格好で書いてくれると割とすっとわかるんです。私も1回、帰ってくるときに間違えてとんでもない名古屋のほうまで行っちゃったというときがあります。1度関係機関のほうに電話をして、名古屋セントレア空港に行くのも、案内看板をちゃんとしたほうがいいのではないかと言って、最近は空港へ行くほうは直っているようでありますが、反対に帰ってくるほうがまだわかりづらい。これは、最初に申し上げましたように、どちらかというと地元の土地カンがある人だけでそういうのをやっているから、ちょっと遠くの人にも聞いてみるといいますか、そういうことが必要ではないかなと思いまして、今の道路の案内表示等をつくるときにどのようになっているのか、その点についてお伺いをしたいと思います。

 それから、道路の基本方針の中で、かつてはよくサーティ構想――30分で行けるというようなことで政策を進めていたようでありますが、最近、その件に関してどのようになっているのか、その点についてもお伺いをしたいと思います。
 私はドイツに行ったときにレンタカーで行ったことがあるのですが、フランクフルトの空港からライン下りをやるところに帰るときでありますが、聞きましたら70キロメートルはあるんですね。自分で運転するものですから宿の人に、レンタカーも返さなくてはいけないし、飛行機に乗るから、「どのぐらいかかるか」と言ったら、「40分で行けます」と言ったのですね。70キロメートルを40分ですから平均時速100キロメートルですよね。そうすると、出すところは120か、130キロメートル出さないと平均時速になりませんよね、一般道路も通っての話ですから。一般道路では30キロメートルか40キロメートル、出せても50キロメートルか60キロメートル。それが飛行場のレンタカー会社の駐車場に入って時計を見たらきっかり40分だったんです。私は道路を知っているわけではありませんので、やっぱりドイツの道路というのは大したもんだなとそのとき改めて思ったわけであります。そういうこともかんがみながらサーティ構想というのが、今現在、どのようになっているのか、その点についてお伺いをさせていただきます。

 次に、建設産業の活性化ということで、建設委員会説明資料でいうと12ページ、静岡県建設業審議会ということでやっていただいているようであります。報告書も私どものところに届いておりますが、この内容について改めてお伺いをしたいなと思います。
 大変、建設業の皆さんも最近の公共事業費の減少という中で苦労をされているようであります。県の公共事業費も1番多いときは5500億円ぐらいですか。今は2600から2800億円ですかね。半分以下になっていますので、それだけ現場のほうでは苦労をしていると。あるいは、一方、5500億円のときは経済対策ということもあって、たしか、あれは小渕首相のときですか、世界一の借金王だなんていうそういう表現もされていたようでありますが、そのときに建設業の皆さんも大変参入してきて膨らんだと。今はそういう時代ではないということの中で、多少の淘汰は、ほかの業種にかわっていただくというそういうことも必要でありますが、この中身について改めてお伺いをさせていただきます。

 それから、次に建設委員会資料67ページの景観の施策。ぜひ、ここまで成熟した日本の社会ですとやっぱり観光面、そういうことも含めた場合に、景観にもう一度、力を入れるべきかなということで、大いに期待をしたいわけでありますが、2(3)に市町に対する景観行政団体への働き掛けということで、知事同意により景観行政団体になった市町という項目がございますが、その他の市町ではどのようになっているのか。
 私の地元の磐田が入っていないものですから、ちょっと残念だなというふうには思っているわけでありますが。こういった景観行政というのは、大変ここまで成熟した社会ですとぜひそういうところにもっと目を向けていただいて、県民の皆さんに理解をしていただいて進めてもらいたいというような思いがございます。私も30年前ぐらいの市議会議員になった当時、磐田市でそういうことも取り上げたのですが、やっぱりなかなか一般市民も理解もされてなくて、役所のほうでもなかなかそういう予算はつかなかったんですね。
 消防団やコミュニティーといいますか、そういうもののちょうどやり変えの時期でありましたが、私は見付の消防団小屋を見付の宿場町風に合ったデザインにしてもらいたいということを提案させていただいたわけでありますが、そうすると建設費が1割から1割5分高くなると。収入役がうちに来まして、「安間さん、ちょっと今の磐田市じゃ難しいもんだで、今回のそういうことは勘弁してもらいたい」とわざわざ来たんですが、もう今はそういう時代ではなくなってきているというふうに思います。そういう意味で、この景観行政について改めてそういうことも含めてお伺いをしたいなと思います。
 その他もいろいろございますが、まだまとまってないものですからお話を聞きながらまた質問をさせていただきます。とりあえず、よろしくお願いします。

○望月土木防災課長
 ゲリラ豪雨、近年の災害の傾向と対策のうち、近年の災害の傾向についてお答えします。
 近年の災害の特徴といたしましては、治水施設の整備等により浸水面積が減ってきておりますが、都市化の進展など集中豪雨の被害が増加の傾向にございます。全国の過去30年間における局地的豪雨の発生傾向としまして、1時間当たりの雨量80ミリ以上の年間の発生回数は20年前の1.8倍でございます。また、日雨量400ミリ以上の年間発生回数は20年前の約2倍でございます。また、県内を見ますとここの30年間のうち時間50ミリ以上が1.5倍になっております。また、時間70ミリ以上の県内の豪雨回数も平成12年まで平均2回のところが13年から平均3.5回というような状態で、既にことしはもう2回来ております。また、長期的に見ますと少雨と多雨の変動が増大し、よって治水上または利水上のリスクも増大してるというような状況でございます。
 台風につきましては、気象庁の60年間の調べによりますと例年26.7個、本土に接近します5.2個のうち東海に接近するのが3.3個でございます。上陸回数については2.6個でございます。傾向についてはなかなか定まらない状態で、昨年度は御存じのとおり、台風はいずれも日本海側から上陸し、小山町のような豪雨というような形になっております。今年度はシベリア高気圧の影響が強いため、かなり南方で停滞いたしまして、太平洋を西から東に横断するというような形で静岡県にも上陸したということで、なかなかその傾向についてはつかめていません。以上でございます。

○鈴木河川企画課長
 近年の自然災害、特に風水害、台風等における対策について御説明いたします。
 今、土木防災課長が説明しましたとおり、近年非常に大きな水害が発生しております。県の河川で申しますと、一般的な整備水準としましては、おおむね50ミリ相当の豪雨に対する安全度を確保するということで、それがただ、県内でもまだ50%程度という状況でございますので、先ほどの説明にありましたとおり、50ミリ以上の雨が相当回数ふえているということでございます。そういったことを考えますと施設の規模を上回る洪水であるとか、想定を上回る洪水に対してどうやって被害を最小化していくかということに取り組んでいく必要があると考えております。
 そういった観点で考えますと、まず今後の対策としましては、治水事業は着実に整備をしていく必要があると。予算が厳しい中、選択と集中ということを1つのキーワードとしてそれを着実に進めてまいります。また、流域全体での被害の軽減、最小化ということが重要でございます。これは、従来、静岡市を流れます巴川におきまして河川の整備だけではなくて流域対策ということで、流域に貯留地をつくったり、土地が水につかってもいいような地域を定めるということで、少なくとも人家のある部分については守っていこうというような考えでございまして、近年、安間委員のお住まいである磐田市等でも今之浦川等でやっておりますが、流域の中のあらゆる主体があらゆる手段を組み込んで豪雨の被害軽減に努めようということで、豪雨災害対策アクションプランをつくって施策を講じております。
 今後はこういった流域での対策が非常に重要であると考えておりますし、これが、いずれは土地利用による防護ということも念頭に入れながらこういったことも今後取り組んでいく必要があると考えております。
 最後になりますが、これは津波対策とも非常にかかわりが深くございますけれど、避難の支援対策というものに、やはり県としては取り組んでいく必要があるのではないかと考えております。危機管理という部分での避難指示というのは、今回の津波を踏まえましても非常に重要な部分でございますので、県としましては避難対策に直接的にかかわる市町に対して防災情報の高度化、さまざまな手段、あとハザードマップを活用した訓練等を地域の皆様と共同して行うことによりまして地域の防災力の向上、これによって被害を軽減していくということが重要ではないかと考えております。以上でございます。

○村松道路企画課長
 まず、新東名の被害についてお答えいたします。
 NEXCO中日本からは、今回の台風15号の被害についてはなかったというふうに聞いております。

 それから、道路の津波対策についてお答えいたします。
 昨日、御説明しましたのは、主にこれから道路を計画する部分について高架があればこういう形になりますというお話をさせていただきました。今、委員がおっしゃったとおり、既存道路をかさ上げしていくような話というのは、アクセスの問題とか結構難しい問題が横たわっているなという認識はしております。しかしながら、今回こういう津波のことがございましたので津波対策としての道路整備については、きのうもお話ししましたが、これからしっかり考えていきたいと思っております。

 それから、道路整備の基本的な考え方についてお答えいたします。
 建設委員会資料21ページ、22ページに静岡県の“みちづくり”ということで載せてございます。現在、10年間の道路ビジョンと5年間に重点的に取り組む道路重点計画となる静岡県の“みちづくり”というものを平成20年度に策定して、これに基づいてやっております。10年間の道路ビジョンの中での基本理念には、「快適に人やものが行き交う地域づくりを支える道路を目指します」ということで掲げてございまして、22ページに5年間の道路重点計画について記載してございます。
 そこにございます国内交流ネットワークの構築等の5つの重点施策、それから13の成果目標を設定してございまして、管理しながら事業をしているということでございます。また、県民とともに進める“みちづくり”ということで、そこに3つ書いてございますが、広報の充実による県民との情報の共有、それから「みち〜満ち・充ちミーティング」の実施、それから事業着手準備制度の導入というものをやりながら、今、事業を進めております。最近では、金谷御前崎連絡道路とか国道136号の函南三島バイパス等の箇所を重点的なところに集中して事業をやっているという認識でいます。必要なところは、委員おっしゃったとおり、しっかりやっていきたいというふうに思ってございます。

 それから、静岡サーティ構想の最近の動向はどうなっているのかという点でございます。
 平成22年度現在88.4%ということになってございまして、これは国道473号相良バイパス、これは東名の相良牧之原インターチェンジから西萩間インターチェンジの約4キロメートルの供用がこの年度にございまして、それらによりまして1.2ポイント向上して88.4%ということにはなっております。今後、整備が進められて供用間近な新東名、それから伊豆縦貫自動車道などの高規格幹線道路の供用によりましてパーセント率は大きく上昇すると考えてございまして、平成25年度には92.8%程度までいくのではないかと思ってございます。順調に推移しております。以上でございます。

○岡田河川砂防局技監
 地震対策についての土木としての対応についてお答えいたします。
 交通基盤部の公共土木施設等の地震対策事業は、地震対策緊急整備事業と地震防災緊急事業により推進しております。地震対策緊急整備事業におきましては、緊急輸送路対策として、道路や橋梁の改築、道路の防災、それから港湾、漁港の整備等を実施しております。また、津波対策としては、河川管理施設、海岸保全施設の整備を実施しております。そのほか、山崩れ防災対策として砂防施設、地すべり・急傾斜施設を計画的に推進しております。地震防災緊急事業につきましては、港湾の環境整備あるいは河川の階段の整備とか緊急輸送路、これは先ほどと同じですが、道路の整備事業、津波対策としての海岸保全事業、そのほか砂防事業等も実施しております。
 それから、津波対策についてですが、3月11日の東日本大震災を受けまして、本年の4月にソフトとハードの両面において必要な対策を講じるために津波対策検討会議を設置して検討を進めております。その中で短期対策といたしまして、津波対策の総点検や中央防災会議の提言を踏まえまして、ふじのくに津波対策アクションプログラムを策定いたしました。その中で漁港の堤防整備や河川の護岸整備の前倒し、そのほか緊急な整備が必要とされた既存公共土木施設への避難階段の設置などを実施することとしております。
 中長期対策につきましては、今後、検討されます東海・東南海・南海地震の3連動地震などの被害想定を踏まえました上で、中長期的な取り組みといたしまして津波対策を含めた地震対策アクションプログラムを策定し津波対策を推進していく予定であります。以上です。

○鈴木道路整備課長
 今回、収用案件が2件ございまして、島田吉田線、大岡元長窪線の2件の着手年度、それから状況について御説明いたします。
 島田吉田線大井川新橋につきましては、一級河川大井川を渡河します国道150号富士見橋、それから主要地方道島田吉田線の矢口橋、島田大橋付近の渋滞の解消もしくは改善のために富士見橋と矢口橋の中間に大井川新橋を計画し、平成11年度から事業をスタートしております。現在の状況ですが、大井川新橋の工事を順調に進めまして、今回、収用のかかっておりますところまでトータル400メートルの区間になります。この400メートル区間が今、生きていない状況になっています。今回、資料にありますとおり、収用案件が無事解決して事業用地の明け渡しが行われたら速やかに事業着手をして供用開始していく努力をしていきたいと考えております。
 2点目です。主要地方道大岡元長窪線についてです。大岡元長窪線につきましては、新東名長泉沼津インターチェンジへの接続道路としまして、一般県道足高三枚橋線から長泉沼津インターチェンジを経由し、国道246号に至る1.9キロメートル区間におきまして平成5年度から整備しております。これは他の新東名アクセス道路の事業とほぼ同じような時期でスタートしております。このうち一般県道足高三枚橋線から長泉沼津インターチェンジまでの0.6キロメートル区間につきましては、新東名の供用にあわせ確実に整備を進めてきております。残る国道246号までの約1.3キロメートル区間につきまして、今回、東駿河湾環状道路が長泉沼津インターチェンジから函南塚本インターチェンジまでの供用が平成25年度ということになっていますので、これと同じ平成25年度を目指して整備を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。

○伊藤道路保全課長
 道路案内標識の整備の考え方についてお答えいたします。
 道路案内標識につきましては、道路を利用するすべての人にわかりやすく、そして景観にも配慮して目的地への円滑な誘導や沿道空間の魅力の向上を図ることを目的としております。そして、道路案内標識だけでなくて観光看板、観光案内図等も含めまして、公共サイン整備の基本方針となりますしずおか公共サイン整備ガイドラインを学識経験者などの提言を受けまして平成18年度に策定しました。その後、平成19年度から伊豆地域、富士山周辺地域、中遠それから志太榛原地域と4地区におきまして地域別の公共サイン整備行動計画――実際にどうやるかということですけど――それを国とか地元、市町それから観光関係者と連携しまして策定し、平成20年12月に公表しております。
 行動計画の概要でございますが、まず案内を統一しましょう。そして連続性を確保しましょう。そして著名地点誘導標識――観光施設とか観光地を案内するものを設置するわけですが、それも入れまして円滑な移動を確保しましょう。それから、英語の字を少し大きくしましてわかりやすくしましょうと。それから、景観に配慮したような色彩の標識柱を使いましょうと。そういうことをうたっております。
 今後も引き続き、この整備行動計画に基づきまして市町や観光関係者と連携しまして道路案内標識、著名地点誘導標識等の整備を進め、平成25年度までに道路案内標識としては県下1,700枚、著名地点誘導標識としては約450枚を設置を完了する予定です。以上です。

○望月建設業課長
 静岡県建設産業審議会で審議し、今回、パブリックコメントにかけております静岡県建設産業ビジョン案の中身についてです。
 このビジョンにつきましては4つの章で構成されております。1つ目は、このビジョンが策定された経緯です。これについて述べられ、次に建設産業を取り巻く環境の変化。これを具体的なデータを示しながら分析しております。3つ目としまして、建設産業の活性化に向けた課題ということで4つの課題を挙げ、分析をしております。最後の章で、建設産業の活性化に向けた方策ということで、この4つの課題に対する具体的な対応について整理してございます。
 活性化に向けた方策のポイントですが、1つはビジネス経営体の概念を導入したということです。元請となる総合企業につきましては、社会資本整備や維持管理、災害対応等、地域社会におけるさまざまな役割を今後も円滑に果たしていくために求められる姿をビジネス経営体として定義し、それを目指す企業を支援するということとしております。次に、建設関連分野の広がり、新分野への展開について方策を述べ、3番目に入札・契約制度の改善、これにつきましてダンピング対策、あるいは価格とともに技術を評価する総合評価方式のさらなる拡充など。最後に、災害の対応の向上ということで建設業団体の防災計画上の位置づけの明確化などを検討しております。静岡県建設産業ビジョンの案の中身の概要については以上であります。

○杉本都市計画課長
 お尋ねの景観行政団体を含みます景観施策についてお答えをいたします。
 景観法におきましては、住民が最も近い自治体である市町村がその中心的な役割を担うことが望ましいという考え方のもとに、本県といたしましても1つでも多くの市町が景観行政団体になるよう進めております。
 現在の状況でございますが、10月1日に伊豆の国市が景観行政団体になりまして、現在のところ政令市を含みます16の市が景観行政団体でございます。今、景観行政団体になっておりませんのが19市町ございます。このため県といたしましては、一般の県民も含めた広い方々に向けまして景観講習会、それから行政の皆さんに対しては研修会、それから必要に応じて景観行政団体を希望する市町等に景観アドバイザーを派遣をしております。
 また、県といたしまして景観につきましては、広域景観ということで世界文化遺産を目指します富士山周辺につきましては、富士山地域景観協議会というものを設立をいたしまして、現在のところワーキングで富士山の景観のすばらしい地点を選定し、そこからの景観をよくするための施策の検討や看板の集合化等の施策を進めております。また、伊豆地域それから空港周辺の牧之原地域におきましても、看板のよりよいあり方の検討を進めているところであります。
 また、公共事業におきます景観というのは非常に影響が大きいということで、本年度からは県の社会資本整備におきますふじのくに色彩・デザイン指針というのを定めまして、本年度より設計段階、工事段階において景観をよりよくしていこうということで指針を定めまして、交通基盤部は既にすべての出先機関で実施をしておりまして、来年度より全庁的にこの指針を適応するように進めております。県がこのように公共事業の中で景観を重視するという姿勢を見せることで、今後は関係の市町、民間のほうに景観をよくするというような働きかけを進めていきたいと思っております。
 このほか、大変問題になっております屋外広告物の規制につきましても、さらにその事業を進めていきたいと思っておりますし、またすぐれた景観につきましては静岡県景観賞ということで表彰制度ももう24回ほど進めております。以上のような施策を持ちまして静岡県の景観をよりよくしてまいりたいと思っております。以上でございます。

○安間委員
 ありがとうございました。
 災害への対応でありますが、予算の関係もあります。いろいろ大変ではございますが、津波対策も含めて県民の皆さんが本当に安心できる気持ちを持てるようなそういう発信も大事かなと思いますので、そういう意味での政策も要望しておきたいなと思います。

 それから、道路整備の関係でありますが、もう1つ細かいことになりますが、国道1号磐田バイパスの4車線化、これは完成がいつごろになりますか。その点を改めて確認をさせていただきたいと思います。

 収用の関係でありますが、担当の皆さんもいろいろ苦労はされていると思いますが、さっきの話ですと平成5年ぐらいからというと、私どもがさっき言った中国に行く前から手がけてて中国は十何年かで4車線、8車線という道路ができ上がっていると。それからするとやっぱり遅いなと思います。静岡空港も20年かかりましたが、あの当時、中国に行ったときも上海か香港かどちらの空港か忘れましたが、まだ中国では手をつけてないけど2、3年でつくっちゃいますよ、空港をね。静岡空港は20年たって、おととしようやくでき上がった。そういう速度でありますから、経済の面でもいろいろ影響するわけでありますが、ぜひ重点的に、担当の皆さんも大変でありますが頑張っていただきたい。前回の委員会でも申し上げましたが、こういう収用の関係といいますか、計画の段階で地元の有力者等にも声をかけて、そこから意見を吸い上げるというか、やっていくというか、そういう手法というのは大変有効で大事でありますので、県下全域でいうとまだ大分いろいろ収用の関係はあるようでありますが、そういう努力もぜひお願いをしたいなというふうに思います。

 建設産業の活性化につきまして、入札の話も出ました。入札はいろんな手法をもってやっていただいております。私は100%これがいいという入札の方法はないと思っています。大きい業者、小さい業者でいろいろな思惑がございますので違うと思っていますが、そこでやっぱり最大公約数のベターのところをいかに県としても提示してやっていくかというようなことが大事でありますので、最低制限価格も含めて、今のダンピングの状況ですとでき上がった完成のものも大変手抜きがあるんじゃないかと私ども心配をしております。10年後、20年後になって、やいやいというようなことにならないように、その点もしっかりお願いをしたいなというふうに思います。

 景観行政でありますが、今、出ましたふじのくに色彩・デザイン指針、こういうものに大いに期待をしております。ただ、なかなか正直言って大変だなっていうのも、十分承知はしております。
 最近ですと、国際観光の点で申し上げると、やっぱりヨーロッパで世界遺産になるまちというのは、本当にきれいにできていますよね。関係の住民もそれに協力をすると。特に色彩なんか、全体で見ても屋根の色が全部統一されているとか、そういうのは本当に見るときれいだなと。そういうところにはまた行ってみたいなということにもなるわけでありますので、なかなかこういうのは10年、20年ででき上がるものだとは思っておりません。やっぱり50年、100年かけないとなかなかできていかないかなと。
 京都のまちも明治維新の時を見ると、そんなすごいものじゃないんですが、あの当時からそういうものも、まちづくりといいますか、景観も考えて京都のまちをつくっていきましょうっていう資料を見させていただいたんですが、そういうものが今の京都のまちになっていると。最近はまた高層のビルなんかできてきて、ちょっといただけない部分もあるようでありますが、長い目でやっぱりつくっていかないとできないと思いますので、その点もしっかりやっていただきたいと思います。
 
 ほかの質問をさせていただきます。都市公園の整備の関係であります。
 きのうも深澤委員からも、エコパの関係が出ておりましたが、もうエコパスタジアムができ上がって10年ですか。やっぱり、芝生を使用した後に補修すると、どうしても砂で埋めていくものですから、どんどん上がっちゃうんですね。あの芝生は、ピッチが今は盛り上がっちゃっているような状況になっています。これはある面でいうと、使っていることではいたし方ないことだと思いますが、通常、やっぱりそこまでくると、全面張りかえということが考えられるわけでありますので、もし、工事をした場合に幾らくらいかかりそうなのか。
 そして、きのうもやりとりありましたが、平成28年にまた改めての審査があるから、平成27年に向けてというような話がございましたが、現場でもいろいろ聞きます、大変使いづらくなってきたと。場面によっては前倒しもしなきゃいかんかなということも考えられるわけでありますが、その点についてお伺いをします。
 
 それから、都市公園の関係で、遠州灘海浜公園でございます。
 私どもの本音から言うと、政令市になった浜松にやってもいいんじゃないかという思いもあるんですが、浜松市はそこら辺は余り手を入れてない部分もありますよね。
 いろいろ地元のそういう関係からも要望もあるわけでありますが、とりあえず言うと、県が管理しているわけでございまして、メーンのグラウンドはラグビー等も使うものですから、ラグビーをやるとどうしても、スクラムでほじくれるんで、その後の補修がうまくいっていないものですから、どうしてもちょっとでこぼこになっている。サッカーなんかやると、捻挫をしそうだというような話も聞きますが、ここら辺について、どのように考えて、どのように対応されるか。
 私も一、二回やったことがありますけど、確かにサッカーやっていると捻挫をしそうです。波打っているとこもあるものですから。それではまずいかなと思うものですから、その点について改めてお伺いをさせていただきます。
 
 それから、河川整備の話を先ほどもいただきました。一方ですね、河川もかつては治水を重点的にやってきたわけでありますが、最近、先ほどの景観の話でありませんが、もっと環境も考えて大事にするというような、そういう方向に変わってきているわけであります。改めて河川整備に関しまして、河川の景観、それをどのように考えながら整備をするか、その点についてお伺いをしたいというふうに思います。

 次に富士山静岡空港の機能向上の関係になりますが、改めて空港機能向上云々ということで、いろいろ提案をされております。これはこれで、私はぜひやってもらいたいなと思っておりますが、岩ア県理事が前にもいろいろ責任を持ってやっていただいていたわけでありますが、これは所管がちょっと違いますが空港利用の利便性のことでいうと、国際便が韓国、中国にしても向こうの航空会社ですから、当然向こうの人たちに使いやすいような例しかないわけでありますが、私も地元、あるいは県民の皆さんに、ぜひ静岡空港を使ってくださいよって言っても、どうしてもセントレアに行っちゃうんですね。朝に帰ってくるようなあんな早い時間、6時にホテルで起こされて、7時までに空港に行かないといけない、その日一日せっかく休みをとってあるのに何も利用できないっていうことも再々ございます。
 そういうことからすると、乗り入れている航空機会社の都合もあるでしょうが、静岡県民にとって夜でも帰って来られるといいますか、当然、日本航空に乗り入れていただいて――共同運航のような格好にしてもらうのが私は一番いいと思っていますが――そういうものにも対応できる機能整備、そういうものもしっかり頭の中に入れて、このことが提案されているか、その点について改めてお伺いをしたいと思います。

 次に、土地利用の関係になります。
 今回の津波等も含め、あるいはそれぞれの市町が合併したということの中で、土地利用の見直しを積極的にやっていただきたいという話が大分聞かれるわけでございます。県の姿勢として、改めてこの津波対策のことも含めて、どういう方針か伺いたいと思います。以上です。

○村松道路企画課長
 国道1号磐田バイパスの4車線化についてお答えいたします。
 磐田バイパス全線、磐田市岩井から小立野の間、7.2キロメートルの4車線化につきましては、平成24年度の供用を目標に国土交通省で工事が進められております。以上でございます。

○赤川公園緑地課長
 都市公園についての御質問にお答えいたします。
 まず、エコパの芝の張りかえに要する工事費でございます。
 現在、試算でございますけれど、8000万円から1億円くらいかかるんではないかと。ただ、芝の専門家に聞きますと、やり方によっては少し工事費が下がるというものですから、またこれから、きのうも答弁しましたけれど、芝の張りかえに向けていろいろ検討していきたいなと考えております。

 また、遠州灘海浜公園の球技場の芝の状態でございます。
 担当からもこのごろ荒れているよというふうには聞いているんです。ただ、委員がおっしゃるように、利用が多いんです。利用と養生を上手にやっていけば、そんなに荒れることはないんですけれど、利用のほうを優先的に考えておるものですから、御指摘のような状態になっていると思いますので、今後、指定管理者ともいろいろ工夫しながら、利用日と養生日を上手に組み合わせて、適正な芝の状態で皆さんに使っていただけるように努力していきたいと思っております。以上でございます。

○鈴木河川企画課長
 これまで治水に重点が置かれていたが、河川にも景観のよさは必要ではないかという御意見でございます。
 当然、私どももそういったふうに考えておりまして、これまでも治水事業と合わせて公園的な整備、そういったものについては地域の皆さんの御意見を聞きながら、景観等にも配慮して整備してまいったつもりでございます。
 近年、いわゆる公共利用の進め方としまして、県が勝手にといいますか、役所の思うように計画をつくるというよりは、地域の皆様といろんなキャッチボールをしながら、その後の維持管理も含めた形で計画づくりから地域住民の意見を聞きながら、事業を進めております。
 今後、そういったやり方も続けながら、先ほど都市計画課長がお答えしましたけど、ふじのくに色彩・デザイン指針に沿って社会資本を整備し、今後もそういった地域の皆さんの御意見を聞きながら、景観的に配慮すべきところにつきましては、そういったことをやっていきたいと思っています。
 ただ、河川というのは自然公物でございますので、そこの背景、市街地には市街地に適した景観、自然豊かなところには自然豊かなところに配置する景観というものもございますものですから、一慨にこうあるべきだという部分はございませんのです、先ほど申しましたように、地域の皆様の御意見を聞きながら、よりよい景観を河川の中でも構築していきたいなというふうに考えております。以上でございます。

○岩ア県理事(交通ネットワーク担当)
 富士山静岡空港の機能向上ということでお尋ねいただきましたけども、まず、今お願いしていますエプロンの拡張工事につきまして、あとボーディングブリッジの増設でございますけれど、特にエプロンの拡張工事につきましては、これはやはり当面の空港の1番の課題は路線数、それから便数の確保ということが最大喫緊の課題でありますので、現在のゴールデンタイムにおける、いわゆる着陸できない状態はこれにて一応解消されるという状況になってまいります。そういう意味から言うと、路線数、便数の増大も受け入れキャパが増大するということで利便性が上がると。
 ただ、2泊1日といわれている、いわゆる便の運航タイムの改善につきましては、これは機材繰りの問題もありますけども、やはり一番大きな問題は需要をどうして生み出していくかと。これは当然、需要のないところにいい機材、いいタイムでは運用しないというのが、エアラインの鉄則でございますので、地道にやはり需要をきちっと出してタイム改善につなげていくと。
 これは主には、文化・観光部の所管になりますけど、ここはやはり県を挙げて、そうした方向で当面するその課題、特に今ある韓国、中国の便の運航時間の改善につきましては、最重要案件だと県としては認識しておりますので、そうした観点で路線、便数の増が重点事項ではありますけども、就航しているタイムの改善につきましても、最大限の努力を傾注してまいりたいと考えております。

○望月土木防災課長
 先ほどの災害の対応と河川の景観について御説明をさせていただきます。
 お手元の建設委員会説明資料51ページをごらんいただきたいと思います。台風15号による交通基盤部所管施設の被害の状況でございますが、9月29日現在363件、89億3000万円でございます。このうち公共施設につきましては、災害復旧事業として国の査定を受けることができます。このため土木防災課所管道路、橋梁、河川、海岸等の災害査定につきましては、11月14日から18日の第5次査定8班、国土交通省、財務省に現地で査定していただくわけでございます。
 これに当たりましても、災害発生後10日以内に国のほうに被害報告をいたしまして、現地のほうにおきましては、県内の測量コンサルタント会社、地元建設業協会と災害協定を締結を結んでおりますので、出動要請いたしまして、道路の警戒や河川の決壊の応急というような形で、災害箇所のうち、崩土除却や、増破防止の大型土のう設置が必要な箇所につきまして、31箇所の応急工事を実施しているところでございます。そのような形で至急、取り組んでおる状況でございます。

 また、河川の景観についてのうち、平成9年の河川法改正におきまして、河川環境の整備と保全ということで、河川関係の災害復旧事業につきましても、原則として河川環境の保全に配慮した復旧を実施することということで、平成10年5月に美しい山河を守る災害復旧基本方針が策定されまして、それに基づきまして、ただ単にコンクリート等、間知石のブロックに乗せるではなく、その場に環境に合った状態、そういう要素を取り入れて対応するような形で災害の対応もなっております。以上でございます。

○杉本都市計画課長
 市町村合併に伴います土地利用の見直しについて、お答えをさせていただきます。
 平成21年度末には市町村が合併しまして、35市町になったわけですけれども、都市計画の分野でいきますと、都市計画区域もそれに伴いまして、平成22年度末には27あった都市計画区域が20の都市計画区域になっております。
 この都市計画区域につきまして、土地利用、都市施設等の整備開発保全の方針というものを定めました。いわゆる、都市計画地域マスタープランというものを法律で定めることになっております。
 その中で、土地利用の考え方を示していくと。それは県がつくるわけですけれども、それをもとに各市町では、各市町の都市計画マスタープランを策定いたします。
 この策定したそれぞれのマスタープランに基づいて、土地利用の具体的なあり方というものが示されておりまして、昨年度末に県の都市計画地域マスタープランのほうは策定をしております。
 今の人口減少社会、高齢社会、それから経済の状況、また既存の社会資本のストックの利活用ということがありまして、最近は集約型都市構造、いわゆるコンパクトシティーという考え方が都市計画の主流ということになっておりまして、その考え方のもとで土地利用、都市施設等の計画をしてございます。
 今後、また5年後には新しいマスタープランというものを立てる準備を進めているところでございますけれども、東北の震災を受けまして、防災という面が非常にクローズアップされる、重要視される中で、各市町がどのような防災に強いまちづくりをしていくかというところを、都市計画も含めて全体の中で、土地利用含めまして考えていくということになろうかと思います。
 県といたしましては、市町がつくる防災まちづくり計画を広域的な観点から一緒になって災害に強いまちづくり計画の策定を支援してまいりたいと考えております。以上でございます。

○森山交通基盤部長
 若干、道路の関係と景観の関係で補足をしたいと思います。
 委員御指摘のとおり、中国では20年前は道路整備がゼロでありましたけども、高速道路はもう現に10万キロメートルくらいできていると。年間大体8,000キロメートルくらいつくっているわけですね。日本の場合には、昭和30年から始めて大体年間200キロメートルくらいつくっていきながら、最近ではもっと少ないんですけども、また高速道路は8,000キロメートルくらいということでございまして、随分差がついているわけでございます。
 本県でもいろいろな中で事業をしておりますけども、遅々として進まないということは、何とかしたいというふうに思っているわけでございます。ただ、やはり劇的にお金が減ってきていると。高齢化社会っていう中で、いろいろなことでお金がいるんでしょうけども、もうちょっと国のほうでも何とかできないかという面もありますし、また、県の中でも、国がこうだから県もそのまま仕方ないっていうのではなくて、そういった努力が要ると思います。
 いわゆる努力はしながら、節約もしつつ、工夫もしますけども、やはり限界があるわけですので、ぜひそこら辺は委員の皆様方におかれても、例えば来年度予算は、9掛けということでシーリング がきておりますので、今でも少ないのが、さらに1割減になって「どうしよう」、「どうするの」っていう面がございますし、また県の中でも、それに合わせる形で、国が減ったから県も減りますっていうのでいいのかどうかですね。そこら辺、また今後、来年度の予算の編成も始まりますので、ぜひそういった面での御協力などもお願いできればというふうに考えてございます。
 
 それから、景観のことでございまして、高い関心を持っていただいて大変うれしく思ってございます。景観っていうのはいろいろな価値観があって、おれはこうだ、私はこうだっていうのもありますけども、やはり私どもが思う景観は、美しい自然景観、山とか川とか、それを生かそうと。
 また、民間の方が工夫されている建築物を生かせる形にしていこうというふうに考えてございまして、まず、我々が責任持ってやる公共施設、道路、河川、公園とか、これについては美しいよりも目立たなくして、周りを引き立たせるような形にしていきたいというふうに考えてございます。
 景観行政の基本は市町が主役だっていうふうになってございますけども、じゃあ県は市町にお任せっていうわけで物がうまくいくと思いませんので、今回、デザイン指針をつくりましたのは、美しい色彩とか、美しいデザインにしていこうという気持ちじゃなくて、周りを引き立てるような隠し味だと思うのですね、公共施設っていうのは。
 それがともすると存在感がある横断歩道橋とか、目立つ看板とかを行政がつくっていることになるものですから、それは人に言う前に、まず我々が質素にし、周りを引き立てようというふうに始められるわけでございまして、これもおっしゃるとおり、関係するその市町、それから民間の連携が要りますし、時間もかかります。ただ、10年間もやれば随分変わると思うんですよね。
 この今回の取り組みは、実は昔、私が群馬県に行った時に始めた分を、静岡県でもある意味活用してやろうと思っている取り組みでございます。こつこつやるけども10年もすれば随分変わりますし、特に私ども交通基盤部の場合には、すべてのインフラが入っていますので、そういった面でやっていこうと思ってございますので、いろいろ関係市町への周知ですとか、また委員の皆様方のアドバイス、例えばこの看板はどうかとか、このガードレールは地味でいいねとか、そういう目線でもって御指導いただければというふうに思ってございます。よろしくお願いします。

○安間委員
 ありがとうございます。
 先ほど1つ要望を忘れましたが、道路案内表示の関係でありますけど、先ほど答弁いただいて、検討する人の関係で言うと、やっぱり地元ばっかりかなというようなそんな気がしました。
 また、先ほど申し上げましたように、幅広く見ないとなかなか、地元の人は地元の土地カンがあるものですからわかるんですが、よその人はそうじゃないんですよね。そういう意見も取り入れていただくような意見集約といいますか、それをお願いしておきたいなと思います。

 それから、富士山静岡空港の機能向上の関係でありますが、手荷物の赤外線検査、あれも評判悪いよね。小さい空港にしては混んでいる時に30分もかかる。これしかいないのに何で30分もかかるっていう話をよく聞きます。あれも初めて来る人だと、「こういう空港じゃあね」っていうようなこともよく聞きます。それは、県から出向している職員を見ると言うわけでありますが、「これは飛行機会社がやっている話で、私らは関係ないとは言わないけど、直接は言えないものですから」っていうようなことを聞くわけであります。ぜひこういうのも一緒になって改善していく、あるいは今、一番の最近のことで言うと、受付のほうで荷物を預けて、裏のほうでまとめて赤外線検査をやっていますよね。私は何でああいうのを最初から取り入れなかったのかなというふうに思いますが、ああいうことをやれば手荷物検査で待つことはありませんので、そのこともぜひ検討の課題として頑張ってもらいたいなと思います。

 景観の関係につきましては、部長から改めて御答弁をいただいて頼もしく思いましたので、ぜひよろしくお願いをしたいなと思います。やっぱり住民の意識をしっかり理解をしてもらわないとなかなか、それぞれの主観が違いますので。私どもよく関心するのは、パリがあれだけきれいなまちになっていますが、あのエッフェル塔が何十キロメートル先からも見えるように、あれが見えないようなところへ高層のビルは建ててはいかんっていう、そういう都市計画、まちづくりになっているって聞いています。だからこそ、パリはあれだけきれいなまちで、観光客も年間何千万人も来るっていうことになるわけでありますので、日本でもそういうことができます。フランス人がつくっているんですから、日本人にできないわけはないと思います。答弁はいりませんが、このふじのくに美しく品格のある邑づくり、こういうのも私ども大いに期待をしておりますので、応援もしますし、頑張っていただきたいなと思います。
 答弁をいただけるものがありましたらお願いをいたします。

○藪田委員長
 答弁がないようですが、要望ということでよろしいですか。

○安間委員
 はい。いいです。

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