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委員会会議録

質問文書

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平成21年10月新型インフルエンザ対策特別委員会 質疑・質問
質疑・質問者:赤堀 佐代子 議員
質疑・質問日:10/27/2009
会派名:自由民主党県議団


○赤堀委員
 初歩的なことをお聞きしますけれども、鳥のインフルエンザというと、部位としては鳥のどの部位に一番そのウイルスが多いんですか。

○大槻公一氏
 鳥の種類によって必ずしも同じではありません。私たち、これはインフルエンザウイルス上、便宜上、山鳥と水鳥に、鳥を大きく2つに分けています。
 水鳥というのは、足に水かきのある鳥ですね。水鳥の場合には、普通、よく増殖するのは腸管です。もちろん、呼吸器でもふえますけれども、そこでよくふえます。ただし、現在、H5N1ウイルスがかなり変容してきまして、水鳥をも殺す、そういうウイルスが今、相当たくさん出てきております。日本国内でも、2年前に宮崎県と岡山県で発生がありましたが、あのウイルスは、かなり病原性の強くなったウイルスです。その場合ですと、そういう水鳥でも全身で感染を起こします。特に、私たち注目しているのは、脳細胞でふえるということです。脳細胞でふえると、もう鳥はほとんど即死状態で死んでしまいます。
 山鳥は、ほとんど呼吸器でふえます。鶏の場合は、これ、水鳥と山鳥の両方の性質を持ってまして、私たちも、これまで随分感染実験繰り返してきておりますけれども、呼吸器でもよくふえますし、それから、消化管でもよくふえます。

○赤堀委員
 済みません。その鳥のウイルスがどういう状況で、病原性を持つようになるんですか。

○大槻公一氏
 これは、私たち、これまで弱毒のウイルスを強毒のウイルスにするのに、実験的に成功してます。
例えば、これは1983年ですけれども、私たちが行った実験では、島根県で白鳥のふんからH5N3という鳥インフルエンザウイルスを分離してます。分離したころは、鶏のひよこに感染させても、ほとんどひよこでふえません。そういうようなウイルスを、無理やりにエアサック――気のうというのがありまして、この内部に、ちょうど浮き袋みたいな臓器を保護する呼吸器があるんですけれども、その中にウイルスを接種するという方法をとって、鶏から鶏へずっと感染を続けましたら、最終的には、強毒のウイルスに変わりました。先ほど申し上げましたように、鶏はもともとこのウイルスに感染していない動物です。ですから、そういう鶏のような、もともと鳥インフルエンザウイルスに感染していない、本来の宿主ではない、そういう鳥類に感染した場合に、このウイルスは、どうも病原性を獲得するということが、私たちの実験でわかってます。ですから、鶏に感染しなければ、今回のああいうH5N1ウイルスは、多分、出現しなかったであろうというぐあいに考えてます。

○赤堀委員
 昔だったら、猟銃で野鳥をとって食べたりということがありましたけれど、今は鶏。鶏でも、やたら恐怖に陥っちゃって、鳥の肉は全然食べないという、豚といったら、豚も食べなくなっちゃったって言っている人も。

○大槻公一氏
 おっしゃるとおりです。私、京都へ移りましたのも、京都府で5年前に大きな発生がありまして、それが非常に大きな恐怖をもたらして、特に関西、特に京都府では、鶏の玉子だとか、肉の消費量が激減しました。それは大丈夫ですよと、幾ら説明しても、やはりそういう恐怖感というのを、どうしてもぬぐうことができません。ですから、私たちも、今回は、とにかく養豚に関係しておられる方は、絶対に感染しないでくださいということ、一番危険ですと。もともとが豚インフルエンザウイルスですから、もし豚に感染してしまいますと、豚から豚への感染が、がっと起きてしまいます。また、その豚から人に感染が起きると、一遍にそういう豚肉が危険だという、そういう風評被害が生ずる、そういう危険性が心配されますので。

○赤堀委員
 すごく神経質な人は、もう肉は、何にも食べれるものがなくなったって言って。

○大槻公一氏
 でも、それはありません。実際はもう、ほとんどは安全ですので。

○赤堀委員
 腸管とか呼吸器、特にそういうとこに増殖しているわけですよね。だから、熱処理することによって大丈夫ですか。

○大槻公一氏
 私たち、非常におもしろい実験を頼まれてしたことがあります。国内のあるマヨネーズメーカーがありまして、そこから、うちで製造しているマヨネーズは、鳥インフルエンザウイルスが入っていないということを証明したいので、そういう実験をしてほしいということで――まだ、私が鳥取大学にいたときなんですが――来て、一緒に実験したんですね。そのマヨネーズは、全く加熱していないというわけじゃないんですね。61度から62度で数分間、加熱しているんですね。ですから、白身がかたまらない程度に、一応、加熱しているんです。そういう実験を何度も繰り返しました。そのマヨネーズを製造するという、同じ条件をつくりまして。その結果、実験的にH5のインフルエンザウイルスをまぜて、どのようになっていくのかという実験を繰り返したんですけれども、それはもう、全く、全部、ウイルスは検出されませんでした。

○赤堀委員
 50度ぐらいあれば消滅する。

○大槻公一氏
 ええ、インフルエンザウイルスは熱に非常に弱いウイルスです。ですから熱を加えれば、まずこのウイルスが生き残ることはないというように考えられます。
 それと、私たちがもし、そのインフルエンザウイルスに汚染した卵、あるいは肉を食べたとしても、このウイルスは酸とかアルカリに非常に弱いんです。ですから、胃の中で、胃酸でやられてしまいますし、それから十二指腸では酵素も出てきます。それからアルカリ側に傾きますから、まず、そういうところで生き残って腸の中に入ってくるということは、まず私たち、そういうことはないというぐあいに考えてます。

○赤堀委員
 私、さっきくしゃみをしたんですけれども、すごくやっぱり神経質になっちゃうんです。くしゃみをすることが、周りに対して非常に神経使うようになりますね。鳥インフルエンザなどではございませんので。

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