委員会会議録

質問文書

平成21年６月定例会文教警察委員会質疑・質問

	質疑・質問者：	奥之山　隆議員
	質疑・質問日：	08/03/2009
	会派名：	自由民主党県議団

○奥之山委員
　人が住むと、あるいは住み続けるという中で、端的に言うと、学校があるか、医者があるかと、これだけですね。近くに学校があるか、医者があるか、これが大体そこに住んでいくとか、住み続けるとかということ、あるいは新しくそこに移動するにしても、そういうことがまず一番に言われると思います。
　今度、この委員会でも統廃合の話が出ていたし、本会議のときも出たんですが、知事もちらっと触れたような気がしますが、遠藤教育長も答弁したわけです。前にも私が質問したときに、部付の会合なんかでそういう議論をしたんですが、学校、特に小学校がなくなっていくということはその地域が崩壊するということですから、私は小学校はなくさないと、そういう前提から物事を考えたらどうかということをこのとき言ったんですが、学校がなくなっていけば、だんだん過疎が進んでいくということはあります。もちろん少子化ということがありますし、人口減少時代ということですから、なかなか私が言うようにはいかんにしても、まず努力すると。
　少子化になって子供が少なくなったから、小学校が減っていくんだよと。これは、時代の流れに沿っていかざるを得ないというか、あるいは教育委員会とすると、人口増だとか人口減だとか、今までは区画整理だとか都市計画だとか、いわゆるまちづくりと教育というのが連動してないもんですから、教育委員会のあずかり知らないところで大きな住宅を建てたと。人が住むと急に学校をつくる。その逆に、過疎になると減ってっちゃうと。こういうことですが、私は小学校はそういう意味で地域の最後のとりでだと思うんですが、小学校をなくさないというところから物事を考える。そこから考えていったら、じゃあその小学校区で人が減らないような住宅政策なり土地利用政策というものを考えていく。
　知事も今度マニフェストの中では、土地利用については市や町におろしたいということを言っているわけです。ですから、それがどの程度、国との関係、県との関係でできるかどうかわかりません。もちろん、市街化区域、市街化調整区域とか、いろんな法律の、あるいは農地、農用地とか、いろんなことがありますから、そういう土地利用のあやの中でどれほど幾らかわかりませんが、私は小学校を減らさないというところから出発して、まちづくり、人口政策ということをやっていくというのが一番私は正しいとこう思ってますが、その辺をお尋ねしたいなと思います。
　100人未満が96校ですか。私もほかの何かで見たときに、５年間で日本じゅうで小中学校が1,200校だったかな、幾らもなくなってっちゃうということが統計的には出ているんですが、私は、少なくとも静岡県は小学校はなくさない、そこからスタートしてもらいたいと。
　そして須藤次長もいますが、例えば総務省とか旧自治省なんかでは、そういうふるさととか、そういったものに逆に力を入れているわけですから。あんたが教育次長と言うだもんで、そこらちっとは話をして、何のためにここへ来とるんだということがよくわかるように、私は少なくとも静岡県で教育次長のときには、遠藤教育長と議会と含めて、小学校をつぶさないというところから始めて、総務省出身者として立派だったといって帰ってもらいたいと思うんですが、そこの辺をお聞かせください。

　それから、ＪＩＣＡですね。二、三年前、ＪＩＣＡの人が県庁へ尋ねて来ました。それぞれブロックがあって、多分この辺は東海ブロックか何かで、名古屋にあると思うんです。その人が来て、東海四県だかにＪＩＣＡによる先生の派遣を頼んで歩いているが、静岡県が一番冷たいと、やる気がないという話だったものですから、そのときの教育委員会のだれに言ったか知りませんが、その話をしました。そう言ったけれど余りうまくいかなかった。
　それから私は地元へ帰って、袋井の教育長に、こういうわけだで袋井市でもちょっとやってみるぞということで、一生懸命やっていただきましたがとうとうできなかった。何でだと聞いたら、多分ＪＩＣＡで派遣するときには、どんなことかよく私は知りませんが、その意欲、能力のある人で、試験だとか何かあるという話を聞いたけど、一応行きたいと。妻帯者が、奥さん、子供まで一緒に連れていく費用を出してくれるかというと、多分ないって思うんですね。だから、そういうことも含めて、多分、希望があってもなかなか行けないというか、行きたいなと思っても行けないんだろうと思うんです。
　じゃあ、知事がそういうことを言うというんなら、そこは財政に話をして、静岡県でも推進したいと。そのかわり、奥さんや子供まで一緒に行けよっていうこと、そういう覚悟があれば――私は杞憂だと思いますが――その辺ちょっと聞かせていただきたいと思います。

　それから、最後に、きょうのそれこそ冒頭、委員長から古橋廣之進さんの話があって、我々議会、委員会、一緒になって黙祷をささげた。静岡県出身で、これほど戦後荒廃したときに国民を力づけた人はいないと思うんですが、私はそれを誇りに思うわけです。遠藤教育長は野球が好きですが、プロ野球なんかでは野球殿堂入りってありますが、私は何回か言ってますが、静岡県にスポーツ殿堂をつくったらどうか。
　古くは古橋さん、水鳥寿思さんだとか、岩崎恭子さんとか、いろんな水泳、陸上、いろいろあると思うんですが、オリンピックあるいはアジア大会ぐらいでそれなりの名を遂げた人は、どこかで顕彰すると。そして、教育の中で、うちの近くでこんな立派な人がいるんだよと言って、僕もあそこへ写真を飾られたいと、私もそうなってみたいというような、そういうことがあってもいいんじゃないかなっていつも思うわけですが、その辺をお尋ねして終わります。

○須藤教育次長
　奥之山委員から、学校の統廃合についての御質問がございました。確かに委員御指摘のとおり、特に過疎地域等に行きますと、学校がなくなって子供の声が聞こえなくなるということについては、やはり大変寂しい、地域が寂れていくというところのまさに象徴的なものとして扱われているのは、私も当然認識しているところでございます。
　しかしながら、一方、子供にとっていい教育環境をいかに確保するかということは、これは地域のみならず、将来の子供たちにとってもやはり教育というのはしっかりやっていかなきゃいけませんし、そうした人材を輩出するということは、その地域にとっても、また県、国にとっても必要なことでございます。
　したがいまして、そうした子供にとってのいい環境ということをまず第一に考えながら、地域の将来、その地域の人口動静がどうしていくかということ、こうしたものもにらみながら、これは地域、保護者の方々が入って、いずれ議論していかなきゃいけないというふうに思います。
　全くなくさないというような宣言までもちろんできないわけですが、きょう何人かの委員からもいただきました、やはりこの統廃合の問題等については、しっかり県民全体で議論するときに来てるんじゃないかというふうに思いますので、そのときに私ども、統廃合等について円滑に進むような形での支援というのを現在行っているところですが、また県としての役割をどうしていくか、こうしたところを市町の教育委員会なんかでもお話ししながら、また考えていきたいというように考えてございます。以上でございます。

○鳥居事務局参事兼学校人事課長
　青年海外協力隊の派遣の件で、子供、さらには奥さん等も同伴していただくと。この派遣は、ＪＩＣＡのほうで行っていますので、そういうことができるかどうか、まず確認をしなければと思いますし、また希望される者、そして実際に経験された方から、そういうような子供さん、奥さんを連れていくことがどうなのか、そのあたりも状況を踏まえながら検討してまいりたいと思っております。

　それから、７番委員からシニアボランティアについてということで、まことに申しわけありませんでした。私は、退職後と言いましたけども、ＪＩＣＡのほうでは40歳から69歳の方をシニアボランティアとして派遣をしてるという用語の訂正がございます。申しわけありませんでした。

○石川スポーツ振興課長
　古橋さんがお亡くなりになったことで、そういった方々を顕彰するような殿堂があれば非常にいいかなとは思いますが、現在のところ、本県では岩崎恭子さんとか水鳥寿思さんに県民栄誉賞を与えたり、それ以外、国レベルの優勝等では、教育委員会表彰ですとか知事顕彰とかで表彰しているわけですが、そこまでです。その方々の功績等を一つのところに集めてというようなものは、今まで考えてなかったと思います。今後、知事部局とも相談をしながら検討してまいりたいと思います。以上です。

○奥之山委員
　須藤次長の答弁はわかるんですが、私はね、そうなれば、どうしたってそうなってっちゃう。もう小学校をつぶさないところから出発せなあかん。どうしてもやむを得ないところはともかくね、その努力をせずに、その辺っていうことでしようがないからと。やっぱりね、子供の笑い声や声が聞こえない地域は寂れます、そんなものは。だから、本当にこの国が、津々浦々それなりに健全性を持った地域社会、コミュニティーをつくっていくといったら、小学校をなくしたらだめだとそう思います。

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