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委員会会議録

質問文書

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平成20年12月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:原 文雄 議員
質疑・質問日:12/12/2008
会派名:平成21


○中澤(通)委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質疑等を継続します。
 では、発言願います。

○原委員
 きょう午前の部で5番委員からも条例の議案の関係で御質問がございました。午前中の県警本部長の報告によりますと、犯罪検挙を含めて組織犯罪に対する取り締まり、あるいは交通施策の充実を含めて交通違反の件数の減少、今年度振り返ってみますと、さまざまな多くのことにすばらしい成果を上げてくださったというふうに思っておるわけであります。
 そういう中で、こういう警察官の給与に関する条例が出てきたというのは、先ほど5番委員のほうからもお話がありましたけども、私自身もちょっと驚いているのが現実でありますが、まあまあ現実は現実として受けとめられたというふうなことで、先ほど午前中のところでお話がございました。そういう中で、私自身も警察官の士気の低下というものを実績を上げているだけに非常に懸念をいたす一人であります。
 そういう意味では、警察官の意識の高揚のためにも、あるいはこれからの皆さんの活躍のためにも、士気の高揚のための御尽力、御指導をお願いしたいわけでありますが、具体的に、こういう結果が出たという中で、高揚させるための施策というのを、これからお持ちなのかどうなのか。そして、もしそうだとするならば、それをどう具体的に実践しようとしているのかというのをまずお伺いをしたいというふうに思っております。

 そして、ことし1つ目立つのは、大学生の大麻の摘発の問題が非常に大きな話題となり、まさにはしかのようにあちこちで、毎日の新聞を開きますと大麻不法所持で逮捕という記事がありました。新聞を見ると大学生を中心に、それから家庭の主婦を含めて年齢がすごく低年齢化してきてるというのは、ほかの犯罪と同じような感じもいたすわけであります。
 そこで、この間は浜松の某大学の女子学生も逮捕されたというふうに伺っておるわけでありますが、まず静岡県でのこの大麻不法所持の実態、逮捕件数を含めてお伺いをしたいというふうに思いますが、急激にこのように大麻の使用、あるいは不法所持というものが拡大をしてきてるということで、何かこれに背景があるのかどうなのか。そこら辺の原因についても、ひとつお伺いしたいというふうに思うわけであります。
 その中で大麻の摘発に関して、非常に私自身が法的にも未熟なために、わからない部分があるわけですが、片や農家で栽培してる種子とかそんなのを持ってたら、これは不法所持にならないと言われる方もおるわけでありますが、大麻でいわゆる捜査の対象になるものとならないもの、ここら辺の法的に違反をするもの違反をしないもの、そういう限界はどこで線引きをされているのかを含めて、ちょっとお伺いをしてみたいというふうに思っておりますし、静岡県警として、大麻の取り締まりに関する今後の対策について、お伺いをしたいというふうに思っておるところでございます。

 そして、実は先ごろ法務省が公表した2008年度の犯罪白書の中で、高齢者、いわゆる65歳以上の犯罪が過去にない勢いで多発をしてきてるというふうにお伺いをいたしまして、かいま見たこともあるわけでありますが、この中で我が静岡県の高齢者の犯罪というのが、どのような形で推移をしてるのか、あるいはどのような犯罪が多発をしてきてるのか。県内の実態についてもお伺いをしたいということと、これに対し県警察本部はどのような対策を講じようとしているのか、あるいは、講じてきているのかと思うわけであります。
 そういう中でこの高齢者には、一度犯罪を犯して刑期を終えてくるとまた即犯罪を犯し、もう一度刑務所へ帰りたいという志向者が非常に多いように見受けられるわけですが、再犯者が多いと言われるそのゆえんは何なのか。それに対する対策というものを静岡県警察はどのようにとられているのかも、お伺いをしたいというふうに思うところでございます。

 そして、けさ8番委員からも振り込め詐欺のお話がございました。この10月15日でありますか、全国的には5万6000人の警察官を動員して、全国のATM設置箇所の8割に当たる約8万1000カ所を警戒をするという、空前の人海戦術を行ったわけであります。
 そういう中では1つの警鐘として、対策として非常に時宜を得たものだというふうに思っておるわけでありますが、期間中我が静岡県内で、被害防止の取り組みなど、どのような態勢をしいたのか。そして、その結果どうであったのか。
 あるいは、今後引き続き暮れになります。そして特に昨今の活字でもあらわれてますように、実は期間工や、あるいは季節工の解雇問題が大きな課題になってきておるわけであります。外国人が悪いと言うわけではありませんが、我が静岡県でも外国人労働者も多く、その多くの人たちも含めて、ここで失業を余儀なくされるという状況を目の当たりにしてきておるわけであります。
 そして時あたかも、年の暮れを迎えるわけであります。そうじゃなくても年の瀬にはさまざまな犯罪、あるいはこういう金融犯罪等々が、毎年毎年多発をしておるわけでありますが、先ほどちょっと対策についてもお話があったわけでありますが、何よりも私はこの犯罪というのは、まさに現場を押さえた検挙、そして防犯、そして犯罪に強い抑止のシステムをつくることが、極めて重要だというふうに思います。この3つがうまくかみ合って初めて、このような犯罪が縮小あるいは無になるような状況を生み出す、そんな条件だというふうに思っておるわけであります。
 私は今静岡県の来年度予算を編成中であるというふうに伺っておりますが、広報予算というのは非常に多く、今3億円ぐらいのお金を空港を含めてさまざまな部分で使いながら、県民に対する広報活動をしておるわけでありますが、静岡県警察もまさに県民に対するこういう広報活動を含めて、具体的な行動というのをとってしかるべきでありますし、それらについて犯罪の抑止につながれば、これはまた安いものだというふうに思うわけでありますが、これから暮れに向けてどのような抑止対策をこれからとられようとしているのか。
 この4点について、お伺いしたいというふうに思います。

○真家警務部長
 職員の士気高揚ということでございますが、職員の士気を高揚させるためには、すべての職員が自分の仕事は県民のためになっているという充実感、達成感、これらを感じることができて、生きがいややりがい、これを持って仕事に取り組めるようにすることが大切であるというふうに考えております。
 さらに警察は、その職務及び組織の特殊性から、個々の職員が旺盛な士気を保ち、一致団結して職務を遂行していくことが強く求められているんだろうというふうにも考えております。
 このため職員の意思の疎通を活発にして、組織人としての仲間への思いやりの心である団結心を醸成して、誇りと使命感に満ちた活力ある職場を確立するため、職員の士気高揚方策を推進しておるところでございます。
 主な施策としましては、職員の能力、実績に応じた昇進や給与の支給、さらには表彰、報奨制度の充実。また、各所属の士気高揚推進協議会による職員からの要望、意見等を吸い上げて、それに基づく業務の改善。宿泊の割引施設等々のあっせん、また署長等幹部を交えた親睦会の開催などなど福利厚生面の充実。こういった施策を展開して、士気高揚を図っておるところでございます。以上です。

○田宮刑事部組織犯罪対策局長
 委員の御質問の大麻の実態等のお話をいたします。
 まず、県警におきましては本年10月末までに、全薬物事犯で454人を検挙しておりまして、そのうち覚せい剤で380人、大麻で69人、麻薬等で5人を検挙しております。なお、大麻事犯につきましては、昨年同期に比べ5人増加しておりますが、本年は、過去最高であった平成14年の78人を上回るものと思われます。
 次に、大麻事犯が増加した理由、要因についてお話をしますと、インターネット等で大麻の種を購入し、栽培していた者の検挙が増加しただとか、興味本位で大麻を入手しようとした者が増加しただとか、こういったものが挙げられるかと思います。
 次に、大麻の捜査の対象となるものならないもの、そのような御質問であったかと思いますが、まず、大麻取締法に罰則の定められている行為というのは、御存じかと思いますけども栽培してはだめだよ、輸入してはだめだよ、これは輸出もだめだよ、所持もだめだよ、譲り受けても譲り渡してもだめだよと、こういうものでございます。だから当然これは悪いわけなんですけども、大麻取締法の限界といいますか、問題点になろうかと思いますけども、今言ったような部分については取り締まれますけども、いわゆる大麻の種だとか、大麻の使用、こういったものについては大麻取締法に条文がございませんので、現段階では取り締まれないというような状況でございます。以上です。

○大石刑事部長
 高齢者の犯罪実態等についてお尋ねでありますのでお答えいたします。
 まず、実態でありますけども、県内の65歳以上の人口、これは住民基本台帳等によって調査したものでありますが、平成19年は81万6000人余の方がお住まいであります。これを10年前の平成9年と比較しますと、増加率は39%でございます。一方、刑法犯を犯して検挙された人員でありますけれども、同じく10年前と比較しますと、増加率は実に167%でありまして、本県においても全国と同様に、高齢者人口の増加を上回るペースで、高齢者による犯罪がふえているという実態でございます。
 そのふえた理由と対策でございますけども、やはり核家族化も進んだ、社会からの疎外感もある、あるいは独居になってしまった孤独感、収入が減った、ない、こうしたことが原因になってるわけでありますけども、その対策としましては、確たるものは今申し上げられませんけども、警察独自でも地域警察、あるいは交通警察が独居老人宅の訪問をしたり、地域によっては、向こう三軒両隣のきずなを深めようというようなことで運動をしております。行政、あるいは地域とも連携をとりながら、できるだけそうした老人の方たちとも触れ合いながら、犯罪の抑止に努めてまいりたいと、こんなふうに思っております。以上でございます。

○関刑事部参事官
 振り込め詐欺撲滅月間は静岡県ではどうだったか、その結果は、今後はということだと思います。その点について説明させていただきます。
 10月の月間当初に警察本部や各警察署、それから市町の首長を含む行政担当者や、金融機関等の職員と協働して街頭キャンペーンを実施しましたり、年金受給日の10月15日には、県下一斉に2,889カ所のATMコーナーに、警察官1,831人、協力ボランティア134団体、1,741人に実際に出ていただきまして、警戒活動を実施しました。
 この当日10月15日に警戒中の警察官による声かけですとか相談などで、3件の振り込め詐欺を未然に防いでおります。このほか高齢者や事業所の従業員を対象としました防犯講話、事業所、市役所の電光掲示板の活用、同報無線を利用した広報、路線バス車内放送、スーパーのレジシートによる被害防止の呼びかけなど、さまざまな手段の広報啓発に努めました。
 金融機関、コンビニエンスストアにつきましては、その業界団体に文書で対策の強化を要請し、ATMコーナーに職員を警戒員として配置をしていただくとか、利用客に対する積極的な声かけ、チラシの配布などにより注意喚起をしていただきました。
 また、金融機関の団体に対する働きかけを強化した結果、県信用金庫協会におきましては、振り込め詐欺に利用された口座、その口座と同一名義人の口座、これをすべて凍結するというシステム――抑止システムになろうかと思いますけども、全国で初導入していただきまして、犯行ツールの遮断に向けた取り組みを推進しております。
 本年、これまで金融機関等の職員による声かけ等によりまして84件、金額にして7500万円余の振り込め詐欺の被害を防止しております。
 次に、今後の抑止システムの確立、広報等が大事じゃないかと。まさしくそのとおりだと思います。被害に遭われた方四百数十名に、その都度1件1件アンケートをとって、どこに落とし穴があったのかということも検証してやっております。
 そうしますと、ほとんどの人が振り込め詐欺は知っています。ただ、まさか私にという点と、中には多重債務者等が問題になろうかと思いますけども、融資保証詐欺というのが今一番多いわけですけども、これだけしっかりしたチラシをつくっているので会社に間違いないと思う。まだ私でも貸してくれるとか、振り込め詐欺というのは年寄りを対象に数百万円のもので、架空請求で5万円、6万円のものは振り込め詐欺じゃないと思ったというような、まだまだ広報が届かないというところもあるんじゃないかなというふうに反省しております。
 県のほうの協力も得て、この年末には間に合いませんけども、3月1日から3月21日までの間、3000万円かけて振り込め詐欺の、過去実施しました大阪のおばちゃん程度の、ああいう広報もつくってもらって、撲滅に向けて広報をしっかりやっていきたいなというふうに考えております。以上でございます。

○大石刑事部長
 お答えで落としたところがございますので、追加でお答えをいたします。
 高齢者の犯罪はどのようなものが多いかというお尋ねがありましたけれども、調べてみますと、やはり多いのは窃盗犯であります。ことしの数ですと窃盗犯で758人、高齢者検挙人員の約74%を占めております。そのほとんどが万引きであります。77.7%が万引きということでございます。
 それから、知能犯というのがございますが、これは40人、約4%でございますけれども、これは無銭飲食、無銭宿泊、こういったたぐいでございます。
 それから、ほかに多いのが占有離脱物横領、放置されていた自転車を持ち去ってしまうでありますとか、何か物を壊してしまう器物毀棄、住居侵入、こういったところが目につくところでございます。以上です。

○原委員
 ありがとうございます。
 冒頭の条例の関係については、警務部長のお話がございました。ぜひそれらの周知徹底、そして士気高揚に支障のないような御努力を、また引き続きお願いをしたいというふうに思います。

 大麻の関係であります。確かに異常な状況もわかりました。ただ、今その話の中でいわゆる犯罪であるかないかの限界――種子を含めて、使用を含めて、取り締まりの限界があるんだということを言われたわけでありますが、何かどこかで線引きをすることはできないのかじゃなくて、大麻そのものを完全なる取り締まりの対象にするというような、そういう行為はできないのか。
 前の委員会のときもありました。まさに銃器等々、あるいはナイフなどの取り締まりの対象外のものが、こういう犯罪が発生をしてきて、あるいは大きな社会問題になってきて、事件が起きてから後で取り締まりの対象となるのでなく、こういう事象、現象が出てきたら、もうその時点で真剣にとらえながら、それらの抑止施策として刑事罰の対象になるような強硬な手段に出ていかないと、またまたその限界のすき間をねらった犯罪というのは確かに出てくる。
 しかし、その大麻は麻薬とかああいうものと違って、最近、活字なんか見てますと、高級住宅街で、うまい巧妙な手口で奥さん方にも近づきながら層を広げていってるとか、あるいは大学内で堂々とそういう物が当たり前のごとく販売、あるいは提供されていくという状況が、日に日に拡大をしていくような気がいたしますので、まさにそういう先取りをした取り締まり強化というものができないものだろうか。できることなら全国警察組織が一丸となって検討しながら、そういう対策についての検討をしていただけないだろうかということをお願いをしたいわけであります。

 そして振り込め詐欺の問題、確かに高齢者は孤独であり、独居の皆さんはさまざまな問題があると思いますが、これは振り込め詐欺と、それから65歳以上で犯罪を犯す方は同じだと思うんです。警察だけでやってもしょせん限界があるというふうに思います。そして、こういう65歳以上の皆さんの犯罪を含めてこういう振り込め詐欺などの関係というのは、かなりそういう高齢者が対象にされてるということになりますと、私は警察の部分で言いますと、全体的な取り締まりを含めて、情報網の拡大というのが非常に効果があるというふうに思います。
 ただ、その中で非常に重要な役割を果たすと思うことは、これはこの話とちょっと外れるかもしれませんが、交番あるいは駐在さんの役割というのは、皆さんと接触の機会が多いわけでありまして、非常に効果があるというふうに思うわけであります。そこのところを十分に活用していただく。活用すると同時に、先ほどの待遇の問題じゃないんですが、やはり交番や駐在さんの待遇の改善もすることによって、本当に市民警察として地域の皆さんと密着をした捜査が、奥さんを含めた家族ぐるみでの犯罪抑止にも十分に役立つということもあるわけであります。
 そしてもう1つは、交番、駐在さんばっかりじゃなくて、あらゆる自治体の皆さんとも手を携えながら、あるいはNPOの皆さんやさまざまな団体――自治体を通した団体組織というのがあるわけでありまして、地域に行けば独居老人宅を訪問していますので、協力してもらう。
 実は裾野市なんかでも、女性消防というのがあります。その人たちなんかは、もう毎日というぐらい、あるいは週に1回ずつ、そういう独居老人のところに出向いて、お互いのコミュニケーションを深めながらも、彼らに安心感を与えるような、そんな動きもしております。あるいは地域の婦人団体も、そのようなこともされているというような、そういう広い意味でのネットワークをつくりながら活動をする。
 本当に市民と協働の対策をとっていけば、振り込め詐欺も、あるいは高齢者の犯罪も、あるいは独居老人の孤独感もなくなってくるでありましょう。そういう、ただ自分の所轄の中の問題として、これらを対応するんじゃなしに、自治体を含めて市民を巻き込んだネットワークとして体制をつくっていくことが、これから非常に大事じゃないのか。そして、それが1つの抑止としての具体的な課題にもなってくるんではないのかなというふうに思います。そこら辺の所感を伺いながら質問を終わります。所感だけお伺いできればと思います。

○関刑事部参事官
 委員が最後におっしゃられた市民との協働、ネットワークづくり、まさしく一番大事なことだというふうに感じております。
 この振り込め詐欺対策が始まった当初から、地道にそれらも進めてきていたつもりですけれども、まだまだ足りないところがあったんじゃないかなというふうにも反省もしながら、もっともっと強いネットワークづくりに努めていきたいなというふうに感じております。以上でございます。

○田宮刑事部組織犯罪対策局長
 委員がおっしゃるとおりでございまして、現在、本県だけじゃなく、この大麻問題が多いというのはよく存じておるわけで、全国警察を挙げて徹底した取り締まりを行っております。
 そして先ほど委員がおっしゃったような、そういう部分は世間で問題とされているというようなことであるということも、よく承知しておりますが、先ほどちょっと言いました大麻の種子の関係だとか使用の関係等については、どうしても法律の改正という部分がありますので、ちょっとここでお答えするのはどうかなという、そういう部分はありますので勘弁してもらいたいなと、このように思います。以上でございます。

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