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令和6年6月定例会文化観光委員会 質疑・質問
質疑・質問者:土屋 源由 議員
質疑・質問日:07/01/2024
会派名:自民改革会議


○土屋委員
 それでは、一問一答方式で質問させていただきます。
 議案第98号において、増額が4800万円余で理由が労務単価等の上昇に対応するためとなっていますが、増額の要因としてほかの単価もあると思いますので、内訳の説明をお願いします。

○瀧口空港管理課長
 今回の契約変更は、労務単価等の上昇に対応するために空港についての趣旨を踏まえて本県が定めた特例措置に基づいて契約額を変更するものです。今年2月に国交省が公表した3月から適用する新労務単価につきましては、令和5年度の旧労務単価と比べ全国全職種平均で約5.9%の上昇と、過去10年で最大の引上げとなったところであります。
 一方、工事費の構成は労務単価、機械経費、資材単価の3つの要素から成り立っておりまして、今回の特例措置は労務単価のほか機械経費や資材単価も変更の対象としております。
 このため、本工事の場合、機械経費はおおむね横ばいで資材単価がやや下落傾向にあるため、工事費全体で見ると1.5%程度増額となっております。

○土屋委員
 労務単価等の上昇以外の要因も分かったほうが、1年前、2年前に計画していたほかの事業の増額分が分かると思い、質問させていただきました。
 
 次に、文化観光委員会説明資料4ページ報告第13号です。
 私も過去に文化観光委員会の委員だったので、観光施設整備事業費にずっと予算をつけていただいているのはよく分かるんですが、当時から使い勝手が悪いと伝えた記憶があります
 市町の施設も対象ですと言いながら、観光施設の整備に対する事業費として使いづらいと思います。実際には繰越しと書かれていますが、事業の内容について教えていただきたいと思います。

○花田観光政策課長
 観光施設整備事業費は、3番委員のおっしゃるとおり、市町等が行う観光施設の整備に対して助成するもののほかに、県有観光施設の整備等を行う経費になっています。

○土屋委員
 1年間通しての予算の執行を見ると毎年執行残があるイメージがある。本来、市や町が一生懸命整備するところにお金が使えれば予算が足りない状況になってもおかしくないと思っています。県有施設にはそんなに使ってませんから、来年度使い勝手がいい予算になってもらえたらありがたいです。
 
 それでは、説明資料6ページです。
 私は伊豆の国市出身ですが、東京オリンピック・パラリンピックが終わって1、2年は、自転車競技のことでいろいろと大きなイベントも組んでくれたり、道路に矢羽根型路面標示を設置してくれたりとかしていました。
 やはりレガシーって言った以上は1年、2年で終わってもらっては困るんで、その後しっかりと定着するまでやることがレガシーじゃないかと思うんですけれど、どの部分でその辺を実現しようと考えているのか説明をお願いします。

○小林スポーツ政策課長
 文化観光委員会説明資料6ページにつきましては、今年度新しく取り組む事業を中心に書かせていただきましたので、レガシーという言葉が漏れてしまいました。継続してレガシーの関係の事業を行ってまいります。
 伊豆のサイクルスポーツセンターを中心に、会場となりました伊豆ベロドロームや伊豆マウンテンバイクコースを使い、世界的な大会や国内でも主要な大会を呼ぶことを通じて、皆さんが自転車競技になじむことを継続して実施していこうと思っております。  
 伊豆ベロドロームでは、ジャパントラックカップといいまして、国内の国際競技大会の開催についていろいろ協力しながらやっております。
 それから、マウンテンバイクコースにつきましては、ジャパン・マウンテンバイク・カップという大会を地元の市町と一緒に開催を2年間続けてまいりましたけれども、今年は有力な海外の選手がなるべく参加しやすいように、10月から3月に開催時期を変えて今準備を始めているところでございます。
 また、小山町の富士スピードウェイを中心にロードレースの国際大会であるツアーオブジャパン富士山ステージの大会で、価値向上、にぎわい創出について地元市町と一緒に取り組んでいるところでございます。
 今後も大会、イベントだけではなくて、それを通じた合宿誘致や具体的なにぎわいづくりに取り組んでいくことで、レガシーを活用したスポーツによる地域経済の活性化に取り組んでいきたいと思っております。

○土屋委員
 一生懸命やる主要事業であれば書いてもらいたい。毎年同じことだったら載せなくてもいいです。でも新しい事業に取り組んでいくのが主要事業と思うので、もしツアーオブジャパンも毎年やってても面白くないのあればやめてくれて結構です。
だけど、大会を開けば回数が増えてくることになるわけですよね。
 あとは、確かにオリンピックでは会場があるベロドロームが中心になって、また外のマウンテンバイクもそうですけど、会場があるところだけを今説明した大会に使うような形であっては、そこの場所に行かない限りはレガシーとしては広がっていきません。
 そうではなくて、さっき地域に矢羽根型路面標示をと言ったのは、はっきり言って伊豆半島もコースに認定するように動いてるわけじゃないですか。自転車競技であることだけではなくて、自転車をスポーツというより健康づくりのために乗って伊豆半島を回ってる人たちがいるんです。そういうところも含めて考えてもらわないと、レガシーという話では広がっていかないと思います。
 オリンピック・パラリンピックに出ていた自転車競技の選手たちは、現在伊豆の国市、伊豆市に大分住んでいます。先日沼津で開催された壮行会には、今回のパリオリンピック・パラリンピックに出る地元ゆかりの選手も10人くらい来ていました。その人たちが地域にいることもうまく使えるレガシーの1つだと思います。ぜひそういう方々との交流も含めて、ここでまた銀メダルぐらい取るんじゃないか、今度金メダル取ってもらいたい選手もいるわけですから、そういう方々も含めた地域の中で、レガシーを広げていくための考え方をもう少し事業として考えてもらえるとありがたいです。
 
 説明資料8ページ2(3)に県立スポーツ施設の管理運営とあります。県立の施設は水泳場や武道館だけではなく、野球場、サッカー場、陸上競技場もあるはずです。
 部の名前にスポーツとついていながら、なぜ交通基盤部が管理をしていなければならないのかすごく矛盾を感じます。高校野球は確かに教育委員会の担当と分かるんですが。
 スポーツは、施設をしっかりと管理しながら、健康をつくるとかオリンピック選手を育てるみたいな話も含めていろんなものが中に入っていると思うんです。選手は皆さんが応援しなければならない。管理してる施設の中の水泳、武道関係の選手は当然誰かが支援を行っているでしょう。でもそれ以外のところで頑張っている選手たちをどうやってフォローしているのか教えていただきたいと思います。

○大石スポーツ・文化観光部参事(スポーツ振興担当)
 東部地域では、交通基盤部が都市公園という枠の中で補助を受けて大きな施設を持っております。当然私たちも交通基盤部の施設を使っていろいろな大会を誘致しています。指定管理者と調整を行ったり交通基盤部の会議にも参加しています。
 また、特に今ラグビーは同じようにレガシーで取り組んでいるところですけれども、主にエコパスタジアムを使ってやっているところです。競技団体と連携してラグビーの国際大会を誘致する際、交通基盤部にお願いして優先的に使わせていただいたり、見るスポーツに関しても県民の皆様に楽しんでもらうところで交通基盤部と連携をしているところです。
 引き続き交通基盤部とも連携をしながら、いい試合やいい大会、それから練習場として運用できるように調整していきたいと思っております。

○土屋委員
 基本的に連携は分かっているんです。だけど今度浜松市に野球場ができ、プロだったら交通基盤部、高校野球だったら教育委員会が担当するのか。例えば大学とか社会人の野球大会みたいな話になったときに担当がそれぞれ違うようでは、利用しようと思ってもうまくいかないと思います。
 小学校、中学校、幼稚園、保育園も含めた人たちに貸出しをして若い頃からのレベルアップをしていくためと考えると、少しでもスポーツを応援しようとしてる部局としては、会場がないみたいになってしまうのがあるので、連携は当然してもらわないと困るんだけど、連携だけではなくて、自分たちの目的があって1年間かけて使っていく方法を提案したら、それが通る形でないと意味がないと思います。
 名前にスポーツがついている部の役割なので、しっかりとよろしくお願いします。
 
 説明資料12、13ページの文化局所管事務について質問します。
 東部地域出身は私だけみたいなので、ヴァンジ彫刻庭園美術館に興味があるかどうか分からないんですけれど、私たちの地域から見ると文化施設は、確かに東部地域のほうにはないというか、あまり文化の匂いがしないのかもしれません。縁遠いところで、伊豆・東部地域を文化ゾーンとして施設を何とかしていきたい気持ちは分かるんですが、少なくともあそこは伊豆ではないと思っています。
 だったら自分は何を要望していきたいかというと、そこにあるものが面白いとか見ておいたほうがいいものがあったり、そこへ行ったら勉強になるとかいろんな目的で整備していただきたいと思っています。
 少なくても本当に庭園美術館のままでいいのかと思ってるんですよね。なぜなら周りは全部田んぼや畑ですよ。庭園がなければならないほど周りに自然がないところではないので、少し考えていただきたいと質問の前に個人的な意見を述べさせていただきます。
 ただ、新文化施設の利活用計画の策定がいつできるのか気になっているんです。維持管理費が年間幾らかかるのかと、利活用計画の策定時期の2点について答弁を求めます。

○上泉地域文化推進室長
 新文化施設の利活用計画につきましては令和6年度中に策定することとなっております。策定に当たりましては、有識者から成る検討委員会、民間事業者からの活用意見を聞きながら慎重に検討してまいりたいと考えております。
 それから、今年度の維持管理に関する予算につきましては、2600万円を計上しています。現状光熱水費等はきちんと把握はできていませんが、2000万円前後と考えております。

○土屋委員
 令和6年度中はそれでいいんですけど、何も使っていない施設に何で3000万円近くのお金がかかるのか、無駄ではないか、皆さん無駄に思わないですかね。確かに新しい計画ができるまではそのまま維持管理をしなきゃならないけれど、収益もあるわけではないし、実際維持管理をしているだけで何千万円もかかるのはおかしいのではないか。もう一度詳しく確認したいのは、美術館の中に今は何もない状態なのかどうか、電気、ガスが全部通ったままなのか、あとは監視カメラや警備をするための設備がついているのか。庭についても前は本当にお金のかかる整備をされていたと私も思っています。現在どの程度の整備をしているかについて教えてください。

○上泉地域文化推進室長
 施設には、電気、ガス、水道が一通り通っています。現在、実際に人が入るときにはきちんとつけるようにしております。
 それから、万が一人が入って警報が鳴ったりしたら困りますので、警備会社との契約を結んで安全対策を施しています。
 それと、近くに住んでる方々に迷惑がかかってはいけないものですから芝生の管理と防虫について最低限の管理をしています。

○土屋委員
 確か庭にはまだヴァンジの彫刻が埋め込まれていましたよね。多分そのまま取れないと思うんですけど、建物の中にあるものぐらいは全部なくなっていれば何かに使えると思うんです。説明資料13ページに維持管理の状況として関連ワークショップ、ファッション雑誌等の撮影があり、庭園だから両方ともにぎわうと思います。
 オーケストラの音響がふさわしいかどうかは別としても、せっかく何千万円もかけて管理をしているのに何も使っていない状況であれば、県が支援をする形で有効活用するのが普通ではないでしょうか。オーケストラは1つの例ですけど、そういう団体があったら貸して有効活用してもらうのもいいのではないかと思います。
 年度内に計画をつくるので年度内には使い方が決定しないわけです。空いているのであれば長泉町であってもいいんですけれど、エリアの人たちにもっと有効活用をしてもらうことで、庭園美術館があったことを気持ちの上でずっと維持できるんです。これが2年も3年もたって、もう何もそこになくなってしまったという話になると、また一から文化の拠点をつくることになります。仮に文化の匂いがするものをやることは幾らでもできるのではないか、使い方を少し考えるべきと思いますがどうでしょうか。

○横山スポーツ・文化観光部理事
 現在庭の管理や施設内の最低限の空調に維持管理費がかかっております。そうした中で庭園のバラやクレマチスに非常に思い入れのある方々がボランティア的に参加して、ワークショップを行っていることを文化観光委員会説明資料に書いています。 展示棟内も実はまだ彫刻作品がある程度残っていますけれども、せっかく広くいい空間があるものですからうまく再配置して年度の後半で音楽イベント等を企画しております。
 ただ単に維持管理費を払っているだけではなくて、当面の間の使い方も考えているところです。

○土屋委員
 はっきり言ってまだ残っていること自体が納得いかないんです。ただでもらったのなら中身もみんなもらっちゃってくださいよ。彫刻も管理してるなら、逆にお金を取ってもいいくらいですからね。彫刻がなくなれば、もっと広い空間として使い勝手がいいので1日も早く撤去していただきたいと思います。
 また、計画の策定も令和6年なんて言わずに早く方向性を出さないと。計画が策定できたとしても、それから半年、1年設計して工事をやりますみたいな話で長引いてしまっては、あそこは何にも使えなくなってしまい、少なくともそれは県民のためにもなりません。だから今のうちからすぐに設計に入って、今年度予算はないわけですから来年度予算の中で動ける準備をしっかりとやっていただきたい。
 
 次は、説明資料14ページ2文化財の保存に向けた確実な把握にカモシカの生息状況調査と書いてあります。これはくらし・環境部の所管と思いますが、説明資料以外のことで説明をお願いします。

○鈴木文化財課長
 カモシカは国の天然記念物で、保護地域を設けて保護がされております。
 くらし・環境部自然保護課とのすみ分けですけれども、文化財課では南アルプスの保護地域を決めて、その中での生息状況を把握したり環境について調査をしております。自然保護課では、鹿を含めて保護地域外のカモシカの食害を調査しているため両輪でやっている状況になります。

○土屋委員
 南アルプスに今カモシカは何頭いるんですか。

○鈴木文化財課長
 通常調査を令和3年度に行いました。令和4年、令和5年は山梨県、長野県と連携しながら大きく調査しました。令和3年度の実績で生息状況は成獣で16頭です。それは実際に近くで確認したものですけれども、周辺の地域の方たちへの聴き取り調査では102頭の確認結果があります。

○土屋委員
 去年までの危機管理くらし環境委員会では、レッドデータブックに何がどれだけ載っているか質問しても分からない状態でした。
10年ぐらいのスパンで調べていくので10年前の話をしてもしようがないからと言うんだけど、今いろいろと問題になっている動植物の何がそこで絶滅しかかっているのかとか、天然記念物までいかないにしても、しっかり管理をしていくために数字が分かれば、何年か後で調べたときに増減が分かります。カモシカのほうはしっかり調査されているので安心しました。
 
 文化財の修理、整備が令和6年度は53件、国指定43件、県指定10件で1億円余の補助の予定ですけれど、53件は申請が上がってくるのか、誰かが報告するのか、調査するのかルールを教えてもらえたらと思います。

○鈴木文化財課長
 実際には、市町を通じて補助金の申請は上がってきております。年度ごとに補助金はあるものの、経年劣化が大きいものもありますので、国の文化財に関しては事前に常に文化庁の調査員も一緒に行って見ていただいております。
 年度のルールとしては、6月に第1回の次年度要望の調査が終わって、11月に県でヒアリングを実施し、1月頃文化庁でヒアリングと査定になりますが、内容については国も把握しながら県も把握し、一緒に文化財の状況を見ながら補助の対象物としてふさわしいかどうか決めている状況です。

○土屋委員
 県内国県指定文化財等365件に対し巡回調査を行ったと書いてあります。県の指定文化財は相当数あると思うんですけど、その総数と365件の決め方を教えていただきたいと思います。

○鈴木文化財課長
 3番委員のおっしゃるとおり、対象は静岡県内にある国の指定文化財が322件、県の指定文化財は558件、埋蔵文化財包蔵地といいまして遺跡のような形が約9,200か所ございます。
 365件の決め方ですけれども、市町と協議の上で、屋外に所在して経年劣化について定点観察が必要な建造物や天然記念物である樹木を中心に選定し、埋蔵文化財包蔵地については、開発等により破壊のおそれがあるものを中心にパトロールの対象地に決めております。

○土屋委員
 地域性はあまり関係ないですかね。多分伊豆の国市内の江川邸があるエリアが県内の国指定重要文化財が一番多く、見に来ている人が多いと思います。エリアで考えてもらうと相当な数になるのでしっかりと調査してもらえたらと思います。
 
 次に、説明資料15ページのしずおか遺産のブランド力向上について、何をどのようにみんなに知らせて活用されているのか教えてください。

○鈴木文化財課長
 しずおか遺産は観光資源でもある文化財と捉えております。しずおか遺産は、その土地の歴史的背景を踏まえてストーリーでその文化財をつないでいき、エリア的な観光素材として相乗効果を図った周遊性を持った静岡県観光の新たな切り口として立ち上げました。
 しずおか遺産登録のメリットは、まず構成市町に普及広報活動に要する経費への助成を行っております。
 さらに、旅行者に対するPRとして、昨年度はFDAの搭乗者向けの機内誌で歴史を巡る旅の記事を掲載したり、日本橋三越本店前のスルガ銀行東京支店のウインドーの前面にサイネージを活用してPR動画を流して情報発信に努めてまいりました。
 観光の新しい切り口としてしずおか遺産を活用していただけたらと考えておりますので、ロゴマークなどでブランド価値を高めながら、しずおか遺産認定地域の文化財を持っている市町と連携しながらPRに努めていきたいと思っております。

○土屋委員
 伊豆の国市も入っていましたので、ぜひ宣伝を頑張っていただきたい。よろしくお願いします。

 最後に富士登山の項目に関して質問します。
 説明資料16ページ3にある今夏の規制等に係る山梨県との比較の表に、登山者数の上限が書いておらず、2には事前学習を促すと書いてあるんだけれど、基本的に登山道に来たら登っていいことになるのかどうか。山梨県とは施設が違い過ぎるので同じ対応はできないと思っています。そのことは百も承知であえて聞くのは、人数制限も含めていろいろと問題になっていることがあるのに規制できないのはなぜか、どう違いを埋めていくのか。来年度以降に考えると書いてありますけれど、来年度でなくても今年はもう少しで富士山に登れるようになる直前の話ですので、対応についてどう考えているのか教えていただきたいと思います。

○大石富士山世界遺産課長
 表にありますように、山梨県は条例化によって規制を行っています。
 大きく2つポイントがありまして、1つは山梨県は日中も含めて4,000人を超えないようにとあります。
 もう1つは、夜間の弾丸登山を防ぐための規制です。今回静岡県では、まず日中を含めた上限規制ですが、昨年も山梨県1本のルートで13万7000人集まっているところ、静岡県側は富士宮ルートが多くて約5万人、須走ルートが1万9000人、御殿場ルートが1万5000人でかなり開きがあり、地元のほうから日中も含めた上限規制までの議論は出ませんでした。
 ただ、夜間の弾丸登山については規制ができないか議論してきた経緯があります。山梨県と同じように条例での規制ですが、まず山梨県と同じやり方をしたときに、県有地ではないため国とその土地にどう入るかという調整が必要となります。また一番大きな違いは、山梨県は比較的登山者を捕捉しやすい地形になっているんですけど、静岡県側は非常に多岐にわたっていて、どこからでも入れてしまうルートもあり、山梨県と同じようにゲートをつくるとか人を配置して24時間規制を行うことの議論、調整に時間がかかります。
 一方、去年からの課題として任意に危険だと呼びかけをやって、特に夜間弾丸登山を知らずに行っている人も一定数いるかもしれないこともあり、まずは、そこをしっかりと周知していきます。
今年新しい取組のツールとして、スマホを使ったシステムを導入しています。そういったところを通じて、まずは任意の呼びかけと今までやれなかったことをやった結果も踏まえ、並行して先ほど申し上げた調整も行い、来年にポイントを置いて取り組んでいるところです。
 山梨県と環境が大きく異なるところもあるので、様子を見ながら静岡県としての規制を考えていきたいと思っています。

○土屋委員
 この前も富士山で何人か亡くなっています。
 山梨県側は夜中に登ることができず、人が少ないため管理ができていないところの隙間を縫って上がっていったら弾丸登山になり、山小屋で何も言っていないから事故になる。
 この対策を考えるのは確かに大変だけど、山開きのときのことを考えると、少ないから手が回らないでは駄目ではないかな。静岡県側から登った人が静岡県側に帰ってきて、よかったよって言ってもらうのが一番なので、それを考えてもらわなければならないのがスポーツ・文化観光部であるわけです。いろいろなハードルがあることは百も承知です。大変なことも知ってますし、早く新しい管理施設を整備しないと夜中に登っていった人たちが、雨が降ったときに避難所もないでは困るわけです。工事はしっかりとやっていきながら、同時にルールも来年に間に合うように整理していただきたいと思います。

 最後に聞きたいのは、避難等を目的とした仮設施設の増設って書いてあるんですけど、これはどの程度どの辺に準備をしていくのか、それによって何人ぐらい避難ができるようになるのか説明してもらえたらと思います。

○大石富士山世界遺産課長
 レストハウスが火災でなくなった後、仮設のコンテナで対応してまいりました。現状ではシャトルバスが転回する大きな駐車場があるんですが、富士宮口5合目はどうしても場所も限られることもありまして、そこの一角に富士宮市と連携してコンテナを並べております。今年の夏の予定ですが、台数としてはあと8棟と考えています。登山口の入り口からちょっと離れますが、バスの駐車場と登山口のところにも分散して避難できるように両方合わせて8棟創設します。
 ただ、どうしても限りがありまして、現状大体50名から60名程度の人数に限られると思います。どうしても土地の制約がある関係で、今後も引き続き富士宮市と連携しながら建築の調整をしていきたいと思います。

○土屋委員
 今こうやって準備をされていて、山梨県と静岡県は全然違うことは百も承知の上であえて言いたいのは、静岡県側からも登っていく人たちがいるわけですから、安全が確保できるようにしっかりと準備もしていただきたいし、避難所も含めた様々な対応もしっかりとしていただきたい。環境を守るためには予算も必要ですので、広報をしっかりとやっていただきたいと思います。

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