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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成27年12月定例会総務委員会 質疑・質問
質疑・質問者:三ッ谷 金秋 議員
質疑・質問日:12/15/2015
会派名:ふじのくに県民クラブ


○藪田委員長
 休憩前に引き続いて、委員会を再開します。
 質問等を継続します。
 では、発言願います

○三ッ谷委員
 一問一答方式でお願いします。
 総務委員会説明資料の7ページから2ページほどを集中して質問をさせていただきます。
 浜岡原子力発電所の状況が7ページに細かく説明をされております。8ページにも燃料のことや、あるいは県の対応等が記載されておりますので、まずこの点から伺います。
 この安全対策工事の概要を見ますと、@、Aとあります。これらを見たときにやっぱり私は東日本大震災の東京電力福島第一原発の事故を想定して、東日本大震災のときに被害をこうむった原発の本体、あるいは周辺のいろいろなものがああいう風にならないようにする。言うならば今考えられる東日本大震災と同じレベルの地震が来たり、あるいは津波が来たりしても、中部電力としては浜岡原子力発電所がほぼ東日本大震災のいろいろな被害を見ても、あるいは原子力委員会からのいろいろな注文を受けて工事をしていますから大丈夫だと捉えていいんでしょうか。
 その点について、まずお伺いをします。

○塩崎原子力安全対策課長
 浜岡原子力発電所は、現在稼働しておりませんけれども、浜岡原子力発電所が存在しているということで、引き続きリスクはあり、南海トラフ巨大地震を含めて大災害が起こったときに、浜岡原子力発電所が事故あるいは災害を受けることは十分想定されますので、安全対策に対する工事を講じている状況と理解しております。

○三ッ谷委員
 物は言いようですから、塩崎原子力安全対策課長、いろいろ言い方ありますよ。
 皆さんは県民にかわって安全対策を確保する立場、あるいは管理監督をする立場でありますから、当然今のような言葉は普通でいったら標準的な答弁だろうと思うんです。我々議員は、直接皆さんからいろいろな意見をやりとりして聞いていますから、まだ割と知っているほうですよね。県民はやっぱり浜岡原発で現在行われている改修というのは、基本的には東日本大震災のあのような過酷な事故にしないために、津波はしっかりした堤防で構内には入らないとか、水密扉をつくって二重にして電源に水が浸水しないとか、そういう対策をしているんですよと。ですから東日本大震災と同じような地震が来ても大丈夫だよというコンセプトでやっているんですよって言ったほうが聞こえはいいと思うんですよね。それがやっぱり回り回って県民の安心につながるんじゃないかなと思いますが、塩崎原子力安全対策課長、もう一度だけ、私の意見はどうでしょう。

○塩崎原子力安全対策課長
 今8番委員がおっしゃったように過酷事故――これは東日本大震災以降よく言われている言葉ですけれども、想定外ということは言いわけにはならないということを言われておりますけれども、本当に想定し得るいわゆる数千年に一度起こるかもしれない南海トラフ巨大地震、それに伴って発生する複合災害としての対策、これらに対応できるべく事故対応を中部電力には図っていっていただくべきであると考えております。

○三ッ谷委員
 地元の御前崎市、あるいは県も含めて何回も立入調査をしているわけですよね、途中の工事過程を眺めながら。だからそういう点からいけば、今そういうお話をいたしましたけれども、私は安全性というのは破格に向上していると思われます。そういう点は、いい点はいい評価をするべきであって、何でもかんでも危ない、危ないという表現につながりやすい言葉はやっぱり当局も気をつけるべきだと思うんですよ。県民にも静岡県が努力していますよという姿を見せながら、会社にもしっかりやってもらっていますよというインパクトにもつながりますから、塩崎原子力安全対策課長、そういう点でお願いしているわけです。これはすぐどうのこうのではありませんから、ぜひそういう気持ちになって浜岡原発の工事を眺めながら、県民にも報告をしていただき、当委員会にも詳細な報告を上げていただければと思います。

 それに関係するので、浜岡原子力発電所に係る広域避難計画について伺います。
 これについて、きのう外岡危機管理監ともお話をしました。先ほど9番委員からも同じような質問が出ていますが、いろんな計画がある。一番わからないのは――これはどなたが答弁してくれるかわかりませんが――一体、浜岡原子力発電所の何の被害のために、広域に避難をするのか。そこはどこで言っているのですか。そこをまず教えてください。

○塩崎原子力安全対策課長
 避難の考え方につきましては、先ほども答弁させてもらったんですけれども、浜岡原子力発電所の災害対策を講じる必要があるエリアというのが、浜岡原子力発電所から31キロメートル圏内と申し上げております。それで原子力発電所の事故あるいは災害を想定するときには、大きく2つの考え方があると思います。
 1つは、まず浜岡原子力発電所に被害が出たときの状況によりまして、例えば震度6弱以上の地震がありましたという段階でもありますし、その次に浜岡原子力発電所で全交流電源を喪失したという状況、そしてその次には浜岡原子力発電所の冷却機能を全部失ってしまった状況。この段階をまず1つ考える。ただこの段階では放射性物質はまだ外部には漏れておりません。その段階でPAZ――いわゆる5キロメートル圏内の人たちは避難を開始していただく。
 そして、次の状況で実際に浜岡原子力発電所から放射性物質が漏れてしまったときに対策を講じる。それが先ほど2つあるうちの1つです。これは放射性物質が漏れる。その前段階で、可搬式のモニタリング等を初め、このエリアの中で緊急時のモニタリングの準備をいたしまして、放射性物質が漏れる、それに合わせまして緊急時のモニタリングを開始していくと。それでエリアごとに細かくリアルタイムで放射性物質の漏れている状況を確認いたしまして、それに合わせまして31キロメートル圏内PAZの人たちに避難を開始していただく。大きく2つの考え方が、浜岡原子力発電所の事故を想定して、避難対応として講じていかなければならない状況として考えております。

○三ッ谷委員
 例えば、ほかの事故でいけば、油が漏れたとか、何か漏れたとか、火事になったとかってあるでしょう。でも何のために避難させるのかと聞いても、ただおぼろげなお話はしていますが、今言ったように5キロメートル圏内、あるいは31キロメートル圏内もそうですよ。水蒸気爆発でもしない限り、30キロメートルも飛散しますか。だから県としては、この避難計画の一番もとの事故は何を想定しているんですか。そのために先ほど言った浜岡原子力発電所の工事をしているんじゃないですか。卵が先か鶏か、あるいは矛と盾の話、現在のイージス艦と飛んでくるミサイルの話と一緒ですよ。つまり先ほどの質問の中で、浜岡原子力発電所の状況についての確認をしたときに、わざわざベント工事をして、東日本大震災のような冷却水が云々あっても、水蒸気が容器であふれる爆発が起こらないためにベント工事をやるんでしょう。それを抜くんでしょう、地下に。そういうことを考えていったら、避難計画のもともとの県民を避難させなくてはいけない事故は何と何を指しているんですか。

○塩崎原子力安全対策課長
 浜岡原子力発電所で事故あるいは災害があったということで、外部に放射性物質が漏れる危険性があるという状況、そして外部に放射性物質が漏れてしまったといった事故、あるいは災害を想定しております。

○三ッ谷委員
 わかりません。あるかないかの事故をあるようなことを言っている。だから言ってごらんよ、何が、本当の。ないでしょう。想定する、想定するって言っていますけど、何と何と何が危険だからやりますよって何で県は言わないの。外部に漏れたって、じゃあ外部に漏れるような事故って何を指しているんですかって聞いているんです、さっきから。でもあなたは答えないじゃないですか。

○塩崎原子力安全対策課長
 浜岡原子力発電所の原子炉等の主要な機器、放射線物質を含んでいる機器、そこから外へ漏れるということでございますので、例えば地震、あるいは人的なミスもあるかもしれませんけれども、そういったことによって原子炉自体から外部に漏れる事象を指すと理解しておりますけれども。例えば地震だとか、大きな揺れであるとか、冷却機能をなくすことによって、放射性物質が何らかの物理的な反応を起こして、放射性物質が外へ漏れるといった事象を想定しております。

○三ッ谷委員
 まだ足らないと思いますよね、はっきり言って。地震で漏れるって、何が漏れるんですか。あるいは、人的ミスで放射性物質が漏れるような配管にしてありますか。いかにもありそうな話を言ったってだめですよ。はっきり言えば東京電力福島第一原子力発電所のような一つ一つの事象を挙げて、こういう危険があるから県はこういうものをやっているんですと言わない限り、放射性物質が漏れたら云々ですけどって、地震で漏れるというんであれば、私は逆に聞きたいですよ。いつその地震が来て、どうやって漏れるのかと。県はどういう想定をして、漏れると言い切るのかという点を聞きたいくらいですよ。ですから会社側だってねそんな漏れるようなことをやりたくてやっていませんよ。徹底した安全管理をしているはずですよ。我々は信用したい。しかし今のように担当課長が漏れるおそれがあるからだけで説明するのは無理がある。だから例えば、今ベントの工事をやってもらっていますが、今まではなかったから、もし圧力が上がって核壁を破るようになれば、福島第一原子力発電所の事故と同じになりますから、県としてはそういうことになっちゃいかんからこういうことでやりますよという話をするんであれば、我々としては意味はわかるんですよ。ただ想定するだけ云々だけじゃおかしくないかなと。
 それともう1つね、避難先に浜岡原子力発電所よりも風下である東のゾーンがありますよね。これもきのう外岡危機管理監に聞きましたよ。シミュレーションを皆さんから何回も我々は見せてもらった――風向きの話ですよ。31キロメートル圏内で危ないというのであれば、爆発をする事故があって、放射性能物質が飛散をしたと。平均で8割以上も東に風が吹いているのに、何で避難先の中に関東圏や神奈川県だとか、山梨県、長野県、わざわざ風向きのシミュレーションで、皆さんがくれた図面に入っているんじゃないですか。そうすると、この31キロメートル圏内云々というのに、県は今までこれだけ市町に頑張れ、頑張れって、お尻をたたいてきたのに、そういう肝心かなめな指導はしなかったんですか。
 もう1つ、これは外岡危機管理監に聞けばわかりますが、風向きのシミュレーションもことしから使わない、きのうそんな話を聞きましたけれども、そういうことを踏まえて考えても県としての指導というのか、考慮が足らないんじゃないかと思いますが、いかがですか。

○塩崎原子力安全対策課長
 前段の質問につきましては、確かに8番委員おっしゃることはそのとおりだと思います。ただ私ども行政の側として、備えるという観点でこういった対策を講じているところでございます。その点は御理解いただければと思います。
 それと、避難先でございます。
 先ほど私は緊急時のモニタリングの話をいたしましたけれども、実際放射線量が高いところに逃げていくというのはナンセンスでございまして、臨機応変に風向きだとかを考えて、避難ルートを選ぶ、避難先を選ぶ。例えば静岡市が非常に放射線量が高かったら、次の避難先を確保する。私は先ほど想定1人に2カ所と申し上げましたけれども、それでも対応できなかったときには、国と調整して国家レベルで対応していただかなければならない事象ではないかなと思っております。
 あと、シミュレーションにつきましては、東日本大震災のときに、その予測システムが働かなかったというんでしょうか、私どもの理解が悪かったのかもしれませんけれども、その予測が外れたというんですかね、予測どおりにいかない事象もあったと聞いております。それによりまして先ほどから申し上げておりますけれども、可搬式のモニタリング、常設の測定器でリアルタイムモニタリングを行い、正確な放射線量を確認した上で、逃げ道等のルートを臨機応変に決めるなど対応していくということでございます。

○三ッ谷委員
 31キロメートル圏内の皆さんが避難する場合というのはね、どう考えても水蒸気爆発を伴うような爆発があってセシウムが飛散をする。それに伴って、放射性関連物質も飛散をする状況で設定してあるわけですよね、今のお話を聞いていると。しかしそのためにならんように工事をやらせているというのも、側面としてあなた方の仕事でやっているわけですよ。飛散させないように、飛ばないように。そうでしょう。そこをやっぱり、我々も、皆さんも、それをしっかり納得の上でやらないと、だめですということを僕は言いたいわけです。
 それからもう1つ、塩崎原子力安全対策課長、先ほど地震の話をあなたは言いましたよね、例えば地震と津波で浜岡原子力発電所が傷んだとか、放射性物質が漏れる悲惨の状況になって、今言ったみたいに風向きも考えながら臨機応変に東へって言ったけど、ここの町内会は西に行ってくださいってやると言うんでしょう。ただ塩崎原子力安全対策課長が今言った地震ですよ、問題は。津波じゃなくて。マグニチュード9近い、東南海を連動する地震がもし起きたとする。あなた方がそう言っているじゃないですか。連動したらそれくらいになりますって。そんな状況で関東だ、関西だって、自動車で逃げられますか。当然新幹線だって、JRはとまっていますよ。とまっているのに、あなた方は県内にもレベルツーの場合には31キロメートル圏内の全員を避難させるって言うじゃないですか。一体どれだけの道とどれだけの車があったら、九十何万人の人が短い時間で移動できるか計算しましたか。

○塩崎原子力安全対策課長
 まず、冒頭の御質問ですけれども、飛ばないような措置を図っていることは最悪の事態を想定して、それが発生しないように防ぐのは当然の対応であると思います。ただ飛んだときに対応することも、行政として先ほどから申し上げておりますけれども、必要なことですので講じていかなければならないと私は思っております。
 また、マグニチュード9の地震が起きたということで、実際道路あるいは橋梁等に被害が出るということは想定されるのですけれども、道路あるいは橋梁は、もちろん耐震化を進めているということもございますし、それが全てが全て耐えられるかどうかは、私は耐えてほしいという思いはあるのですけれども、そのときに使える道、使えるルートを使うことを災害時に的確に判断しなければならないと思っております。

○三ッ谷委員
 我々はこの前、総務委員会の県外視察で地震の揺れの体験をしてきました。静岡県にも地震の体験車がありますけど、一番すごかったのは関東大震災の地震ですよと。当時のいろんな風景が映されながら、本当に関東大震災がどのくらいの地震だというのが肌身でわかりました。それから東海地震の云々とか、あるいは阪神・淡路大震災の直下型の地震も、どのくらいのものかというのを本当に直に教わってまいりました。震度幾つの揺れの体験は、皆さんもやっているんでしょう。でも日本を代表する大被害のあったそれぞれの地震の揺れの体験をさせてもらって、あれでは本当にただちょっとばかり耐震化をやったから、塩崎原子力安全対策課長がおっしゃるような道路が生き残れるとは思いませんよ。それくらい直下型の揺れはすごかった。そういうことを考えると、避難計画も、それはあなたがおっしゃるように、万が一のことがあったらいかんからやるって。それはやればいい話ですが、本当に計画どおりいくのかが1つと、先ほど来言っている地震があった場合に、本当に大丈夫ですかということを念押ししたいから、くどくも皆さんに質問しているわけですよ。そういう点を考慮していますか。
 だから、先ほど塩崎原子力安全対策課長が通れるところを通るだけで96万人、100人乗りのバスがあったりしたって、96万人っていったら、バスは何台要ります。マイカーで1台に2人ずつとか3人ずつ乗って行ったら、100万人近い人が右往左往して地震で崩れたところもあれば、瓦れきが落ちているところもあったり、そんな中を行けると思いますか。このレベルツーで、地震が原発事故を起こす複合災害で、避難が必要なときを考えると、もう少し現場に近い発想をするように皆さんから指導しなきゃいかんと思うんですが、いかがでしょうか。

○塩崎原子力安全対策課長
 8番委員のおっしゃるとおりで、そこのところは確かにハード・ソフト両面で対応していかなければいけないというのは十分承知しております。また道路につきましても耐震化を進めなければならない。それに合わせまして、先ほどハード・ソフト両面と申し上げましたけれども、避難のときに大事なのは統制でございますので、行政としてハード面の整備を進めなければならないことはもちろんですけれども、ソフト面において住民の方々に対する訓練等を通じて地道に伝達していかなければならないと思っております。

○三ッ谷委員
 外岡危機管理監、やっぱり一番心配しているのは大雨のときの市町が出した、県が出した避難指示でも、例えば15万人に避難しなさいって出して、避難所に行ったら3人しか来てなかったとか、そんな程度なんですよ、今の県民のレベルで。随分これも報道で批判されていましたよ。何のために、その町が、行政が、危ないから避難してくださいと責任を持って言ったにもかかわらず、全然避難しなかったところもあります。そういうのが今の県民の受けとめ方だとすると、こういうものもよっぽどしっかり熱を入れながらお互いがいかないといけないと思うんです。
 あるある、あるあるって言うことだけが先行するから、なおさら埋もれちゃう、私はそんな気がしますよ。もう押し問答をしてもあれですから外岡危機管理監ね、一生懸命やっているのはわかりますよ。しかしまだまだ穴がいっぱいあいていることも事実ですから、もう一度この11市町と今言ったお話をする気はありますか。

○塩崎原子力安全対策課長
 所管課長として答えさせていただきます。
 8番委員のおっしゃるように、この広域避難計画につきましては、完全なものという認識は私どもしておりません。ただより完全形に近い、住民にとって実効性があるものにしていきたいと思っています。これは市町への説明はもちろんなんですけれども、住民に対して丁寧に説明していくこと。さらにこれから、毎年ソフト・ハード両面の原子力災害に特化した訓練を実施していき、問題点を洗い出し、計画をより実効性のあるものにしていかなければならないと考えております。

○三ッ谷委員
 皆さんの努力は買いますから、特に担当課長、まだまだ問題はありますけど一生懸命やることをお願いをして、質問は終わりにします。

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