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委員会会議録

質問文書

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平成24年6月定例会建設委員会 質疑・質問
質疑・質問者:鳥澤 由克 議員
質疑・質問日:07/05/2012
会派名:自民改革会議


○鳥澤委員
 改めまして本年度当委員会に所属することになりまして、またここにいらっしゃいます各委員の皆様、長島部長さん初め各職員の皆様におかれましても、ことし1年どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 それでは質問に移らせていただきますけども、道路整備の推進に対しましての課題認識を伺いたいと思っているところでございます。
 きのうきょうの中で、各委員の皆様を初め、当局の皆様方から各方面においてさまざまな御答弁もいただきましたし、お考えも聞かせていただいているところでございますが、ここでもう一度確認の意味で、御認識をお聞かせいただきたいと思っております。
 説明資料の中の24、25ページにおきまして、静岡県の“みちづくり”ということでそれぞれの趣旨説明から計画のポイント、10年間の道路のビジョン、そして5年間の重点的な計画の中におきましても、産業交流、安心安全、環境とそれぞれのパーツによりまして、この13の成果目標は、やはりこの数字としての見える化を図っていこうという考え方を感じているところでございます。またそれぞれの道づくりを求める地域団体と今後の道づくりに向けた意見交換をして、まさに官民一体となったこの道路網の整備について姿勢を示されているのかなという思いがしているところでございます。
 その中におきまして、県内の道路事情というのは、依然としまして人身交通事故の高い発生率とか、また深刻な交通渋滞、6割弱に満たない道路の改良率、そして災害等によりまして通行どめの多発ということでそれぞれの事象が生じているわけでございます。まだ質、量とも十分な数字には達していないのかなと感じているところでございます。
 特にまた今後は、高度成長時代に着手され、さまざまな建設をされました道路施設にかかわる維持更新費用の大幅な増大も見込まれておりますので、新規着工も懸念される材料の1つかなと思っております。
 また耐震対策がいまだ整備途中である本県においても、極めて深刻な災害に対してこれからどういうふうにしていくかということは大変大事なことだと思っております。
 若干数値的には古いかもしれませんが、高規格幹線道路の整備率も45%、そして県民1人当たりの渋滞損失時間も35.6時間、異常気象によります通行どめの回数も323回ということで、このような数字のあらわれ方をしているわけでございます。特に国が直轄で進めています伊豆縦貫自動車道や国道1号の静清バイパスなど、高規格道路を初めとしまして県内の主要幹線道路の整備については欠かせない事業であると思っておりますし、県土の均衡ある発展や県民の生活安全確保ということで、さまざまなことに重点的に取り組んでいく必要があるかと思っております。
 先ほどの御答弁の中にもございましたが、社会資本整備総合交付金とか地域自主戦略交付金なども、整備を整えた中で活用していけるというお話もございました。私もまさにそのような制度の資金も進めていく上では、大変重要だなと思っているところでございます。
 そこで、再度課題認識を教えていただきまして、政策実現に向けまして、やはり問題を共有して、同じ視線に立って物事を進めていくということが大変重要であると思っておりますので、時間の関係もございますので課題認識を整理した中で端的に申していただければと思っております。

 次でございますけども、季節も皆さんも感じていますように、夏の到来とともに登山シーズンがやってまいりました。私だけかもしれませんが、登山シーズンというとイコール富士山の山開きかなという感じを受けているわけでございまして、富士山登山道の開通時期につきましてちょっとお伺いをいたします。
 説明資料の36ページにも交通規制についての記述がございまして、内容の御説明もあったわけでございますが、富士山の山開きにつきましては、例年7月1日であると認識をしているところでございます。静岡県側においても富士宮口、御殿場口、須走口ということで、小さい登山道ではございますが、私の出身の裾野市においても須山登山道という小さな登山道もあるわけでございます。いずれにしましても、その3ルートにおける規制解除は一部区間にとどまりまして、山頂までの登頂ができないという現実があるわけでございます。ただし、反対側の山梨県においては7月1日に開通をしたところでございます。
 県においては、富士山の登山シーズンに備えまして登山道のパトロールや登山道の施設の設置及び復旧を行っているところでございますが、また特に皆さんも御承知のとおり、この夏から秋にかけまして富士山の世界文化遺産の登録に向けたイコモスの調査が始まり、そして大きなすそ野が広がる観光客の皆さんから富士山は注目を浴びるわけでございますので、さらなる強化策が必要だなと思っているところでございます。
 そこで、質問のほうに移らせていただきますけども、静岡県側の登山道の山頂までの全線開通はここ数年来7月の中旬だと思っております。7月1日の山開きには間に合わないという状態が続いているわけでございますが、各報道においても規制解除区間により上の登山道については引き続き通行が禁止されているという報道もされているところでございます。
 特に、山梨県側においては地元のガイドさんたちが一生懸命雪かきをして、7月1日に山頂まで登山できたよ、登頂ができたという話も聞いているわけでございます。やはり富士山は、夏山シーズンで7月1日開山だよ、さあ頂上までというような思いをしている方はたくさんいらっしゃると思いますので、その辺の説明をいただければと。特に開通時期の見通しをどのようにしてくださるかということをお伺いしたいと思います。

 もう1点でございますが、県道熱海函南線の安全対策についてお伺いをするところでございます。
 皆さんも新聞報道等で、5月14日に県道の熱海函南線――通称熱函道路において、熱海市の中心街の下り坂でトラックがブレーキの制御不能により車両3台に追突し、7人に重軽傷を負わせる事故が発生をいたしました。大変痛ましい事故だと、第一報を聞いて大変驚いたところでございます。
 この県道においては、過去にも同様に下り坂におきまして事故が発生をしておりまして、平成14年6月には大型バスが衝突をして、これもまた痛ましい事象ではございますが、1名の方が死亡しているということが起きているわけでございます。
 事故を振り返ってみますと、過去の事故の多くは、私ももう何度か道路を使わせていただいているわけでございますが、山間部のほうで主に発生をしていたわけでございますが、今回の事故においては中心街で発生をしたということで、先ほど申し上げましたように、7人の方が事故に巻き込まれている。これまで山間部で行ってきた対策に加えまして、やはり中心市街地での安全対策も必要だと思っているところでございます。
 特に今回の事故につきましては、トラック運転手の過積載ということで、自動車運転過失傷害の疑いで起訴されているということではございますが、再びあのような事故が起きないように、今後とも熱函道路の安全対策についてどのように取り組まれるか御所見を伺えればと思っているところでございます。以上でございます。

○平野道路企画課長
 道路の課題認識ということでお答えいたします。
 道路整備に対する各地域からの要望というのは大変多くございます。その背景には先ほど委員のほうからも指摘がありました改良率、一言で言うと2車線道路の割合と言ってもいいかと思いますが、これが全国20位というような状況になっております。また5月19から20日の台風4号では、大雨で県下62カ所が通行どめになるといったような災害に対する備え、あるいは渋滞、建設50年以上を迎えるような橋梁などの構造物がこれからふえてくるというような状況で、それらの更新とか修繕といったものも課題だと考えております。
 一方で、こういったものにしっかり対応するためには道路予算というものも必要になってくるんですが、道路予算のピークが平成7年の約1450億円に対しまして、今年度は422億円という状況になっております。これは静岡、浜松の両政令市に移管したということもありますが、ピーク時の約3割という状況になっております。こういった状況から説明資料の24、25ページにもありますように、静岡県の“みちづくり”ということで、基本理念に快適に人や物が行き交う地域づくりを支える道路を目指しますという道づくりの方針を定めまして、整備を進めているところでございます。
 具体的には高規格幹線道路と一体となっております国道136号函南三島バイパス、あるいは空港、港湾を結ぶ金谷御前崎連絡道路、あと耐震対策、長寿命化によります維持修繕といったものをしっかり進めていくということにしておりまして、これらの事業の推進に当たりましては、コスト縮減を図りつつ、事業箇所の選択と集中を図って整備効果の早期発現を目指していこうと考えております。
 また事業着手から完成までのスピードアップを図るということで、事業着手準備制度といったものを導入して効果的、効率的な整備に努めていくということにしております。以上でございます。

○宮尾道路保全課長
 それでは私のほうからは富士山登山道の開通の見込みと熱海函南線の安全対策について御答弁申し上げます。
 まず、富士山のほうでございます。県では6月25日に実施いたしました残雪調査の結果から、7月1日の山開きの時点でまだまだ残雪が多く、急激な雪解けも期待できないことから、依然として現在一部区間の通行どめを継続してございます。一方、山梨県側の登山道ですが、地形的に尾根筋を通るルートとなっているため、本県側の谷地形に位置しております富士宮ルート、そこらあたりと比べますと残雪量が多少少のうございます。そういうことから山小屋関係者などがみずから雪かき作業を実施しまして、7月1日に山頂までの開通をさせたと聞いてございます。
 富士宮ルートでは、本年度は例年に比べて大変残雪量が多いということを報告を受けてございますが、ことしは委員の御質問にございました、富士山の世界文化遺産登録に向けたイコモスの現地調査も控えておりますことから、地元富士宮市では観光協会とともに、今後雪かき作業の実施を予定しているようでございます。
 本県といたしましても関係者との調整を図りまして、この雪かき作業に協力をするなどして7月の中ごろ、できればこのぐらいまでには山頂までの開通を目指して取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。

 次に、熱海函南線の安全対策についてでございます。
 熱海函南線は熱海峠から市街地まで約6.3キロメートルにわたりまして、平均斜度が8.5度の勾配が長く続く下り坂でございます。記録の残っている範囲で過去に9件、すべてブレーキのふぐあいによる事故でございますが、発生してございます。近年では平成14年、15年に大型バスが相次いで事故を起こしていまして、県ではこの事故以前にもさまざまな対応はしてまいりましたが、2年連続で事故が発生したことを踏まえまして、笹尻峠から市街地までの4キロメートル区間を重点安全対策区間として、緊急退避所2カ所や注意喚起の看板11基など安全対策を実施してまいりました。
 しかしながら、今回の事故はトラックの過積載が大きな原因とはされているものの、事故の発生場所が市街地部にあったということを考慮して、どのような対策が必要なのか、警察――県警本部も入ってございます――消防、地元自治会、バス会社、教育関係者、それから我々県、市の道路管理者、これらの方々にお集まりいただきまして、熱海函南線安全対策検討会議を組織いたしまして、先月末に第1回を開催したところでございます。この検討会は今後2回、開催を予定してございまして、具体的な対策を9月末を目途に取りまとめを行いまして、それに従いまして早期実施可能な箇所から対策を実施していこうと考えてございます。以上でございます。

○鳥澤委員
 各項目につきまして御答弁をいただきましてありがとうございます。
 ちょっと順序が逆さまになるかもしれませんが、今県道の熱函道路につきましては早急にもうこれは取り組まなければならないと。時間的にゆとりがあるわけでもございませんし、日々今もこの瞬間、車両が通過して、人々の通行があって、生活が伴ったリスクを背負っているわけでございます。今回の場合には、確かに山間部から中心街において下りますと、途中にエンジンブレーキのこと、立て看板、それぞれ注意喚起を促すものは確かにございます。やはり道路構造上の問題なんかも、それはいずれとしましても、梅園のところまでの間のところにもエンジンブレーキを使いなさい、待避所もあるということでございます。ですので、実効性を伴って迅速に検討という御答弁でございますけども、やはりこれは緊急上、素早く対応していただく必要があると思っているところでございます。

 次に、富士登山の山頂までの件でございます。
 確かにこれはなかなか物理的にどけるということよりも、その年その年の自然条件にも当然左右されることですし、リスク回避ということでそれは十分考慮の上に物事を進めていただいているということでございます。
 これは要望でございますけども、来年度には新たな富士山に対するイメージも、この夏にその位置づけも大きく変わってこようというふうに私は思っています。なるべくその構成資産の周辺にもコアゾーン、バッファーゾーンのそれぞれのエリアのすみ分けの中で、人それぞれが思いを持って、これは通念として今度は富士山は特別な意味を持つものですから、またいろんな集客力も違いますし、人が集まる度合いの必要性も変わってくるということでございます。ぜひともその1日も早い安全性を確保した中で、これは勝手な言い分かもしれませんが、やはり待ち望む周辺地域としたら、山梨に負けるな静岡が勝てというような気持ちになっており、そのような感じも受けているわけでございますので、安全確保の上、また一日も早い対応をお願いしたいと思っております。

 さまざまな問題提起をされて道路網の整備についての御認識を答弁いただきました。私もまさにおっしゃったとおりに、いろんな制度の本年度の予算については国土交通省のたしか0.97%ぐらいの削減があったんじゃないかなというふうに思っています。いずれにしましても、予算的な背景を踏まえて道路をどうしていくかということは、お互いにしっかりと皆様方の思いを一つにして進んでいく必要があるというふうに思っています。
 そういった中で特に主要幹線道路と県民生活というのはやはり直結しているわけでございますので、この辺の道路網の整備や、あるいは緊急にしなければならない津波対策、災害対策も課題としてやはりあるわけでございまして、それで向こう5カ年の道路整備があるということでございます。それもやはり、立てた時点の最善だと思われる方法の中で推し進め、実施をされていると思いますが、やはり日々刻々と、社会的な背景やら、求めるもののニーズも変わってこようかと思いますので、やはりそこは小回りがきき、必要に応じて迅速に物事を取り入れてよりよい方向に向かっていくという、1つの柔軟性を持って物事を進めていっていただきたいと思っております。この規格だからだめだとか、こういうことはこうだということではなくて、柔軟性を持って進めていただければと思っております。以上でございます。ありがとうございました。

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