本会議会議録
質問文書
平成27年12月定例会企画くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 山ア 真之輔 議員 | |
質疑・質問日: | 12/15/2015 | |
会派名: | ふじのくに県民クラブ |
○山ア委員
私からは2点だけ一括質問方式でさせていただきたいと思います。
1問目は、総合計画後期アクションプラン評価書案の301ページをお願いします。
安全で安心できる心豊かな消費生活の推進の中の上段の数値目標のところなんですが、これまでは消費生活に関する苦情相談件数という指標を使っておられました。これからはその下、消費者市民社会の考え方を意識した行動をしている県民の割合という指標でやっていくようです。言わんとしていることはわかるんですが、ちょっと急ぎ過ぎかなと。なかなかこれが理解されるのかどうか疑問に思っておりますので、この指標に変えたいきさつ等を教えていただきたいと思います。
それから、大きな2点目は委員会説明資料の10ページになりますが、女性活躍推進の取り組みです。
先ほども質問が出ていましたが、しずおか女性活躍先進企業サミットのところです。男性経営陣の意識改革を図っていく目的でやられるということで、私も評価していますし、ぜひ積極的にやっていただきたいんですが、1つお願いがございます。それは特に最近出産とか、それからその後の育児に関しては、まだまだとはいっても、昔に比べれば男性の意識も高まってきていると思います。会社における取り組みも広がってきていると思うんですが、本会議の一般質問でも言わせていただいたんですけれども、その前の段階の不妊治療とか妊活という言葉がありますが、そういう段階の方々にとってみると、出産とか子育てと違って形に見えないので、形に見えないと、なかなか上司や会社にも言い出せない。言い出せないと経営陣もそれがわからない、理解が進まない状況になっているのが今現在の様子だと思っております。
ですから、恐らくこのサミットの中で育児とか出産とかワーク・ライフ・バランスとかを話されるんだろうと思うんですけれども、ぜひ不妊治療あるいは妊活に関して、生まれる前の状態のこともしっかりと意識を高めていただくことも、盛り込めたら盛り込んでいただきたいと思いますが、その見解について、お伺いしたいと思います。
○塚本県民生活局長
それでは、私からお答えさせていただきます。
まず、総合計画後期アクションプラン評価書案の301ページの指標の変更でございますが、実は議論がございまして、まず消費生活に関する苦情相談件数の考え方ですが、これは実は以前から議論がありまして、その両面の効果、影響があるということで、県としては、当初ここにあります確かな目で本物を見きわめ、みずから考え行動できる自立する消費者であれば、悪質商法にもだまされずに、苦情件数も減ってくるだろうと。確かに長期的にはそういう傾向にあるんだろうと思いますが、現実は苦情相談を実際にされる方は1割未満という調査もございまして、今はまずは市町の相談体制を整えて、先ほど出ました「いやや」の188番号もPRをさせていただいて、まず相談をしていただくところに今力を入れております。そうすると、じゃあ県は苦情相談件数をふやす方向にあるんじゃないかということで、実は2方向が出てきてしまって非常に混乱をしたということで、本来の考え方に立ち戻りまして、消費者の方向性として消費者市民社会の考え方を意識した行動をしている県民の割合と改めました。これは非常に難しい言葉でありますが、実際アンケートでの聞き方としては、あなたはお買い物される際に、環境に配慮した商品を選ぶだとか、あるいは地産地消の商品を選ぶとか、あるいは被災地の復興支援をする消費に心がけていますかという質問の仕方をさせていただいて、自分の消費が消費市場の中で少しでもいいものが選択できる選択眼を養っていただくといった趣旨で指標を改めさせていただきました。
それから2点目で、これからの女性活躍のためには出産、子育て、特に不妊治療は非常にデリケートな問題だと考えております。恐らく今度行うしずおか女性活躍先進企業サミットにおいても、そういった課題が出るのではないかと思われます。その辺も含めて、この議論を深める中で、なるべくいろんな課題が出る方向で、深い話題も検討していただく形で議論をしていただいて、それをうまい形でまとめていこうと考えております。
○山ア委員
最初の消費生活に関係することなんですけれども、確かにこの消費者市民社会という言葉だけでアンケートをとったら、全然ちんぷんかんぷんだろうなと思いましたが、そういう工夫をされてアンケートをとって、それが積み重なってだんだん意識を身にまとっていただくということであれば、一生懸命取り組みを進めていただきたいと思います。ただ塚本県民生活局長もおっしゃったように、まずは相談体制を整えることなんですけれども、より本質的なことは、やっぱり消費者自身がしっかりとした勉強をして身につけることでしょうけれども、ただ、やっぱりどうしても日本全体で消費者教育がまだまだ進んでいないと思っています。それに比べて、アメリカとかイギリスとか、いろいろ事例が出ていますが、その取り組みは非常に進んでいるんですよね。ですから、部をいろいろまたぐんでしょうけれども、ぜひ消費者教育をもっと本腰を入れてやっていただきたいと思いますが、その点についての見解を、いま一度お願いします。
○塚本県民生活局長
10番委員御指摘のように、消費者教育は単に消費者部門、消費生活部門が取り組むべきものであると考えてはおりません。特に今回のこの消費者教育推進法の中で重要視されているのが、教育委員会の役割でございます。特に子供から成人期、社会に出るまで小中高校と、大学も入れればですけれども、本当にそこで学んだことがそれからの人生に非常に大きな影響を与えるということで、実は学習指導要領でも、抜本的に改正されて非常に消費者教育に力を入れることになったわけです。その中で実は、問題は学校で消費者教育というと、やはり従来の家庭科の延長で、家庭科の先生が全部あれこれ押しつけられ、責任を持たされて大変な思いをすると。そうではなくて、この消費者教育に関しては、学校の先生も含めて消費者団体と一般行政とかが一緒に家庭科の先生に、例えば教え方のサポート、情報提供をする、あるいはさらに出前講座で実際にその学習の一部を応援するような形をとりまして、今、県の中で東・中・西部のセンターがそれぞれ地域の協議会をつくって、そこで学校と行政と、それから場合によっては消費者団体、あるいは企業も入った協議会で地域ぐるみで消費者教育をさまざまな力を協力し合って進めていこうと進めております。
○山ア委員
最後に要望いたしますが、今回の議案でも、それから委員会説明資料でも消費生活に関することがたくさんございましたし、今おっしゃったような消費者教育もぜひ両輪のごとく積極的に進めていただいて、その目的を達成できるように頑張っていただきたいと思います。
それから、女性活躍は、ちょうど僕が今34歳だもんですから、本当に同級生は真剣に悩んでいる方もおります。本会議の一般質問でも言わせていただきましたけれども、活躍すればするほど、なかなか恵まれないという矛盾もはらんでおりまして、その辺も結構深刻な問題でもあるものですから、国の女性活躍拡充の方針とかがどの辺まで盛り込まれていくのか、注視していく必要があると思いますが、少なくとも県内企業の経営陣の方々へしっかりとした意識の啓発をしていただくことは、間違いなくやってくださいますようにお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
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