本会議会議録
質問文書
平成27年6月定例会企画くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 山ア 真之輔 議員 | |
質疑・質問日: | 07/07/2015 | |
会派名: | ふじのくに県議団 |
○山ア委員
よろしくお願いします。
2つだけ、一括質問方式でさせていただきたいと思います。
まず1つ目は、私の地元の浜松市に所在します佐鳴湖の環境改善についてであります。
御案内のように、佐鳴湖はかつて日本一汚い湖という不名誉な事実が確かにあったわけでございますが、ただ近年の官民総がかりの取り組みによりまして、2007年からはワーストワンを脱却をしていると、むしろいい位置にきているという認識があります。
それに、私もたまにやっぱり出かけるんですが、ランナーであったり、それから野鳥を見ていたりとか、そういった新しい使い方をされている方が多くて、非常に状況が改善してきているなと感じております。
ただ、そうはいっても目標としているCOD値にはまだ届いていないと思いますし、それから対策もし尽くしたわけではないと思いますので、まずは現状のCOD値、そして現在行っている対策について教えていただきたいと思います。
あわせて、今年からは佐鳴湖の地域協議会が新体制になったわけで、新しい行動計画等もつくられたと聞いていますが、その辺の新たなものについてもわかるものを説明していただきたいと思います。
もう1つは、空き家対策に関係してでございますが、これまで議論もいろいろ出ておりますが、大きく分けると、空き家対策はやっぱり危険なものを除去していくという対策ともう1つは活用をしていくということになろうかと思います。
活用をしていく施策として今回も空き家バンクがあったりだとか、あるいは中古住宅の流通促進等々があるんですが、今にわかに私がちょっと期待をしているのはリノベーションによるまちづくりであります。
リノベーションといいますと、単なるリフォームではなくて、そこに新しい付加価値をつけてその建物をよみがえらせる。空き家であったり空きビルであったり空き部屋を対象としてやられているわけなんですが、その全国的ないい例が北九州市の小倉です。その小倉の例をまねたのが浜松市と熱海市で、今実際に動かれていますよね。私も先日、第2回のリノベーションスクール、浜松のものを見にいってきましたが、物すごい熱気がありました。
ですから、こういった新たな手法による空き家のリノベーションを考えていくべきではないかなと思いますが、その認識についてお答えください。
○市川生活環境課長
まず、佐鳴湖の水質についてお答えいたします。
佐鳴湖の水質は現在、平成25年度のデータまでしか出てないんですけれども、平均値でCODが1リットル当たり7.4ミリグラムでございます。これは、全国でいうと悪いほうから5番目になります。
それで、ここは水産業が行われているということで1リットル当たり5ミリグラム以下にならなければいけないところでございますけれども、環境基準を長期にわたってクリアしていないということでございます。
佐鳴湖の対策につきましては、河川管理者という形で交通基盤部が行っておりますけれども、わかる範囲でお答えいたします。
基本的には、湖底のしゅんせつであるとか、新川のしゅんせつなどの工事につきましては県が行っております。それから市も下水道の整備推進を行ったり、あと合併浄化槽の普及の推進、それから雨水浸透ますの設置の推進などを行っております。
それから、ちょっとこのところが詳しくなくてまことに申しわけないんですけれども、佐鳴湖ネットワーク会議による団体間の情報交換などを行っていて、それ以上詳しいところがなくて申しわけありませんが、以上のように、市民、県、市とも協働して佐鳴湖の改善に努めております。
○池谷くらし・環境部長
空き家のリノベーションについてお答えをいたします。
今、10番委員からお話があった件ですが、ちょっと浜松市のほうは私承知してないんですが、熱海市のほうは主催者が何年来かの知人でございまして、先日お話を伺ってまいりました。非常に感銘したんですけれども、やはり空き家を使ってリノベーションをする。そのリノベーションをする提案をして、それを空き家所有者がそれを受け入れて活用する仕組みになっているということで、もともとは北九州市の小倉と伺っていますが、熱海市でもかなり盛況だと伺っています。
現実に、その3件のうち1件はゲストハウスとして今月オープンと聞いておりますし、残りの2つについても若手のアーティストを入れる、あるいは若手の芸術家を入れたりとか、あとは若者を入れたりという形でやるということです。
では、県としてあるいは公共としてどんな支援が必要ですかということを聞いたんですけれども、お金は要らないと。むしろ、やはり投資で当然リノベーションということはビジネスになるんだというお話をされて、非常に印象的だったんですけれども、やはり融資という形である程度ファイナンスのサポートがあれば非常にありがたいというお話は伺ってきました。熱海の場合には市来さんという方が非常に熱心にまちづくりを考えていらっしゃるので、そういう形が生まれてくるのかなということでございますけれども、今のことをまとめますと、基本的にはやはりキーになる人をつくっていくのが私たちの1つの仕事かなと思っております。
ですから、いろんな地域でそういう方が育っていく環境を側面なりで支援していくと。それから、そうした民間での動きをサポートする方法として、なかなかすぐに融資制度ができるかどうかちょっとわかりませんけれども、そういう形で支援していくことをやっていければと今考えております。
○山ア委員
御答弁ありがとうございました。
空き家のリノベーションですが、私も実は先月、北九州市の小倉に伺ってまいりまして、商店街も歩きましたし、市役所の方からもお話を聞きました。
本当にここ三、四年ですけど、効果が著しくて、魚町という商店街の通行量が1日約3,000人上がっているんですね。さらに雇用はそこで385名生まれています。そしてプチ起業、特にママさん、女性の方々が次々にインキュベートで安く借りられるものだから、そこで試してみようと。フリーマーケットの延長ぐらいの気持ちでやってみたらうまくいったんで起業しましたっていうパターンもかなりあるということで、女性のためにもいいということを聞きました。
では、県がどういった支援ができるかというと、今、池谷くらし・環境部長がおっしゃったように、まだいろいろと検討しなきゃいけない部分があると思いますが、せっかく県内で熱海市と浜松市がやっていますので、そのいい事例をぜひ波及させるような形で考えていただければと思います。
それから、前段の佐鳴湖のほうで、済みません、所管が2つに分かれているので申しわけなかったんですが、私の聞いている範囲では、新しい行動計画は五感を大切にする、そういった目標をつくっていると聞いています。だから単なる湖の底が汚いとかそういったことではなくて、環境を目に見えるようなものだとか、においを盛り込んでいると聞いているんですね。
今まで対策というと大きくは流域対策と湖面自体の対策の2つがあって、流域対策になってくると下水道の関係とかですからそこに住んでいる人しか関係ないと。湖面の対策になると一市民ではどうしようもないということもありました。ただ五感を大切にするそういった対策になってくると、においだとか景観とかそういう話になってきますので、ウオーキングされている方とか、またピクニックとかに来られている方でも参加しやすいですよね。
だから、市民を巻き込んだ形での対策がこれからこの行動計画によっては進められていくのではないかなとちょっと期待をしていますので、なかなかその数字が下がらないというのは物理的な環境上難しいというのは承知しています。ただそっちのほうでは頑張っていただきたいと思いますから、部をまたいでいますが、ぜひ協力してやっていただきたいと思います。以上です。
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