本会議会議録


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平成27年12月定例会企画くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:山ア 真之輔 議員
質疑・質問日:12/14/2015
会派名:ふじのくに県民クラブ


○山ア委員
 それでは、一括質問方式で2問お伺いしたいと思います。
 まず、1問目は再三議論が出ておりますが、地域外交に関するところでございます。
 総合計画後期アクションプラン評価書案の162ページの下に、交流が深まった国・地域においては関係機関との連携を図り、通商の促進に一層積極的に取り組む表現がございまして、5番委員とのやりとりの中で、中国の北京・天津地域に関しては、もう既に通商のランクへとステップアップしているという御答弁があったと記憶しています。それ以外の地域でも積極的に交流を進める段階に来ているところもあると思います。
 したがいまして、今後通商段階に入っていける国・地域はどこなのか。それから具体的にどのような形で通商を進めていくのかについて、教えていただきたいと思います。

 2つ目は、委員会説明資料の6ページになりますが、ふじのくに新エネルギー等導入倍増プランの見直し等についてです。
 3に新たに静岡県エネルギー地産地消推進計画(仮称)を策定するということで、今年度中、3月までに決定していきたいということだと思います。これは要点を申しますと、これまであった新エネルギー等導入倍増プランの地産部分と、地球温暖化対策実行計画の地消部分とを兼ね備え、一体的、計画的に進めるために策定されるということです。
 この中で、気になっているのが部局間連携のもとという表現があります。本会議で知事が、エネルギーに関して組織的にも束ねていけないかという表現があったかと思うんですが、組織の連携につきまして、今後この計画とともにどのようになっていくのかについて教えてください。以上2点です。

○白井企画広報部長
 エネルギー地産地消推進計画についてお答えいたします。
 これは三.一一以降、一極集中的なエネルギー体系の中ですと、それがふぐあいになった場合に広範囲に影響があるということで、小規模分散型のエネルギーをつくりましょうということで、昨年、今回も御審議いただく後期アクションプランの重点項目になっているエネルギーの地産地消を入れています。
 少し御説明しますと、地産の中には、先ほど言いました再生可能エネルギーというか、新エネルギー等導入倍増プランで扱うエネルギー以外にも、COを出しますけれどもLNG火力の地域で使えるような小型版でありますとか、工場でボイラーをたくようなエネルギーを出すところがあります。そのようなものも一応、基本的に小規模のエネルギー源、何かあったときに地域の人たちがそれを活用できるような意味合いで捉えておりますので、地産エネルギーは再生可能エネルギー、新エネルギーから少し幅が広くなっております。
 逆に、地消につきましてはCO削減をしていこうということで、省エネルギーに取り組みましょうという姿勢が出ております。今後、例えば経済成長が国の見込みの2%であったとしても、その中で地球温暖化防止計画に基づく省エネルギー対策を進めていけば、エネルギーの消費量はこのぐらいまでに抑えられるでしょうというところを分母にしてつくり出される地元のエネルギーを分子にした計画をつくるということでございます。
 現在のところ、その分子に当たるところの生産量については、企画広報部のエネルギー政策課が進めております。それから分母に当たるところのエネルギー総量としては、経済産業部の経済活動をベースにしながら、くらし・環境部で省エネルギーを進めようとしているところが影響して、分母の数字が見込まれます。そのようなことから今、部局にまたがった形でのエネルギーがありますので、それを昨年度あたりから県議会の皆様からも一括で進めたらどうかという御意見もありました。
 片や生産する側というか、エネルギーを考える場においてCOだけを見ますと、COを排出しないという、かつて三.一一まで日本の経済を支えていた大きなエネルギー源が今とまっているものもあります。そういうものを推進するかどうかということも、また別の問題として出てくるようなこともありましたので、今現在はあくまで省エネルギー、それからエネルギーを使った経済成長、そして我々のような新エネルギーを中心として製造しようという、それぞれの部局があるので、それを統一的に部局間連携が図れる計画をつくるのがベストかなということで、今エネルギー地産地消推進計画を定めることにしています。
 組織の問題につきましては、何せ現在は企画広報部ということで、いろいろなプランニングをしていく意味合いでの企画広報部の中で言いますと、エネルギー政策は太陽光発電を普及させる事業的なところがありますので、そういうものが企画という名前に合うかどうか、もう少し進めるのに適切なところもあるのではないかという知事のお気持ちもありまして、どういうところに置くことが適切か、来年の組織全体を検討する中で、現在も検討中ということでございます。

○八木地域外交課長
 まず、通商の地域につきましてでございます。
 本年度の初めに地域外交基本方針を3年たって見直しました。その中で交流が深まったということで通商という取り組みをしたところが中国、モンゴル、台湾、米国です。東南アジアにつきましては、従来から経済が主流の事務所でございましたので、そういった意味では通商の関係を展開していると言えると思います。
 具体的に、どういう内容かと申し上げますと、県産品の販路拡大ですとか、県内企業の海外展開支援ですとか、あとは投資の促進が柱として挙げられると思います。
 中国につきましては、例えば浙江省に水産物を販路開拓という意味で入れる話ですとか、香港のレストランに「紅ほっぺ」のプロモーションをすることをしておりますし、ことしの秋に経済促進機構に行きましたときには、投資の説明会――投資の誘致の動きも新たにしておるところでございます。10番委員からの御質問の中にありました北京・天津地域につきましては、第一歩に着手したところなものですから、具体的な通商の取り組みは今後の話になってくるものと理解をしております。
 モンゴルにつきましては、工業・農牧業省と覚書を結んだ経緯もございますので、ことしも参りまして商談会をやりましたり、相互の物産展を夏にもやりましたし、年明けの総合食品開発展でもモンゴルの企業が3社程度展示するような具体的な取り組みの展開も図っております。
 台湾につきましては、通商という意味では、物産交渉を通じましてミカンや生鮮食料品を入れるルートを確保する意味で一生懸命やっているところです。また11月に三三会――日本でいいますと経団連のような団体が参りまして、県内の経済団体と覚書を結びましたので、そういうものも取っかかりに経済の分野で話を進めていきたいと考えております。
 アメリカにつきましては、これまでハワイでクリーンエネルギー分野の出展等をしておりましたが、今年度から新たにということで、お茶のサポートデスクを西海岸につくる取り組みもいたしましたし、新たな取り組みを踏まえまして、こういった形で展開しているところでございます。

○山ア委員
 それぞれ御答弁をありがとうございました。
 地域外交ですが、3番委員がおっしゃいましたが、日中友好協会の丹羽会長が先日来られて、私もその講演をお聞きしました。特に後半部分が印象深かったんですけれども、戦争は絶対にやっちゃいかんと。戦争に近づく行為もしてはならないと。国に任せたわけではないので、私たち民の力でそれをやっていきましょうと。それは具体的に言うと、日中友好協会の会長としていろいろな記念事業もやっていくということだったんですね。本県でやっている地域外交もまさにそのとおりで、知事がよく本会議場でも地域外交の根本的な意義は平和的な関係を構築することにあるとおっしゃっていまして、そのとおりだと思います。
 ただ、その平和的な関係を構築するのは、2番委員もおっしゃっているように、なかなか市民、県民には見えにくいことでして、成果として本当に上がっているのか、地域外交が必要なのかということに直結していかないと思うんですね。ですから、今答えていただいたように、通商分野で経済的にも物的にもいろいろ見える形で交流がされているんだと、ここまで県の外交が来ているんだということが今後ステップアップすることによって見えてくれば、納得感もかなり県民の間に広まってくるかと思いますので、ぜひこれからはそういった取り組みを積極的にやっていただきたいと思います。

 もう1つのエネルギーですが、組織化に関しましては、現在検討していただいているということです。何でこのようなことを申し上げたかといいますと、よく新エネルギー等導入倍増プランに関係して、太陽光とか、住宅用太陽光発電の普及率を上げていきますよと言うんですけれども、もちろん上げていくのは結構なんですが、ただやっぱりどうしても市場が高まっていきますと競争が激しくなりますよね。そうするといろいろな業者が入ってきて、その中には、時に悪徳と言わないまでもやっぱりよからぬ業者も入ってくるわけです。そうすると施工不良があったり、また実際に思っていたとおりの発電がされていないといったことが報告されていたりするんですね。そのことをこういった委員会でどうなっているんですかと聞くと、いや、それは部署が違うという話で、今まで議論がかみ合ってこなかったことがあります。
 ですから、エネルギーを導入する、そしてそれを使う、そしてどのような弊害があるのか。課題があって、それをまた是正して次のアクションに生かしていくのは一連の流れであって、密接不可分だと思います。白井企画広報部長がおっしゃったように、いろいろなエネルギーに関することが散らばっていると思うんですが、ぜひすっきりとした組織になるべくしていただきますように最後に要望を申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

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