本会議会議録


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平成27年決算特別委員会企画くらし環境分科会 質疑・質問
質疑・質問者:山ア 真之輔 議員
質疑・質問日:10/29/2015
会派名:ふじのくに県議団


○山ア委員
 それでは、一括質問方式にて数点お伺いしたいと思います。
 皆さんが余り触れられていないところを中心に取り扱っていきたいと思いますが、まず平成26年度主要な施策の成果及び予算の執行実績についての説明書の20ページです。
 県政インターネットモニター調査についてお伺いしたいと思います。
 これは、県政に関心を持つ満15歳以上の県民708人にアンケートを年16回実施して、県政に反映させたということなんですが、一番下の平均回収率を見ますと90.2%ということで、非常に高い関心を持っているということをうかがい知ることができます。この708人の選び方、それから年代別の割合等につきまして、まずは教えていただきたいと思います。

 それから、2点目といたしましては説明書の30ページをお願いします。
 30ページの(3)のアの(ウ)ブラジル人児童生徒へのカウンセリング等実施と書かれています。
 これはJICAの事業の一環として、専門の心理専門職員がブラジル人児童生徒へのカウンセリング等を実施したと書かれているんですが、その手法、それからどれぐらいの規模で行ったのか、さらに成果を含めた評価につきまして、お伺いをしたいと思います。

 続きまして、説明書の54ページ、55ページをお願いします。
 オープンデータに関係するところなんですが、55ページの指標のところに、平成26年度の公共データの民間開放項目数が、平成25年度に比べまして100項目ふえたということで、これ自体は非常に評価をしております。
 一方で、左側のページを見ますと、オープンデータにかかわる地域情報化推進事業費が(ア)から(エ)まであるんですが、これが144万円だと書かれています。素人目で考えますと、この金額でこういった成果が上げられているのであれば、非常に費用対効果がよろしいのかなと考えるんですが、当局側として、このあたりについてどのように認識を持っておられるのか、お答えをいただきたいと思います。

 それから、説明書の55ページのオープンデータの下、ICT部門の業務継続計画――ICT−BCPと書かれています。
 平成26年度は11団体が策定されていると書かれていますが、やはり昨今、マイナンバー等がこれから始まっていく中で市民、県民もこういった分野につきましては非常に関心が高いと思いますし、自治体としても、何があってもこういったことは継続していくという覚悟でやっていただかなければならないと思います。ただ現実的には、平成26年度の時点で、まだ11自治体しかこういったことを策定していないということですが、実際問題、これを35市町全てにやってもらうためには何が足りていないのか、県として何をすべきだったのかについてお答えをいただきたいと思います。

 最後になります。説明書の71ページです。
 71ページの一番下、合計の1つ上ですが、雑収と書かれていまして、ここの一番右に広告収入の確定等によるということになっています。恐らく県にはホームページがありますし、広報紙がございますので、その広告収入がこの金額の中で多くを占めると思うんですが、まずはホームページ、広報紙によってどのぐらいの広告料を得られているのか、このことについて教えていただきたいと思います。以上大きく4点ですが、よろしくお願いします。

○神戸広報課長兼県民のこえ室長
 まず、インターネットモニターについてであります。
 選び方として、708名の方については公募いたしまして、26年度につきましては全員の方になっていただいております。
 そして、年代につきましては、比較的若い方といいますか、40代の方が20%ちょっと、50代の方も20%ちょっとで、30代の方がちょっと20%を下回るぐらい。ですので、働いている方で60%を少し超えるという形になっております。

 続きまして、広告収入についてであります。
 決算額で大体の実績を申し上げますと、広告収入としてホームページで244万2000円、県民だよりで1561万円余、県民の日のパンフレット等につきまして12万9000円余、「ふじのくに」で27万5000円余、全体で1845万7000円余となります。

○諸星多文化共生課長
 ブラジル人児童生徒へのカウンセリングの実施についての手法及び成果についてお答えいたします。
 この事業は、ここに書いてありますように、静岡県、愛知県など外国人が集中している地域7県1市で構成する多文化推進協議会がJICAに申請して採択された事業でございまして、3年間の事業として行われます。平成26年度につきましては、約1000万円、このうち研修員の受け入れは本県と岐阜県で行われております。
 この3年間では7人の研修員を受け入れております。平成26年度につきましては、ここにありますように9月から12月にかけて、約3カ月間ですけれども受け入れております。実際、どういうことをやったかといいますと、例えば週2日間は在浜松ブラジル総領事館において、ブラジル人の方の心理相談を受けるということをやりました。それから、外国人学校、ブラジル人が多く通う磐田市の小学校で実際に生徒、親の相談に当たりました。
 また、1日は研修のまとめということで、静岡文化芸術大学でまとめをしながら、そこの先生方といろいろ意見交換をする形で1週間の研修を行いました。その成果につきましては、岐阜県の研修員と一緒に中間報告、最終報告を行いました。また本県独自の取り組みといたしまして、研修員を使いまして各地域でいろいろな相談会を開催したり、成果発表を行いました。
 その成果発表の中で、実際にカウンセリングをしまして、ブラジル人の子供は言葉ができないから学習がおくれていると思われがちだとか、あるいは親子のコミュニケーションギャップについてやはり問題があるということを、経験を通じてブラジル人あるいは地域の支援者の方々に伝えたということで、そういう問題があるということを地域内に広めるということで成果があったと思っております。
 これらの経験を7県1市と協議会で、またカウンターパーティーでありますブラジルのサンパウロの州立大学と共同でマニュアルをつくりまして、これについては多文化推進協議会のホームページで公開するなどして活用しているところでございます。

○近藤情報政策課長
 まず、オープンデータの推進の費用対効果という点でございます。
 もともと、オープンデータについて県が目指しておりますのは、行政側は、みずからが持つデータをなるべくオープンにする、それを民間の活力を使っていろいろと活用していただくということでございます。
 自治体に対しまして、行政経営研究会でオープンデータの推進をテーマとしてやりまして、その反映ということでもありますが、民間の活力とも関連するんですが、産学官の協働でやっているしずおかオープンデータ推進協議会が平成26年発足いたしました。ここに自治体部会を設けて、私たちの行政研究会の自治体だけではなくて、さらに民間との相互の交流を進めようという呼びかけをいたしましたところ、私どもの予想を上回る市町から協力を得て、それにも参加する。そしてファシリティマネジメントも含めてなんですけれども、情報の公開もすると。こういうことで、県は情報提供と呼びかけをいたしまして、それに対して市町、民間、大学が呼応してやってくださっているというように、非常に好循環で推進しております。
 皆さん方がその中で、先進の事例と、どういう利活用があるかが知りたいということがございましたので、そういったものをこの事業で、26年度の委託の事業でどういう形で生かせば、それが利活用につながるのかを調査研究いたしまして、そういった情報を提供して利活用にもつなげていく。
 この利活用につなげるのは、市町だけではなくて、それを活用する民間の方にもお伝えするという形で、行政だけでやるのではなくて、市町、民間、みんなで一緒にやろうという形で進めておりますので、この方向性は功を奏しているのかなと認識をしております。

 それから、次にICT−BCPでございます。
 10番委員の御指摘のとおり、非常に策定率が低いということで、これも行政研究会で、今までの一般的な、こういうことが必要だという一般論の話ではなくて、実際に市町の職員がみずから参加して、どういう事態が起きてそれをどうしたらいいのかを、このICT−BCPの研究会の未策定市町を対象に実施いたしました。その結果、必要性はわかったと、一番の課題は市町の職員は非常に忙しいと、なかなか優先度をわかってもらえない、あるいはマイナンバー制度導入等もあり人員不足だということがございました。
 ただ、策定の必要性、これで実際にどう行動したらいいか、いかに自分たちが困るかといった認識がありました。次のステップとしては、具体的に市町に対して、県からのいろいろコーディネーター等の派遣制度、あるいはCIOのアドバイザーもありますので、そういった個別の市町に対しての具体的なアプローチ、あるいは自治体クラウド等の推進等も含めて具体的な展開をこれから推進していこうと考えております。

○山ア委員
 それぞれにありがとうございました。
 1点、最後の広告収入のところで質問させていただきたいと思います。
 全体で1800万円余が広告収入として26年度上がってきているということなんですが、毎年毎年、いろいろな工夫、改善はされているんでしょうか。その辺についてお願いします。

○神戸広報課長兼県民のこえ室長
 毎年の改善ということでは、例えば「ふじのくに」には広告を載せていなかったのですが、26年度から広告を載せるようにいたしました。なるべく広告を載せながら、情報も的確に県民の皆さんに伝えながら収入の確保に今後とも努めてまいりたいと考えております。

○山ア委員
 ありがとうございました。
 行政が出す情報なので、何でもかんでもというわけにはいかないと思いますが、その中でもできる限りの工夫をしていただきたいと思います。
 特に、ホームページなんですけれども、広告収入の額としては240万円程度ということなんですが、最近、ICT、ビッグデータ等も含めて非常に分析が進んでいます。例えばトップページを見ますよね。トップページを見たときに、人というのは全部を平均的に隅から隅まで見ているわけではなくて、どこか1点を集中して見ているじゃないですか。そういった集中して見るところを誘導するのはデザインであったり、レイアウトであったり、色使いであったりするんですが、そういったことを、例えば目に何か装置をつけて、どういった傾向があるかという統計をとっていくと、じゃあ県のホームページの中で、ここのバナーはすごく見られやすいけれども、こちらのバナーは余り見られていないという傾向もわかってくると思うんですよ。そういうのを長年ちゃんとやっていくと、バナー1つとっても金額に差をつけたっていいと思うんですよね、説得力があれば。だから、そういうことを工夫しながら、ぜひ広告収入をもっともっととれるように頑張っていただきたいと思います。

 それから、意見要望としてもう1つ、オープンデータのところでございます。
 静岡県は、前に進んでやっていただいていると思います。ぜひ市町、民間と協力して積極的に進めていただくと同時に、ICT−BCPはまだまだ課題が今わかったところで、これからようやくというところだと思いますので積極的に働きかけをしていただきたいと思います。防災のBCPも進んでいないところもありますが、それに負けないぐらいICTも積極的にやっていただきますことを要望いたしまして、終わりにしたいと思います。

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