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委員会会議録

質問文書

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平成28年6月定例会企画くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者:増田 享大 議員
質疑・質問日:07/11/2016
会派名:自民改革会議


○増田委員
 自民改革会議の増田享大と申します。1年間お世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 分割質問方式で1点だけ、知事直轄組織新設に伴う県の政策決定のあり方についてお伺いさせていただきます。
 先般行われました県議会2月定例会で、浜松市篠原地区への県営野球場建設構想について県議会の同意を得られず予算が事実上の否決、当初予算は減額修正をされました。
 私、6年目でございます。まだまだ一介の議員として、長い県政史上初となる異例の事態だったということで、議員としても重い決断でもあり、その決断をしたからにはまた責任もあり、これからも努めていかなければならないと思っております。その内容の是非は置いといて、県政史上初として修正案可決となったことは、提案者であります知事はもちろんですが、県当局の皆様方にとっても大変大きな出来事であり、重く受けとめるべき、また重く受けとめていただいていることかと思っております。その行われている議会のときに、この委員会で新年度に知事直轄組織をこのように構成しますという提案がされて、認められて、新年度が始まったわけでございます。
 この野球場構想の話がああいう形になったのは、個人的には議会への説明や調整が不足していたであろうことと議会とか県民意識と若干ずれがあったのかなという思いがしています。そこでまたトップダウンがさらに強まる知事の直轄組織の提案が出てきたときに、知事の意向がより一層強くなる組織体制になるんだなということで、委員会で話をお伺いしながら、怖さといいますか、これから県政はどう運営されていくんだろうという思いがしました。独走が強まると言いますか、独特な個性で創造する独創もありますけど、1人で走っちゃう独走というのもあって、周りを顧みなくて走っちゃう話もあるわけでございます。もちろん私たちは議会人でございますので、提出された議案をチェックしてとめる、修正することはありだと思うんですけれど、県政史上初となったことでございますので、本来であれば事前に県当局の皆様方が各会派に情報提供をしながら、意見交換もしながら、可決できる準備体制を整えておくか、もし否決や修正されるような話であれば、そもそも議会の前に県当局側で提出をストップさせるべきであったのではないかという思いがしています。
 これは単なる個人的な思いですけれど、県当局の皆様方の中にも、この議案提出にいささか無理を感じてらっしゃった方も私は少なくないと思っていますが、あれは知事の強い御意向もあって、提出されてこうなったということでございます。いわゆるブレーキがきかなかったのが2月の議会だったんですけれど、今年度さらに50人の組織ができて、直轄、トップダウンで予算もとって、前に進む推進力がさらに強まったと思います。恐らく50人のスタッフの方は知事がやりたいこと、知事のしたい政策を推進したい一心で、物すごい精力を傾けられると思います。
 一方で、ちょっと今の時世に合っていなかったり、知事が目指す政策に対して若干微調整が必要じゃないかとか、知事とて人間ですし完璧ではないと思います。県民にはいろんな状況があって、それを知事が全部わかっているわけではないわけでございますので、そういう必要性もあるのではないかと個人的に思っております。
 この知事直轄組織が誕生したことによって、知事のやりたいことを前向きに推進することは結構でございます。もし若干微調整とか県庁内の意見が違う方向だったり、感覚として職員の皆様方が違う、修正が必要だと思ったときに、果たして知事にブレーキをかける力、気概、組織力がこの組織にはあるのでしょうか。どのように対応されていくおつもりなのか県の御所見を伺います。

○白井知事戦略監
 組織改編がありまして、この4月から知事直轄組織ということで知事戦略監が位置づけられました。知事戦略監自体は御承知のとおり私で3代目、もう5年目になります。知事の言うところの知事戦略監像は、部局横断の取り組みに横串を刺し、県庁一丸となって事に当たるための指揮官的な役割を期待されております。私には少々荷が重いなと思いながら4月からやっておりますけれども、今まで知事戦略監を置きながら県の施策を決定していく。そのプロセスですけれども、最初の取っかかりは知事が現場から聞いてくる現場の声でありますとか、それを源にして日々知事が勉強されていること、あるいは人的ネットワークの中で培われたさまざまな知識、経験をもとにして、問題意識なり改善しようという思いを事業、制度、予算に精通をしている各部局の担当職員と真剣に議論を重ねます。そういう取っかかりから始めて、部局の中でもう一度整理をしてくるときには、担当副知事まで交えて十分に議論をした上で、知事のところに再度挙げていって、知事の考えと整合する形をとっています。その中で一方的にその知事の思いだけを具現化するのではなく、県民のためになる政策と思って議論し、つくり上げ、最終的には知事から末端の担当職員までの思いが1つになった県民のための施策を。今までの前例にとらわれずスピード感をもってつくってきたと思っています。
 その施策を実現するためには、県民の声と日々接している県議会の皆様方の御理解を得なければ実現できないわけで、県議会に対しまして条例とか、予算とか、事業を進めるに当たっての提案をさせていただき、御審議をいただき実現をしていくわけです。
 しかし、時によりましては、1回の定例会の中の説明だけでは御理解をいただけない事案があったことも確かです。しかし知事を初めとする当局側としての思いは1つになっておりまして、それに対して県議会の皆様方と真摯に議論を重ね、御審議いただき、その結果そういう形になっている事例もあります。これ自体は二元代表制の健全な姿であると認識をしておるところでございます。
 今後とも、そういう形で闊達な議論が進められることが非常に大事なことだと思っておりまして、知事戦略監として知事の思いに対して基礎的データをそろえたり、進め方に対しての幾つかの案をつくることについては、前例にとらわれずスピード感をもって提案しつつ、担当部局と議論をしながら必要なものを知事に挙げ、適切な判断をしていただき、議会の御審議が得られるように努めてまいります。
 代表質問のときに相坂議員からも御要望がございました。議会前に議案説明等での説明に当たっては、審議に資する情報提供について見直しをするようにと御要望もいただきましたので、真摯に受けとめまして、しっかりと対応できるように努めてまいりたいと考えております。

○増田委員
 ありがとうございました。
 箱物が3つ続いて、富士山世界遺産センターと富士山静岡空港ターミナルビルと今度の野球場構想。箱物が一番わかりやすいですね、金額もあるし形にも残る。空港ターミナルの屋根の話もありましたけど、この3つは為政者のさがといいますか、やっぱりいいものはつくりたくなるし、お金もかかる。一方で今の県の財政事情や総合計画との整合性もあるわけでございます。やはりそこのバランス感覚、というのは県は組織だと思いますので、ぜひそのために言うときは言う、言うべきことは言う。また知事戦略監だけではなくて、県庁職員の皆様全てがそうかもしれませんが、そういう気持ちをもって、ぜひやっていただきたいという思いがしています。
 資料を見させていただくと、事業概要には知事直轄組織のあり方が知事の主要政策や特命事項の推進と書いてあって、委員会説明資料でいくと県政の重要課題や部局横断的課題の解決と、同じようで違う書き方もしています。残念ながら部の名前が変わってしまって政策企画部になってしまいましたけれど、本来であれば県の総合計画や総合戦略を推進する政策企画部のお立場、意向が県の政策推進に当たっては大前提であるわけであって、それにどちらかというと知事の考えが加わるぐらいがバランスはいいのかなと私は個人的に思っています。ただ組織の書き方上、知事直轄組織が上で政策企画部が下みたいな書き方だったりとか、ほかの部の部長が言いにくい、提言やいさめることが発言しにくい雰囲気だけは、県政全体のことを考えれば避けなければいけないと思いますので、その点は要望とさせていただきます。

 それと、知事直轄組織の権限とか仕事ぶりが活発になる、すごくよくなる、大きくなることも理想なのかもしれませんが、この組織の権限が大きくなればなるほど、一方で各部の皆様方が考えている政策が成就する率は――予算も限られていますので――少なくなってしまう可能性があると思っています。もちろん知事もすごい方だと思いますが、私は静岡県庁の職員の皆様方だってすごい、レベルは高いと聞いておりますし、勉強をさせていただいております。まして人口減少の中でどうやって地域を活性化していくのかなんて、とても難しい話でいろんなアイデアも必要です。また地域に根差したいろんな発想も必要だと思っております。そういった意味でこういった巨大な権力のある組織が知事をもとにできている。一方で県庁職員の皆様方の素朴なアイデアとか提案がやっぱりふえたほうがいいと思うんです。風通しもよくなって、もしかしたらこれは御答弁いただいている前の皆さん以上に後列に座っていただいている皆さんですとか、こちらには入ってこない、今お部屋でお仕事をされている世代の皆様方のアイデアとか知恵が、実は県にとってはとても大事じゃないかということも多々あるんだと思います。そういった皆様方の御意見、アイデアをより活発また受け入れる体制にすべきと個人的に思いますが、県としての御所見を伺います。

○白井知事戦略監
 先ほど、今までの知事戦略監像とは横串を通して何かリードするような発言をいたしましたけれども、私自身は4月からやってみまして、やっぱり仕事をするのは部局だなと。知事戦略監とは黒子だなと思っています。
 各部局がやっていく仕事の中のアイデアは現場にもあるし、現場に出ていく若い人たちの発想の中にあるんだろうと思っています。そういうことを思いながら、各部局が県民のための施策をどんどんと進めてもらえるように、知事戦略監としては、それを下支えし黒子に徹して頑張っていきたいと思っています。

○増田委員
 ありがとうございました。おっしゃるとおり、部局の皆様方のお力や発言がぜひ盛んに、また闊達にされますように、知事直轄組織の皆さんだけではなくて、知事のためのお仕事ではなくて、その先にある県民の皆様方のお仕事が一義的なことだと思っておりますので、ぜひそのお気持ちを忘れず、よりよい県政発展に向けて御精励いただきますように、御要望させていただきます。ありがとうございました。

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