• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 委員会会議録 > 質問文書

ここから本文です。

委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成28年9月定例会文教警察委員会 質疑・質問
質疑・質問者:中澤 通訓 議員
質疑・質問日:10/04/2016
会派名:ふじのくに県民クラブ


○中澤(通)委員
 一問一答方式で、何点か聞かせていただきたいと思います。
 学校監査でも出てました。3番委員の質問にもありましたけども、教職員の不祥事の根絶への取り組みについてはたびたび指摘をされております。
 これについて、毎年同じ言葉が出てくるんでは進歩がないわけでありまして、特に何かの不祥事があって処分が決まったりすると責任者がこれこれこうでおわびをいたしますということですが、それで終わりなんでしょうか。

○北川理事兼教育総務課長
 毎回そういった事案が起こるたびに、そのことを反省しながら何とかして直していきたいと言っておるわけでございます。
 そうした中で、先ほども私から説明させていただきましたけども、なかなか相談する相手がいないような教員に教職員サポートルームを設けまして、ふだん悩んでいること等を相談するシステムをつくろうとしているところでございます。

○中澤(通)委員
 該当者がいますね、それぞれ処分を決めますよね。それで終わりですよね。対応として何かしら孤立しないようにとかいろんな対応をとりますけども、該当者に対して、処分を決める前に何が原因だったのか、どういう経過でこうなったのか、今までやってきた実績がありますか。

○北川理事兼教育総務課長
 昨年度から、不祥事を起こした人間とこちらの人事担当等で面談をして聞いたりはするわけですが、それに加えまして臨床心理士と面談をしてもらっております。そういったことの中から不祥事を起こした人がどういう気持ちでいたとか、どういう状況であったかというのを聞き取っております。そうした中で先ほど申し上げましたように孤立するとかそうしたことも聞こえたもんですから、今年度からサポートルームで支援をしていく対策を講じたところでございます。
 現在、臨床心理士からアイデアやいろんな御意見をもらっている最中でございまして、それをまた今後の施策に生かしていきたいと考えております。

○中澤(通)委員
 新しい年度からそういう形で聞き取りをしているということでありますので、答えはすぐ出ないでしょうけども、やはりそうした動機等をきちっと集めておいて多くの方々に話をして現実にそうならないように、事前の防止策をはっきり出さないといつまでも繰り返しなんですね。確かにたくさんいる先生方ですからと言葉ではあるかもしれませんが、やはり教職という立場であれば世間がどう見るかということ。そういうことに対しては、もうそろそろ打ちどめができるように御努力をお願いしたいと思います。その点については終わります。

 あわせて、教職員の不祥事ではなく最近の体罰の問題はどういう状況になっているかお聞かせください。

○林義務教育課長
 体罰の問題につきましては、学校種で特徴がございます。これは数年前――平成25年1月だったと思いますが、大阪市立のとある高校でバスケットボール部の指導の中で、それを苦にして自殺をしてしまったと。体罰死の事案が発端となりまして全国的に問題になりました。それを踏まえまして体罰に対する指導を禁止することはもちろんなんですが、部活動を中心とした指導のあり方に関して全国的に議論されたわけです。この事案が発生した後、特に中学校、高等学校で、例年体罰の事案で一番多くの場面として回答されていた部活動指導中の体罰事案は激減した状況にございます。
 一方で、小学校に関しましては部活動の指導はございませんので授業の中での体罰が件数として上ってまいります。ただ1件1件見てみますと、例えば児童の髪を引っ張ったとか、体罰と言っても強化事例も含めてではありますが、授業中、指導に少し力が入り過ぎてしまって体罰事案として案件が上ってきているという状況がございます。
 特に、部活動に関する指導の中での体罰については、高校も含めて意識が大きく変わって件数そのものが大幅に激減し、現在は抑制されている状況であると受けとめています。

○中澤(通)委員
 もともと体罰禁止は当たり前の話なんですが、言葉で説得というか理解させることが基本だと思うんです。だけど最近のこういう体罰の問題が出てくるのは、目上であろうが対等であろうが目下のことであろうが、言葉で説得する能力、自分の考え方をきちっと相手に伝える能力が昔に比べて全体的に弱くなったという1つのあらわれじゃないかと。結局、言葉でうまく言えなくなったので手が出てしまうという分析をする人がいますが、それについてはどうお考えでしょうか。

○林義務教育課長
 児童生徒の問題行動の中で、特に小学校に関しては昨年10月に公表したデータで前年度よりも小学校における校内暴力の件数がふえていることが指摘されていました。先ほど9番委員から御指摘ありましたが、特に小学校においてはコミュニケーション能力が当初期待されている段階にまで十分に成長できていないがゆえに手が出てしまうという、そういった分析もあると受けとめています。
 実際に、対面によるコミュニケーションそのもの、あるいはまとまった文章を読んでいくという機会は、対人関係の希薄化、特に情報通信技術等の発達の中で相対的に少なくなっているのかなという感覚も、また分析もございます。
 そうした中で子供たちのコミュニケーション能力を育む取り組みが問題行動の未然防止にもつながるという認識のもと、県教育委員会としては例えば人間関係をつくるためのプログラムの資料を取りまとめて各学校に配付するなど、コミュニケーション能力の浸透に取り組んでいるところでございます。

○中澤(通)委員
 コミュニケーション能力ということですが、今言われたのは先生のことですか、子供さん同士のことですか。
 結局、教師がきちっとした言葉で子供に指導できない。指導する能力については何も疑問を感じませんか。時代の流れだから仕方ない。先生方はよくキレる子供というが、キレる先生もいるんじゃないですか。そういうことに対しての疑問はありませんか。

○林義務教育課長
 コミュニケーション能力全般に関してでありますが、もちろん教師においては対人関係の業務ですので一人一人高度なコミュニケーション能力が求められていることは言うまでもありません。
 子供たちの様子を見ていますと、発達障害を初めさまざまな課題を持った子供がふえているという統計調査もあります。
 そうした中で、子供の問題であるとともに教師も従前求められているよりも、より複雑で多様なコミュニケーション能力を求められている。こういった点も課題として認識しているところでございます。

○中澤(通)委員
 コミュニケーション能力を向上させるのにいろんな要素があると思いますけども、最近の子供は新聞を読まない、本を読まないとよく言われますよね。それと同じように先生方が新聞を読まない、本を読まない。イコールなんですよね。
 先生方の読書実態を調べたことありますか。それがあれば教えてください。

○林義務教育課長
 教員の読書実態については、把握しておりません。

○中澤(通)委員
 一度調べたらどうかなと思うんです。
 子供に読め読めといろいろ言っても、自分は何もしてないんじゃないか。やっぱり読んでいることの蓄積があればまた違う行動が出てくると、私はその積み重ねだと思うんです。子供にだけ求めるんじゃなくて、まず隗より始めるというかやってみて、そして指導するということだと思うんですが、教育長どうでしょうか。

○木苗教育長
 今のお話はまことにそのとおりなんですが、40年ほど教員をやってました私自身の経験をちょっとだけ申しますと、大学の授業でも必ず5分、10分は新聞を使ってお話しします。プリントも配ってそれに対しての意見も聞くと。それもコミュニケーションの1つだし、やはりそういう運動も個々の学校やあるいは個々の先生がやられてると思いますけども、オール静岡としてそういう読書あるいは新聞、本も含めてそれがまたコミュニケーションの道具にもなりますので、そういうものも進めていきたいなと考えてます。

○中澤(通)委員
 私たち昔の記憶ですけども、自分も多分そういう経験だったのかなと思いますが、先生と子供の往復書簡というか、何行も書かないけどもそれを先生が見て、またフィードバックしてそれを家族がちょっと見てと、そういうのをやったような記憶があるんです。やはり本を読むということとあわせて書くということですよね。今はぱぱっとやっちゃえばいい。先生方も今パソコンがなけりゃだめだというけど書かないんですよね。書く能力が落ちてると思うし、結局語彙が少なくなる。言葉はわかってても字が出てこないですよね。全てそういうシステムに流されていて、これはいいところもあるけど残念なことも当然出てきます。
 そうしたことをもう一回振り返って、昔はどうだったのかなと。今忙しいといえば忙しいかもしれませんが、昔のことを全て否定することなく逆にそういうことを復活すれば、先生方は見られないから悪いけどもそれをちょっと見てくれる、とそのフォローを地域のお母さん方とかお父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、そういう人に手伝ってもらう。そうすれば効果はありますよね。過重なことをやれということじゃなくて、システムの問題だと思う。運用の問題だと思うんです。
 だから、そういうことも皆さん方にもそれぞれの新しいことばかりじゃなくて、昔のこともちょっと考えてみたらと思います。それぞれの相乗効果について私わかりませんけど、専門の方々によく検討していただいてお考えいただければと思いますので、それだけ提案をさせていただきたいと思ってます。

 次に、前回も聞かせていただきましたが、若い先生方をクラス担任にしないとどうしても追いつかないんだという実態を言われたことがあります。
 そして、特に静岡県は若い20代の精神的な疾患者が全国から比べると多いということが、そういうことに並行しているのかどうかわかりませんが、なるべく負担を少なくして、ある程度自分の形をつくってしっかりと教師としての仕事をしてもらいたいと思いますが、ことしの実態はどうなんでしょう。なるべくそういうことを避けたいと言われていても、実際には宛てがわざるを得ないんですよということなのか、教えていただければと思います。

○林義務教育課長
 小中学校におきましては、前回の委員会質疑と同一年度でございますので傾向は変わらずということで、今年度も実態としては多くの新規採用職員に担任をお願いせざるを得ない状況でございます。

○中澤(通)委員
 若年者の精神疾患というのはそれだけが原因じゃないんですけど、だけどやっぱりそれも1つの原因かもしれません。やはり経験をある程度積んでから担任を持たせたほうがいいかなということが本来の姿であれば、実態をなるべくそれに合わせられるような人事配置を考えていく必要があると思います。今は始まってますから次年度については十分お考えをいただければと思いますので、その点だけ伝えさせていただきます。

 次に、先ほど来ありますグローバル人材育成基金のことです。
 当初の4500万円の目標が今5800万円ということで、資料を見てますと近々1500万円の寄附の予定があるということも聞いてます。そうするとかなりボリュームが伸びてますよね。年度末まで行きますと、極端に言うと当初の目標の倍以上には行っちゃうだろうと思いますが、具体的に派遣とか採用とかいろんなことを言われましたけども、メニューはあるんですが、具体的な金額とか対応を教えていただければと思います。

○渋谷高校教育課長
 グローバル人材育成基金については、今年度は説明資料12ページにございます5つのメニューで2000万円という形で予算を動かしてございます。
 とりあえず全体で2000万円で、予算の内訳については資料を出しましてお話しさせていただこうと思っています。

○中澤(通)委員
 整ったらいただければと思います。
 わかりませんが、海外旅行などはこれではないけどもこれなのかもしれません。高校生の海外研修旅行をいろいろとやってほしいという知事の考え方で、こうしてそれぞれの学校がやってますけども、この状況を教えていただきたいと思います。

○渋谷高校教育課長
 海外修学旅行の実態でございます。
 海外修学旅行は、知事がパスポートを全員にというお話を数年前からしておりまして、とにかく海外修学旅行を促進するという形で進めております。現在は今回の9月補正予算にもございますように、台湾への修学旅行をさらに促進していくという形で、台湾を中心に修学旅行の数を伸ばしてございます。
 それで、現在台湾への修学旅行は平成26年に8校だったのが来年度は16校にふえる予定になってございます。海外修学旅行も来年度は30校になる予定でして、県立高校92校の3分の1ぐらいが海外修学旅行を実施するようになります。
 あわせて、海外修学旅行だけではなく海外教育旅行という観点で、修学旅行はやらなくても学校で短期の研修旅行を設定したり、姉妹校との提携の研修旅行を設定したり、あと国際科のある学校は夏休みの間に必ず語学研修で海外に行ったり、そうしたことも含めてとにかく1人でも多くの生徒が海外に行くように促進を図っている現状でございます。

○中澤(通)委員
 海外修学旅行、海外研修旅行をそれぞれ進めていただきたいと思うんですが、今言ったように台湾を訪問先として、友好関係をということもありますし、とりあえず近いところでやられるんでしょうが、あとは各学校の自主性に任せてますよね。その学校はどうしてそこへ行くのと、知らない人間は単純に思ったりします。1年生だともう学校で決めてますと。あんた方の修学旅行はここだから毎月これだけ集めますよという形でしょ。それじゃあ誰が決めてるのか。こういう目的で決めたというのが何人の先生方かどうか知らんけど、異動もありますので決めた人たちが子供さんたちと一緒に行くときに全員いるかどうか。そうすると趣旨が通らないかもしれない。
 教育委員会は、そういうことは現場にお任せですね。そうじゃないならどこで関与するのか。私は実際には関与してないんじゃないかと思うんですが、その点はどうなんでしょう。

○渋谷高校教育課長
 修学旅行自体の決定権は、当然校長にございますので学校が独自で決めています。
 ただ、我々は海外修学旅行を促進するということで、我々が決定するんじゃなくて彼らにやってもらうようにしむけるという形でさまざまセミナーをやったり、校長先生だったら学校の幹部職員を海外に調査団で連れていったりということをやっております。
 実際の決定は、入学する前に各学年で決めていることが多くて、1年生でなった学年主任さんは大体2年生でも学年主任をやりますので、1年生の学年主任さんのときに修学旅行が決まっていて、担任の方々は多少変わるかもしれませんけど同じ学年主任さんで2年生のときに修学旅行をやる。2年生の11月、12月が一番多くなってますけど、そのような流れで2年間で積み立てもやるという形になっているのが普通だと思います。

○中澤(通)委員
 学年主任さんが中心になって決められるということですが、行った後のフォローとかアフターケアはできてるんですか。各学校ではもしかしたらやってるかもしれない、やってないかもしれない。教育委員会はどこまでそのことについて実態把握をしているのか。あったら教えてください。

○渋谷高校教育課長
 修学旅行に関しては、各学校が修学旅行先を決めますと、その修学旅行先の文化や風習、歴史上の人物や建物の歴史を学ぶ事前学習を必ずやりますので、まずそれに基づいて修学旅行の前に学習をします。
 それに加えて、行った後には必ず報告書がありまして、実は私の息子も昨年修学旅行へ行きましたけども、詳細な報告書を個々人がつくりましてそれによって振り返りの学習をするということで各学校がやっております。それを県教委が全部集めることは特にしておりませんけども、そんな形になっています。

 それから、グローバル人材育成基金の予算の内訳がわかりましたのでお話しさせていただきます。
 まず、一番上の留学のメニューに関しましては3つで1000万円です。教職員の海外研修は300万円、グローバルハイスクールは300万円、それから海外インターンシップは300万円、ものづくり等の世界大会参加は100万円で、予算の枠としては合計2000万円としておりますけれども実際に使っていく中でさまざま入り繰りがございますので、そちらは流用ができる形で運用しております。総額2000万円という形になります。
 特に、海外インターンシップにつきましては私ども県教育委員会が主催しておりますので、我々が子供たちを実学系の高校から集めて連れていっています。その生徒が学校に戻ったら、必ず海外インターンシップの報告を全校生徒の前でやるということを県教委のルールとして義務づけておりますので、ほかの生徒にも海外インターンシップに行った実績が伝わって、ほかの子たちも海外へ行きたいなと思うような、そういう工夫はさせていただいております。

○中澤(通)委員
 せっかくやることならば、学校経営にしても該当する生徒にしても有益だったと思えるような形のものを積み上げていただきたいと思います。時代背景によっていろいろ変わってくるでしょうけども、それは敏感に反応してやっていただければと思ってます。

 次になります。
 先生方の採用試験のことが述べられておりました。実態として、なかなか景気がよくなると教員の応募者が少ないということであります。
 大まかに聞きたいんですけども、政令市になってから政令市に所属した先生方、浜松市にしても静岡市にしてもそのときの小中――高もそうかな――当時身分切りかえの意思をとって、そちらに可能性のある人は結果的にほどんど市を選択したと思うんです。ですから当時の教職員2万五、六千人――もっといたのかな――それがかなり少なくなってということになってます。
 1つ問題なのは、人事異動で浜松市と静岡市が大きく抜けます。例えば静岡市の位置が東部にあれば、真ん中に凝縮しますからこれはいいんですけども、位置的に真ん中の静岡市を挟んで県の職員の異動があります。高校と特別支援学校ですけども、これが非常に不合理というわけじゃないけど、何となくしっくりいかないんです。制度上いたし方ないんだということで済ませてしまって、この現状の中で工夫するしかないということなんですか。それとも現状、県と市の教師交換というかそういうものをもっと幅広くやれば、遠くのほうへ異動したりすることなくやれるのか。どうなんですか。
 それとあわせて、該当する教師がどう思っているのか。例えば袋井市、磐田市あたりの先生が異動で下田市ということはないけども、そうせざるを得ないよというときに、そういうことは極端だからないけどもどうなのかなということ。それに対して、こうすれば可能かなという何か答えがあるんなら教えていただきたいと思います。

○小川教育総務課参事
 高等学校につきましては、県立学校が87校、市立学校が5校の計92校がございます。県立学校については、県立が一律で異動しておりますので県の中で異動すると。市立高校については静岡に2校、浜松市に1校ございますけれども、政令市だからそこが異動の障害となるということは高校については特にないかと思います。高校については基本的に県で採用しまして交流のような形で市立高校に出ていく形をとっておりまして、政令市の課題というのは主に義務教育のことなのかなと思います。

○林義務教育課長
 教職員の人事異動について御質問いただきました。
 静岡県におきましては、特に義務教育の先生方には傾向として地域密着型の人事異動を行っています。いわば静岡市内の先生方は、政令市のできる従前から主に静岡市内で人事異動をしていたという実態がございます。
 したがいまして、数年前に静岡市、浜松市が政令市に昇格したわけですが、それに伴って政令市の先生の人事異動の仕組みが採用、研修、人事異動の全てが政令市の中で完結することになりましたが、人事異動のエリアそのものについてはそれほど大きな影響はないと思っています。
 ただ、任命権がこれまで県が一括で行っていたことが政令市と3者の関係になりましたので、人事交流という形で、例えば浜松市の先生と磐田市の先生を人事交流させる。また静岡市であれば富士市、焼津市といった隣接市同士で人事交流を規模としては10組、20組程度行っているということで、これはこれで異なる地域を経験させることで教職員の研修という点でも有効に機能していると捉えております。

○中澤(通)委員
 まず、その実態はわかりました。
 高等学校の先生は県職採用だから、いわゆる市立に行っても県の異動の範囲だよということなんでしょうけども、現実として主のような先生方が市立に約40年近くいますよね。あなた方は適度な交流と言ってますけども、適度な交流が全部なされてるということはあり得ないんですよね。だって動かないんだもの。実態があるの知ってるでしょ。だったら適度に7年とか何年というのがありますけども、そういうことについてどこまでやるのかな。市の意向を重視するから動かせないということなのか、それとも県の人事が優位になってくるんですか。その点はどちらなんですか。

○水元教育監
 今、いわゆる市立高等学校のことが出ております。
 歴史的には、以前は県採用ではなく市採用という形で市の教育委員会が独自に教員を採用した時期がございました。ですから9番委員の御指摘のとおり、採用から極端に言うと定年近くまで20年、30年と勤めていた方がつい最近までいらっしゃった。それは静岡市でも、あるいは沼津市や浜松市でも、本当に一時期だけ県立と人事交流した時期がありますけれど。
 ですから、そういう時代はありましたけれど今の市立高校の教員の方はほとんど県で採用された方なもんですから、ある意味で県の教員と同じような形で、もちろん学校がもう1年置いてくれとかいろんな事情がありますけれど、ある年数の中で、そのルールの中で異動を行っているというふうにさま変わりしてると御理解いただきたいと思います。

○中澤(通)委員
 それでは、そういう形で理解をさせていただきます。
 義務教育と高校のそれぞれの採用試験の方法等が書いてあります。これを見ますと、面接等で限られた人数の委員が判断する配点があります。この委員の選任はどういう人がなっているのか、具体的に教えてください。

○林義務教育課長
 採用試験の面接委員について御質問いただきました。
 まず、小中学校からお答えしたいと思います。
 小中学校におきましては、1次試験でも2次試験でも面接試験を課しております。1次試験、2次試験の面接とも現場の先生方に御参加いただいておりますが、やはり最終的には人物重視ということを試験全体の方針として掲げております。
 そうした中で、特に重点的に行っておりますのは2次試験の面接でございまして、これはかなり時間をとって行っています。3人で行いますが、学校の校長先生を中心に管理職、特にたくさんの先生方の勤務状況を知見として有されている先生方に全県的に面接員をお願いしています。
 ただ、複眼的に人物を見ることが必要になります。また若年者の精神性疾患の問題もいみじくも9番委員から御指摘ありましたので、面接員の中に1名スクールカウンセラー、臨床心理士の方に御参加いただいたり、また県のPTA連絡協議会に御協力いただきまして保護者代表の方に入っていただくなど、そういった形で学校の現職の先生、管理職プラス心理の専門家、あるいは民間、保護者の方に入っていただきながら人物を見きわめているのが小中学校の面接試験でございます。

○中澤(通)委員
 面接試験委員の先生方にお任せということなんですが、その先生はどうなのという疑問は持たれることないですか。やる気をなくすような設問を私は受けましたと試験を終わった方が来るんですよ。そういう内容まで見てますか。試験が終わった受験生に、きょうの質問はどうでしたかとアンケートをとったことがあるんですか。多分ないと思うんですよ。100%委任しちゃって、その点数を最後にどうしようと判定するだけだと思うんですよ。実態はそうでしょう。

○林義務教育課長
 試験の実施のあり方に関しては、面接員の方へ入念に打ち合わせをした上で臨んでいただいております。決してお任せということではございません。
 また、面接に関しましても、例えば人格にかかわるようなこと、心情にかかわるようなこと、ふだん読んでいる愛読書に関しましても質問としては適切ではないということで、これに関しては面接を受ける方に対しての配慮を十分にすることを徹底した上で面接に臨んでおりますので、御指摘のような状況は当たらないと認識しています。

○中澤(通)委員
 ここですぐ答えが出るわけじゃありませんから、いろんな意見があって、今のやり方がどうなのかということもまた考えながら、優秀な先生方の採用に御努力いただきたいと思います。

 前回に引き続いて最後になってしまったんですが、川根高校に御配慮いただいてありがとうございます。
 全国に先駆けてというか、静岡県では先駆けて県外の人も新しくチャレンジできるようにという、川根の町はそれを起爆剤として何とかまちづくりをしようということで、県でも新しい予算をつける。
 それで、問題なのは試験日。今は県立高校だから同じようにやりますよね。次年度の実態を見ると、金曜日に1次試験をやって面接は月曜日ですよね。遠くから来た方はどうするんですか。可能性としてどうするのということなんです。そうすると私立大学がよくやりますけども、学校の所在とは違うところで試験をやるという便法もあります。それでもうちょっと時間的な圧縮ができないこともない。そういうこともやっぱり必要なんです。
 それとあわせて、たしか定員は240人でしょう。今は生徒数が百五、六十ですね。もしかしたら上ってくるかもしれない。今の寄宿体制では、さっと見込みでやっていますからその点も不安なところがあります。一時しのぎはできるかもしれませんが恒常的ではない。そういうことに対して、町にお任せでずっと行くのかということなんです。

 それとあわせて、今まで焼津水産高校は特異な学科だからよそからも入れてました。これに対する県からの特別な補助金は出ていたのか、出ていないのか。出ていたら川根高校に対してはどうするのか。そういうことについてトータル的な答えとしていただきたいと思います。

○渋谷高校教育課長
 まず、川根高校に関しましては先ほど午前中に答弁させていただきましたように、県外募集を決めているわけではございません。県外募集の環境整備を今回の予算で整えていくというように考えております。
 川根高校は川根留学という形で地区外からの生徒を受け入れて、町がつくった寮に住まわせて学校運営をしている。今、3年生にそういう生徒が2人おりまして、2年生が10人、1年生が昨年24人入ってまいりました。そのような形で2人、10人、24人と来てますので、ことしどういう形になって寮がどのような埋まりぐあいになるかということは、しっかりと確認しなければいけないと思っております。
 それに関して、まず試験日程でございますけど、ことしは県外募集をいたしませんので、県外から入ってくる子がおりますけどもそれは越境的に入ってくる子たちなもんですから、たまたまことしは日程上どうしても3月に行う入試は土日を挟まざるを得なくなってしまいましたので、そこの部分に関しては来年もしも県外募集という形になりましたらば当然配慮するべき事項になるかなと思っております。

 それから、補助金というお話がございましたけども、特に川根高校にはそうした特別な補助金を投下していることはございませんので、そのように御理解いただければと思います。

○宮城委員長
 ここでしばらく休憩とします。
 再開は15時10分とします。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp