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委員会会議録

質問文書

開催別議員別委員会別検索用


平成20年9月定例会企画空港委員会 質疑・質問
質疑・質問者:植田 徹 議員
質疑・質問日:10/07/2008
会派名:自由民主党県議団


○植田委員
 数点お尋ねをします。
冒頭に107号議案です。本会議のほうでも質問、答弁がありましたけれども、議案の内容についてお伺いしたいと思います。
 まず、今回災害がありましたけれども、調節池が完成してわずか3カ月ということで、本会議でも質疑がありまして、調査、設計施工には問題がなかったというような答弁だったんですが、この災害はなぜ起きたのか、その経緯と原因について御説明を願いたいと思います。

 次に、この今回の補正が4億円という多額な予算を伴うわけですけども、その工事の内容についてお伺いをしたいと思います。

 この調節池というのは、12カ所あると聞いておりますけども、もともとここの地域は山林や茶畑を切り開いて整備した空港でありますから、調節池が必要だということはわかりますけども、その調節池をつくる基準、どういう基準で整備されるのか。今回この災害があって、もし復旧がされないとしたならば、どういう支障が出てくるんですか。そのことをお尋ねいたします。

 次に、債務負担行為の補正ですけども、これは今世間で騒がれています鋼材の単価が著しく高騰しているということでの措置だということですけども、当初この設計の段階で鋼材に見込んでいた金額と補正を充てるこの金額の差というのは、どんな程度なんでしょう。

 そしてまた、9月補正をした後、このアクセス道路の整備のスケジュールに変化があるのかないのか、そのスケジュールについてお伺いをいたします。
 以上、そのくらいにしておきます。

○勝山整備室長
 ただいま、107号議案につきましてのお尋ねでございますが、それについて御説明申し上げます。
 まず、1点目の調節池の災害復旧についてのお尋ねでございます。
 これにつきましては、本会議でも答弁をさせていただきましたが、当該地域は地すべりが懸念される箇所であったということは、私どもも承知をしておりましたので、地すべり調査なども行いまして、その知見を反映した上で、当初計画してきた設計にさらに修正を加えるなどして実施設計に当たってまいりました。
 具体的には、調節池の上部にありました沈砂池の位置を東側のほうに変更したり、調節池の西側のり面の小段幅を広げて、勾配を若干緩くしまして、地すべりに対して安定な方向に設計をするというような修正と言いますか、工夫をして施工に取りかかったということでございます。
 施工に当たっても、設計どおりの堅固な地盤が出てくるかを確認しながら、慎重に工事を進めてまいりましたし、その間は特段、地盤の変状というものが見受けられませんでしたので、我々としては設計施工が適切に行われたものと判断しているところでございます。
 ただ、このような事態になったことについて、今お尋ねの原因でございますが、周辺の空港西側の造成工事が一気に集中的に進んだことによりまして雨水の浸透する区域が広がったこと、それからその浸透する経路もそれまでと変化したことによりまして、上のいわゆる礫質土というものと、下に軟岩という層がございますが、その境界の部分で軟岩に水が浸透しまして、その軟岩が粘土化して弱くなり、その部分に新たないわゆる地すべり面というものが生じたものと推測しております。その地すべり面が徐々に動くことによって、そこに亀裂が生じ、またその亀裂にさらに雨水が浸透するというようなことを繰り返しまして、上の土の重さが水の浸透によって徐々に重くなり、動きが加速度的に大きくなり、このような事態になったものと考えているところでございます。
 それがまず第1点目のお尋ねでございます。

 それから2番目のお尋ねですが、今回計上しております4億円という予算の内訳でございますが、空港部の説明資料の3ページをごらんいただきますと、ここに平面図それから標準断面図が記載してございます。それを参考にごらんいただきたいと思います。
 4億円の内訳でございますが、応急工事として盛り土の下部に押え盛り土という工事を実施しておりまして、この押え盛り土に約3400万円、それから調節池の掘削、それからのり面の盛り土、この復旧に土工事として約6400万円、それから一番主な工事に当たりますが、鋼管杭を40本打ち込みまして、それからグラウンドアンカーを39本取ります。それらの土留め工と称しておりますけれど、これが約1億7800万円。それからその他水路のつけかえ工ですとか、のり面の背後の水平排水材などを設置する工事に約1億1400万円、その他工事雑費を1000万円ほど計上してありまして、これで合わせて約4億円という予算を計上させていただいておるところでございます。

 次に、12カ所の調節池を設置しておるんですが、それら調節池の整備の基準というお尋ねでございます。
これにつきましては、調節池を設置する理由としまして、民有林を伐採してここをつくっておりますので、民有林を伐採するときに必要となります県の森林保全室所管の林地開発協議並びに県の河川企画室所管の下流河川の管理者との治水協議、これらを経て調節池計画を策定しております。
 その調節池計画に当たりましては、静岡県土地利用事業の適正化に関する指導要綱、並びに日本河川協会がつくっております防災調節池技術基準、これらを参考にして計画を策定しているところでございます。
 具体的には、洪水調節につきましては、年超過確率50分の1の雨量、または既往最大雨量の大きいほうを採用するという定めになっておりますので、ここの場合は昭和57年9月の台風をもとに、時間最大雨量96ミリ、日雨量449ミリを計画雨量として、空港全体の調節池の設計を行っているところでございます。
 また、土砂の流出防止対策としましては、開発地における年間土砂流出量を1ヘクタール当たり300立方メートルというように設定をいたしているところでございます。
 それから、もしこの調節池の復旧がされない場合、どのような影響があるのかというお尋ねだったかと思いますが、この調節池につきましては、アクセス道路それからそれに付随します道路ののり面から流れ込む水の洪水調節を行う目的として設置をした調節池でございますので、もしこの復旧がなされない場合には、計画雨量もしくはそれに近い雨量の降雨があった場合には、調節池の洪水調節機能が果たせずに下流河川のほうに洪水の影響が出るおそれがあると考えております。

 引き続きまして、債務負担行為の補正についてのお尋ねについてでございます。
 具体的に鋼材の高騰による影響ということで、鋼材価格の差はいかがなものだったかというお尋ねだったと思います。鋼材は約230トン使用することとしておりますが、鋼材の直接工事費に係る費用で申し上げますと、具体的にはことしの初めに予算計上をさせていただいたときには、直接工事費で約3600万円程度を見込んでおりましたが、今回9月の時点で積算をし直しますと、材料費、直接工事費が5600万円ほどに上昇しているということでございます。
 ちなみに、現在の鋼材価格高騰の中で、一般的に用いられているH型鋼ですとか、今回の使用主体である厚板等の鋼材についてもいろいろ調べたところ、1月からの価格と比べて9月現在の価格は約1.5倍程度に上昇しているという結果を得ております。

 最後に、この補正後のアクセス道路の整備スケジュールについてはどのようになっているかというお尋ねだったと思います。
これにつきましては、現在鋼材価格の上昇とともに鋼材を入手するまでの期間、時間が大変かかっているというように承知をしておりまして、今までは発注してから通常3カ月ぐらいで鋼材が入手できたんですが、今現在6カ月ぐらいかかるという情報を得ておりますので、今回のこの議会で議決をいただきましたならば、速やかに発注いたしまして、製作に取りかかりたいと考えております。製作には1年以上の工期が必要と考えておりますが、21年度第4・四半期ぐらいまでには、上部工の架設工事を引き続いて委託しておりますJR東海に、けたの引き渡しを開始できるものと予定しているところでございます。
 その後、JR東海による架設工事が23年度の初めくらいまでかかる予定としております。それと同時に、残りました今回の新幹線こ線橋より東側の部分の道路について県が施工する部分の工事も並行して進めまして、23年度にはこの榛原・吉田インターチェンジルートの一期工区として我々が位置づけている区間について、早期に供用を目指したいと考えておるところでございます。以上です。

○植田委員
 ありがとうございました。
調節池の復旧ですけども、お話の最後のほうに50分の1雨量ということなんですけども、ことし静岡県内で初めて聞くゲリラ豪雨ということも考え合わせますと、50分の1、100分の1という土木の施工基準そのものを基本的に見直さなければならないのではないかと私は思っております。今回ののり面の崩壊も、今の日本の技術をもってすれば、ある程度予測可能だったんじゃないかなとつくづく私は思います。起きてしまった災害ですから、早く復旧をされることを望みます。

それと債務負担行為の補正ですけども、230トンで当初から2000万円も、1.5倍になっているということですけども、これは避けて通れないことだったんでしょうかね。

 この橋梁は、榛原・吉田インターチェンジルートの一部にかかわっているところですよね。来年春に富士山静岡空港が開港するということですが、どんどんおくれて間に合わない。来年の3月までに間に合わないですね、これ。そういういろいろなことも勘案して、スケジュールをちょっとミスしたんじゃないかなと。いろいろな事案が起きます。ですから来年3月に開港を予定している富士山静岡空港あってのアクセス道路ですから、ぜひ一日も早い開通を私は望んで、それを要望して話を終わります。以上です。

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