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委員会会議録

質問文書

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平成20年6月定例会企画空港委員会 質疑・質問
質疑・質問者:岡本 護 議員
質疑・質問日:07/02/2008
会派名:平成21


○岡本(護)委員
 まず、天浜線についてお尋ねをしたいと思います。
 この資料を見ますと――17ページですが――天竜浜名湖鉄道の活性化を目指し、運行形態の検討及び誘客事業をというふうに書いてありますが、まず今、この経営形態で本当にそれが可能かどうかということを非常に心配をしているわけです。と言いますのは、ここはもともと第一セクター、つまり国鉄だったわけですね。今は第三セクターとして運営がされている。第三セクターといっても民間が全体の株の20%、残りがそれぞれの県と市と町、まさに市町ですね。それが入って80%、そのうちの静岡県は80%のうちのまた半分、全体の40%を占めているわけですね。
 実際には、この民間から出ている役員もわずかに監査役として3名いるというのが実態です。ですから、取締役の会長が知事、それから副会長が浜松市の市長、県の職員のOBの方が社長でいるわけですね。せっかくこうして第三セクターということで運営が始まっているけれども、こういう陣容で望むところの経営改善なり、いわゆる民間に近いような中身が本当に期待できるんだろうかという逆に心配をするわけです。
 だから、もっともっと第三セクターとはいえ、第二に近いような、この辺まで持っていかないと難しいんじゃないかという気がいたします。つまりもともとの国鉄が運営していたようなことと余り中身が変わっていないんじゃないかという、大変厳しい言い方かもしれませんが、そんな心配をしますので、その辺のいきさつもあるでしょうけれども、方向性を少し明確にしていただければと、こう思います。
 それから、なかなか人がふえないということですから、これはいろいろな理由があるでしょうけれども、まず1つは便が悪いということだと思うんですね。特に便数が少ないということだと思います。これがふえればもっともっと利用客がふえるだろうと思います。
 その意味で、いろんな検討がされている、このDMVも使うかもしれませんけれども、しかし大量に輸送しようとする電車がわずかに、先ほどの話で16名やら、ふえても25名そこそこで走って本当に活性化、より拡大できるかと言うと、それはある一定の数を、しょうがないから、なくすわけにはいかんからその範囲でやっていこうという、むしろ縮小した発想になってしまうんじゃないかというふうに、これまた心配するわけです。
 ですから、1つの方法、車両価格が安い、外にも走れるという、かつてないような方法だと思いますが、逆にわずかな人数しか乗れないということ自体でむしろ拡大は難しくなるんじゃないかという心配もしますので、その辺も少しお考えをかしていただきたいと思います。

 そして、もう1つ。今、天浜線とそれから浜松にもう1つ、いわゆる赤電と言われる西鹿島線が走っていますね。これは浜松から西鹿島。ですからそこで天浜線と合流というか近くなるわけですが、西鹿島線に天浜線を乗り入れるという話も何度か出たと思いますが、これも今のまま乗り入れる方法は比較的簡単と言えないかもしれませんが、実はできそうだという提案をいただいているんです。
 これは昨年、参考までにということで、ダイヤを組んでいただきました。そのダイヤを関係者にお渡しをしたという経過がありますが、今の天竜浜名湖線のダイヤ、10数年前に組まれたダイヤがそのまま使われているんですが、そのダイヤを組んだ専門家が実はいろいろと研究して、天浜線から今の西鹿島線にそのまま乗り入れていくダイヤが十分に組める。そうすると今、天竜浜名湖鉄道は今の倍の本数が走れる。ただし、天竜浜名湖鉄道の駅を10カ所ほどふやしていくという、それから車両も少しふやさないと、やりくりがつかないということです。そういう方法が実はダイヤ組んでいる専門家の人から言わせると、そのまま乗り入れてこれる。つまり天竜浜名湖鉄道の車両をあそこでぐるっと方向転換して西鹿島線を借りて浜松駅までこれるという、現状の西鹿島線をいじらなくてもその合間を縫って走ってこれる。こういうダイヤが組まれていた経緯がありますので、その辺はどの辺まで検討されるか。簡単なことじゃないと思いますが、その辺も含めて利便性を図る方法としての案だと思いますので、この辺のお考えをお聞かせをいただきたいと思います。

 バスのことにつきましては8番委員からありましたので、重複するかもしれませんが……。これいよいよ難しい状況だろうと思いますが、しかし公共交通機関といって行政側がそれなりの援助をするならば、逆にまたそのバス事業者もまさに公共交通の意義というものは承知しているはずですから、そこの部分、あるいは1路線だけが赤字だからと言って採算が合わないからと言って単に引き揚げたり、補助をいただくという安易な気持ちであってはならないと思っているんですね。
 つまりトータルで考えていくということだろうと思いますので、その辺はむしろ言いかえれば努力したそういうところが余り助成をもらわずに、努力しなくて路線が採算に合わないという企業がどんどん補助をもらうということのほうが、むしろこれは不合理というか、不公平だろうという気がいたしますので、この辺も含めて本当にあるべき姿のこの地域の公共交通機関ですね、どうあるべきかということをいま一度、県のかかわり方としてどうあるべきかということをお聞かせいただきたいと思います。この2つをお願いいたします。

○田澤政策推進局長
 天竜浜名湖鉄道についてのうち、まず現在のような経営形態がこれからずっと先、このままでいいのかという問題についてであります。
 非常に経営状態は厳しいと。全体的な沿線の人口のこれ以上増加が認められないとか、あるいは通学――今までお客さんの大部分を占めていた通学者が、少子化それから学校のいろいろな問題でだんだん減っていくというような社会的な全体の影響はありますけれども、それにしても経営状態、中身がこのままでいいのかという指摘は各方面からもいただいておりますので、我々自身もそこはきちんと受けとめております。
 現在、会社自身で21年度からの新しい経営計画を現在策定中でありますけれども、それに合わせて先ほど来御紹介をさせていただいております連携計画といいますか、需要に見出した運行の形態を考える、あるいはそれの利用を増すためのいろいろな沿線の市町、住民も加えたそういった意味での対応を考えるという、計画をつくろうとしているところでございますので、そういった経営形態も含めて、その中で考えていきたいなと思います。
 形態自体を変えるというのは、その経営計画自体にすぐに反映できるかどうかはちょっとわかりませんので、長い期間での必要な経験ということで、長い将来にわたってのことを考える中で、検討、研究をしていきたいというふうに思います。
 2番目に、DMVの運行形態、先ほどお話をさせていただきましたけれども、DMVは確かに利点もあるけれども、デメリットの部分もあると。我々としてはこのDMVの今回の実証実験、必ずしも後ろ向きということではなくて、実態に合わせてなおかつ先ほど来言っている、経営をいかに立て直すかという側面からもありますし、またこのDMVは今通常に使っている車両以上に、例えば観光的な要素であるとか、あるいは観光地へ自由に行けるという運行の利便性ですね。そういったものも生かし方によっては大きな要素になるだろうというふうに思っております。
 そんな意味で、後ろ向きということではなくてむしろ前向きにこういったものの導入を検討していきたいなということで、今回、国の調査事業を誘致をした中で、実験をしてみたいなということでございます。

 3番目に、遠州鉄道への乗り入れでございます。
 ことしの1月にそのようなお話があったということは伺っております。片方は電車、片方はディーゼルということで、運行の方法が大分違うということで例えば信号のシステムでありますとか、それから安全装置をどういうふうに考えるか等々、課題はたくさんあるだろうというふうに思いますけれども、これも今やっている具体的な運行形態を考える中で、西鹿島駅のホームで乗りかえの利便性をもっと高めていくというような策も含めまして、今回の連携計画の中で検討していきたいというふうに考えております。

 それからバスについてであります。
 バスは委員御指摘のとおり、今までの形態を単にやめるということで、それを市町が必要だということでそのまま代替をしていくと。これはもう財政的にも、またそのことが真の地域住民にとってのニーズに本当にこたえるのかどうかということをきちんと検証をした上で、その代替について考える必要があるだろうと思っております。先ほど来お話がありますようにデマンド交通でありますとか、それから乗り合いタクシー等のより利便性の高いような運行方法を同時に考えていくという必要があるなというふうに思います。
 このバスの体質につきましては、規制を緩和していくという全体の流れの中で、事業者が自由に参入できるかわりに退出もできるような仕組みをつくったことで、今回のようなこういうことが起こっているということも確かにありますので、真に必要な地域交通を考える中で、きちんとした対応を市町、それから事業者とも話をしてやっていきたいなと。なお、退出については、県も入っております協議会の中でこの退出が妥当かどうか、また頑張れないかというようなことも含めて協議をして、その後の処理も含めて話し合いをした上で決めているということでございますので、よろしくお願いします。

○岡本(護)委員
 天浜線の形態ですけれども、これから計画をつくっていくということですが、場合によっては民間に売却だってあるんじゃないかというぐらいに言いたいわけですが、さて、売却して今のバスと同じように、民間になったけれども、また赤字続きで結果的にどこかで補助しなきゃいかんとなると、最初からかかわってしっかりとした計画をつくったほうがいいのかなという気持ちもあって非常に難しいところだと思います。どちらにしてもまず利便性を高めるということですね、これをぜひ考えていただきたいと思います。
 そしてその中にあって、DMVを決して否定するものではなくて、もろもろの中の1つだと思っていますので、これもいろいろとぜひ積極的に試行とか試乗をしていただきたいと思いますし、さらにもう1つ、天浜線から西鹿島線への乗り入れは、今のそのディーゼルをそのまま走らせるという提案だと思いますので、ある程度専門的なことがあるかもしれませんが、決して無理ではないというようなこともあるようですので、これもぜひひとつ検討に加えていただきたいと思います。そのことを申し添えて終わりにしたいと思います。

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