本会議会議録
質問文書
平成26年6月定例会企画くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 佐地 茂人 議員 | |
質疑・質問日: | 07/02/2014 | |
会派名: | 自民改革会議 |
○佐地委員
少し質問させていただきたいと思います。一問一答方式でお願いします。
まず、報告第16号について質問させていただきます。お手元の資料の9ページになります。
まず、今回の繰り越し理由が、計画設計に関する諸条件の調整に日時を要したという御説明をいただきましたが、この関係の事業は、大きく2つあろうかと思いますので、2つの事業に分けて詳細を御説明ください。
○高畑エネルギー政策課長
新エネルギー導入促進事業費助成のうち、(1)でございますけれども、こちらのほうは住宅用太陽光発電設備への助成事業における繰り越しでございます。
本県の助成制度の対象につきましては、申請者でございます県民の方々の負担の軽減と交付手続の迅速化を図るため、国の補助対象となる施設としており、国の交付決定後に県へ申請する制度としております。国の補助金につきましては、年度末に補助金の処理が集中する中で、国の交付決定を受けながら、県への申請が年度内に間に合わず県の補助金が受けられないというケースが出てきてしまいます。このため、予算を繰り越しまして、県への申請期限を5月末までに延長して、こうした事態が起こらないように対応させていただいたというものでございます。
(2)の避難所等太陽光発電設備導入推進事業費助成につきましては、防災拠点、あるいは避難所に太陽光発電設備、蓄電池等を整備する市町に助成するというものでございます。こちらにつきましては、昨年の9月補正予算で事業化していただいたものでございまして、4市町で昨年度は実施いたしました。そのうち、繰り越しにかかわるものは、裾野市の事業に係るものでございます。裾野市では、2月に2週連続で大雪がございまして、このために工事におくれが生じたことなどから、年度内に工事が完了できないということになってしまったものでございます。工事は5月下旬に年度を越しまして完了しておりますけれどもこういうことがございました。今後は工事の進捗状況の的確な把握に努めまして、適正な予算執行に努めていきたいと思っております。以上でございます。
○佐地委員
ありがとうございます。今お答えをいただいた裾野市の工事がおくれた理由を具体的に教えてください。
○高畑エネルギー政策課長
2月に裾野市のほうで大雪が降り、屋上に太陽光発電設備を設置するための防水工事ができなくておくれてしまったといったことが主な原因です。そのほかにも、材料の入手に予想よりも時間がかかってしまったといったようなこともございました。以上でございます。
○佐地委員
住宅用の太陽光発電の繰り越しの1億5000万円は、何件なのかというところをお示しください。
○高畑エネルギー政策課長
繰り越しの件数は1,201件でございます。
○佐地委員
1,201件の予算執行は確実に、これからというか、近々されるのかどうか、そこら辺を教えていただきたいです。
○高畑エネルギー政策課長
県の補助金の申請期限を、当初は3月末までとしておりましたけれども、それを5月末までに延長いたしまして、その延長した間に申請をして、その申請が適当だと確認できたものが1,201件ということでございまして、こちらのほうは確実に助成をさせていただくということになります。以上でございます。
○佐地委員
繰越明許については、私自身の個人的な考えですが、先ほど示していただいた自然災害等の関係で工事が延長されるということであればわかります。今お話いただいた国の関係等の補助金のぐあいもあるんですけど、できるだけ早期に解決をして、当然今年度も事業のほうはあるわけなので、そちらもスムーズに執行していただく必要性があると思っております。なので、できる限りこうした費用はなくなっていっていただきたいなという考えで今この質問をさせていただいています。
あわせてですが、今年度の同じ新エネルギーの住宅用の太陽光発電設備の助成関連の予算については、スムーズに進んでいるのかどうか、そこら辺を教えてください。
○高畑エネルギー政策課長
今年度も続けさせていただきまして、4月に募集を開始したところでございます。引き続き計画的に助成をしていきたいと考えております。以上でございます。
○佐地委員
わかりました。再度確認させていただきたいんですが、また、今年度もこうした形で国の予算等の確定によって今年度も来年度にまたいでこうした形のやりとりがされることの可能性というか、そういう形のことがあるのか、そこだけ教えてください。
○白井企画広報部長
この住宅用太陽光発電の助成につきましては、国の助成制度を受けている方に審査が楽なように、国のほうの決定が受けられたので、県も協調して補助を出しましょうという形で制度ができております。国のほうの補助金も、今年度4月から来年の3月31日までに太陽光発電設備を設置したという形で補助金をもらう。その補助決定が恐らく来年の3月の末ごろになりますと、国からの決定をいただくのが年度末になりまして、その決定書を持って県のほうに申請するということになるものですから、どうしても翌年度にまたがって県の補助金を申請される県民の方がいらっしゃいます。事業の継続性とか、年度末のところで国の補助は受けられたけれど、県の補助を受けられなくなっちゃうよと、そういうこともやっぱり不公平なところがあるものですから、今まではどうしてもここの部分というのは繰り越しが生じます。以上です。
○高畑エネルギー政策課長
国の補助制度につきましては、補助の受付がことしの3月で終わっているものですから、これまでのように繰り越しというような状況はないものと承知しております。今まではそうでしたけれども、国の補助制度の扱いがなくなりましたので、そこの様子はこれまでの状況と違ってくるものと思います。以上でございます。
○佐地委員
高畑課長と白井部長からもお話をいただき、ありがとうございました。申請のことで御答弁いただいたので、申請に関しての質問になります。
市町にも独自の同じような住宅の太陽光発電の補助金があります。その申請について、国と県は一緒にやっていますね。市町のほうはまた別枠で申請を提出しているんですよね。申し込みをする住民からすると、手続上手間がふえてしまうというところが、私たちも県民の方から御指摘いただくところです。そうした市町との手続上の書類等の関係を簡潔にするという意味合いで、県と一緒になったらこんなにいいことはないと思っているんですが、その手続上の簡素化についてはどのようにお考えか教えてください。
○高畑エネルギー政策課長
国、県の申請につきましては、今委員がおっしゃっていただいたように、申請される方が国に提出した書類、それから国の交付決定を受けた書類の写しに、県に申請するかがみをつけていただいて提出していただくということで簡略化を図っているところでございます。
市町の補助金につきましては、市町それぞれで補助に対する考え方が異なっていまして、太陽光発電設備といってもどういったものを補助対象にするかといったような補助の要件等も異なってくる場合もございます。しかし、委員御指摘のように、同じ目的のために取り組んでいることでございますことから、市町との意見交換をする場を設けておりますので、そういったところで県民の皆様にとってより利用しやすい制度となるように検討してまいりたいと思います。以上でございます。
○佐地委員
ありがとうございます。
総合計画のアクションプラン等の関係で、再生可能エネルギーについては、県執行部の皆様方もかなり力を入れていく大きな政策の1つだというふうに考えております。そうした関連から考えると、21ページのふじのくに新エネルギー等導入倍増プランという計画をこれから推進していくということで、平成32年度の目標では、大方各分野ごとの再生可能エネルギーを倍増していこうという計画を見込んでおります。
この中で、まず今まで話をさせてもらってきた住宅関連の太陽光発電ですが、平成32年度を目途に設備容量とそれから原油換算という形の数字を出しておりますが、住宅に関しては、現状幾つ設置されていて、平成32年度には県内世帯数の中のおよそどの程度で何世帯を見込んでこの目標を立てられているかお示しいただければありがたいです。
○高畑エネルギー政策課長
現状でございますけれども、静岡県内に一般世帯の戸建ての住宅戸数は90万弱ございまして、そのうち住宅用太陽光発電設備を導入している建物の数が累計で5万6000ほどの戸数に上っております。導入率でいうと6.3%という状況にございます。平成32年度に向けてどうなるかということにつきましては、設備容量の数字は出していますけれども、このうち何戸達成するかといった目標は、申しわけございませんが設定していないという状況でございます。以上でございます。
○佐地委員
先ほど6番委員からもお話があったんですが、計画の中で進捗率を要するにチェックしていくというのが我々の役目でもあると思っています。その中で平成32年度にはどの程度の比率というか、世帯でソーラーパネルを設置するんだと、その後どういう形で再生可能エネルギーをどの程度まで、その先まで踏まえて考えていくかというのは、本県のエネルギー政策にとっても非常に重要なことであると私は考えておりますので、もしできたら今後お示ししていただければありがたいです。
21ページの中で、先ほども波力、中小水力等の質問がありました。太陽熱利用と中小水力発電について、目標に対して進捗がおくれているということであります。これらの導入促進をどのように図っていくお考えなのかお答えください。
○高畑エネルギー政策課長
太陽熱利用と中小水力発電の導入がおくれているという御指摘だったかというふうに思います。太陽熱利用につきましては、目標数値に対しては進捗がおくれているというような状況でございますけれども、実は全国的に見ますと、本県は非常に太陽熱利用が進んでいる状況でございます。単年度ベースで見ますと、導入件数は全国1位という状況でございます。ですので、件数をさらに伸ばすとともに、現在では太陽光発電というのがどちらかというと注目が集まっておりますけれども、太陽熱利用も熱効率が高く使えるものですから、太陽熱利用の普及についても広報、普及をして活用を図ってまいりたいと考えております。
中小水力発電につきましては、昨年度までの目標に対する数字ですと、数値上は実際に中小水力発電設備が運用開始するものがなくて、なかなか数字が上がってこない状況にありました。しかし農業用水を活用しました中小水力発電につきましては、具体的に発電が開始されているものがございましたり、あるいは平成27年度に向けて大井川用水系で3カ所ほど中小水力発電の運転が開始されるように今工事を進めているところもございます。あるいは伊豆の奥野ダムでダムを活用した中小水力発電といったものも運用を開始されておりますので、そういった動きを確実に進めるとともに、農業用水を使った中小水力発電以外の部分での中小水力発電の導入というものを進めるために、今年度導入可能性調査といったものをいたしまして、適地調査をしながら導入を図ってまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○佐地委員
ありがとうございました。
中小水力等に関しては、例えば今農業水路、それから河川との関係で許可関係のことで設置が手間取ってしまうという事例もあるんじゃないかというふうに推察します。やりたい人、欲しい人にとって、皆さんのほうがしっかりと御相談をしていただきながら、法的な問題と課題を克服していくことが私は重要だと思っています。そうしたところに今後気を配っていただきたいということと、先ほど本県は太陽熱利用の関係は進んでいるというお話をいただいたんですが、本県の地域性を考えると、広いものですから、今以上の利用を進めていくことが重要だと思っています。海であったり山であったり、自然等のうまい利活用をベストミックスの中の大きな素材として活用していただきたいです。
最後の質問にしたいと思いますが、温泉熱発電も本県の特徴に当たろうかと思っています。開発行為等でも町なかで温泉を掘る事業が今静岡市でも行われているわけですが、こうしたその温泉熱発電等の現状と今後の見込み等を教えていただきたい。
あわせてコージェネレーションの補助金が本県にあるかないのか。私は今以上に住宅に対してのコージェネレーションの支援が必要だと思っておりますが、それについてはいかがか、2点になってしまいますがお答えいただいて質問を終了します。
○高畑エネルギー政策課長
最初に温泉熱発電についてでございます。
昨年度、伊豆の東伊豆町におきまして、3キロワットほどの小型の温泉熱発電設備が導入されまして運転を開始しました。国の補助金、県の補助金を使いながら設置されたということでございます。現在それを動かしながら使って、いろいろ課題とかあるかどうかといったようなことの実証実験も兼ねて、東伊豆町において利用しているということでございます。こうした動きを伊豆地域に広げたいということでございまして、東伊豆町におけるさらなる設置ですとか、伊豆半島地域におけるほかの市町での普及を図りたいと考えておりまして、現在その普及に取り組んでいるところでございます。
それから、コージェネレーションでございますけれども、現在のところ家庭にコージェネレーションを導入するための県の補助金の用意はございません。以上でございます。
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