本会議会議録
質問文書
平成29年2月定例会企画くらし環境委員会 質疑・質問
質疑・質問者: | 阿部 卓也 議員 | |
質疑・質問日: | 03/08/2017 | |
会派名: | ふじのくに県民クラブ |
○田口委員長
それでは、休憩前に引き続いて、委員会を再開いたします。
質疑等を継続します。
発言願います。
○阿部委員
それでは、一問一答方式でやらせていただきます。
ことしをもって退職されるお三方に質問させていただきます。
まず森政策企画部長にぜひお答えをいただきたいと思っておりますが、この政策企画部につきましては、解体という言葉がいいかどうか――今年度をもって発展的解体という形です。政策企画部が本年度取り組んだプロジェクト等の業務の総括と、新年度へ部が解体されるに当たってそれぞれ業務が移管されますが、政策企画部はいわゆる横断的にやる業務が多かったと思います。なので、特に部が解体されるに当たって留意せねばならないこと。また特に次年度に申し送りたいポイントがあればお聞きしたいと思います。
○森政策企画部長
部の解体と、それから留意点について御答弁申し上げます。
9番委員には、2月28日の本会議で地域主権を具現化するということで、教育の話をそれから導き出されて質問されましたけれども、まさに地域主権を具現化するのは県のミッションでもあります。
また県としては、県が栄えて、県民が幸福になるというミッションを抱えているわけでございます。各部局がそれぞれの部局において全力を尽くす組織になってございます。ただし時代が変わってございまして、組織の垣根が業務の中でだんだんなくなってきています。横断的な要素が非常に重要となってきました。それをつなぐ役割としての企画という部分があったと。むしろ総合計画を所管している政策企画部にそういった機能があったと思っております。
横断的な役割ですけれども、切り口を変えて、各部局がそれぞれ横断的な機能をもって進む世の中になってきています。例えば健康福祉部しかり、経済産業部しかりと思ってございます。それぞれ課題解決のために、各部局が各部をつないでいくのが今の時代の流れになっています。
時代の流れも非常に速くなっていまして、組織もだんだん、言ってみれば陳腐化してきていると思っています。戦略監の機能は、時代のスピードに追いつくためにトップマネジメントが必要ということで、ある意味実証実験を行ってきたものと理解してございます。そのトップマネジメントですけれども、先ほど来からありますようにトップダウンということも1つあるんですけれども、1つは地域の情報を素早くトップに吸い上げていく機能がないと、時代に追いつかないこともございまして、そういう意味では戦略監機能が非常に重要になってきていると認識しています。実は昨年から企画と戦略監機能の議論がございました。それで1年間さまざまな試行をしてきたものと考えてございます。今年度行いました政策決定システムもしかりと思ってございます。
新たな総合計画でございますけれども、10年スパンの中で、いよいよ終結するタイミングが来年度やってくると。その組織改正については、時代背景も含め、時代の要請になっているんじゃないかと思っています。そういった要請の中で新しい組織改正があって、それぞれの所管に移っても他の部局との連携が重要だということは各部局に認識していただきたいと思ってございます。
県の行政ですけれども、2つ役割があると思っています。県庁内の総括と県内市町の志向の統一。つまりベクトルをそろえると。この2つの業務があると思っています。例とすると内陸のフロンティアの取り組みがございます。手前みそになりますけれども、これは県庁内の横断的な組織と各市町のベクトルをそろえる両方の施策をやったということで、ある意味ではいい事例と考えてございます。私としましては、各部にそれぞれ企画部門があるという認識のもとで県の組織内、それから市町との関係の両方を重視していただきたいというのがございます。
さらに加えますと、行政とは、別に英語に訳す必要はないですけれども、アドミニストレーションということです。アドミニスターとはある特定のところをつかさどるといいますか、統括するという意味がございます。その中で、その対象となるのは国、それから県とか市、もちろんその地域でございますので、当然ながらそのトップであります首長のリーダーシップが必要ですけれども、それを動かすマネジメントをする行政組織、この2つが非常に重要でございます。
ただ、7番委員からありましたように、地域の住民が非常に重要だということが片側でございます。つまり人の力が非常に大きく影響しております。そのため首長、県の組織に加えて住民のコラボがこれからの組織において非常に重要になってくると思っています。ですから、先ほどの県庁内の統括に企画機能を持つことと、市町との連携を強めるとともに、県民との直接対話を重視した組織体になっていただいて、ふじのくにづくりを進めていただきたいという感想を持っています。
○阿部委員
御答弁ありがとうございました。
森政策企画部長らしい非常に大局的に物事をごらんになる総括であられたと思います。また、これは部長にというより皆様に要望になりますが、今部長がおっしゃったように、この部がなくなっても、縦割りの弊害がよく言われますがそういうものを超越するために置かれていたのがこの企画というポジションであったと思います。それが部としてやらなくても、まだ知事直轄組織というポジションがありますけれど、それぞれの各部の中で既にそういう文化ができてきて、ときには垣根を軽く超えて一緒に連携して、県民のためにやるんだという思いをぜひこの政策企画部の一員だった皆様として、新しいポジション、新しい部に行かれても、今部長がおっしゃったようにそのスピリットを持っていっていただければよいなと。それは要望としたいと思います。
森政策企画部長におかれまして、個人的なことを少し申し上げますと、10年前私が県議会議員にしていただいた年の夏か秋でございましたが、県庁職員を希望される皆さんが県庁を見学するという、今もあるのかもしれませんがそういうのがありまして、各部をそれぞれ自由に見にいけると。私もいわゆる1年生だったものですから、県庁には県の組織がどんなものがあるかと思って、まぜてくださいと大学生と一緒に見せていただきました。ある課に行ったら、ただ単にこの課はこういうことをやるんですよというんじゃなくて、今で言う最近はやりのアクティブラーニングのような、まずそこに来た大学生たちに自由に彼らの言いたいこと、思うことを言わせている課があって、ここは非常におもしろいなと思いました。そこは国際室といいました。当時の室長が森政策企画部長であられました。非常に興味深かったので、当時の国際課にお話を聞きたいと伺いましたところ、当時の課長が現在の森政策企画部長で、その折が森政策企画部長に御教授いただいた最初であったと思いますが、その後もいろいろと御指導を賜ってまいりましたので、ぜひ今後とも引き続きの御指導、御鞭撻をお願いして、ますますの御健康御活躍をお祈りして森政策企画部長への質問を終わりたいと思います。
続いて、次の質問に入ります。旅券の発給の現状と今後のあり方についてお伺いしたいと思います。
現在、国においてもテロを初めとする国際犯罪等々の影響があって、旅券を取り巻く環境が厳しさを増しています。その中で、旅券発行業務に携わっていただいた縣旅券室長におかれましては、さまざまな御苦労もあられたと思います。また同時に同課の諸星多文化共生課長におかれましても大変な御苦労もあったと思います。心からの敬意と御礼を申し上げたいと思います。
その中でお聞きするんですが、IC旅券が2006年以降導入されています。この導入以降、これで大分いいだろうと思っていたんですが、それでもなお、やはり偽造、変造問題、それからなりすまし申請等が次々と巧妙化してきているということでありますが、静岡県において、そのような事案があったかどうか確認したいと思います。また、あったのであれば、それに対してどのような対応をされてきたのかお聞きしたいと思います。
○縣多文化共生課旅券室長
静岡県内では、そういったものは報告されておりません。
○阿部委員
ありがとうございます。報告されていないことは大変いいことだと思います。
その中で今、国では現在のいわゆる分散作成方式から、集中作成方式に変えていこうと世界的にそのような潮流があるとお聞きしていますが、そちらの方がセキュリティーが高いということであります。その集中作成方式に移管された場合のメリットとデメリットをどのようにお考えになっているかお聞きします。
○縣多文化共生課旅券室長
今おっしゃっていたのが、私どもは外務省で次世代旅券と呼んでいます。これは皆さんも御存じだと思うんですが、今の旅券ですね。これは見本ですけれども、査証のページという出入国のときにスタンプを押してもらうページが全部同じデザインですが、もうテレビでも報道されましたけれども、ページごとに富嶽三十六景の違う図が入るのが2019年。これがまず第一弾で、東京オリンピックにあわせて変えるということです。各ページを変えるのは国際的に偽造をなくすために効果があるということで、まずそれをやります。
その次は2024年に先ほど言っていた集中作成方式を今目指しているんですけれども、集中作成方式を目指すというよりも実はこの写真が載っているページがありますけれども、ここが日本の旅券は紙でできています。これをプラスチック製にしたいと考えています。
今、世界で38カ国が既にここをプラスチック製にしていまして、プラスチック製にすると何がいいかというと、そこに実はいろんな仕掛けと、あと印刷ですね。これが全てレーザーでやることになります。レーザーでやることで偽造をかなり防ぐということですが、レーザーでの記載をするに当たっては大型作成機が必要になる。大型作成機が必要になると、現在やっている都道府県での作成ができなくなるものですから、東京都の国立印刷局と名前がもう出てはいますけれども、そちらで一極集中化、そしてバックアップとしてもう1カ所どこかにつくるそうですけれども、そこで大型の機械を使って作成することで、メリットは偽造、変造を防ぐ。デメリットとしましては1カ所でつくるものですから、遠隔地はそこから発送することになるので、現在の標準処理期間は6日と外務省で出されているんですけれども、それにプラスアルファがあって10日、あるいは2週間になる場所があるかもしれない。ここはまだはっきりとは出されていませんが、可能性としてあると言われています。
○阿部委員
大変わかりやすい御答弁をありがとうございます。大変勉強になりました。
これはもちろん静岡県単独でやれる問題ではないので、国の大きな流れの中で変革が進んでいくと思いますが、縣旅券室長におかれましては、この業務に携わられた中でいろいろお感じになったことをぜひこの後業務を引き継ぐ皆様に財産として残していただきますよう要望を申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
次の質問に入ります。
二重国籍の問題についてお伺いしたいと思います。
昨年某党の党首が大変世間を騒がしておりましたが、この二重国籍の問題をその折に少し調べましたら、実は現在日本人の80万人以上が2つの国籍をもっているという報道もございます。
また、国籍法では22歳までに国籍を選ぶように求めているんですが、選ばない場合でも罰則はないということで、もし日本国籍を選んだとしても外国籍から離脱しないケースが多いことで80万人以上の日本人が二重国籍になっている、そういう厳然たる事実があるようでございます。
ただ、一方で世界の現状を見ると、先進国を中心に多くの国が二重国籍を認めていまして、G7で認めてないのは日本だけというのが現状だということで、私もびっくりした次第ですが、実は、多文化共生時代の現代では、これはもう潜在化している事案なのかもしれません。
そこで、そういう現状認識の中で質問させていただくんですけれども、県内の二重国籍者数がもしわかれば、お教えいただきたいと思います。
もしわからなければ、少なくとも日本で外国人の親から生まれた子供は二重国籍になっていると思いますので、そのあたりの概数を把握しているか。概数で結構でございますので、お伺いします。
○諸星多文化共生課長
二重国籍の統計につきましては、法務省にも確認したんですけれども、統計としてとっていないということでした。
国際結婚のデータにつきましては今手元にないものですからお答えできません。申しわけございません。
○阿部委員
わかりました。
それでは、少し聞き方の範囲を広げますが、二重国籍者の数がわからないということなので、二重国籍者に限らず、静岡県に在住されている外国人及び関係者になろうかと思いますが、二重国籍であろうと思われる皆さんから国籍が複数あることによって、トラブルとか、弊害があったと聞いたことがあるか。また逆に、日本もこういう世界標準のような形にしてほしいとか、いろんな意見があろうと思いますが、いわゆる当事者からどんな意見が出ているのかお伺いしたいと思います。
○諸星多文化共生課長
二重国籍に関してトラブルを聞いているかということにつきましては、特に聞いていないんですけれども、多文化共生が目指すものは国籍がどこかではなくて、国籍を問わず異なる文化的背景を持った人が互いに理解し合って尊重されることを目指す社会だと考えておりますので、国籍よりもそれぞれの持っている文化が尊重される多文化共生を進めていきたいと思っております。
○阿部委員
ありがとうございます。
まさに、諸星多文化共生課長のおっしゃるとおりだと思いますので、このようなことがいろんなトラブルのもとにならないように、多文化共生がぜひ今後も進むように御努力をお願いしたいと思いますが、最後に1つだけ。県内在住の外国人の皆様に対して日本には国籍法があって、22歳までに国籍を選ぶようになっているんですよと。それについて理解してくださいと周知をしていただくようなことをしているかどうかお伺いします。
○縣多文化共生課旅券室長
旅券も国籍の確認は非常に重要になりまして、二重国籍の扱いもあります。ただパスポートを出す場合には二重国籍であろうが、三重国籍であろうが、日本国籍を持っている方でしたら、日本のパスポートは出すものですから、パスポートの窓口等では、日本の国籍を持っている方には出します。
戸籍は、国によって戸籍がないものですからそういう確認はできず、出生証明書とかそういったもので確認することはありますけれども、パスポートを発行する上で必要な国籍の確認についてはパスポート窓口でもやっております。
○阿部委員
ありがとうございました。よくわかりました。
グローバル化とは多様性を大切にすることだと思いますし、今、世界では多様性に反する勢力もあって、今後、混乱要因もあろうかと思います。
その中で、静岡県の多文化共生としたら、やはり諸星多文化共生課長が先ほどおっしゃったように、それぞれの皆さんが人権や文化をきちんと尊重して、ともにそれぞれを理解し合って生きていける、共生していける社会をつくるために、今後とも違う文化、違う思想の中でやらなければいけないことがあって御苦労も多いかと思いますが、後輩の皆様に御経験をお伝えいただければと思います。これは要望とし、質問を終わります。本当にありがとうございました。
では、次の質問に入ります。
次に、先ほど5番委員、8番委員からもございました文化力の拠点構想について、1つ提案型の質問をさせていただきます。
この文化力の拠点構想の中で国際学生寮を設置していく方向性になっておりますが、この国際学生寮をここにつくっていくことに対して、なぜ必要かという存在意義をきちんと示していくことを考えるべきだと私は思います。それについてどのように今後考えていくのか、検討中ということでありましたが、お伺いするとともに1つ提案いたします。
世界の先進事例を見ていくと、2014年にアメリカにできたミネルバ大学という大学がございます。この大学は非常に変わっていて、あのハーバード大学より難関でございます。非常にレベルが高い。ただし、授業は全てオンライン。固定キャンパスは特になくて、世界の7都市を4年間で渡り歩いて、そこに住んで授業をしていくと、授業はオンラインですから。まず最初の1年間はサンフランシスコで授業をするんですが、その後の3年間は、ロンドンとか台北、韓国、アフリカ、インドのハイデラバード、アルゼンチンのブエノスアイレス、ベルリン、そのようなところでそれぞれ寮で暮らすと。そこで街に出て、先ほど来私が言っているグローバル化を実際に具現していく方式をとっている大学でありますが、例えば、静岡県としてこういう大学と協働でやる。まさにそうすれば、国際学生寮として使えるんだよと。
これはあくまで例でありますが、ただ国際学生寮をつくりますじゃなくて、こういう形でやっていくと。それについては、例えば海外でこういう大学があって、ここと連携してやっていくんですよという具現性を示していくことが重要だと思いますが、それについて所見を伺います。
○増田政策推進局長
アメリカのミネルバ大学の提案をいただきまして、ありがとうございます。
私も内容はまだ詳細に承知しておりませんが、サンフランシスコを皮切りに、7つの都市をいろいろ動いていくと伺っております。どうもアメリカが一番物価が高いということで、その後点々とする都市は比較的物価が安い都市でなかなか日本は選択肢にはなっていない現状にあるとは聞いております。
県では、こういったいろんな先進的な事例を見ていくことはやはり非常に重要だと思っていますので、私どもスタッフ一同、これまでも大分県のAPUはもとより、早稲田大学のコミュニティプラザ――中野区につくったものですね――あるいは岩手県などいろいろ行って、先進的な事例を視察して、どこかにヒントはないかということで当然やっているところでございます。
9番委員御指摘のとおり、海外にも目を向けて先進的な事例を見ていく中に生かせるヒントはあろうかと思いますので、これからももうちょっと目を伸ばして、生かせるものがないか情報収集に努めてまいりたいと考えております。
また、ここの運営を担うことを期待している大学コンソーシアムとも今、協議しています。大学コンソーシアムでもICTを活用した共同事業でありますとかいろいろ新しい取り組みを御検討いただいているところでありますので、9番委員に今御指摘いただいたような、もっと新しい視点も含めて収集して、いろいろ相談しながら取り組んでいければと考えております。
○阿部委員
今、増田政策推進局長のおっしゃるとおりだとは思うんですが、1つだけ要望として申し上げておきますけれど、きょうマイクロソフトが静岡大学と教育の共同研究をやると発表をしたようでありますが、そのように世界を見ていくと、いろんな先進事例がございます。
各地を視察されて、立命館アジア太平洋大学等々をごらんになるのはいいですが、それは既にある例であって、そうではない先を切り開いていくと。そういう先進性があって重要性があるから、だからこそ、ここを文化力の拠点にするんだという強い主張がないと、なかなか皆さん理解されないと思うので、そういう提案をぜひ組み立ていただくよう強く要望して、この質問を終わります。
次の質問に入ります。
セキュリティークラウドについてお伺いします。
委員会説明資料37ページのマイナンバー情報連携に向けた情報セキュリティー対策の強化というところで、先ほど7番委員からも御質問があったと思うんですが、少し絞り込んでお聞きします。セキュリティークラウドは7月から本格稼働ということで、セキュリティー人材は外部専門家による24時間365日の通信監視になっていますが、この人材は完全外部委託なのか、内部での人材育成をしていくのかまずお伺いします。
○大石電子県庁課長
この情報セキュリティークラウドの24時間監視機能における人材活用ですが、これは完全なる外部の人材活用でやっていく予定でございます。
○阿部委員
わかりました。
ただ、外部人材だけだと、全国で同じようなシステムが稼働していますが、やはり静岡県における専門家の養成も私は必要だと思いますが、それについてはどのようにお考えかお伺いします。
○大石電子県庁課長
専門人材の養成は当然必要でございます。やはりセキュリティー対策は即時性が求められることもありまして、あと非常に専門性も高いこともありまして、我が電子県庁課の中でもある班がセキュリティーに対する専門対策チームとして、今研修も受け、そして訓練もし、実践しているところでございます。
○阿部委員
専門人材の育成は、実は県庁内部だとやはり異動もあろうかと思いますので、難しい部分もあろうかと思います。
その中で、どういう形で専門人材を育成していくかというシステムづくりがこれから大切になると思いますが、そのあたりの中長期の展望をもった人材育成のビジョンを考えられているのかどうかお伺いします。
○大石電子県庁課長
やはりこういった情報システム関係、それからセキュリティー関係はどうしても専門性が要求されますし、情報システム関係の知識も要ります。そういうところにあって、例えば、2年とか3年とか今までのスパンで異動されると、やはり専門人材が育ちにくいところで、我が電子県庁課としても、異動のスパンを、例えば教育異動期間が終わったら、もう少し長くしていただけるように要請しているところでもございます。
○阿部委員
苦しい答弁だったと思うので、要望とします。
これは森政策企画部長にも、また白井知事戦略監にもお願いしたいんですが、実はこのセキュリティー部分の人材は、これからAIなども入ってくると思いますので、非常に重要な分野になってくると思います。県としてその人材育成システムの体制を、通常の異動とか通常の人材育成とは別途考えなきゃいけない部分もあろうかと思いますので、そのあたりは問題意識を持って、ぜひ検討していただきたいなと思います。これは要望とします。
次の質問に入りますが、このセキュリティークラウド運用期間は何年で予定していますか。更新まで何年の予定かお聞きします。
○大石電子県庁課長
現在では、運用をまず5年としております。
○阿部委員
了解しました。
かなり機材の進化も早いので、5年が限度かなと思います。適正なのかなと思いますので、余り時代におくれないように、運用期間については今後お考えいただきたいと要望します。
次の質問に入りますが、この運用の中で、インシデントが起きた場合の対応をどうされるのか。また同時に、平時外部委託をしていると余計その怖さを感じますが、担当職員、担当課の皆さんの危機管理意識と体制をどのようにつくっているのかお聞きします。
○大石電子県庁課長
インシデントが発生した場合には、外部の専門監視チームより電子県庁課の担当、それから市町でインシデントが発生した場合は、その外部から県庁担当、そして市町の担当と連絡がいくようになり、そしてすぐに対応をとる体制となっております。シーサートといいまして、いわゆる対策チームがありまして、電子県庁課でも技術管理班がその対策チームになっておるわけですけれども、市町におきましても、そういったインシデントがありました際には、24時間連絡できる連絡体制はとっております。
○阿部委員
最後に要望としますが、これからいろんな事件とか犯罪は、ネットの中、いわゆるコンピューター関連の中で生じてくることが多く出てくると思います。これは前列に並ぶ皆様にも申し上げますが、今まで以上に、ぜひ全庁的にそういう部分の意識を、自分はその分野はちょっと弱いから任せるではなくてやっぱり組織の上に立つ者がインシデントが起きることがどういう事例、どういう場合が想定されるのか。そうしたらどういうことが起きてしまうのか。例えば、どんな情報漏えいが起きてしまうのか。市町が困った場合、県には何ができるのか。そういうものを想定した訓練とか危機管理が非常に重要になってくると思いますので、本格稼働を前にして、静岡県として日本の中でもこれが先進県になる体制づくりをぜひお願いして私の質問を終わりたいと思います。
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